[0499] 1999年最後のWeb3D情報

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【日刊デジタルクリエイターズ】 No.0499   1999/12/24.Fri発行
http://www.dgcr.com/    1998/04/13創刊   前号の発行部数 14696部
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 <明日とうとう500号!>

●デジクリトーク
 1999年最後のWeb3D情報
 出渕亮一朗
 
●デジクリニュース
 大日本印刷とボイジャーインターネットブラウザ用プラグインソフト
 『DNPたて書きプラグイン』を共同開発 

●公募案内
 第4回日本デジタルアートコンテスト
 2000年1月6日より受付、締め切りは1月28日



■デジクリトーク
1999年最後のWeb3D情報

出渕亮一朗
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Web3D情報(4)
目次:
★VRML.ART2000
★HapTek Inc.
★shout3D interactive
★MathEngine / MathEngine plc.
★3D Groove / The Groove Alliance
★EON Reality, Inc.
★Anfy 3D / Fabio Ciucci 
★Gel3D / Gel3D.org
★bang / Bang Space Inc.
★Parallel Graphics
★Java 3D API / Sun Microsystems, Inc.

★VRML.ART2000
http://www.vrml-art.org/

来年2月21~24日にカルフォルニアで行われる第5回 web/3d VRML Confe
rence の中の催しのひとつ、 VRML.ART2000 がVRML作品を募集している。締め
切りは2000年1月3日。オンラインからの応募もできるが、200Mhz以上の
CPUを必要とする作品は、ROMの郵送で応募して欲しいとのこと。
(詳しくはHPで)

★HapTek Inc.
http://www.haptek.com

以前もお伝えしたHapTek であるが、VirtualFriends 3 が出たようだ。今回は、
友人にHapTekのキャラでしゃべってくれるメールを誰でも簡単に送れるようだ。
(ただし英語)

Stuart Little のDUNK SNOWBALLゲームも笑える。ぜひやってみよう。
http://www.stuartlittle.com/

★shout3D interactive
http://www.shout3d.com/about.html

Shout3D 1.0がついに出た! Shout3DはJavaアプレットでVRML97を表示するの
で、ビューワーのダウンロードが必要ない。またプラットフォームに関係なく
表示する、とは一応歌われてはいるが。。Shout3D 1.0はWeb3Dクリエーターの
ためのSDK である。VRML97をもとに独自のフォーマットに省略したり付け加え
たりしている。基本的にはVRMLファイルを準備すれば、けっこう簡単にweb 用
アップデータは作成できるようだ。

★MathEngine / MathEngine plc.
http://www.mathengine.com/

そう、こんなものが3DVRワールドを構築するために欲かったんだ! だけど、
ついに出ました。リアルタイム3Dワールドに「物理シミュレーション」を与え
るツール製品群がMathEngineである。

Fast Dynamics Toolkit はMathEngineの初めての製品であり、剛体運動のシミ
ュレーションを簡単に行うものである。近々、Pentium IIIとPlayStaytion II
のオプティマイズバージョンも出るらしい。これは、Visual C/C++やJavaプロ
グラミングによって、物理シミュレーションワールドを開発するAPI キットで
ある。

さらに、将来の開発の予定として、布の運動のシミュレーション、流体力学、
バイオメカニクス、変形物体のシミュレーション、さらに、AI付きのヒューマ
ノイドや人工生命にまで視野にいれているというから頼もしい。

その他、現在、Web公開用プラグインや(デモを見られる)、SOFTIMAGE|3D の
ための物理シミュレーションプラグインも手に入るようだ。

★3D Groove / The Groove Alliance
http://www.3dgroove.com/

3D GrooveはNetScape/IEブラウザとShockwave プラグインに基づいた技術であ
る。3Dゲームをストリーミングしてしまう。環境マップや、アンチエリアジン
グなど高度なレンダリングがされた美しい3Dゲームがすでにいくつか用意され
ている。

High Rollerは、巨大な玉を未来的空間の中を転がして行くゲーム。Real Pool
は、リアルなビリヤードゲームを楽しむことができる。Windows/MacOS いずれ
の環境でも動作するようだ。

★EON Reality, Inc.
http://www.eonreality.com/home/index.html

これはデジクリ読者の方から寄せられた情報です。ありがとうございます。

EON はまた、独自フォーマットとオーサリングツール、ビューワーを使う、イ
ンタラクティブ3DアプリケーションとSDKである。シミュレーションやCAD向き
のようであり、もちろんウェッブ対応である。LightWave 3D,3D Studio Max,
Softimage, Wavefront... と、今ある主要な3DCGソフトのモデリングデータ対
応になっているのは良いことである。

なお、EONには日本語版ダウンロード/デモサイトもある。
http://www.ddd.co.jp/vrc/Eon/download.html

★Anfy 3D / Fabio Ciucci 
http://www.anfyteam.com/panfy3d.html

Anfy 3Dはjava技術を使った、インタラクティブ3Dレンダラーである。VRML,3D
Studio Max, Anfy 3D Editorからデータをインポートすることができる。

また、たくさんの3D Java アプレット集を手に入れたり、購入することができ
る。これを利用して手っ取り早く、自分の3Dワールドを作れるようだ。

日本語ページもある。
http://www.anfyteam.com/ln/jap/index.html

★Gel3D / Gel3D.org
http://www.gel3d.org/

Gel3D は、ネットワーキング3Dワールドを開発していくためのオープンソース
プロジェクトである。 C++をもとに開発されている。ParallelGraphics から
ソースの提供があり、NURBSレンダリングもできるようだ。

★bang / Bang Space Inc.
http://bang.is/

bangは3D MOO(Multi-user domain Object Oriented)ゲームエンジンである。
Java,Java3D, JavaSpeach, VRML97 の技術をベースにしている。1997年末にオ
ープンソースプロジェクトとして始まったそうである。

3Dワールドでのマルチユーザーチャット、音声認識によるナビゲーション、VR
MLを使ったコンテントやプラグインを自由にユーザーが開発して付け加えるこ
とができるらしい。

★Parallel Graphics
http://www.parallelgraphics.com/htm/en/

以前もお伝えしたと思うが、もう少し追加情報を。

Cortonaはロシア製の新しいVRMLブラウザである。Cortona SDKでは、今までVR
MLであまりうまくいかなかった、VRMLワールドとHTML ページのインタラクショ
ンを、Visual Basic, C++, JavaScriptで書くことができる。サンプルを見る限
りよくできているようだ。また、Java, Java EAI もあるとドキュメントには書
かれている。

またIslands multi-user VRML clientも公開された。マルチユーザー3Dワールド
でチャットができる。「3D Page Of the Week 」のコーナーでは、毎週世界中の
VRMLサイトを紹介していて楽しめる。

★Java 3D API / Sun Microsystems, Inc.
http://java.sun.com/products/java-media/3D/

いろいろなところで紹介されているはずの、Java3Dである。

Java3D APIは、3Dグラフィックスアプリケーションとアプレットを作成するた
めの、アプリケーションプログラミングインターフェースである。Java3Dの低
レベルグラフィックスの構造概念は、低レベルのAPI(Dirext3D,OpenGL,Quick
Draw3D,XGL)の長所を組み合わせている。VRML2.0 のシーングラフとノードを
意識している感じだ。VRMLローダーのクラスなども準備されているが、多くは
プログラマーが開発しなければならないだろう。

ASCII出版から「The JavaTM 3D API仕様書」という本も出ている。

P.S.
Avatars 99は無事終わりました。報告版HPも近日中にContact Consortiumより
公開されるようだ。Art Showには日本からの参加もちらほらあり、評判もよか
ったようです。なお、会場はそっくりActiveWorldsの中に残されています。
http://www.activeworlds.com

【でぶち・りょういちろう】debuchi@atom.co.jp
アーティスト
"JabJabLand 1988", "VioMechaWars 1989",
"Fire Beast 1991", "The Holy Bird 1994"
他、SIGGRAPHなどに発表した3DCGアニメーション作品群がある。

この3~4年は、VRMLを中心にWeb3D のコンテンツ研究に力を入れている。や
っぱり、いつも人があんまり踏みこんでいないところを開拓するのが好きみた
いである。来年もまた、いろいろ新しいことをしようと考えているところです。

現在、atom co., Ltd.に在籍中。
皆さんからの情報、お便りもお待ちしています。

URL: VRML Worlds
http://www.atom.co.jp/vrml2/index-j.html

VRML作品、公開VRMLプラグイン、VRMLの作成チュートリアル、
Web3D情報など盛りだくさんの内容です。

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■ニュース
大日本印刷とボイジャーインターネットブラウザ用プラグインソフト
『DNPたて書きプラグイン』を共同開発
『ヨミウリ・オンライン』で1月からサービス開始
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<ニュースリリースを要約>

ボイジャーと大日本印刷は、インターネット上のコンテンツを縦書きで読みや
すく表示できるプラグインソフト『DNPたて書きプラグイン』とWEBサー
バー用変換システムを共同開発した。読売新聞社は今回のシステムを利用し、
『ヨミウリ・オンライン』で2000年1月より縦書き記事の配信を開始する。
新聞のイメージに近い形で、縦書き、段組、その上年配者を考慮した大きい文
字での表示が可能であり、読みやすいページを提供することで読者へのサービ
ス向上を図る。

『DNPたて書きプラグイン』は、いちいち「T-time」などのソフトを起動せ
ずに、通常のインターネットブラウザの中で見られる。ブラウザは、Internet
Explorer、NetscapeNavigator/Communicator ともに対応可能、OSはWindows
95/98、WindowsNT、Macintoshに対応している。

『DNPたて書きプラグイン』の特長は、以下の通り。
1.縦書き、段組による自然な日本語表示
2.ユーザインタフェースを考慮した簡単操作
3.WEBサーバー上のスタイルファイルを差替えることによる自由なレイア
ウト表現(1行の文字数や行数、行間、フォントなど)

WEBサーバー用自動変換システムも同時に開発された。コンテンツ配信業者
は、従来の横書き用のHTMLデータに若干の縦書き用タグを埋め込むだけで
縦書き用HTMLデータに自動変換でき、横書き用コンテンツとの共用が可能
なため、コンテンツの制作と配信を容易に行える。読売新聞社では記事を日に
幾度となく更新するので、WEBサーバー用自動変換システムを使用し、これ
らの変換処理をすべて自動化している。

ボイジャーと大日本印刷は、システムの販売を計画中(プラグインソフトは無
償提供を予定)であり、新聞社をはじめとして、出版社やWEBマガジンなど
のコンテンツ配信業者などにも広く拡販していく方針である。

このプラグインソフトは以下から無料でダウンロードできる。
『ヨミウリ・オンライン』
http://www.yomiuri.co.jp/tategaki/

大日本印刷のサイト
http://www.dnp.co.jp/club-d/
 
・これはすばらしい。さっそくプラグインをインストールしてみたが、サンプ
ルがうまく見られない。プラグインを要求されるのだ。けっこう時間かけたト
ライだったが。また明日挑戦ということにする。WEBサーバー用自動変換シ
ステムっていうのが欲しい。しかしSOHOのパブリッシャーの手が届く価格
じゃないだろうなあ。

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■公募案内
第4回日本デジタルアートコンテスト
2000年1月6日より受付、締め切りは1月28日
http://www.agosto.com/artcon/artcon.html
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<募集要項より>

・テーマ
自由。パソコンを使ったデザイン/イラスト/アート/マルチメディア作品で
あること。(未発表作品または他のコンテストに未応募の商業作品)

・部門
A. イラスト・ファインアート部門(コマーシャルアート含む)架空のクライ
アントを対象として制作されたもので、ロゴやコピーが入っていても可。クラ
イアントが実在する場合はクライアントに応募の許可をとること。
B. フォトイメージング部門
デジタルカメラで撮影したものやロイヤリティフリーの素材などを使った作品。
C. Web/インタラクティブ部門
D. QuickTime Movie/QuickTime VR部門
E. 3D/キャラクター部門(新設)
オリジナルまたはロイヤリティフリーのモデリングデータを使用した人物・動
植物・ロボットなどのキャラクターデザイン

・応募資格
プロフェッショナル、アマチュアを問わずデジタルアートを志す人。

・作品受付期間
平成12年1月6日(火)~1月28日(金)に運営事務局必着
郵送または持参(平日10時~18時/土日、祭日休業)

・審査発表
平成12年4月19日(水)~21日(金)DIGITAL ART EXPO TOKYO 2000

・賞
1.グランプリ 副賞として賞金100万円+賞品
準グランプリ 副賞として賞金または賞品
2.A部門賞 賞金または賞品
3.B部門賞 賞金または賞品
4.C部門賞 賞金または賞品
5.D部門賞 賞金または賞品
6.E部門賞 賞金または賞品

・審査委員
審査委員長 松永 真(グラフィックデザイナー)
日比野克彦(アーティスト、東京芸術大学助教授)
柴田忠男(デジタル・イメージ運営委員)
江並直美(デジタローグ主宰)
海津宜則(グラフィックデザイナー)
吉井 宏(イラストレーター)
所 幸則(フォトグラファー/CGアーティスト)
広瀬一郎(AGOSTOデザイングラフィックス発行人) 他

・参加費
1作品につき参加費2000円を郵便局より事務局宛にお振り込みいただき、
振込票兼受領証のコピーを応募用紙に添付して作品と一緒に送ってください。
※振込手数料はご負担ください。
振込口座(郵便局):ティー・アンド・アール(株) 記号10060 番号65980971

・諸権利
応募作品の著作権および作品に関する権利は応募者にありますが、作品の優先
使用権及び当コンテストに関わる二次使用権は主催者が保有します。主催者が
作品の変形などを行う場合は応募者の許可を得るものとします。作品に他人の
写真や印刷物、またコピーなどを使用した場合、著作権の問題が起きないよう
ご留意下さい。万一問題が生じた場合、主催者は一切責任を負うことはできま
せん。
・応募方法、作品形態などは、募集要項を参照。
・お問い合わせ、応募先:日本デジタルアートコンテスト運営事務局
(ティー・アンド・アール(株)内)
〒162-0065東京都新宿区住吉町7-1 福松ビル9階
TEL.03-3226-8021 FAX.03-3226-7854

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■編集後記(12/24)
・新しい仕事部屋に移って順調に(?)仕事している。いままでのところはせ
まいなりに工夫して、なんでも座ったまま手が届いたので便利ではあったが、
こんどはそうはいかない。この休みで仕事部屋の資料の山を整理し、書斎の本
を整理し、寝室のマンガ本を整理し、もとの仕事部屋の文庫本を整理し、ビデ
オテープを整理し、ト考えるだけで投げ出したくなる。しかも、年賀状はまだ
まったく手をつけていない。もういい、さっさと布団に逃げ込もう。(柴田)

・478号に、エプソンプリンタでPDFが綺麗に出力できないということを
書いたが、これはマック用ドライバのせいだったようだ。13日から公開され
ているドライバではフィックスされている。私の初心者ミスではなかったのか。
良かった~。(hammer.mule)
http://www.i-love-epson.co.jp/download/list/mj_list.htm

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■ 日刊デジクリは投げ銭システム推進準備委員会の趣旨に賛同します ■
http://www.shohyo.co.jp/nagesen/ <投げ銭システムをすべてのhomepageに>
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発行   デジタルクリエイターズ
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編集長     柴田忠男 
デスク     濱村和恵 
アソシエーツ  神田敏晶 
        森川眞行 

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 担当:濱村和恵
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