[0414] 日本語入力のユウウツ

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【日刊デジタルクリエイターズ】 No.0414   1999/09/10.Fri発行
http://www.dgcr.com/    1998/04/13創刊   前号の発行部数 13961部
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 <エネルギーは創作意欲>

●デジクリSPECIALコラム
 日本語入力のユウウツ
 須貝 弦

●デジクリトーク 投稿
 ビデオ映像は時代を変えるか?
 田中龍馬

●イベント案内
 マルチメディアコンテンツ OSAKA フェスティバル2000(MCOF)プレセミナー

●公募案内
 賞金200万円×7名の超ビッグイベント
 フィリップ モリス アートアワード



■デジクリSPECIALコラム
日本語入力のユウウツ

須貝 弦
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私はヒネくれた Macユーザーだが、いちばんヒネくれていると思うのが、日本
語入力に「ことえり」を使っていることだ。ほとんどのMacユーザーが「ATOK」
を使っているのに、あえて「ことえり」を使い続けている。実はATOKユーザー
だったこともあるが、ATOK11があまりにも動作が鈍かったので、それ以来使っ
ていない。ATOKのほうが変換効率がいいのは承知した上で、あえてことえりを
使っているのだ。

しかし、ことえりは人の思考を分断する入力システムだ。予算の問題なのか、
それとも才能がないのかどうかは知らないが、人の気持ちをまったくわかって
くれない。たとえば――。

例文:先日の件に関していえば

「関して」の部分は、次の順番に候補が表示される。

1:燗して
2:管して
3:関して

これに附随しておかしいのが、「燗」という間違いを発見して、その文字だけ
を「関」に直したいときに「かん」と入力して変換すると「姦」が最初の候補
に出てくるということだ。どういう神経をしているのだろう。

「CPUの交換」と入力したいのに、「こうかん」は必ず「浩瀚」となる。ただ、
これにはちょっとコツがあって、「交換した」「交換する」などはちゃんと結
果が出る。「交換すると、」のように「、や。」がつく文章だとより正確にな
る。また「交換した」「交換する」などとサ変名詞で使っていれば、正しく変
換されることが多いが、「浩瀚慕い」などというバカな結果を出すこともある。

例文:文章を書いた

これも「かいた」だけだと「頴田」となることがしょっちゅうある。その次は
「海田」だったりする。こうなるともう、原稿をか茎が失せてしま宇(原稿を
書く気が失せてしまう)。

あの有名な例文だって「汽車の汽車が帰社した」だし、「第18回生と爽快」
だって本当は「第18回生徒総会」と入力したいのだ。ただ、あるワープロ専
用機の「第18日異性と爽快」には負けているけど。そして、ろくな日本語を
出さないくせに、ヒワイなカタカナ単語はけっこう正しく変換する。作った人
の脳みそを見てみたい(その前に、入力して確認している私がオカシイ)。

それでもなぜ、ことえりを使うか。それは、使われているかいないかは別とし
て、ことえりがいちばん普及しているからだ。会社で働いていた頃は、不特定
多数のMacに触ることが多かった。あるマシンはATOK、別のマシンはVJEという
ように、置いてある課や部署によって日本語入力はまちまちだった。こういう
場合に最大公約数としてとして、ことえりが有効になるのだ。

重たいATOKに対して「軽い」というだけで存在意義はあるし、なんといっても
OS標準だからタダというのも大きい。

まぁようするに、私はヒネくれているのだ。

【すがい・げん】gsugai@hh.iij4u.or.jp
全快の、じゃなくて前回のPowerBookの修理に関するテキストの中で、「(日
本NCRで)工賃が13,000円」というようなことを書きましたが、正しくは7,000
円です。もっと正しくいうと、これは基本技術料という名目になっており、こ
れより安いということはりません。たいへん失礼いたしました。ここでお詫び
いたします。

・私のことえりは策嶺(作例)変種初(編集部)てのが大ばかです。(柴田)

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【原稿募集】WORLD PC EXPO参加の感想文募集。編集長にメールしてください
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■デジクリトーク 投稿
ビデオ映像は時代を変えるか?

田中龍馬
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日刊デジクリを購読しながら、ふと自分の専門分野について考えた。デジクリ
の対象となるデジタルクリエーターには、僕のようなビデオ製作関係者も入る
のかなということだ。

レギュラーの神田さんは、小型ビデオ片手にストリーミング配信でビデオ映像
を送っているので、デジクリと言えよう。しかし、我々は主にはVHSテープ
を媒体として、結婚式の撮影から企業PR、工事記録などを行っている。

確かに最近は、DVCAM方式のデジタルビデオカメラを導入し、ロール編集
ながらデジタルに対応している。でも、ノンリニアでやってる訳ではなく、厳
密にはデジタルと断言するのははばかられる。

というより、デジクリの中でも映像の話題はたびたび上っても、同業のクリエ
イターの方が表に出てこない。アニメーションやCG関連の方が中心になるの
も仕方ないことだろうが。他にもクリエーター関係のML参加やMM購読して
いるが、そこも同様である。

イメージ的にはアナクリというところだろうか。(それでもいいが)

それでも最近は、僕の仕事の環境も変わってきた。今までは、何らかの形で仕
事を受注し、VHSテープに編集して納品というパターンだったが、このごろ
はCS放送の事業者からお誘いがかかったり、ケーブルテレビからも応援を頼
まれたりする。確かに、コンテンツの需要に対し、映像製作者は不足している
のだ。ここで、もう一度考えたい。

僕たちの仕事は今まで、便利と言われながらもあまり認められてきた分野とは
言い難いものがあった。報酬の問題にしても然りである。

映像を撮るだけなら、誰にでもできる。でも、金の取れる映像を作ることはそ
う簡単にはできない。もし、映像を仕事とするクリエイターの方がこの記事を
読んでいらっしゃったら、そのことをよく認識して仕事をしてもらいたい。

武士は食わねど何とやらではないが、仕事の安売りをして欲しくない。1億総
カメラマン時代だからこそ、機材や小手先のテクニックで誤魔化すのではなく、
本当の意味での撮影技術を磨いてほしいのである。

がちゃんとしていなかったつけが、認識度の低さに顕れてしまっている。もち
ろん、自分の反省も込めて言っているのであるが。

僕たちの収入源は、まだ結婚式の記録のようなものが占める比重は大きい。だ
が、結婚式のビデオ撮影を申し込む人が激減しているという。なぜなら、性能
が良い民生のビデオカメラの出現と、業者としてのビデオカメラマンの技術水
準があまりに低いことから来ているようだ。たとえ、高性能のカメラが出現し
ても機械の存在と撮影技術とは別物である。

僕たちは、結婚式の撮影は、最も難しい撮影対象の一つと考えている。仕事が
集中して手が足りないときは、テレビ局のカメラマンなどに応援を頼むことが
あるが、彼らの結婚式ビデオは、技術的にちょっとというものが少なくない。

しかし無理もない。結婚式では台本がない上に、ディレクターもタイムキーパ
ーもいなくて、一人で全てをこなさなければならないからだ。インカムからの
指示でカメラを回すことになれている人には、ちょっと難しい対象であろう。
また、報道カメラマンは長回しに慣れていない。

しかし、テレビ局のカメラマンが技術的に劣っていると言っている訳ではない。
テレビ映像の製作技術に関して言えば、僕たちより遥かに高い技術を持ってい
る人は多い。

でも、結婚式では我々の方がプロなのである。小さな仕事でも、その仕事に関
してはプロ中のプロである自覚が必要だ。それは、おそらく簡単には縮めるこ
とのできないほどの技術格差である。

その、エネルギーは創作意欲。

つまり、何度も見たいと思わせる結婚式ビデオを強く意識して製作している。
1本撮影が終わった後は、もうへとへとになっている。帰りの車でボカリスエ
ットを一気に飲み干すのが、いつもの習慣である。

百聞は一見に如かずということで、今年はデモテープを作成した。このテープ
を見た人は異口同音に、こんな結婚式の撮り方は初めて見たと言ってくれる。
あるホテルの結婚式場にデモを見せたところ、ここの課長さんは、是非テープ
を貸してほしいと言って、社内の全員にこのテープを見せて回ってくれた。そ
して、経営者に僕たちを推薦してくれた。

社長以下、ベルボーイに至るまで、ほぼ全員が我々のテープを見ていた。テー
プを回収に行ったとき、待っている間に見知らぬ従業員やベルボーイが声をか
けてくれた。
「すばらしいビデオでした。あんなの見たことありません」
「あんな、ドラマみたいな撮り方はどうやってやるんですか?」
接客のプロからそんな声をかけられて、これは行けるかなと一瞬思った。

しかし、ある幹部の強硬な反対に遭い、業者に参入することはできなかった。
その理由は、ここではわからないことにしておこう。それにしても、課長さん
がなぜ、そうまでして僕たちを推薦したかということを考えてもらいたい。彼
に何か金銭的なメリットがある訳でも何でもなく、ただ、感動してくれたこと
から出た行動であったことだ。

営業としては失敗だったかも知れないが、課長さんはじめ、多くの従業員に感
動を与えられたことで、このデモは成功だったと考えている。事実、ここの従
業員の知り合いの結婚式(他のホテルで挙行)に紹介を受けて仕事をさせても
らった。

営業の仕方はいろいろあると思うが、その作品の魅力そのもので勝負すること
が大切であろうと思う。自分だけの勝負どころを日々磨くのが、我々クリエイ
ターの生きる道ではないだろうか。

写真がこの世に出現したとき、世界は変化した。映画が出現したときも、テレ
ビが登場したときもそうだった。映像は確実に時代を変えていく道具であると
思っている。でも、これからはその中身で勝負できなければどうにもならない。
昔の人はよく言ったものだ。

「弘法は筆を選ばず」

僕はこれから、新しいメディアに映像を配信する映像プロデューサーのひとり
として本格的にデビューする。デビューしたいではなく、デビューするのであ
る。意識を持って、映像で時代を変えたい。いや、必ず変えると自負する身の
程知らずのひとりでもある。

【たなかりょうま(本名・康雄)】qzk12300@nifty.ne.jp
1962年 福岡県生まれ。36歳。根っからの坂本龍馬の信奉者であり、自らの息
子に竜馬と名付けてしまったほどの熱の入れ様。高校生時代に8ミリ映画に魅
せられ、映像の世界を知る。長崎の異色プロダクション、ビデオプロの小川と
意気投合。不動産関連で10年のサラリーマン生活に終止符を打ち、妻子持ち、
長崎という地方のハンディーを顧みずフリーの映像プロデューサーとして独立。
現在、長崎駅新築工事記録などの公共工事記録等を収録中。

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■イベント案内
マルチメディアコンテンツ OSAKA フェスティバル2000(MCOF)プレセミナー
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<以下は主催者情報>

日時 9月29日(水)13:00~17:30
会場 ソフト産業プラザMADOプレゼンテーションルーム(WTCビル20階)
   ※OTSトレードセンター前下車
内容:13:00~14:00
「アップルのインターネット戦略とQuick Time 4」
 アップルコンピュータ株式会社マーケティング本部デザイン&パブリッシン
 グマーケット 課長 渡辺 泰
14:05~15:05
「インターネットプロバイダーHi-HOのネットワークコンテンツ」
 松下電器産業株式会社ネットワーク事業推進本部インターネット事業推進室
 コンテンツグループ副参事 恒川 昌昭
15:15~16:15
「マクロメディアの最新Web Technology」
「データクラフト 高木敏光氏によるDirector,Flash,Dreamweaver の現実的
な利用方法について」
 マクロメディア株式会社 代表取締役社長 手嶋 雅夫
16:20~17:20
「最新Webデザインのポイント」
 株式会社AXIS プロデューサー/アートディレクター 宮崎光弘

参加費 無料
 
申込み このセミナーへの参加申込はメールまたは申込みフォームから受付。
    URL:<http://www.image-lab.or.jp/MCOF/sanka.html>
 
締切り 9月17日(金)この期日以前にお申込いただいた方に限り、参加証を
    E-mailまたはFAXでご送付します。
主催 マルチメディアコンテンツOSAKAフェスティバル2000実行委員会
 
協力 アップルコンピュータ株式会社・マクロメディア株式会社・松下電器産
   業株式会社・ソフト産業プラザ
問合せ 〒531-0071 大阪市北区中津3-7-3 ビルコビル5F 株式会社インター
   グループ内 マルチメディアコンテンツOSAKAフェスティバル事務局窓口
担当 青木、松下 TEL:06-6372-3052  FAX:06-6376-2362
E-mail mcof@intergroup.co.jp

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■公募案内
賞金200万円×7名の超ビッグイベント
フィリップ モリス アートアワード
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開催主旨は、「若きアーティストの才能を見い出し、国際舞台へのデビューを
サポートするプロジェクトです。国内外の代表的な美術関係者によって行われ
る審査を通じて選ばれたアーティストは、国籍を問わず“日本発”のアーティ
ストとしてその作品と共にニューヨークで紹介される展覧会に、立場を等しく
して招待されるものとします」というもの。

応募資格 20歳以上40歳以下(応募時)の、日本在住で、フィリップ モリスア
ート アワードの開催主旨に賛同される方に限る。グループで応募される場合は、
全員が応募資格者であることが必要。

公募作品テーマは自由。
グループA:平面作品(ドローイング、ペインティング、版画、写真、コンピ
ューター・グラフィックス等の手法を使用した作品)
グループB:立体作品(彫刻、オブジェ、レリーフ等)
グループC:インスタレーション(展覧会会場での表現に関しては、定められ
たスペースに合わせた展開となります)
グループD:ビデオ(ビデオ・アート、メディア・アートの手法を用いた作品)

出品申込書 応募には、所定の出品申込書が必要。送付先の住所・氏名・電話
番号・応募グループを明記のうえ、ファックスまたは官製はがきで請求。
〒107-0062東京都港区南青山2-24-15青山タワービル9F
フィリップ モリス アート アワード事務局 ファックス:03-3405-5417
応募規定詳細はHP
出品料 応募1件につき5,000円
受付期間 10月31日必着
賞及び副賞 入賞:7名 各¥2,000,000 およびニューヨークでのグループ展
への招待・出品

http://www.pm-artaward.net/

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■編集後記(9/10)
・昨日はJPC セミナーで安岡孝一さんの「文字コードの世界」講演を聞く。独
特の威勢のいい関西言葉でがんがん飛ばす。妙に引き込まれる不思議なテンポ。
聞いているときはすっかり分かったつもりだったが、あとから考えるとなにも
理解していなかったみたい。わたしも昨年「文字コードエンタティナー」を目
指していろいろ勉強したが身につかなかった。やはり基本をちゃんと理解して
いなかったから、付け焼刃ではどうしようもなかったのである。(柴田)

・ばたり。ご迷惑おかけしてすみません。(hammer.mule)

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発行   デジタルクリエイターズ
     <http://www.dgcr.com/>

編集長     柴田忠男 
デスク     濱村和恵 
アソシエーツ  神田敏晶 
        森川眞行 

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 担当:濱村和恵
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