[0620] ひとりでできるもん・有限会社設立日誌

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【日刊デジタルクリエイターズ】 No.0620   2000/06/07.Wed発行
http://www.dgcr.com/    1998/04/13創刊   前号の発行部数 16263部
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 <めでたく会社から「もう来なくていいよん」とお達しを受けた>

■デジクリトーク 不定期連載
 ひとりでできるもん・有限会社設立日誌
 笠居トシヒロ

■えむの Hot Space! No.63
 『Jedit』10のチップス 続編登場
 山口 壮/えむ

■連載「ip2000」プロジェクト奮闘記 特別編-5 
 マシンに対するいくつかの塩辛い考察
 川井拓也

■ニュース  ニュービジネス
 CDによるご結婚お祝い(祝伝)メッセージサービス
 


■デジクリトーク 不定期連載
ひとりでできるもん・有限会社設立日誌

笠居トシヒロ
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えー、この時間は『MKチャット対談/Adobe MotionLive徹底検証!』をお送り
する予定でしたが、急遽予定を変更して、笠居トシヒロさんの一世一代有限会
社設立日誌の一回目をお送りいたします..........要はMotionLiveまだ研究中
で、原稿にするまで経験値が至らなかったのだー(^_^;)。
次週はきっと、たぶん、おそらく、できれば、なんとか『Adobe MotionLive徹
底検証』をお送りいたします~(まつむら)


●第1話・有限会社を作ってみよう

わりとよく勘違いされていることなのだが、ワタクシ笠居は、まだフリーラン
スになってから2年ほどしか経っていない。たぶん、僕が名前を知られはじめ
たのはFlash-MLの開設や、「みんなのFlash2」という書籍の執筆、あとはセミ
ナーでの講演で人前に出るようになったからだと思うが、実はこの頃の僕はま
だサラリーマン・デザイナーだった。

執筆は会社から帰って夜中にしてたし、セミナーを請けたときは有休を取って
いた(笑)。でまあ、早い話がちと本業以外のところで派手にやりすぎたのか、
めでたく会社から「もう来なくていいよん」とお達しを受けたのが2年前だっ
たのである。

フリーになってみて、サラリーマンというのが色々な面で優遇されているのが
よくわかった。厚生年金、健康保険、雇用保険、etc. 給与明細で見るとごっ
そり引かれてるようで不満だったこれらの金額も、個人で現在払っているもの
から比べれば半分にも満たない。

健康保険なんて、サラリーマン時代の倍から支払ってるのに、実際の診察料の
自己負担額は3割!(サラリーマンは1割)なんか納得いかないよね。他にも
クレジットカードが簡単には作れないとか、賃貸の住居が借りにくいとか色々
あるけど、僕の場合いちばん大きな問題なのが「住宅ローン」である。

サラリーマン時代にマンションを購入したのはいいのだが、その頃のローン金
利が4%超。現在は2%を切るものも結構あるので、できれば借り換えをしたい
のだが「フリーランス」というだけでどこの金融機関でも門前払い状態である
(苦笑)。

なんでやねん、今現在4%以上の利息で滞りなく返済し続けてるやんけ。2%以
下になったらもっと確実に払えるやろ? きちんと滞りなく払い続けてる実績
ってのは評価されへんの? どうも納得いかないが、みなさんどう思います?

まあ、世の通例になってしまっているものを一人の力で覆すのはまず不可能っ
ぽいので、どうすれば金融機関がローンを組ませてくれるのか考えてみた。よ
うは社会的信用というのがあればいいわけだよね、ということで「んじゃ自分
で会社を作っちゃえ~」となったわけである。もーむちゃむちゃ不純な動機で
すねえ(笑)。

話に聞くところによると、通常フリーランス(個人事業)で金融機関から融資
を受ける際には、過去5年間の営業実績を求められるらしい。もちろん「黒字」
がつづいていなければならない。実は僕はフリー初年度で赤字申告してしまっ
ているので、最短でもあと4年は黒字を出し続けなければならないわけだ。途
中で赤字の年があったら、また「フリダシにもどる」である。

一方、法人化した場合はどうか? この場合はたとえ社長一人の会社であって
も、過去一年の営業成績が黒字であれば問題ないらしい。もちろん設立してす
ぐに、というのは難しいだろうが、このままフリーとして5年間ガンバルより
は可能性が高そうである。

んじゃまあ法人にするとして、どういう形態にするか? だが、会社組織には
4種類あるらしい。合名、合資、有限、株式の4つだ。合名と合資は無限責任
(会社の負債について、出資者が全額責任をとる)、有限と株式は有限責任
(会社の負債については、自分の出資に見合うだけの責任をとればいい)とい
う違いがあるようだが、まあ自分一人の会社なのでどっちでも一緒だ(笑)。
んではまあ「社会的信用」の度合いと、初期の資本金の額とを天秤にかけて、
有限会社にしてみようという結論に達したわけですね。

さてさて、次回は実際に設立の準備をはじめるところからお送りしたいが、い
つになるかは保証の限りではない(笑)。期待せずにお待ちいただきたい。

【かさい・としひろ/グラフィックデザイナー】
のどの風邪が治まったと思ったら今度は鼻風邪である。鼻詰まりで苦しいぞー、
そのうえ医者でもらった薬がめちゃくちゃ眠気を誘う。今回はこれで勘弁して
くれー
<http://www.mad-c.com/>

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■えむの Hot Space! No.63
『Jedit』10のチップス 続編登場

山口 壮/えむ
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●ウイルス、増えてます

かつて本誌には「主要サイト情報」というコーナーがありました。そこではア
ドビ、アップル、マイクロソフト、マクロメディア等、デジタルクリエイター
に関連の深い各社のサイトの新着情報を紹介していました。このコーナーの担
当者欄でちょっとした情報を書き加えていたのが、この「Hot Space!」の出
発点なんですが、「主要サイト情報」時代から今までに一体どれだけのウイル
ス情報を紹介してきたことでしょう。

毎週のように次から次へと新種が登場し、新しいものほど動作が巧妙になり、
影響が大きくなってきているように思います。MS OfficeとOutlookを使うのを
やめるだけで、被害者や加害者---それと知らずにウイルスメールを転送して
しまうのも立派な「罪」ですよね---になる可能性はかなり低くなると思うん
ですけどねぇ...。

情報処理振興事業協会が公開している「ウイルス発見届出状況」によると、届
出件数は着実に増えてます。報告されているウイルスのタイプは、メールソフ
トを悪用して感染を拡大するものがずっとトップを占めているとのことで、昨
年の6月頃に登場した「W32/PrettyPark」が最多だそうです。古いウイルスの
感染が広がっているということは、抗ウイルスソフトでの検知や駆除が徹底さ
れていないケースが多いということだと思われます。皆さんのところはいかが
でしょうか。

先週現れた「VBS/CoolNotepad」や「CyberNet.A」を含めて、今のところ添付
ファイル型ウイルスは英文のメールが大半のようですから、英語圏の人と関わ
り合いのない方の場合はウイルスと気づく可能性が高いかもしれません。しか
し近い将来、日本人の中高生あたりの誰かが、包丁やナイフの代わりにパソコ
ンを使って「社会に報復してやる」と思わないとも限りません。何はともあれ、
防御策をきちんと講じておくのが一番ですね。

<悪性ワームVBS/CoolNotepad、Outlookを介し感染>
http://biztech.nikkeibp.co.jp/wcs/show/leaf?CID=onair/biztech/prom/
103176

<新たなウイルス「CyberNet.A」に注意>
http://www.zdnet.co.jp/news/0005/27/b_0526_03.html

<新型Melissaの「Resume」ウイルスに注意>
http://www.zdnet.co.jp/news/0005/27/b_0526_10.html

<Melissa型の新たなウイルスが徘徊――“履歴書”に注意>
http://www.zdnet.co.jp/news/0005/29/resume.html

<履歴書ウイルス,国内での感染事例はほぼゼロ>
http://www.zdnet.co.jp/news/0005/30/resume.html

<コンピュータウイルスの発見届出状況について(抜粋)>
http://www.ipa.go.jp/security/txt/2000_05outline.html

●『Jedit』10のチップス 続編登場

4月12日発行の本誌[#579]当欄にて紹介した「『Jedit』10のチップス」です
が、続編である中級&上級編が掲載されました。

今回新たに追加されたものでは、マクロ、マーク機能、複数一括置換、正規表
現が取り上げられています。見るからに中・上級者向けの使いこなし術といっ
た感じですね~。僕もこれらの機能はひとつも使ったことがありません。以前、
正規表現にはちょっとだけ手を出しかけたんですけど、使う機会にも突っ込ん
で覚える機会にも恵まれないまま今日に至っています。ま、要するに複雑そう
なことはなんにもやってないってことですね(^^;)。

じつはこの原稿もJeditを使ってはいるんですが、「文書の横幅(1行の文字
数)」の設定しか使ってないんですよねぇ。マクロなどが使いこなせるように
なると、いろんなところに応用がきいて、すごく便利になるんじゃないかと思
います。皆さんもちょっと長めの文章を書く機会があったら、ぜひJeditを使
ってみて下さい。間違いなくSimpleTextよりいいですよ!

<テキスト処理を極めろ! 『Jedit』10のチップス>
http://www.zdnet.co.jp/macwire/0002/05/r_jedit.html

<『Jedit』10のチップス:お詫びと報告>
http://www.zdnet.co.jp/macwire/0005/20/r_jedit.html

<『Jedit』10のチップス (5) :中級編 標準マクロを使いこなす>
http://www.zdnet.co.jp/macwire/0005/20/r_jedit2.html

<『Jedit』10のチップス (6) :中級編 マークを使って長文にチャレンジ>
http://www.zdnet.co.jp/macwire/0005/20/r_jedit3.html

<『Jedit』10のチップス (7) 上級編:複数一括置換を使う>
http://www.zdnet.co.jp/macwire/0005/27/r_jedit7.html

<『Jedit』10のチップス (8) 上級編:正規表現でガツンッと加工する>
http://www.zdnet.co.jp/macwire/0005/27/r_jedit8.html

<『Jedit』10のチップス (9) 上級編:やっぱり挑戦したいマクロ作成 (1)>
http://www.zdnet.co.jp/macwire/0005/29/r_jedit9.html

<まつもとホームページ>
http://www02.matsumoto.co.jp/

<Jedit製品情報ページ>
http://www02.matsumoto.co.jp/product/Jedit3/index.html

【山口 壮/えむ】 mailto:PXX06120@nifty.ne.jp
http://member.nifty.ne.jp/yamaguchi/

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■連載「ip2000」プロジェクト奮闘記 特別編-5 
マシンに対するいくつかの塩辛い考察

川井拓也
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【現在の船の位置=凸】
東京>>香港>>ベトナム>シンガポール>>凸>スリランカ>セイシェル>ケニア>
エリトリア>エジプト>イスラエル>ギリシア>イタリア>>>>

【今日のコラム】過酷なモバイル環境でのコラム書き

今回のプロジェクトの企画書のコンセプトにこんな言葉がある。
インスピレーション
インディペンデント
インスパイアー

陸地で見たものから得られるインスピレーションを制作コンテンツに活かすと
いう点では、船底のプロダクションルームでも問題ない。しかしながら、主に
執筆系である「デジクリ」のようなものは、ある程度集中していないといいも
のがかけない。

私は「ひとりでいる時間がない」ことが最大のストレスになるタイプであるか
ら、実は船旅というのは楽しくもありまた厳しくもある。また海を見ながら優
雅にコラムを書くなどということを冷静に考えれば「紙とペン」ならまだしも
PCを使って書くとなると、それなりの対策が必要になるわけだ。今回私のメイ
ンマシンであるVAIO XR9を中心にそのあたりに触れてみよう。

まず甲板で通信するという状況は、想像以上に過酷である。潮風がものすごい
勢いで吹く中で、インマルのアンテナを押さえながら通信する。XR9は放熱の
ために巨大なシンクがついているがこれが致命的。潮風をばんばんマシン内に
呼び込む。もちろんこのマシンはこんな過酷なモバイル環境を想定していない
設計だから、酷と言えば酷なのだが・・。

次に液晶の問題がある。野外で見やすいとはいえないアクリルのパネルは、パ
ワーモードを「通信」にしておきなんとか明るさをキープする。どうにもなら
ないのがパッドだ。これはどのメーカーにも共通すると思うが、潮風に吹かれ
るとパッドがうまく動かなくなる。IBMやToshibaのポインタは問題なく動作す
る。海で使うならスティック式に限るといってもいい。トラックボールなども
ひとたまりもないだろう。

今回A4フルサイズの大型ノートをメインマシンにしているのはわけがある。ま
ずノート自体でROMが焼けること、さらにちょっとした映像の編集(プレミア
が動く前提)ができるという条件をクリアしているからだ。コラムを書くこと
などは、それほどメインの用途ではないともいえる。そこでいい環境でものを
書くためのベストデバイスはなにか? と聞かれたら、今であればこう答える
だろう。「WORK PADと外つけキーボード」

文字を自由な環境でストレスなく高速で入力できる。そういえば松下からも工
事現場などで使用するアタッシュケース仕様のマシンもあった覚えが。次回の
クルーズで協賛についてくれればいいのだが・・・・(笑)

http://www.ip2000.net

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■ニュース  ニュービジネス
CDによるご結婚お祝い(祝伝)メッセージサービス
http://www.otobox.com/oiwai-cd/
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「心のこもったお祝いは、言葉と音楽で華やかに演出!」
インフォーツ株式会社(社長:笠井享)が、CDによるご結婚お祝いメッセージ
サービス「声のお祝いお届けします OH! IWAI den 伝」を開始した。

このサービスは、BGMをバックに有名ナレーターが読み上げた、新郎新婦の名
前とお祝いメッセージをCDにレコーディングし、メッセージが入ったオシャレ
なジャケットを添えて、指定の日、指定の場所へ届けるもの。まさに、お祝い
の気持ちを伝える祝伝CD。

ナレーターが読み上げるお祝いメッセージは、バリエーション豊かに約250種
類の定型文を用意。新郎新婦との間柄に応じてうまく分けられているので、す
ぐに希望のメッセージを選ぶことができる。また、新郎新婦のお名前は、名字
/名前/愛称を含め、豊富な約5,000種類を用意している。

注文方法はOH! IWAI den 伝の ホームページ(上記)の注文フォームに入力す
るだけ。また価格も、CDとメッセージが入ったジャケットを付けて一枚3,800
円(送料/消費税込み)と低価格に抑えていることから、幅広い需要を期待し
ており、初年度10,000件の販売を見込んでいるという。
*ビジネスモデル特許出願中(特願2000-156525)。

問い合わせは、インフォーツ(株)お祝いCD係
電話:075-417-6501 または e-mail:otobox@infoarts.co.jp まで。

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■編集後記(6/6)
・朝がどんどん早くなった。玄関で寝ているハニー号が5時半ごろ目をさまし、
クンクン言い始めるからだ。われわれもけっこう早寝なので、6時頃起きるの
は苦にならない(てゆーかー、年寄りだから~)。この時間の散歩は気持ちが
いい。なによりいいのは8時頃からネットに向かえること。日中はトロいOCNも
快適だ。いよいよ工事音がちかづいてきた。ときどき揺れも感ずる。重機が移
動するときに振動がすごいようだ。家の基礎をしっかりつくっておいたから大
丈夫なはずだと、我が家を設計した妻が言うが、地面は続いているのだから工
事が直近にくればどのくらい揺れるかわからない。今夜は、北側の5階建てマ
ンション工事対策の会合だ。こっちも来週から工事を始めたいと言ってきたの
で、今週中に工事協定書を作らなければならない。ヤレヤレ。(柴田)

・昨日の続き。どう考えてもクラックされているような気がする。勘違いだと
思いたい。このファイルもあのファイルも知らない。5月の前半に触っていた
時には無かったはず。でもこんなに堂々と置くか? *-secretとかいう名前を
つけるか? 別のパスワードをgshadowとかいう判りやすい名前で用意するか?
見たらすぐわかるのに? クラッカーってそんなものなのか? なめられてい
るのは判る。時間がないから、セキュリティ対策を何もしていなかったもんな。
もし踏み台にされていたらどうしよう。つづく。      (hammer.mule)


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http://www.nagesen.gr.jp/  <投げ銭システムをすべてのhomepageに>
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デスク     濱村和恵 
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