[0193] シンポジウムにスピーカーとして参加した

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【日刊・デジタルクリエイターズ】 No.0193 1998/12/01発行
http://www.dgcr.com/      1998/04/13創刊
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●「シンポジウムにスピーカーとして参加した」
 火曜日担当:柴田忠男

●主要サイト情報
 Sun Microsystems/ Apple/ RealNetwork

●コンテスト情報
 第3回デジタルアートコンテスト締切迫る



「シンポジウムにスピーカーとして参加した」
火曜日担当:柴田忠男
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12月29日(日)、99年4月に開校する「横浜デジタルアーツスクール」のプレ
オープニング・イベントのシンポジウムに、スピーカーとして招かれたので
行ってきた。会場は横浜駅のすぐそば、相鉄岩崎学園ビル8階にある同校である。

タイトルは「マルチネットワーク社会のなかの個人、仕事、生活」という
ちょっととらえどころのないものだった。「すでに始まっているマルチネット
ワーク社会に対する取り組みを、さまざまな立場から紹介。個々の参加者の持
つ事例をもとに、さまざまな分野に広がりを見せるデジタル・コミュニケー
ションの可能性と問題点、暮らしやビジネスの新しいソリューション、いま何
が求められているのかといったテーマを、広く、深く解き明かす試みの一環と
して行いたいと考えています」と案内にある。

コーディネーターは横浜デジタルアーツ専門学校教務部長の山田統さん。ス
ピーカーは、「出版」が日立デジタル平凡社取締役の龍沢武さん。「Web」が
ユーテックス専務取締役の武田真也さん。「マーケティング」が電通テックの
藤本孝さん。「コミュニケーション」がジャーナリストの富田倫生さん。「医
療」が昭和大学歯科病院医療情報室の成澤英明さん。「暮らし」がトランタン
ネットワーク新聞代表取締役の藤本裕子さん。「情報デザイン」がユーデット
代表取締役の関根千佳さん。

そして「DTP」がわたしである。このタイトルでDTPというのもちょっと変な取
り合わせという気がするが、イベントをサポートしているのが神奈川インター
パブリシング協会という、元々はDTPを推進する団体であるからなのだろう。

このジャンル分けも独特だと思うが、果してうまくまとまるのか、私がコー
ディネーターだったら逃げ出したいようなバラエティである。まぁ、ひとりひ
とりの講演は、それぞれまとまりをつけてくれるだろうが、一堂に会してのパ
ネルディスカッションがうまく進むのか人ごとながら心配だった。

この8人とは全員が初対面である。富田さんとは、以前「日経デザイン」で
メール取材し、「日本語の文字と組版を考える会」12月セミナーに出てもらう
ために、また何度かメール交換した程度である。ところが、不思議なことに前
からの親しい知り合いみたいな感じで、ヤアヤアと接することができたのは
メール効果であろう。

8名のスピーカーはA、B2つのセッションに分かれて、プレゼンテーション
が2つの部屋で同時に進行した。ひとり50分のプレゼンテーションをして、最
後にひとつの部屋に合流してディスカッションしという構成だ。

先週一週間は書籍の入稿、校正でまったく忙しくてこのセミナーの準備をする
時間がなかった。土曜日の夜に、いままであちこちで書いてきたテキストを集
めてプリントした。これを当日の朝、遠い横浜までの電車の中で読んでおけば
なんとかなるだろうと思った。ところが、電車に乗ると早々と眠ってしまった
のだ。

プレゼンテーションは2時から始まった。「出版」の龍沢武さんの話を聞く。
百科事典CD-ROMの紹介で、初めは操作説明で面白くなかった。後半は制作の裏
話が興味深かった。最後の最後、もう時間がないというときに重要なポイント
をいくつか披露した。それは辞書CD-ROMの制作ばかりでなく、出版社のデジタ
ル化に関わる重要な話だった。

二次利用という観点を一掃せよということ。編集そのものの領域でデジタル化
を問題とせよということ。コンテンツの性格は、知識なのか、データなのか、
情報なのか、そしてフローなのか、ストックなのか見極めよということ。デー
タベースを作るには、技術論より内容であるということ。これらは改めてじっ
くり聞き直す必要があると思った。

後から龍沢さんに挨拶に行って、会社設立して正味5カ月で百科事典ROMを出版
できた理由を聞いたら、データベースの構築と平行して独自の編集支援システ
ムを運用していたからだという。進行管理ソフトのようなものであるらしい。
進行状況が一目で分かるということは、だれの仕事が遅れているか分かってし
まう、怠け者編集者にとってはこわいシステムであろう。

私は自分の講演の前の1時間を控室にこもって、用意したテキストを読んで構
成を考えようとしたが、あっという間に時間は過ぎた。頭の中は真っ白だ。そ
れでも、演壇に立って、いつもの「みなさん会社はやめてはいけませんよ」で
話し始めると、もう大丈夫。講演はいくら準備を整えても駄目なときは駄目で、
ぶっつけ本番でもうまくいくことはある。とにかく走り出さないとわからない
のだ。50人以上の参加者はしっかりこっちを見て話を聞いてくれている
(ははは、メモするほどの内容はないのだ)。

いつもの、SOHO事情、デジタル部活を披露し、バカ編集者論とオンラインパブ
リシングがまだ儲からないことなどを中心に話す。DTPの現状についても、ちょ
うど、「GW」誌のニコグラフ特集冊子にDTPの現状をまとめたばかりだったので、
流れるようにしゃべれた。気がついたら50分を経過しており、用意してきた「
アイピーネット」のPDFを見てもらった。このインターフェースは障害者にもや
さしく扱えるのではないかという評価も得た。


その後、富田さんの話を聞く。ロマンチックなうまい話だ。こういう芸を身に
つけなければ。どうやら私の「SOHO者」「デジタル部活者」という呼び方を気
に入ってもらえたようだ。何度も私の名前が出て、ちょっと面映ゆかった。富
田さんも私と同じ、部活では頭にバカがつく「青空文庫」活動家である。

龍沢さんは都合で帰られたので、7人のスピーカーと、コーディネータの山田
さんと、このイベントサポーターKIPの高橋晃さんの9人でディスカッション。
自己紹介と簡単なコメントの後で、会場からちょうどいい質問がいくつも出て、
それにかわるがわる答えていったら時間が来た。かなり盛り上がって、うまく
いったように思う。

Webデザインを手掛ける女性から、クライアントの無理解を嘆く声があり、対す
る富田さんは真剣に「それはあなたがこうしたいと説得する熱意が足りない」
というようなことを言うので、「ンなこと言っても(バカな)相手のあること
だしぃ」と茶々を入れたら「柴田さんからそんなこと言われたくない!」と叱
られてしまったところでちょうど時間になった。

その後のパーティで、年配の紳士から「会社をやめるなと言うが、本当は辞め
てよかったと思っているんでしょ」と話しかけられる。定年前に早期退職して
SOHOしているが、こんな快適なことはないと言う。もちろん、私も本音は辞め
て大バンザイなのだ。ただ、収入面では未だに配偶者に不安な思いをさせてい
る。子供は成人だし、ノー借金なのにこの始末。この事態は未成年や住宅ロー
ンを抱えた他人にお勧めできないことである。

長い一日が過ぎた。交換した名刺が20枚を超えた。今回のシンポジウムは異色
の人と知り合いになれてよかった。しかしながら、私はまだまだ「理屈」が足
りんなーと反省させられたのであった。

なお、12月3日から9日までは「デジタルソリューション99」というセミナー
が毎晩連続して行われる。キノトロープの生田昌弘さん、アップルの渡辺泰さ
ん、マクロメディアの阿部成行さん、恒陽社の野田一宏さん、そしてPDFエバン
ジェリストの井上務さんらが2時間びっしり講義する。それで1000円とは! 
チョーお薦めセミナーである。

横浜デジタルアーツスクール プレオープニング・イベント
http://www.iwasaki.ac.jp/ydas

■しばた・ただお 美少女本も昨日2冊目を入稿終えた。校正が出るまでは中
2日、やっとSOHOに戻れる。今まで溜めてきた未読メールが150通くらいあるの
を整理しなければ。加えて「日刊ゲンダイ」のビジネスとスポーツのメール
サービスに登録したら、毎日来る記事が面白いので読みふける時間が必要と
なった(だが、アダルトの記事は本当に恥ずかしい。こんなものを毎日制作し
ている人が気の毒なかんじがする。サンプルをちらっと覗いて登録は止めた)。
ところで、横浜のイベントのスピーカーや運営陣は、富田さんと女性3人、私
を除いてヘビースモーカー揃いで、一つ部屋で打ち合わせして弁当食べて、そ
の間タバコは吸い放題で頭が痛くなってきた。我ながらみるみる不機嫌になっ
ていく。私が本作りに通っているアゴストはその点は徹底していて、室内完全
禁煙で快適だ(部屋はあまりキレイではないが)。
日刊ゲンダイ
http://www.ngendai.com

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■主要サイト情報
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Sun Microsystems/ Apple/ RealNetwork
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▽Sun Microsystems
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SunのTrusted Solarisがセキュリティ機能を強化、Microsoft Windows NTとの
差をさらに拡大
http://www.sun.co.jp/Press/flash/1998/flash_news_11.html#34

America OnlineとSun Microsystemsが戦略提携、電子商取引の普及と次世代イ
ンターネ ット機器の開発に拍車。3年間の開発・マーケティング契約、Sunが
AOLの主要システム/サービス・プロバイダに
http://www.sun.co.jp/Press/flash/1998/flash_news_11.html#33

▼Apple
~~~~~~~
12月1日より「アップルソフトアップグレードセンター」の連絡先を変更する。
新しい電話番号は03-5645-8490,FAX番号は03-5641-0250。

WebObjects 4 の Windows NT , UNIX 版を販売開始
http://www.apple.com/pr/library/1998/nov/30webobj4.html

「AppleShare IP 6.1」と「Apple ネットワークアシスタント 3.5」に関して、
それぞれのアップデートプログラムと追加ライセンスの申込み受付を12月1日よ
り開始する。
http://appleshareip.apple.co.jp/

TechNote No.0298「Apple ネットワークアシスタント3.5について」を公開した。
http://asep.apple.co.jp/tn-bin/tn?TNNO=0298
 
統合サーバソフトウェア、「AppleShare IP 6.1」のテクニカル&パフォーマン
ス・レポートを公開しており,各機能の詳細な情報やパフォーマンスデータなど
が掲載されている
http://appleshareip.apple.co.jp/asip61/index.html

Mac OSの日本語処理テクノロジーのSDKを公開
http://developer.apple.co.jp/index.html
ftp://ftp.apple.com/developer/Development_Kits/Language_Analysis_SDK.sit.hqx

▼RealNetwork
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Merrill Lynch が RealNetworks' Streaming Media Solutionsを採用
http://www.real.com/company/pressroom/pr/98/merrill.html

【▽担当 山口 壮/ えむ】 mailto:PXX06120@nifty.ne.jp
http://member.nifty.ne.jp/yamaguchi/

【▼担当 love miku】 mailto:ki-masui@jade.dti.ne.jp
http://www.jade.dti.ne.jp/~ki-masui/
お願い:コラムについての要望を募集します。
主要サイト情報以外はホームページに追加します。

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■コンテスト情報
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第3回デジタルアートコンテスト締切迫る
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以下は主催者からの情報です。

第3回デジタルアートコンテストの応募締切まであと数日。
マックワールドでの展示、作品集の発行とあとあとまで面倒見のよいコンテス
トである。
デジクリしょくん、この大型コンテストに応募しよう。
関係者の情報によれば今年はいまのところ昨年より応募がかなり少ないらしい。

100万円をゲットできるチャンス! 確率は高そうだ。
日本で唯一自由テーマで応募できるデジタルクリエイターの登竜門に君も駆け
こめ!

作品はA4サイズまたはB4サイズのカラープリントで出品できるから超カンタン!

■応募テーマ
自由。パソコンを使ったデザイン/イラスト/アート/マルチメディア作品で
あること。
(未発表作品または他のコンテストに未応募の作品)
■応募資格
プロフェッショナル、アマチュアを問わずデジタルアートを志す人。
■作品受付期間
平成10年12月4日(金)に運営事務局必着
郵送または持参(平日10:00~18:00/土日、祭日休業)
■賞
グランプリ 副賞として賞金100万円+賞品 ほか
詳細は、運営事務局まで問い合わせ。
●問い合わせ、応募先:日本デジタルアートコンテスト運営事務局
(ティー・アンド・アール(株)内)
〒162-0065東京都新宿区住吉町7-1 福松ビル9階
TEL.03-3226-8021 FAX.03-3226-7854

第1回、第2回の入賞、入選、佳作を収録した作品集「デジタルクリエィション
inJAPAN」も発売中! コンクール、作品集についてくわしくはアゴストのホー
ムページへ。

http://www.agosto.com/

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発行   デジタルクリエイターズ
     <http://www.dgcr.com/>

編集長  森川眞行 
     柴田忠男 
     神田敏晶 

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 担当:濱村和恵
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