[0264] もう待たせない! Adobe AfterEffects 4.0

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【日刊・デジタルクリエイターズ】 No.0264 1999/03/01.Mon発行
http://www.dgcr.com/      1998/04/13創刊
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●「もう待たせない! Adobe AfterEffects 4.0」
 月曜日担当:神田敏晶

●デジクリトーク
 ◎器用貧乏への道 7
 ~私はこうして器用貧乏になった~
 ゲスト:深川正英(studio SEED)

●展覧会情報
 ◎現代空想絵師展

●読者限定「激安」キャンペーンのお知らせ

●現在募集中



「もう待たせない! Adobe AfterEffects 4.0」
月曜日担当:神田敏晶
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MACWORLD EXPO tokyoでも確認されたように今年はFireWire関連で大にぎわいに
なりそうな気配です。このデジクリでも昨年からのマクロメディアのWeb関連
ツールを連日のごとく(笑)、紹介しておりますが、FireWire搭載マシンの登場
によってAdobeのMovie関連ツールも元気になりそうな気がボクはしました。
やはり、衝撃を受けたのが「Adobe AfterEffects4.0」です。
AfterEffectsはCOSA社の時からのおつきあいですが、モーショングラフィック
スの分野では、群を抜いて一番のソフトといえるでしょう。

しかしです。フルスクリーンサイズの映像をMacintoshで制作するためには、ソ
フトよりもハードに恐るべき投資が今まで必要でした。VideoVisionStudioなど
でオーサリングするには、途方もない時間とRAIDのハードディスクシステムが
必要でした。MEDIA100などで接続してアウトプットするにしても、ベーカム
デッキなどの受け側が必要でした。

しかし、今度のFireWireが標準装備されたNewPowerMacintoshG3などの登場に
よって、この世界が変わります。最下位のモデルで20数万円と、DVのビデオカ
メラ、そしてAfterEffectsやPremiereさえあれば、基本的なDV圧縮によるフル
スクリーンサイズ(DVは720*480ピクセル)でのモーショングラフィックスから
実画像へのエフェクト出力が可能となったのです。

だから、これからDTVを目指す人にとっては、すっごくラッキーな時代なんで
すね。逆に今までやってきた人は不幸でした(^^;)。DVカメラ(IEEE1394標準搭
載)から、ベーカムにあげてもらえれば、ほとんど局側の人にはバレずに素材
も提供できます。実際にPhotoshopやIllustrator、FireWorksにFlashなどでグ
ラフィックスを駆使できる環境が整備されているので、高価なスタジオでなく
ても普通のデザイン事務所でも映像制作がホントにできる時代になりました。
DVのカメラがFireWireによって、デッキになってしまったことがひとつの大き
な変化といえるでしょう。

また、放送クオリティが必要でない人は試しに240*180、15コマ程度で作成し
たQuickTimeをDV圧縮して書き出ししてみてください。そこそこのクオリティ
は確保できていることに驚くことでしょう(Cinepak圧縮前のデータを推奨しま
すが…)。するとかつてのCD-ROMのコンテンツのオリジナルデータもコマ数や
デジタルノイズを活かせる使い方をすれば面白い素材となります。…といって
も手許に残っているのはほとんどがCinepak圧縮後のものばかり、あの当時に
DVD-RAMがあったならという後悔の日々です。

今まで「AfterEffects」の便利さは、重々わかっていながらも、あのインタ
フェースに馴染めなかったのと、レンダーの時間の膨大さに2時間以上もモニ
タの前でじっとしている事ができない性格のボクには、とても我慢できないも
のがありました。ところが、今回のAdobe AfterEffects4.0ではRAMを使用した
プレビュー機能が搭載された事によって今までの苦労が一気に吹き飛んでしま
います。見る見るうちにリアルタイムでプレビューができてしまうのです。こ
れはかつての「HENRY」は「HARRY」などのエフェクトマシンが、ついにご自宅
にまでやってきた事のような喜びを感じさせてくれます。

今までレンダーするまではワイヤーフレームぐらいでしか確認できなかった事
がこれからは、RAMでプレビューできるのです。細部にまでわたり、確認さえで
きれば、後は眠る前にレンダーをかければいいのです。朝になってフリーズす
ることなくコンピュータが動いていてくれさえすれば作品は出来上がりという
ところまできました。うん、これはすごくいいですね。後はバッチで複数の処
理ができればいうことなし状態でしょうか?このあたりはAppleScriptで解決で
きるのかも知れませんが…。もう、待たせないAdobeのAftereEffects4.0や
Premiere 5.1を、今は首を長くして待つ日々です。

高岡大学の武山先生のいうように、道具の力にふりまわされてしまうのはまっ
たく意味がないと思いますが、高価でとても使えなかった環境が、少しずつで
すが、自分の身の回りで24時間使える環境になったことにより、今までできな
かった事が思い存分、できる喜びは、新しい何かを作る上においてとても重要
な動機づけになるのではと思います。これからは、きっと小さなデジタル放送
局があちらこちらで出現できる時代になりそうです。

機材の上にあぐらをかいていた放送人の時代は終焉となり、放送したいコンテ
ンツがある人が放送できる時代がもうすぐソコまできているのです。現在の日
本の放送コンテンツの再利用率は4.6% ちなみに映画の再利用率は300%といわ
れています。さらに、CSデジタル放送はまだせいぜい、母数だけで100万人規模
ですが、来年のBSデジタル放送であれば、1000万人規模での放送が可能となり
ます。それまでに、映像、デジタルデータ、データベース、XMLなどのコンテン
ツを世界の現場からお届けできるようにしたいと思うととってもワクワクして
きます。放送業界では、誰もこの分野に手をつけていませんからね。

また来週からは、日本を離れます。
99年は、CSデジタルのSkyPerfecTV!「コンピュータチャンネルEXPO TV」でお会
いしましょう!

【神田敏晶】かんだ・としあき
世界で一番小さなデジタル放送局KandaNewsNetworkを個人で営む
http://www.knn.com/ mailto:kanda@knn.com
英語検定4級(中1程度)の腕前を活かし、珍英語で世界を駆け回るビデオ
ジャーナリスト。老後は世界の友だちの家を毎日泊まり歩く事を夢に地球的な
規模でネットワークを築く。年令不祥(自称27才独身)でマルチメディア界の
ドン・キホーテと異名をとる。デジタルクリエイターズでは企画・マーケティ
ングを担当。ビートルズバンド「The Beagles」ではバンマスをこなす(^_^)。

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■デジクリトーク
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器用貧乏への道 7
~私はこうして器用貧乏になった~
深川正英(studio SEED)
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●これからのこと

1998年、へこんだまま終わってしまったわけですが、一筋の光りが見えました。
我々のようなところにもいわゆる「Webデザイン」の仕事の話が転がり込んで
きました。営業活動のたまものです。しかもアダルトではありません(笑?)。

そして正月の間に考えていた事と合わせ、ひとつの結論を出しました。「今年
は積極的にWebに力を入れよう」と。

しかし、「Webはデザインだけでなく、Webでの物販や広告などにも挑戦しよ
う」と思ってしまうところは性分なのでしょう。そんなことを言い出すと、
ゲームの企画も(ゲームバブル崩壊で)中途半端に終わっているから、仕切り
直ししたいとか、VJの話は既に2件来ているし(もちろんギャラ少ない)。気を
使って、私達に印刷物(雑誌広告の制作)の仕事をまわしてくれる人もいる
し・・・。

これでは、今年も器用貧乏街道をまっしぐらに突き進んでしまいます。そこ
で、この場を借りて宣言します。
Webとゲームを中心に据えて、がんばります!
(・・・やっぱりなんとなく中途半端)。

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私の器用貧乏ぶりはいかがだったでしょうか? デザインという大きなくくり
はあるにしても、プロダクト、グラフィック(デジタル&アナログ)、ゲーム、
オーサリング映像(CG&VJ)、Web(アダルト&一般)、そしてここには書か
れていない話だけで終わったものも数多くあります。Mac一台とやる気があれ
ばこれだけのことができるのです。

しかし、「なんでも出来る」イコール「なんにも出来ない」を体感してきた私
としては、これからデジタルクリエーターになろうという人には気を付けて欲
しいと思います。
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最後に・・・
こんな深川さんに励ましのお便りを出そう!
ただでさえへこんでいるので、誹謗中傷の類いは御遠慮ください。仕事の依頼
はOKです。
s-seed@jade.dti.ne.jp
studio SEEDのホームページ
http://www.jade.dti.ne.jp/~s-seed/

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■展覧会情報
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現代空想絵師展
http://www.shiga-irc.go.jp/shiga/guide/study/kinbi/1998/feb/
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<以下は抜粋です。詳細はお問い合わせください。>

アニメ、ゲーム、小説、SF映画といった若者文化の様々な領域にヴィジュアル
を提供している、ジュヴナイル(青少年向け)イラストレーションという分野
に焦点を当ててみたもの。

それぞれ作風や活躍のフィールドを少しずつ異にする、現在気鋭の7名の人気イ
ラストレーター「雨宮慶太」「いのまたむつみ」「開田 裕治」「笠井あゆみ」
「弘司」「小林智美」「高田明美」の原画作品を、造形面や文化面など多様な
側面を押さえながら展示。

会 期:2月27日(土) - 3月28日(日)
開 館:9時30分から午後5時 <入場は午後4時30分まで>
休館日:毎週月曜日 <3月22日(月)は開館、23日(火)休館>
主 催:滋賀県立近代美術館
    大津市瀬田南大萱町1740-1
TEL 077-543-2111
http://www.shiga-irc.go.jp/shiga/guide/study/kinbi.html
観覧料:一般800円 ほか

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■読者限定「激安」キャンペーン
http://www.agosto.com/dp_special/
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254号でもお知らせしましたが、「読者限定」キャンペーン実施中です。マクロ
メディア製品を買うとおまけや割引までしてくれるというもの。詳細は254号と、
上記アゴストさんのサイトへゴー。今月の「アート&デザイン」や吉井宏さん
のペインター本、柴田編集長編の美少女本もよろしく。

アゴストさんのサイトでは、アンケートプレゼントも実施中。
http://www.agosto.com/dp/pre.html
アゴストのサイト
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■「現在募集中」の一覧ページ完成
http://www.dgcr.com/etc/invite.html
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クリエイターに有益なもの全般!!

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発行   デジタルクリエイターズ
     <http://www.dgcr.com/>

編集長  森川眞行 
     柴田忠男 
     神田敏晶 

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 担当:濱村和恵
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許可無く転載することを禁じます。
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