[0928] 持続する志

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【日刊デジタルクリエイターズ】 No.0928    2001/09/07.Fri発行
http://www.dgcr.com/    1998/04/13創刊   前号の発行部数 19499部
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 <あの時の選択>

■デジクリトーク
 持続する志
 十河 進

■デジクリトーク
 イタリアの通信事情
 Midori
 


■デジクリトーク
持続する志

十河 進
───────────────────────────────────

●放埒無頼派が多かった先輩たち

先日、2年ぶりに先輩のTさんの作品集が送られてきた。文学を志し、今も持続
して小説を書き続けているTさんに、僕はいつもきちんと読後感を書き送るよ
うにしている。自費出版の軽装本だが、Tさんの作品集としては何冊目になる
だろうか。送られてきた小説は河出書房「文芸賞」の何次審査かを通過した作
品らしい。

少し前からNHKで宮部みゆき原作の捕り物シリーズを放映していて、高橋英樹
が岡っ引きを演じているのだが、先輩の河西さんがその子分役でレギュラー出
演している。河西さんとも、もうずいぶん会っていない。河西さんは大学時代
から演劇を志していた。

先輩のOさんとKさんも演劇を志し、戯曲を書き、資金が貯まると公演をする。
それ以外の時は舞台照明をやっている。そういえば昔、Kさんは松竹新喜劇の
照明係として藤山寛美と一緒に地方公演に回っていたことがある。

先輩のNさんはシナリオライターを志し、大学を出て10年近くたって「西部警
察」のノベライゼーションを手がけた後、「トラック野郎」シリーズで当てた
鈴木則文監督の「パンツの穴」のシナリオライターとしてデビューした。山本
陽一と菊池桃子が出る青春セックスコメディだった。

僕の仲間たちも文学青年や映画青年や演劇青年たちだったが、どちらかと言え
ば常識的であまり無茶な奴はいなかったし、異性関係も純情な奴が多かった。
人非人としか思えない女たらし(近いのはいた)とか、誰とでも寝る解放され
た女(当時は翔んでる女と言われた)みたいなのもいなかった。

しかし、2年先輩の人たちはかなり放埒無頼派が多く、嘘か本当かは確かめよ
うがないが、女に包丁を持って追いかけられたという誇らしいエピソードを持
つなど、とんでもない人ばかりだった。芝居や文学を志す人間は破滅的かつ無
頼の生活をしなければならないというイメージがまだ支配的だった20世紀後半
のことである。

もちろん、みんな大酒呑みで、呑むとさらに無茶な人間になった。当時、今と
違ってまったく呑めなかった僕は、いつもビール1、2杯で彼らと付き合い、最
後は面倒を見させられる方だったので、実はあまりいい思い出はない。常識的
で小心者の後輩だから、酒乱気味の先輩に殴られそうになったこともある。や
れやれ、という日々だった。

それでも、先輩たちは「持続する志」の持ち主たちばかりだった。文学を志す
Tさんも、演劇を志すOさんもKさんも、シナリオライターを志すNさんも、そし
て役者の夢を実現した河西さんも、僕のようにきちんと就職し生活を安定させ、
子供を作り育てるという小市民的生活を放棄し、自分たちの夢を追って生きて
いた。

●柴田恭平が当てたビンゴの最高賞品

NHKにレギュラー出演している河西健司さんは、大学の頃から本格的に役者を
やっていて、たまにしか学校には出てこなかった。結局、中退したのではなか
っただろうか。夢を叶えたという意味では、河西さんが夢に最も近いところに
いるのかもしれない。

河西さんは東京キッドブラザースから別れた深水龍作・三章兄弟と一緒にロッ
ク・ミュージカル劇団「ミスタースリム・カンパニー」を立ち上げた。その旗
揚げ公演は赤坂の都市センタービルのホールで行われた。1975年のことである。

ちなみに深水三章さんは「ええじゃないか」(1981/151分)以降、今村昌平
作品のレギュラー出演者になっているようだが、よく知られているのは向田邦
子作「阿修羅のごとく」の四女(風吹ジュン)の恋人のボクサー役だろう。

「ミスタースリム・カンパニー」は出演者全員が革ジャンにジーンズ、髪はリ
ーゼントに決めて登場し、舞台をバイクが飾り、「右手が恋人」などというオ
ナニーを讃える(?)ミュージカルナンバーを歌い踊ってくれる楽しい劇団で
ある。

河西さんはトップ男優の深水三章、ナンバー2の中西良太に続くナンバー3で、
深水龍作さんのオリジナル脚本で公演した。後に「私をスキーに連れてって」
(1987/96分)で人気が出る布施博は若手のひとりだった。

河西さんの結婚パーティのことはよく覚えている。女優だった花嫁は「できち
ゃった結婚」を通り越し、生まれたばかりの赤ん坊を抱いていた。芝居仲間が
大勢きていた。僕と仲間たちは役者たちのノリの良さに呆れ、会場の片隅でか
たまっていたものだ。

東京キッドブラザースにいた柴田恭平は、ビンゴで最高賞品を当てた。「ビン
ゴ!」と言って手を挙げ、全員が見守る中を商品を受け取って帰るまで、まる
で「あぶない刑事」を見ているようだった。役者は常に人の目を気にしている
のだと、その時に悟った。

僕のすぐ近くに宇都宮雅代がいて、さすがに綺麗だと見とれた。三浦洋一と結
婚していた頃で仲むつまじい印象だった。トイレで用を足していると、隣にや
たらに背の高い男がやってきた。僕とは出ている位置が30センチは違うのでは
ないかと思って見ると、若き古尾谷雅人だった。

1978年、評判になっていた漫画家・石井隆の「天使のはらわた」が日活ロマン
ポルノとして「女校生 天使のはらわた」のタイトルで映画化された。石井隆
作品としては初めての映画化だったと思う。

これにはミスタースリムカンパニーが全面協力したのだろう、脚本は深水龍作
が書いており、深水三章が主演で河西さんも重要な役で出た。キネマ旬報に出
た映画評で「河西健司の狂気を孕んだ役が印象に残る」と書かれた。確かに、
若い頃の石橋蓮司を連想させる感じで、映画の中では最も目立っていた。

●仲間たちとの最後の祝祭

僕は高校生の頃に演劇雑誌の「テアトロ」を定期で買っていたことがある。だ
からといって僕が演劇青年だったわけではないが、俳優座養成所の募集がなく
なった時期に当たり、少し落胆したのは事実だ。大学も早稲田や明治の演劇科
入学を検討していた。

ちょうど唐十郎が紅テントで状況劇場を展開し、寺山修司が天井桟敷で芝居を
始めていて、新劇内部でも若手の造反が起こり始めた頃だった。演劇の世界の
ルネッサンスだったのかもしれない。

60年代末、アングラ演劇と言われた世界は坩堝のように沸き立っていた。大学
に入った頃には、三田の方で芝居をやっている「つかこうへいが面白い」とい
う評判が聞こえてきた。早稲田小劇場では狂気女優と言われた白石加代子が定
期出演し、佐藤信たちが始めた演劇センターは黒テントで「鼠小僧」シリーズ
を公演した。

先輩たちが大学を出て芝居や文学を棄てずに生きていた頃、僕は仲間たちと芝
居公演をすることになった。仲間のひとりが書いた「紅の流れ星」という戯曲
で、場所は渋谷警察から少し恵比寿の方に歩いたところにあった天井桟敷を借
りることになった。友人は寺山修司に直接会って会場の交渉をした。

大学4年の春のことで、公演はゴールデンウィーク中と決まった。河西さんは
舞台美術から裏方まで手伝ってくれたし、Kさんは照明監督として参加してく
れることになった。

稽古は3月くらいから始めていたのだが、裏方に決まっていた僕は稽古には参
加せず、公演が近づいた頃に手伝うことになっていた。当時の僕は自分が演劇
に向いているとは思えなくなっていたし、前年の暮れに故郷へ帰ってしまった
現在のカミサンとの問題がいろいろ発生していたからだ。

問題は彼女の親だった。東京にいた間の僕とのことを心配し、帰郷した彼女を
親がいろいろと問い詰めていた。結局は「今後、どうするのか。まだ、学生じ
ゃないか」ということだったのだろうと思う。高校時代からの付き合いを知っ
ているだけに、彼女の両親は余計に心配したのだ。

手紙や電話でのやりとりがあった後、とうとう僕はゴールデンウィークに一度、
帰郷する約束をさせられてしまった。もちろん、その時、芝居の公演はどうす
るのだ、と僕は自問した。夢のカケラかもしれないが、かつてのおまえの夢の
ひとつが実現するのだぞ、という声も聞こえた。

結局、僕は芝居の初日だけを手伝い、後ろめたい思いを抱えて、その夜のハイ
ウェイバスに乗った。僕は仲間たちとの祝祭ではなく、自分の小市民的将来を
選択したのである。

あの時、僕は夢に向かおうとする気持ちを棄ててしまったのかもしれない。今
でも、あの時の選択が僕のその後の人生を決めてしまったような気がすること
がある。

●夢に憑かれた連中で充ちていた街

翌年、仲間たちの中でできちんと会社勤めを始めたのは僕だけだった。就職は
しなかったが仲間のひとりがゴールデン街に店を開いた。先輩のOさんも酒場
を開き、Nさんの奥さんでテアトル・エコーの女優をやっていた人も店を開い
た。酒場で糊口を凌ぎ夢を実現しようというほど悲壮なものではなく、仲間た
ちが集まる場所がほしかっただけかもしれない。

当時のゴールデン街には、夜になると売れない役者や映画関係者たちがいっぱ
い集まってきた。彼らはみんな夢に憑かれた連中だった。映画を創りたい、小
説を書きたい、文学をやりたい、役者になりたい、と願い、芝居のポスターや
自主映画のポスターを酒場のトイレのドアや壁に張ってもらい、ガリ版刷りの
詩集や小説集をカウンターの隅に置いてもらっていた。

そんな酒場で酒を飲み、僕は彼らを眩しい思いで見つめていた。自分自身の夢
はどこへいったのだろうか、と日々の仕事に追われながら途方に暮れていた。
まるで、溌剌とした若者たちを見守る老人になったような気がした。

僕は就職しても、河西さんの芝居はもちろんOさんやKさんの公演があるたびに
連絡をもらって見にいった。初日に行くとロビーには送られてきた花が飾られ、
華やいだ雰囲気に充ちていた。まさに、祝祭だった。

同じ頃、Tさんは仲間のAさんが興した出版社から作品集を出し、出版記念パー
ティを開いた。もちろん、僕も出席した。当時、注目の新人作家だった佐々木
譲なども来ていて賑やかなパーティだったが、文学を志向するTさんとエンタ
テインメントをめざす佐々木譲では論争がかみ合わなかった。

僕は先輩たちの夢の実現の現場を確かめるように律義に芝居を見、作品集を読
んだ。それは、その当時の僕が「夢を放棄してしまった己」を後ろめたく感じ
ていたからだと思う。

仲間たちとの芝居公演を途中で降りたことは、「夢を放棄してしまった己」の
端的な象徴だった。そのことに対するこだわりは長い間、僕の心の底のどこか
にとげのように刺さったままだ。あれから途方もない時間が流れたが、今でも
僕は芝居の公演に最後まで参加しなかった後ろめたさを解消していない。

数年前のことだが、あの頃の仲間のひとりが東京での生活に行き暮れて「家族
を連れて故郷に帰ることになった」と別れを告げに来た。しばらく話した後、
「俺もおまえのようにきちんと就職活動をしておけばよかったよ」と、彼は別
れ際にぽつりと言った。皮肉ではなかった。後悔している口振りだった。

僕はずっと安定した生活を送ってきたと、仲間たちにも先輩たちにも思われて
いる。オイルショック直後の不況の最中、僕は律義に出版社の入社試験を受け
続けた。翌年、結婚する予定だったからだ。相手の親を説得するためには、き
ちんとした勤め人になる必要があった。

幸い就職した会社は27年にわたって安定して僕の収入を保証してくれた。子供
も育ったし、家も手に入れた。だからといって、僕が安定した生活を送ってき
たわけではない。ましてや安定した精神生活を送ってきたなどとは、誰にも言
わせない。

だから、別れ際に彼が口にした言葉は僕を責めると同時に、「今更、後悔する
なよ。おまえはやりたいことをやってきたんじゃないのか」と言いたくなった。
彼は、天井桟敷の公演の時に初舞台を踏んだ男だった。その時の颯爽とした姿
が、彼が去った後に僕の脳裏に甦った……

【そごう・すすむ】sogo@mbf.nifty.com
雑誌編集者。このところ、呑み始めると抑制が利かなくなった。酔っ払うとろ
くな事はない。電車の中では嫌われるし、気が付くと隣の県にいる。自宅では
娘の顰蹙を買い、また、口を利いてもらえなくなった。

昔書いた文章が「投げ銭フリーマーケット」に出ています。デジクリに書いた
文章も数編入っています。
http://www.nagesen.gr.jp/hiroba/

ネットギャラリーとオリジナルプリント販売を担当しています。
http://www.genkosha.com/gallery/photo/

ミスタースリムカンパニー・公式サイト
http://www.mrslim.net/

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■デジクリトーク
イタリアの通信事情

Midori
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●あれとこれと取り混ぜて

私の現在の通信事情はなかなか複雑だ。

4年前にテレコムイタリアの独占が終わり、民間企業が複数社電話回線に乗り
出してから、それぞれ料金があり、一番安くあがりそうなサービスを取り混ぜ
て使っている。

・市内電話はTele2(テレドゥーエ):月曜から金曜の朝8時から午後6時半ま
で1分1.7円。それ以外は1分0.9円。つながった時点で6.7円加算。市内電話解
禁になってから最初に乗り出した会社。市内電話料金の安さはここが一番。か
けたい番号の頭に1022をつける。

・市外電話はTiscali(ティスカリ):テレコムイタリアの独占が終わって市
外電話が解放された時にまず最初に名乗りをあげた会社。サルデーニャという
イタリアの片隅から、数人の若者が起こした会社が、プリペイを起用し、市内
電話が解禁になるとすぐにプロバイダにもなり、あれよあれよと上場して現代
の企業のあり方として注目をあびた。

・インターネットはWind(ウィンド):ドイツテレコムとイタリアの会社の合
同会社。市内市外電話、携帯電話、プロバイダと電話回線を使うサービスを網
羅。テレ2ではプロバイダにつながらない。1秒0.06円(土日祭日は0.04円)1
分にするとそれぞれ3.6円、2.6円。1秒ごとの換算で、つながった時点での加
算がないからメール送受信などには都合がいい。

最近、携帯もウインドにし、家の電話もウインドにし、プロバイダもウインド
にした。すると、ネットに繋げた場合の料金が1秒0.036円(1分2.2円)とお得
になる。プロバイダ料は無料。メールアドレス一つとサイトスペース無限(ほ
んとか?)を取得できる。

家の電話からウインドを使う携帯にかけた場合の料金も割安。3分過ぎたら20
%割り引き、など次々にお安いサービスを追加するので、目が離せない。

・国際電話はTele Group(テレグループ):今やほとんど使わなくなった国際
電話だが、たまにファックスを送ったり実家の母と話したりするのに使う。こ
れはアメリカの会社で、始めはコールバックだったが、今はかけたい番号の頭
に1077をつければいい。イタリアから日本にかけて1分48円。今のところ、こ
れより安い国際電話はない。テレグループはイタリア国内の市内市外電話にも
乗り出したけど、国内は料金においてウィンドやテレ2にはかなわない。支払
はカードで自動引き落とし。

・Telecomitalia(テレコムイタリア):今の所、どの電話会社もテレコムイ
タリアの電話回線(具体的に地の中を通ってるケーブルね)を借りている。だ
からテレコムイタリアを使わなくても、基本料金を払わないといけない。これ
も2001年の6月に解禁になると言っていたが、いっこうに手放す気配がない。
基本料金だけでも相当な収入だろうしね。

以上の5社を使っての電話代は月平均6000円ほどだ。テレコムイタリアが独占
していた時、そしてインターネットを使っていなかった時、月に3万円までい
くことがあった事を考えると文明様、競争社会様がありがたい。

●今後の御予定

今気になっているのは、インフォストラーダのサービス。多くの人がネットサ
ーフィンする時間帯を限ってのインターネットサービス、午後6時半から翌朝8
時まで(土日、祭日は終日)に限って一月約2300円というのがある。他に月額
6400円で市内市外通話、とインターネット使い放題というサービスもある。

ただし、これにテレコムの基本料金が加算され、例えばバカンスなどに行って
電話を使わない時も月額払わないといけない。バカンスが長いイタリアにいる
身としては決定のネックになる。

考えているのは、このインフォストラーダのサービスで、月額4900円で、市内
市外電話使い放題+月に20時間のインターネットというサービス。月に20時間
を超えると、インフォストラーダの通常プロバイダ料金1分1円が加算される。
当然ここにテレコムの基本料金が加算される。

プロバイダをインフォストラーダにし、すると送信にはここのメールアドレス
を使わなければならず、管理するアドレスが増える事になる、というのもある
が、まぁ、これは大きな問題ではない。

インフォストラーダでは独自にケーブルを設置する工事を着々と進めており、
テレコムイタリアのケーブル独占が解除されれば、基本料金を取らないと宣言
しているから狙い目だ。

●注目のADSLは?

ADSLの宣伝も細々としている。

テレコムイタリアは:
・ADSL V-PRO/一月約8600円。10月31日までに申し込めば工事費は無料。
(回線速度640 Kb/s)

・ADSL V-SPEED/一月約4900円。10月31日までに申し込めば工事費は無料。
(回線速度、サイトでは明記してない)

民間でADSLを提供してるインフォストラーダの場合:
・300 kbps(ダウンロード)(128 kbpsアップロード):一月約4200円
Modem ADSL付き。

・300 kbps(ダウンロード)(128 kbpsアップロード):一月約5300円
Modem ADSL、インスト-ルキット付き。

・640 kbps(ダウンロード)(128 kbpsアップロード):一月約6600円
Modem ADSL付き。

・640 kbps(ダウンロード)(128 kbpsアップロード):一月約10000円
Modem ADSL、インストールキット付き。市内電話無料。

いずれも8月31日までに申し込めば工事費は無料。支払は9月から。(工事費は
2万円から3万円ほど)

テレコムイタリアでは、モデムやインストールキットに付いて言及していない。
なんだか、ごまかされているようでちょっとひっかかる。どちらにしても、今
の所24時間接続は必要ないし、もう少し様子を見ようと思う。

電話回線が空いて「またインターネットか?!」とダンナや舅姑にがやがや言
われなくなるのはいい事だけど。毎日コールが習慣のイタリアでは、お昼御飯
の後、回線を空けておかなくてはいけません。

衛星を通してのネット接続やら、ダイヤルサービスでイタリアどこからでも一
つの番号で接続できるサービスもでてきている。イタリアを知る者としては、
サービスが安定するまで様子を見ることにしている。

●メルアドについて一言

現在持っている7つのメールアドレスはすべて無料だ。電話回線を持つ「テレ
コムイタリア」と「ティスカリ」と「ウィンド」。プロバイダサービスだけの
「カタウエブ」。ホームページサービスの「ジオシティーズjp」。ウエブフリ
ーメールの「アサヒコム」と「インフォシーク」。

イタリアにも有料プロバイダが生き残っているが、無料サービスがたくさんあ
るのでこっちを使ってしまう。

ただ、ティスカリはある日突然受信しなくなり、ついにはプロバイダにつなが
らなくなった。問い合わせのメールの返事は「電話してくれ」だし、電話はい
つもお話中。テレコムイタリアとカタウエブは不安定で、時折つながらなくな
って安心できない。ウィンドが一番安定し、他のプロバイダより心持ち速い。
料金の事もあり、今はもっぱらウィンドだ。

ウエブメールは、プロバイダのメールが不安定になった時、予防を持っていた
方がいいと思って登録。

意外に便利なのがジオシティーズだ。プロバイダに頼らないので、例えば日本
へ里帰りした時など、他人のコンピューターのメーラーにアカウントを設定し
ておけば、どこからでも送信できる。ウエブメールじゃないので、回線をつな
げるのは送受信の時だけ。人の家でも、電話料金をそうそう気にしないでメー
ルを書ける。

これ一つで世界中どこからでも繋げられ、送受信できるシステムっていうのは
まだないんでしょうねぇ。

【Midori】midoroma@geocities.co.jp

築地の魚市場から始まって四国まで下って、魚との関係に的をしぼって日本を
紹介した番組を見た。トーンとしては、魚を奇怪に操る奇怪な日本人、やっぱ
り理解できねぇな、と言う感じだった。たしかに魚のえらの奥と尻尾の付け根
に包丁の先を入れ、生殺しに8時間も生かしておいたり、ふぐの皮を生きたま
ま剥ぎ、血だらけになって飛び跳ねるに任せておく様は残酷だ。そんなふうに
してるなんて初めて知ったけど。屠殺場に送る動物の運搬方法が残酷だと運動
を起こすほどイタリアの世論が動物虐待に敏感になってるから、余計だ。

築地へ通う魚がしの住む小さな家は、汚れた衣類やカップラーメンの容器が部
屋に放置してあり、部屋ではなくてゴミ捨て場のようだった。片付けが下手な
私をダンナが横目で見て、妙に納得していたのが悲しい。

http://www.geocities.co.jp/SilkRoad-Desert/5716/

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■編集後記(9/7)
・「CG WORLD」10月号の「知られざる韓国CG事情」を興味深く読んだ。日本の
CMで韓国制作のものがいくつもあることは知っていたから、3DCGのレベルの高
さについての認識はあったが予想以上に進んでいる。インターネットもCG制作
も、国をあげての支援があるようで、これでは日本より進んでいくのは当然か
も知れない。わたしも10年以上前に、ソウルの大手CF(フィルム)制作会社に
数日通って取材したことはあるが、その会社名はこの特集にない。プロダクシ
ョン・マップを見ていると、むずむずとソウル行きの意欲が。   (柴田)

・日本も国をあげてIT講習なんかをしているけれど、IT講習の教科書を見せて
もらったら、目の前が真っ暗になる。とにかくパソコンやITに関して毛嫌いを
なくすためのものであって、自立させるものではない。だいたいWindowsとい
う難しいOSを標準で使わせるのにもびっくりする。そりゃ普通に使っている際
は問題ないのよ、問題はトラブルのある時なのよ。パソコン用語を覚えるのに
一苦労しているような人間が、設定ファイルいじれないっつーの。結局DOSわ
からないと使いこなせないもの。父親がIT講習に行くようになってから、うち
のVAIOちゃんをIT講習のマシン環境に近づけた。もちろんIT講習で、インター
ネットの仕組みなどというものにはふれるわけがなく、プロバイダーの入り方
やモデムのつなぎ方も説明しない。本気でやろうとしたら、また大きな壁にぶ
つかるんだろうな。中途半端なIT講習って何の意味があるのだろうと考えてい
る。街を歩いていてポスターなどを見ると、たいていのものにはurlが入って
いる。パソコンにふれない人たちは、あれらの文字や、CMで叫ばれる専門用語
などをどのように感じているのかな。           (hammer.mule)

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編集長     柴田忠男 
デスク     濱村和恵 
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        森川眞行 

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