[0387] 僕のiBook生活/ 今日はオフ会

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【日刊デジタルクリエイターズ】 No.0387     1999/07/30.Fri発行
http://www.dgcr.com/    1998/04/13創刊   前号の発行部数 13605部
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 <とうとう今日が来てしまった!>

●デジクリSPECIALコラム
 僕のiBook生活
 須貝 弦

●編集長から生情報
 「印刷ガイドブック DTP実践編」ようやく出る
 鹿野一則

●展覧会情報
ミッション・インヴィジブル

●展覧会情報
空想BOX展 '99日本パッケージデザイン大賞展



■デジクリSPECIALコラム
僕のiBook生活

須貝 弦
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アパートを引き上げて実家に戻ってから、家の中に居場所がなくて困っている。
自室に引きこもっていればそれでいいような気もするが、それだと家人が「仕
事をしたくないのか?」と疑いを持つので、なるべく外に出かけて仕事をする
ようにしているのだ。いやぁ、定年後のオトーサンの気持ちがわかるわかる。

週に3日は秋葉原に出かけて取材や調査をしているので、もともと出かけてい
る。それ以外の日はどうしているかというと、日中は本屋に行き立ち読みのし
まくりで情報収集。その後スターバックスやドトールに移動して、ノートやメ
モ帳を開いてアイデアをまとめたりしている。そうやって夜の8時頃までごま
かして、原稿書きや編集作業をやるのは、夜中というのが今の生活パターンに
なってしまっている。

しかし、本屋とカフェのはしごというのは、はやい話が遊んでいるようなもの
だ。昼間遊んで夜仕事。サラリーマンから見たらうらやましいかもしれないが、
当の本人は効率が悪くて仕方がないと思っている。モバイル機器があればどう
にかなるのかもしれないが、僕はパルディオEボードしか持っていないから、
せいぜいできるのはデジクリの原稿書きくらいなものだ。

というワケで、知り合いのライターさんから譲ってもらったのが、PowerBook
5300csだ。徹夜中ににPowerBook 190を墜落死させて以来、約1年ぶりのPower
Book。そして僕としては初めてのカラー液晶モデルとなった。

毎日持ち歩くにはちょっと根気が必要なマシンだが、190 も毎日持ち歩いてい
たから、たいした問題ではない。NTT DoCoMoのPHS はデータ通信契約だし、デ
ータカードも別の人から譲ってもらったから、これで今日からモバイラー!
(なんか頭悪そうな響き)なのだ。予備バッテリーもあるぞ(これがまた重た
い)。

さっそく、秋葉原の価格調査の仕事に持ち出してみる。うっ……なんて暑いん
だ! しかも強烈な夕立まで襲ってきた。こうなると装備重量4kgちかくの私
のデイバッグは邪魔でしかない。背中にベットリと汗をかき、ショップ回りが
非常につらい……。

それも、T-ZONEミナミの向いのドトールにビバークしてからは、PowerBook の
本領発揮となる。アイスコーヒーをすすってBサンドをほうばりながら、ノー
トや紙に書き込んだデータをスプレッドシートに転記することが可能となる。
これが今までだったら、自宅にとんぼ返りしてからデータ整理をしていた。ひ
ととおりデータを整理してコメントを書き添えたら、それをデータ通信でクラ
イアントに送信。

PHS のデータ通信は、64k 接続の先行サービスも始まっているが、基本的には
32k のISDNだ。通信速度自体はひとむかし前のモデムとどっこいだが、デジタ
ルだからネゴは速い。また、データ通信の場合は通話と違い、多少電波が厳し
いところでもデータを補正しながら送信できるので、何げに安定しているのだ。

いちおう、データが届いたことを電話で確認すれば、本日の業務は終了だ。モ
バイル全盛時代の今日ならではのワークスタイルを、ひさびさに実感できた1
日だった。

しかし、PowerBook が本当に本領を発揮したのは休日だった。仕事の締め切り
に追われることなく、喫茶店の窓際で気ままにネットサーフィンをしたり、と
もだちにメールを書いたりしていると、家のデスクトップマシンに向かってい
るときとはまた違ったデジタルライフを味わうことができる。雑誌をパラパラ
めくるような感覚で、次から次へとリンクをたどっていけば、時間がたつのは
早い。

もちろん、それ相応の通信料金もかかっているワケなんだけど。こうなるとま
すます「通信環境のあるカフェ」が欲しくなる。

【すがい・げん】
iBookもいいけど、やっぱり毎日持ち歩けるMacが欲しい。B5ファイルサイズで
PCカードスロットもあって……だめですかね? iBookは買うなら自宅用だな。
暑さでアタマが朦朧とし始めてきた24才。30才までに「コラムニスト」になる
ことが目標。そういう仕事超募集中。
mailto:gsugai@hh.iij4u.or.jp

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■編集長から生情報
ボーナスをあてにした打ち上げは夏休みの後 
「印刷ガイドブック DTP実践編」ようやく出る

玄光社 企画編集部  鹿野一則 kikaku@genkosha.co.jp
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「本がでたら、盛大な出版記念パーティをやろうよ」
「玄光社のボーナスはいつ出るの? 6月10日か。ちょうどこの仕事がおわる
時期だから、出版記念パーティとはいかないまでも、バーッと派手な打ち上げ
ができるね」
「打ち上げは当然やりますけど、芸者をあげてパーッというわけにはいきませ
んよ。ボーナスを全部使えるわけじゃあないんだから…」
「でも組版のことをしっかりやるなら、5月末の発売は無理なんじゃないか? 
半年くらいかかるかもしれないよ。終わって夏休みってとこかな?」
「いやぁ、こちらにも出版計画ってものがありまして、半年先というわけにも
いかないんですよ」

以上は今年2月、デジクリ編集長・柴田さんに紹介していただいた、鈴木一誌
さんや、前田年昭さん、向井裕一さんとの組版のページに関する打ち合わせの
時に出た話の一部です。鈴木さんといえば、ご承知の方も多いと思いますが、
あの『ページネーションマニュアル』をまとめた人です。

この時の鈴木さん(だったと思う)の進行の読みは正しかった。不勉強なわた
しは、『クリエイターのための印刷ガイドブック』の次号で組版をメインの柱
にしようと思ってはいても、組版の奥の深さが分かってはいなかったのです。

わたしが今の会社に入った頃は、まだ活字が元気でした。出張校正の合間など
に、組版現場に入り込んでは、文選や植字の作業をよく見ていました。写植で
は、文字を詰められることと変形をかけられることが大きな驚きでした。

そしてDTP …。実際に自分で文字を組んだことがあるわけではないから、組版
を行なうことのむずかしさは知りません。時間がとれる時は“日本語の文字と
組版を考える会”のセミナーを何度か聴きにいったりして、自分なりに勉強も
しましたが、悲しいかな、実際に組版を行なう人との知識を吸収しようとする
意欲の差、あるいは経験の有無による差なのでしょうか、まだまだ組版のこと
はわからない。

しかし、わたしにとっては、それでいいのだろう、とも思います。写植の時は、
書体・級数・組み方向・字送り・行送りと1行の字詰めを指定すれば、大抵は
オペレーターがうまく組んでくれました。このように、実際に組版を行なう人
がしっかりしていれば、安心して仕事を任せることができるのです。

DTP でデザイナーに文字組みまで依頼するのであれば、組版の知識を持った人
にお願いすればよいのではないか。ただし、当たり前のことかもしれないが、
変な組み方を変と思う目だけは養っておきたいと考えています。

『クリエイターのための印刷ガイドブック』で組版を取り上げることにしたの
は、こういう理由もあるのです。他のページはすでに校了直前、という時期ま
で粘っただけあって、組版のページは見るからにボリュームたっぷりに仕上が
りました。普通に組んだら新書判1冊分はあろうかというほどの濃い内容です。

最初の打ち合わせの時から約半年をかけて、7月29日の発売。あまり派手には
できないけれど、打ち上げは本当に夏休みあけになりそうです。


『明解 クリエイターのための印刷ガイドブック DTP実践編』
【B5判】
【本体定価2,100円】
【主な内容】
■Part1=明解 日本語文字組版=鈴木一誌/前田年昭 組版=向井裕一
●明解日本語組版チャートの読みかた

●A.組版の実践
明解日本語文字組版ルール集/組版は行によって成立する/行組版とは改行位
置の発見と実行/字送り・字間の三つの制御法/メカニックな改行と意味によ
る改行/行頭・行末・分離禁則/行頭・行中・行末の関係/4通りの行末の揃
え方/ぶら下げは行末の並び線を揃える技術/4通りの組版ルール/縦組みと
横組みの違い/追い出しと追い込みのふたつの調整法/仮名詰めと食い込み詰
めの調整/限定調整と広域調整を見きわめる

●B.組版の計画・フォーマット
フォーマットを考える単位/フォーマットを作る/書体をどう選ぶか/行間は
二分からスタートする/誌面の大きさから行数を割り出す/段組みとグリッド
/余白の配置/行以外のさまざまな切断単位/ふたつの視覚単位/ページネー
ション
●C.データの交通・入稿と出校
台割りとレビューシート/印刷物制作のワークフロー/原稿受け渡し・入稿・
色校正・印刷立ち会いでのチェック項目
●流れの演出・ブックデザイン
「切断」と連続性
●コラム

■Part2=DTPのための画像処理術=伊藤哲/尾崎公治/佐藤正幸/早川廣行
●原稿のデジタル化と画像データ
原稿のスキャニングと解像度/画像のトリミングと切り抜き
●モノクロ原稿を元にした処理
階調を再現するポイント/きれいに見せるための各種補正/明部・暗部の階調
を重視した補正/新聞印刷に最適な原稿を作る/ダブルトーンで階調豊かに表
現/モノクロ4色印刷で深みを出す

【カラー原稿を元にした処理】
カラー原稿の2色製版/部分的に特色を使った2色刷り/原稿の明るさを補正
する/フラットな画像をくっきり見せる/色かぶりを起こした写真の補正/ハ
ードな表現を行なうための補正/ソフトな表現を行なうための補正/カラー原
稿をモノクロで表現する
●画像データのファイル形式

■Part3=データ交換とネットワークの構築=山本英司
コンピュータで扱うデータ/デジタルデータのコンバート/デジタルデータの
移動/ネットワークの利用/異機種混在ネットワーク/インターネットの利用

■Part4=「Publisher」による手軽なDTP=岡田洋一
「Publisher 」の機能と特徴/制作ケーススタディ:招待状を作る/パンフレ
ットの作成/完成データのハイエンド出力

・超という字がいくつもつくものすごい本が現われた。《明解日本語組版》が、
B5判76ページにわたってギッシリ! 組版もじつに美しい。まさに奇蹟の組版
読本である。キャプション級の大きさの文字で組まれたコラムも面白い。この
本に書かれたルールを頭にいれた編集者がワークフローを組めば、理想的な仕
事ができるだろう(夢のような話だが)。編集者、デザイナー、DTP オペレー
ター必読! 印刷営業も必読! (裏話)DTP のツボ、校正がズタズタで関係
者全員がキレまくったとか。組版の向井さんよく耐えたなあ。(柴田)

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■展覧会情報
「ミッション・インヴィジブル」(第2回企画展作品)
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<以下は主催者情報>

ミッション・インヴィジブル( 石原友明+松井智恵 )による作品「ミッショ
ン・インヴィジブル」(1992)が、7月10日(土)~8月22日(日)に福島県立
美術館で開催される「共同製作の可能性/コラボレーション・アート」展に招
待展示されます。(福島県立美術館 Tel:024-531-5511 福島市森合字西養山1)

http://www.pref.fukushima.jp/frame/bijut.html

この作品は、文字によって構成された<絵画>を、(その絵画の前面に設置さ
れた)XYプロッター上のヴィデオカメラをトラックボールで操作することで、
遠隔的に見るというコンセプチュアルなもので、96年、ルイジアナ美術館(デ
ンマーク)出展の際ヴァージョン・アップされ、以後和歌山県立美術館、大阪
のギャラリー・クラヌキと毎年展示されています。

この展覧会は<コラボレーション>をテーマとし、他には、ギルバート&ジョ
ージ、ベルント&ヒラ・ベッヒャー、アイデアル・コピー、有地左右+笹岡敬、
PHスタジオ、ゴージャラス、Kosugi+Andoなど計12作家の作品が参加します。

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■展覧会情報
中部のデザイナーが美濃和紙で遊ぶ 「空想BOX展」
併催:'99日本パッケージデザイン大賞展
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<以下は主催者情報>

現代社会の経済と生活の営みに不可欠なパッケージは、常に変化していく時代
の要請と課題に対応するとともに、一層高度な創作性が求められています。本
展は、中部地区で活躍するパッケージデザイナーが、美濃和紙を素材にして、
仕事を離れ自由な発想で創作したユニークな空想のボックス(箱、容器)を展
示する「空想BOX 展」と、(社)日本パッケージデザイン協会が隔年で実施し
ている日本パッケージデザイン大賞の最新の受賞作品を、あわせて展示・紹介
するもので、当地区の関係業界のパッケージデザインの意識の高揚を図るとと
もに、消費者の理解と認識を深めることを目的に開催します。

展示される作品は、中部地区のパッケージデザイナーが美濃和紙で創ったユニ
ークな空想ボックス。'99日本パッケージデザイン大賞入賞作品(大賞1点、金
賞4点、銀賞10点、特別賞7点)。

会期:8月21日(土)~8月29日(日)/会期中無休 11:00~20:00
(最終日18:00まで)
会場:国際デザインセンター4階・デザインギャラリー TEL.052-265-2106
主催:(株)国際デザインセンター、日本パッケージデザイン協会

http://www.idcnagoy.co.jp/topics.html

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■編集後記(7/30)
・今日はとうとうデジクリオフ&交流会だ。わたしは時間までに行くだけで、
事前の用意なんかはすべてハマムラデスクがやった。仕事も忙しい中で大変だ
ったと思う。そういえばこの1週間、ハマムラマシンの調子が悪かったようで
あんまりグッドなコミュニケーションとれなかったな。ハマムラは黒帯だから
怒らせるとヤバイしなあ。皆さまにお会いできるのが楽しみです。楽しいひと
ときを過ごしましょう!(siv.atta)<デスクのテキストを真似た

・今日はとうとうデジクリオフ&交流会だ。マクロメディア社の社長さんも参
加してくださるそうです。当日の飛び入りも大歓迎。当日の方は先着順です。
WTC48Fへ直接おこしください。皆さまにお会いできるのが楽しみです。楽しい
ひとときを過ごしましょう!(hammer.mule)
http://www.imedio.or.jp/weblive99/

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発行   デジタルクリエイターズ
     <http://www.dgcr.com/>

編集長     柴田忠男 
デスク     濱村和恵 
アソシエーツ  神田敏晶 
        森川眞行 

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