[0251] 「プール冷えてます」はどうしてセンセーショナルであったか?

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【日刊・デジタルクリエイターズ】 No.0251 1999/02/13.Sat.発行
http://www.dgcr.com/      1998/04/13創刊
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●デジクリトーク
「プール冷えてます」はどうしてセンセーショナルであったか?
 ゲスト:キミ

●デジクリトーク
 ◎フリーズとの戦い その5
  中嶋かをり

●コンテスト情報
 ◎第5回 マイクロドライ プリンタ作品コンテスト

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 ◎Planet.M

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■デジクリトーク
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「プール冷えてます」はどうしてセンセーショナルであったか?
キミ
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広告の仕事をしている人間で、大貫卓也さんの「プール冷えてます」ポスター
を知らない人はいないと思います。あの単純明快であり、人の心に深く訴えか
けるポスターは、あの種の広告の先駈けとなったポスターかと思います。では、
なぜあのポスターがあんなに新鮮で鮮烈であったか……。私の持論である「見
た目は中身についてくる」を説明するのに、あのポスターはなくてはならない
ものと思っています。

私は、東北の中心の都市にある、印刷会社にてデザイン&イラストをやってい
るキミエといいます。はじまりから、身分不相応の話題をだしてしまったので
すが、実はデザイナー2年生のまだまだ修行中のデザイナーです。印刷会社の
デザイナーというのは、デザイン事務所や広告代理店の方とは違い、ある種便
利屋の様相を呈しています。それこそ、「コマーシャルのCGを作れ」だの「公
共機関のWebを作れ(プログラム?のみ)」だの「予備校のテキストを組め」
だの、「ソフトの使用説明マンガを書け」だの、デザイナーとは言い難い仕事
が8割を占めています。

そんななか、私は実力をつけるため日々勉強しつつ、自分の中に芽生えた「デ
ザインへの思い」を失わないよう、この文章を書かせていただきました。「デ
ザインへの思い」とはつまり前にあげた「見た目は中身についてくる」です。

さて、まず私がデザインの仕事をするようになった経歴を少々お話いたします。
父が画家をめざしていた人であり、小中高校と、いわゆる「クラスで程々に絵
がうまい奴」だった私は 、自然と将来の職業を「画家」(今思えば端的で恥ず
かしい夢です)にしようと思っていました。しかし、経済的事情により美大に
いけなくなってしまい、途方に暮れていた私は、県内の大学に工業意匠科があ
ることを知りました。そのころ、デザイナーとアーティストの区別なんてつか
なかった私は、「これで、絵を書く仕事につけるかもしれない」とよろこんで
入学を決めました。

実際、大学に入ってみると、自分の考えが浅はかだったことを知りました。デ
ザインとは絵がうまいことはあまり関係ない世界だったからです。しかし、そ
のころコンセプトという概念のなかった私でも、小手先の技術でそこそこの成
績をとって、うまく切り抜けていました。コンセプト二の次で、学校はかっこ
いいものを作れば、良い点数をくれるからです。

もっといえば、課題そのものがコンセプトになっていたので、ちゃんとしたコ
ンセプトは作られていて、ただ形をつくるだけ、という世界だったのです(そ
の頃はインダストリアルデザインでしたが……)。そんなときに、出会った
Macintoshは、”かっこいいものが作りたい”と思っていた私には、”夢のよう
な機械”でした。

それまで自分の手で作っていた文字やレイアウトも画面ですぐできる!! 手
書きよりもずっとかっこいい!! なんて、いいものができたんだ!!ってい
う具合です。Macintosh一台で、プロのようなデザインができると思い込んで、
良いデザインをつくるためにはMacintoshがあればいいっ!! と思っていま
した。

そうしてデザインをちょっと勘違いしたまま、今の会社に新卒で入社しました。
イラストも書けて、かっこいいものを作ろうとしている気持ちを分かって
もらって入社した会社です。入ってすぐから、かっこいいものを! 
Macintoshでなら!! と意気込んでいました。

ところが! ここで、大きな壁にぶつかります。つまり、大部分を小手先の技
術とMacintoshに頼ったデザインばかりしていた私は、1ヶ月そこそこで、なに
も浮かばなくなってしまったのです。スランプなんてものではありません。自
分の根底の考え方が間違っていたのですから考えても浮かびようがありません。
そのうえ、上司から「サムネールの意味もわからず、デザインなんてするな」
と叱咤されます。

なんで、かっこいいものを作っているのに、だめなんだ!!
なんで、自分のデザインができないのだ!!
なんで、Macなのに認めてもらえないんだ!!

こんな考えがぐるぐる頭を回り、デザインそのものを諦めようとさえしていま
した。そんなとき、出会ったのが昔の広告年鑑にのっていた「プール冷えてま
す」だったのです。リアルタイムには見れなかったポスターですが、今見ても
強烈なそれは私にコンセプトということを気付かせてくれたのです。説明はし
ないしできないですが、あれの表現していることは、見てる人にすぐ伝わり、
言いたいこともすぐわかり、それでいて難しい技術を使っているわけではない。

つまり、コンセプトのしっかりしたものの表現は、訴える力が強いと気付かせ
てくれたのです。その後、ある講習会で大貫さん本人のお話を聞いて、私が気
が付いたことに間違いはなかったと確信することもできました(そのときの講
習の内容はもったいなくて言えません!!!)。

それからGデザインを前よりも、やりやすくなりました。人に見せる形(グラ
フィック)にする前の作業、つまり対象人物を決定し、イメージを固めコンセ
プトを考え、そしてそれに見合ったデザインに仕上げていくという、当然の作
業をきちんと理解できるようになったからです。

「見た目は中身についてくる」
つまりそれは、コンセプト・核がきちんとしたものは、グラフィックにしたと
きに人に訴える力があるということです。

これを読んでいらっしゃる先輩方は「当然だ!」と思っていらっしゃると思い
ますが、コンピュータからデザインをはじめた人間にとって、ある程度形にす
ることは簡単なことなのです。だからこそ「なんちゃってデザイナー」「なん
ちゃってイラストレーター」が増えてしまっているのだと思います。

その人たちは、そのことに気が付いていないでしょうから可哀相ですが、あと
5年後にまだデザインを仕事としてやっていくために、私は勉強をしつづけると
思いますし、考え方も成長していきたいと思っています(今の私もきっと「な
んちゃってデザイナー」に近いと思いますから……)。

コンピュータでデザインをするのが当然の時代に、デザインを始めた者として、
コンピュータに頼らない自分の考えという部分で成長していきたいと思います。
自分の考え(コンセプト)をきちんと見せられる(表現できる)ようになるま
でもっと経験を積んでいかなければならないと思います。

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■デジクリトーク
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フリーズとの戦い その5
中嶋かをり
http://www.ss.iij4u.or.jp/~bizarre/
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念のため、システムも再インストールです。ちなみにわたくし、システムを再
インストールするときは必ず新規でやりますのでかなりめんどうくさいです。
しかしもう昔の私ではない! 強力な味方、CD-ROM焼き焼きマシーンを購入し
たところだったので、インストール後すかさずシステムをCDに焼いてやりま
した。へっへっへ。

そしたらアナタ聞いて下さいよ。フリーズなんてどこ吹く風~(ひゅるる~)
あーこんなに安定してたのね このシステムってば~(遠い目)。

というわけでみごとに悪いのはG3ボードだったという結論に達したのでした。
だはあ。こんなことなら最初にコレ試してみれば良かったんだよ。ビデオボー
ドとか買っちゃう前にぃ。

さっそくボードのメーカー、インタウェアに電話です。検証するので送って下
さいという話になったのですが、念のために聞いてみました。

わたくし
「それでですね、検証していただいて、もしどこもわるくないという結論に達
 したらアタシはどうすればいいんでしょうか?」

わたくしからさんざっぱら、あれもやってこれもやってアンタのとこのが悪い
としか考えられないと説明されてぐにゃぐにゃになりかかっているインタウェ
アの人
「そ、それは… そうなってから対応を考えますゥ でも対応はさせていただ
 きますゥ でももともとSCSIに問題があって、CPUが速くなったためその問題
 がアラワにあるということも考えられますのでエ… とにかく送って下さい」
(続く)

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■コンテスト情報
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第5回 マイクロドライ プリンタ作品コンテスト
http://www.alps.co.jp/brand/printer/station/contest/index.htm
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<主催者側からのコメント。>
今年で5回目の開催となります「マイクロドライプリンタ作品コンテスト」は、
アルプス電気のマイクロドライプリンタを使って作成した様々な作品を募集し
ています。
当社プリンタだからこそ可能な「高画質」、「豊富なプリントバラエティー」
などの特徴を活かして新しい表現をユーザー自身で生み出していこうという目
的で開催して参りました。

応募件数も毎年増え作品も多岐に富み、今回もどんな力作が届くか事務局一同、
心待ちにしています。今年はMD-5000を使用した、更に幅広い作品が期待でき
ます。
みなさまのご応募を心待ちにしています。

<以下は主催者案内より抜粋。詳細はWEBをご覧ください。>

●募集作品:マイクロドライTMプリンタを使った様々な作品

●締切日 :1999年2月28日(当日消印有効)
●発 表 :3~4月予定。

●応募及び問い合わせ先
〒145-8691 東京都大田区田園調布郵便局私書箱33号
アルプス電気株式会社
「第5回マイクロドライTMプリンタ作品コンテスト事務局」係

●賞  :グランプリ 賞金10万円(商品券)ほか
     応募者全員に記念品あり

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■ホームページリニューアルインフォメーション
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Planet.M
http://www.planet-m.com/
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激安! デジタルコンテンツ(ホームページ,CD-ROM,VIDEO,講習,他)制作の
ご案内です。

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■読者プレゼント
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上高地仁著「効率悪けりゃ意味がない DTP時代の営業マンガイド」
http://www.dgcr.com/present/
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247号でご紹介した「効率悪けりゃ意味がない DTP時代の営業マンガイド」を
日刊デジクリ読者にプレゼント受付中!! 締め切りは、2月28日(日)午前8時タ
イムスタンプ(日本時間)まで。発表は誌面。ぜひご応募を!!

●応募方法:
http://www.dgcr.com/present/
にあるフォームでのご応募または、

サブジェクト=「効率悪けりゃ意味がない DTP時代の営業マンガイド」
本    文=郵便番号、住所、電話番号、氏名、メールアドレス、URL、得意
       分野、好きなライター、コラムに登場して欲しいクリエイター、
       あったらいいなという企画内容、デジクリの感想。
を記入の上、 mailto:zacke@ppp.bekkoame.ne.jp までご応募ください。

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■現在募集中
http://www.dgcr.com/etc/invite.html
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クリエイターに有益なもの全般!!

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発行   デジタルクリエイターズ
     <http://www.dgcr.com/>

編集長  森川眞行 
     柴田忠男 
     神田敏晶 

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 担当:濱村和恵
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