[0590] DVDと「1984年」

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【日刊デジタルクリエイターズ】 No.0590   2000/04/25.Tue発行
http://www.dgcr.com/    1998/04/13創刊   前号の発行部数 15908部
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 <で、やっぱ死体は最高である>

■デジクリトーク
 DVDと「1984年」
 魚住耕司

■デジクリトーク
 死体フェチネットワーク
 三河一郎

■連載「ip2000」プロジェクト奮闘記 0065(4/25)
 スカパ755chコンピューターチャンネルに明日出演決定!
 ------世界一周出航(5/22)まで残り28日-------
 ------南十字星出航(8/31)まで残り128日-------
 川井拓也



■デジクリトーク
DVDと「1984年」

魚住耕司
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プレイステーションが発売されたのは、先月だったろうか? DVDが普及する
ためのキラーマシンになる、という前評判が高かった。実際、キラーソフトだ、
と噂された「マトリックス」の出荷枚数は、ビデオ版よりDVDの方が出足では
よかった、と聞いている。

昔、レコードがCDに置き換わるのは、何年もかかるだろう、といわれていたも
のだったが、CDウォークマンが登場して、あっという間にレコードは消えてし
まった。録再できるDVD-RWの登場などを見ていると、遠からずビデオもそう
なって、あっという間にテープだって消えていくような気がする。

音楽メディアのレコードからCDへ、映像メディアのテープ・LDからDVDへ、と
いうようなメディアの変転のまっただ中にいることに気が付いて思ったのだが、
メディアが変わった時、果たしてソフト的な資産はどれだけ受け継がれて行く
のであろうか? ハード的な代替わりによって、その時の価値観でソフト的な
資産が継承されない、再生できずに消滅する、ということは、どのくらいおこ
るのだろう?

勝海舟という人の言葉に、
「ぜんたい大きな人物というものは、そんなに早く現われるものではない」
というのがある。彼曰くところによると、ニ・三百年たつと、同じ位の大きな
人が再び出て、その者が後先のことを考えているうちに発見して、"自分と同
じことを考えた者がいた"と騒ぎ出し、ようやく世に知れるのだという。だか
ら、芳名を千載に残すとか、臭を万世に流すというようなのはケチくさく、世
に処するに誠意誠心をもって現在に応ずるだけだ、というのである。

なるほど、さすがはその場その場の表裏を見ながら判断と行動をする必要があ
る政治の世界の、それも動乱の時代の人の言葉だ、と思うことしきりだが、し
かし、これは歴史が記録としてきちんと残り、後世からその一人の人間を「自
由に自分の目で」見ることができるのが前提である。それができなければ、次
のような、とても嫌な言葉を思い出さざるを得ない。

曰く、「今を支配するものが、過去も未来も支配する」。

この言葉は、たしかジョージオーウェルという作家が「1984年」の中で書いて
いる言葉だと思う。この小説が、実に陰気な話であり、「あらゆる人間性の収
奪の上に成立する不毛の世界」を描いた小説で、近代文化の言わば「暗黒面」
の純化された姿を、これでもか、とばかりに描いた小説である。

主人公であるウィストンに対して、拷問をしながら「学習」を施すオブライエ
ンという人物は、はかく言う。
「権力とは、人間の精神をずたずたに引き裂いた後、思うがままの新しい型に
造り直すということだ」
「われわれは親と子、男と男、男と女という人間的な絆を断ち切って来た。も
はや、妻でも子でも、また友人でも信頼するものはいなくなっている。しかし
未来では、妻や子というような人間関係は存在しなくなるだろう」
「愛もなくなるだろう、”偉大な兄弟”への愛を除けば。笑いもなくなるだろ
う、敵を敗北させた凱歌の笑い以外は。芸術も文学も科学もなくなる」
「美と醜の区別はなくなるね。好奇心も、また生きて行く上の喜びもなくなろ
う。われわれの邪魔になるすべての快楽は破壊する。しかし常に、だ-この点
を忘れてはいけないよ、ウィンストン-常に権力への陶酔は存在するというこ
とだ、それは絶えず増大しも絶えず鋭敏になって行くであろう。常に、あらゆ
る瞬間において勝利のスリルが存在し、抵抗力を失った敵を踏みつける快感が
あるだろう」

常に闘争が存在する。つまり倒すべき・憎むべき敵が存在する。だからこそ偉
大な兄弟の偉大さは確保される、という逆説的な依存を維持する為、この世界
ではご丁寧にも「ゴールドスタイン」という裏切り者で異端の首領が用意をさ
れて、「三分間憎悪」という彼に対する憎しみと嘲笑を公然とぶつける時間が
日常用意されている・・・。(どう喩えれば良いのだろう。いま現在、一番近
い例は、多分『小沢一郎』という政治家にたいする日本人の論調ではないかと
思う)

ご丁寧な話はまだあり、この国では思想の範囲を縮小するため、ひたすら国語
の改革をしている。言葉を単純にすることで「思想犯罪」を行えなくするとい
うわけである。登場人物の一人はウィンストンに対して得意げに語る。

「チョーサー、シェークスピア、ミルトン、パイロン、彼らだって新語法版で
しか存在すまい、全く異質のものに変わっているばかりではない、実際にはも
との姿とは正反対のものにさえ変わっているのだ」
「スローガンも変わるね。自由の概念が破棄されたら、「自由は屈従である」
というスローガンの存在価値はあるだろうか」
「正統とは意識をもたないということになるわけさ」
(無論、このようなずけずけと物を言う舞台廻しは、先では主人公より早く粛
正をされてしまう)

どうも、脱線がすぎてしまったが、この主人公が行っている仕事は、今の都合
に合わせた過去の”事実”の改変の実務なのである。

ようするに、今、粛正されて存在することやめた人物がいれば、彼という人間
は過去にも存在しなかった、ということになり、写真や文章があれば消滅させ、
改ざんし、必要なときは、新しい人物や事件を生み出す。それが採用されれば、
その虚構の人物・事件は、歴史上の実在の人物・事件となるし、粛正された人
間は、永遠に存在しなくなるのである。

まったくいそがしい話で、隣国の一つと同盟して別の国と戦争しているなら、
過去からそうなのであり、同盟・交戦の関係が変われば、全て書き換えをして、
今の都合に合わせるのである・・・。そして、人々は、「二重思考」という方
法で、この歴史改ざんの矛盾を解決してしまうし、それができない者は、粛正
という人為的な淘汰がされて消えていくのである。

DVDの話から、突拍子もない小説の紹介に変わってしまったが、最初の話へと
戻れば、昔なら、写真であれ手紙であれ、物理的に存在していたのである。だ
から、残せるのである。はるかに確実に。

が、情報がデータ化された時、再生する仕組みがなくなれば、多くの情報が、
自然と消滅していくのではないか? という気がする。また、改ざんも容易に
なるだろうことももちろんである(この場合、国が、と決めつけない方が良い。
特定の事に利害関係があり、情報をコントロールできる、他者の意見を非難圧
殺できれば、誰でもできるわけです)。

こんな事を考えてしまった。

十年後のある日、自分の記憶と、社会的に貯えられて流通している「記録」が、
全く異なっていた。そして、自分の手元にある「記録」は、前世紀の遺物であ
り、もはや再生ができないマイクロカセットしかなかった・・・。さて、そん
な事に立ち至ったら、私たちは一体どうしたら良いのでしょうか?

ところで、オーウェルの1984年なんぞを持ち出したのは実はつまらない理由が
ある。実は、近所のレンタル店が、旧テープの大処分をしていて、割引につぐ
割引が行われて、結果映画作品のVHSテーブが500円くらいで買えたのである。
それで、品定めしていたら、1984年に英国で制作されたこの小説の映画版があ
り、思わず購入して、今手元にあるからである。

昔、一度見て主人公の歯が手で引きぬかれるシーンを微かに憶えている。陰湿
なストーリーだから、映画も楽しいとはいいかねるだろう。購入はした。が、
果たして見る気には、いまいちならないのである。

【うおずみ・こうじ】uozumi@mxj.mesh.ne.jp
門司港ポータル&LIVE Station
http://www.mojiko.com

追伸
ところで、この人のもう一つの代表作に「動物農場」という小説があります。
実はこれも結構救いのない話なのですが、過去アニメ化されている筈なのです。
誰か知りませんか?

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■デジクリトーク
死体フェチネットワーク

三河一郎
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デジクリでも引っ越し流行りのようですが、実は私も引っ越しをしました。近
所だし、経費節減もあって、軽トラとダンプ(^^;;借りてきて10往復ほどで終
わったんですが・・・メチャクチャ疲れた。

もうこれが自力で出来る最後の引っ越しかも知んない、体力的に・・と、しみ
じみ思ってしまった。今度引っ越す時は、絶対引っ越し屋を頼んでやるぅ、現
場監督宜しく、指図するだけの豪華(?)な引っ越しをするぞ。よし、引っ越
しのために貯金しよう、と心に誓うのであった。

んで、引っ越しついでに、最近、冷凍室しか効かなくなった冷蔵庫を買い替え
ようと思って、村のゴミ処理場に古いのを持っていった。それからデンキ屋へ
行き、新しいのを買ったのだが。ナント、トラック屋が忙しくて配達が10日以
上先になるとのこと。・・ガーン、冷蔵庫ナシでそんなにほっといたら腐って
しまうじゃないの・・・・オレの大事な死体が!

で~、何故死体かというと・・。

鳥好きで、鳥の絵を描いたりしてるんだけど、スケッチしようとするとまた難
しいのですよ、これが。僕の好きなのはいわゆる小鳥、シジュウカラとかヤマ
ガラ、まあスズメの仲間みたいな奴。何しろ相手は動くし、小さいし、庭にお
びき寄せて双眼鏡で観察したりするんだけど。全然ディテールが見えない。

なんか、良く観察する方法がないだろうか。そこで思案。

●捕まえて観察する。
不可能ではないが、捕っただけで犯罪になる。先日も暴力団員がツグミを捕獲
して禁固4カ月の実刑を受けている。

●写真にとる。
これは試してみた。一眼レフにリモコンを付けたり、遠くから望遠レンズでね
らったり。でもこれもだめだった。はっきり言うと腕の問題。結局ピンぼけや
ぶれぶれの写真が数百枚残っただけだった。写真を覚える気力は今の僕にはな
い、そんなもの覚えるくらいなら犯罪者のほうがましだ。それに写真というの
はやはり実物とは全然違うし・・。

で~~。考えあぐねていた時。思っった。

●死体を拾ってくればイイじゃん!
これはいいアイデアだと思った。しかし、そうやすやすと死体が落ちてるわけ
もないよな~。

でも世の中変わった人がいるんですよね。これが。バーダー(鳥を見て喜んで
る変態のこと)仲間のおやじに相談したら、「死体ねー、あるよ、ん、わかっ
た」となんとも簡単な返事。「ほんとにあるのかなー」なんて思ったが、二三
日後、「リスがあるケド要る?」との電話。「リスか~、まあ鳥のほうが良い
けどちょうだい」

持ってきてもらったのを見てたまげた、ナント、ビニール袋いっぱいにリスと
鳥の死体・死体・死体。ドヒャー、これ何処で手に入れたの?

・・・何やら、窓にぶち当たって死んだ鳥を冷凍保存してたというのだ。ふつ
ーさー、鳥好きだったら土に埋めてやるとか、そーゆーのが人の道ってもんだ
ろ、人でなし! 変態! と思ったが、有り難く頂戴したのだった。

で、やっぱ死体は最高である。

もちろん生きてる鳥を見て描かないと、動きのある絵は描けない。が、死体が
あれば羽根の裏側めくって見たり、足の鱗を数えたり出来て、資料としてこれ
に敵うものはない、って感じだ。

ま、唯一の難点は、冷蔵庫に何やら詰めてると、ヨメさんがいやがること。で
もさぁ、マグロだって、牛肉だって死体じゃん。と僕は思うのだが(違う?)
肉片をしまって置くほうが、よっぽど異常だと思うんだけどなあ。

で、最近は、「ヨタカの死体いるぅ?」、なんて声がかかるようになった。同
好の氏が数人いて、死体を回しっこしているのだ。冒頭の冷蔵庫の件も、その
人達にあずかってもらって事無きをえたのだった。

いうなれば「死体フェチネットワーク」

どうです?
あなたも死体いりませんか?

【みかわ・いちろう】q--p@nifty.com
東京都出身、山梨県山中湖村在住、フリーイラストレーター、ディジタル・イ
メージ会員、山梨県生物調査員

▼三河さんの作品をデジクリサイトに掲載しました
http://www.dgcr.com/kiji/mikawa/

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■連載「ip2000」プロジェクト奮闘記 0065(4/25)
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川井拓也
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【ip2000とは?】
デジタルコンテンツのプロデューサー/プランナーである川井拓也が、日刊デ
ジクリでの連載を情報伝達のベースとして、2000年に実現させようと文字通り
「奮闘」しているプロジェクト。NGO団体であるピースボートの持つコンセプ
トとコンテンツの可能性に注目して立ち上げた。

15000t級の大型外洋客船に、ネットストリーミング放送局とデジタルポストプ
ロダクションを設置して、インマルサット64kbps衛星回線を通じて地球を回り
ながら各種のコンテンツを複数のメディアに向けて発信していく。

2000年5月から2001年明けまでの3回のクルーズを利用して、世界33カ国から発
信する予定。最初の90日クルーズで「実験と広報」を。秋の45日クルーズで
「本格実施」を。年末の90日クルーズで「発展・応用」を。現在出航1カ月前
に迫り、関係各位との最終調整と企画・プレゼンの日々。
【協賛】
SKY Perfec TV! 749ch VaioNet (ip2000連動Web+オリジナル番組制作)
http://www.vaionet.com
http://www.vaionet100.com
ピースボート
http://www.peaceboat.org/
太陽企画(人材・機材・運営資金提供)
http://www.taiyokikaku.com/
【協力】
■テレビメディア
SKY Perfec TV! 199ch Music Freek TV(「True Colors」内コーナー)
http://www.skyperfectv.co.jp/ch/199.html
SKY Perfec TV! 755ch Computer Channel(「週刊デジタル通信」内コーナー)
http://www.skyperfectv.co.jp/ch/755.html
■雑誌メディア
玄光社 月刊ビデオサロン(3号連続見開き4ページ)
http://www.peaceboat.org/
宝島社 週刊ウルトラ1(毎週半ページコラム)
http://www.takarajimasha.co.jp/ultra-1/present/
■ラジオ局
TBSラジオ(番組枠提供)
■ソフトウェアメーカー
マクロメディア(ソフトウェア協力)
http://www.macromedia.com/jp/
───────────────────────────────────
土曜には原宿で「アースデイ2000@原宿」があった。このイベントには光学姉
妹としてVTR出しの操作などをボランティアで手伝うことに。神宮前スタジオ
でのイベントは昼から準備が始まった。抜けるような青空の原宿を抜けスタジ
オへ合流。作家の谷崎テトラ氏が仕掛け人。
http://www.gsquare.or.jp/survival/contents.htm
昼から仕込みを手伝い夕方からイベントがスタート。第一部のセッションでは
次のようなゲストの方を迎えてのセッション。
 龍村仁(地球交響曲/ガイアシンフォニー・映画監督)
 宮内勝典(作家)
 新妻香織(フー太郎の森基金代表・作家)
 竹内宏彰(株式会社シンク・代表取締役)
 安在尚人(アースデイ2000企画・運営委員会)
 竹内宏彰(シンク代表取締役)

このプロジェクトをやっていて、龍村さんと会ったほうがいいという支援者の
メールももらっていたので、ここでこうしてご本人を前に話を聞けるのが不思
議な気持ちだった。
聞き始めると不思議なもので、すべての人の話がまるで「自分」に向けられて
いるような気持ちになった。「デジタルがなにを変えるのか? 人間が何を表
現できるのか? 現在の地球の問題点は?」ジャンルが違うのでばらばらな話
ではあったが、なぜか自分の頭の中ではすべてひとつの話に聞こえていた。

NGOのピースボートと組んで一緒に船に乗り「デジタル技術」を使ってさまざ
まなメディアに「地球一周から生まれるもの」を発信していく、そのために毎
日まったく違ったバックグラウンドを持つ人々と話をする毎日。この3カ月で
自分の中に浮かんでは消え、また浮かんだまま消えないさまざまな疑問がすー
っと溶けていくのを感じた。

龍村さんの話も良かったが、作家の宮内氏の話も印象的だった。しかも会場入
りする宮内さんと一緒にいたのは写真家の桃井和馬氏。桃井氏はピースボート
のセミナーで初めて話を聞く機会があった人で、今回のプロジェクトをプレゼ
ンした人でもある。
http://jazz.tegami.com/backnumber/body.cgi?id=<200003061130000000005757000@tegami.com>

その後、先日の晴海の帰港時にもお会いしたしキーになるイベントで必ず会う
人だ。桃井さんは「宮内さんをピースボートに乗れば? って口説いているん
ですよ」と笑っていた。話を聞くとなるほど、この方は是非洋上で講座を開い
ていただいたらユニークなものになるだろうなと思った。「コンピュータ大好
きな青年を本当の感動を与えるために旅行に連れ出した話」など印象的で、宮
内さんご自身もwebを開いている。たった2万円のソフトで作ったそのページが
ブラジルでも読まれていることにネットの威力を感じつつ「自分の肌で感動す
ることを忘れてはいけない」と警告する。
http://pws.prserv.net/umigame/

さらに、インターネットコンテンツの会社としては有名なシンクの竹内社長は
数日前にテトラ氏から頼まれたとのことで「アースデイ」自体をそれまで知ら
なかったと笑いながら話をしていた。「デジタルなんて道具にすぎないから」
といいながら、最近のネットベンチャーの加熱ぶりを牽制しながらの話は特に
同じ業界にいる私には強く響いた。

実は、ネットベンチャーのトップにこのプロジェクトの協力を打診したときに
「まったく興味ございません。あしからず」とのつめたいメールが戻ってきた
のが結構ショックだっただけに、このようなイベントで自分の立場をはっきり
させた上で話のできる業界の人というのは貴重だと思った。シンクとはネット
ワークイベントの仕事でもご一緒したことがあったので、名刺交換して小さな
ip2000のフライヤーを渡した。

また松木さんというCGアーティストの方が、テトラさんとのコラボレーション
を行った。とある美術館用に作成した「龍」のCGと、さまざまな爆発や花火な
どの映像をシンプルにミックスしつつ、鮮やかなV5さばきでパフォーマンスし
ている様を隣で見られたのは貴重な体験だった。映像ブースにいるとさまざま
な人がくるので話ができて楽しい。

同時刻にもうひとつのイベントがあった。デジクリの連載を読んでいるのか先
日中野のまんだらけのD9スタジオを運営している猪蔵さんから電話があった。
http://www.mandarake.co.jp/d9.html

「アップルとパイプがなくて困っていると話していたけど、土曜にアゴストの
イベントの打ち上げがあって日本Appleの原田社長も来るし、良かったら私の
知っているクイックタイム担当の人も紹介しますよ」との電話。うれしかった。
これは行かないわけには・・。

しかし、もろイベントの重要なスイッチング中なので広報の吉澤さんに行って
もらうことに。しかし、彼女はもともとWindowsしか使ったことがない。前日
にAppleのリンク集をメールで送り、まさに一夜漬け。
http://www.apple.co.jp/
http://www.apple.co.jp/creative/video/index.html
http://www.apple.co.jp/finalcutpro/index.html

われわれは今はWindowsを使っていても、たいていAppleで育った人間がほとん
どだ。iMACが洋上にあればそのDV編集を乗船者に教えて撮影したものをすぐに
編集できる。そして洋上映画館で各自の経験を600人でシェアすることができ
る。経験をシェアする一番シンプルで力強い手段は映像だ。なんとかして協賛
を取りたい。
しかし、前日のリサーチから「ブランディング」が強固なAppleはよっぽどの
大物クラスがプロジェクトに参加していないとだめだろうなとも思う。結果は
・・・戻ってきた吉澤さんが名刺をくれる。
「JAZZを弾いていた原田社長にじかプレしてきたわ、びっくりしてたみたい。
でも詳細はマーケを通してくださいと,こちらの人を紹介されたの」
「おおっ! 赤いロゴがおしゃれなAppleのマーケティング本部の人の名刺!」
しかし実は収穫は別のところにあった。「あと、この人もプレしている横から
興味があるから名刺ください、って言っていたわ」と出された名刺を見ると
フォーカルポイントコンピューター社長の名刺。
「おおおっ!これはReel time NITROの日本総代理店じゃないか! 今回実際
載せる機材の輸入元だよ」「へえ!」
http://www.focal.co.jp/

「ビデオサロン」などの露出が決まっているので、そのあたりにプレには行こ
うと思っていたが、まさか社長とすぐに出会えるとは・・・。これは話が早い。
会社にはないバックアップHDなどのサポートを取りに行こうと思う。

その後VJをやりつついろいろな人と話を。会場でPC機材の担当であるNPOのた
めのインターネット活用術webプロデューサーという肩書きを持つ山崎さんな
どは「デジクリの川井さん? おおっ! 実物だあ~! いやー、お会いして
みたかったんですよお~」と話してくれた。
http://www.jca.apc.org/Tips/

まるでその様子は、僕が年末にデジクリの連載をいつも読んで会ってみたいと
思っていた神田さんに会った時に、自分が話した言葉とほとんど一時一句同じ
だったことに驚いた。
http://jazz.tegami.com/backnumber/frame.cgi?id=0000005757

山崎さんの肩書きには、今の自分のやっていることはなんなのかを考えさせる
ものだ。そのきれいなwebを見て、さらに私が今やろうと思っていることのふ
たつ「デジタル技術と船旅を組合わせたクリエイティブな場の提供」と「NGO
団体であるピースボートの潜在的なソフトコンテンツ力を引き出す」のうちの
後者のイメージがはっきりしてきた。

今日のアースデイの各NPOのプレゼンを見ていて思ったのだが、多くのNPOは
「自分のやっていることを自分の視点から発信するために」概して現実離れし
た話に聞こえてしまったり、NPOにもともと興味がない人を引き込む動機が作
れないでいる印象があった。「ここを強調して編集すればいいのに」とか「こ
んな映像カットしてもっとダイジェストにすればメリハリついて興味ひくの
に」など。

ピースボートは広報はうまい部類のNGOだと思うが、今回ip2000としてさざま
なメディアに向けて今までとは違う感覚の情報発信でサポートできればと思う。
そしてその情報発信のチャンスは、まさか3日後にこようとはこの時点では思
いもしていなかった・・・・・。

その他にもJCTVの経理の人とであった。テレビ朝日のとある番組に注目してい
て、そのつてを探してTV朝日のCG部長の方に制作会社のJCTVを紹介してもらう
ところだったので、偶然も重なるものである。私が注目している番組以外にも
ちょうどぴったりな番組があるなどの話をしてしばし歓談。とてもやわらかい
はなしっぷりだけど、理系で回転が速くまた会ってみたいと思う人物だった。

日曜の朝までアースデイのVJを行い、機材の片付けを手伝ってくれた光楽迷彩
とブラックパンサーと別れる。自宅に戻りしばしの仮眠・・・と携帯で起こさ
れ撮影現場でのトラブル。すぐに会社に行き対処してスタジオへ飛んでいく。
それほど重大なトラブルではなかったので一安心。渋谷でVaioNetの番組コン
テンツである「ドリームキャッチャー」のVコンテを撮影する。スタッフを撮
影対象にしてのテスト。撮影時間も30分に押さえての実験である。

するとそこに、渋谷名物の掃除機をペットにしている外人さんが! うわさに
は聞いていたがここで会えるとは。早速近所に住むスタジオイースペースの村
上君がアポ。Vコンテ出演快承。オーストラリア人の彼は、教育用ビデオや英
会話の先生をやっている俳優であった。一番大切なものは? という質問に彼
は娘の写真を持ってきてしゃべってくれた。その後彼は家に招いてくれて「近
所の外人」という最近出したCDを聞かせてくれたり掃除機のペットとの旅行の
写真を見せてくれたり、まるでどこかのカフェかと思うような部屋でインスタ
ントコーヒーをふるまってくれた。

そんなこんなで、夜までVコンテを撮影してさすがにダウン。そのままデジク
リの原稿を落としてしまった。(すんません)

月曜は箱崎にあるコンピューターチャンネルへ。ここはソフトバンクグループ
だったか!
http://www.skyperfectv.co.jp/ch/755.html

と、ビルを前にびっくりした。早速プレゼン。すんなりと「週刊デジタル通信」
でのコーナーが決まった。そして驚くべき申し出が。「この番組は水曜収録で
木・金編集の土曜からオンエアーなんだけど、もし都合がつけばあさっての収
録でまずインタビューはどうですか?」とのこと。

ピースボートサイドの人とふたりで出ていいかと聞くとこれまた快承。パワー
ポイントの資料と共に、水曜の16時からスタジオ収録となった。ピースボート
の本山隊長に連絡。「コアなユーザーが見ているからコンピューターの寄付の
プロジェクト担当の人と一緒に出るのがいいと思います。どうでしょう?」
「いいですね、手配します」と1時間後に以下のプロジェクトを担当している
吉井麻央さんと決まった。
http://www.peaceboat.org/project/aid/passo.html

明日はピースボートスタッフと、乗船候補スタッフの顔合わせと露出メディア
の説明だ。あと10時間で昨日のVコンテの編集とコンピューターチャンネルの
ラフ構成台本と、ピースボート向けの露出媒体整理資料を作成する。また社内
の岡田プロデューサーと鈴木テクニカルチーフとの金銭面に関する打合せを、
夜中の2時30分から行う予定。

最近は、ふと油断すると月曜が金曜になっていたりするからダブルで時間を使
えるようにしなければ・・・・。すると出航28日前(24時間換算)が56日前
(48時間換算)に戻るのだ。
フフフ。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■編集後記(4/25)
・ここまでひっぱってきて、変な終わり方したら許さん、ト前にも書いた記憶
があるぞ「ドラゴンヘッド」。なんの解決もないままとうとう終わった、とわ
たしは思う。謎はなんにも解明されていないぞ。破綻したまま終わったとしか
思えないが、ちゃんと理解できる読者はいるのだろうか? 読み終わってわた
しは怒りにふるえた。全巻を再び読みかえすことは多分ないだろう。(柴田)

・まとまった時間がとれない。外出ばかりだ。サーバのメンテはどうしてくれ
よう~。メーリングリストのお問い合わせ、すみません。近日復活予定です、
ってドラクエみたいだな…。他人のサーバばかり触っている私だったりします
です。ええ、仕事ですわ。簡単なCGIの設置にしても、ファイヤーウォールの
内外ということで、いちいち現場に行かないといけないわけですな。telnetど
ころかftpを内部からもできないようになっていたりして、どんどん時間のか
かる仕事となっておりますわ。CGIの設置程度で、マシントラブル時に疑われた
ら困るので、あんまり関わりたくないって気も。ふぅ。   (hammer.mule)

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■ 日刊デジクリは投げ銭システム推進準備委員会の趣旨に賛同します ■
http://www.nagesen.gr.jp/  <投げ銭システムをすべてのhomepageに>
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発行   デジタルクリエイターズ
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編集長     柴田忠男 
デスク     濱村和恵 
アソシエーツ  神田敏晶 
        森川眞行 

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 担当:濱村和恵
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