[1260] 沈黙は気まずいか

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【日刊デジタルクリエイターズ】 No.1260    2003/02/27.Thu発行
http://www.dgcr.com/    1998/04/13創刊   前号の発行部数 20672部
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         <勝手に責任を感じてしまう心理>

■笑わない魚 58
 沈黙は気まずいか
 永吉克之 

■Powerbook Publishing Project ~ (43)
 冒険をポケットに詰めて~ギャビン・ライアルを知ってる?
 8月サンタ



■笑わない魚 58
沈黙は気まずいか

永吉克之
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前回のコラムでも少し書いたが、先日、デザイナーの故田中一光氏の回顧展が
あり、その初日に、田中氏の業績や人柄について、デザイナーの早川良雄氏と
版画家の木田安彦氏が語り合うというイベントがあって、私も参加した。

そして、対談の終了後に質疑応答の時間が設けてあり、司会者が「どなたかご
質問があれば」と質問を募った。会場には 100人はいたはずだが、全く反応が
なく、沈黙の時間が流れた。時間といっても、せいぜい20秒くらいだったのだ
ろうが、私は、この気まずい沈黙には抵抗力がなく、たまりきれずに手を挙げ
てしまった。

幸い、木田氏の話の中で興味深い箇所があったので、それについて質問をして
事無きをえた。しかも早川氏が「ボクも、それを聞こうと思ってたんだよ」と
フォローしてくださったので、ホッとしたのを通りこして「神よ、この沈鬱な
雰囲気から大衆を救い出すことができました」と、エジプトからユダヤ人を救
い出したモーゼのような気分になった。そして、つい小林旭の『昔の名前で出
ています』を口ずさんでしまった。モーゼといえば、やはり小林旭である。

「京都にいるときゃ、しのぶと呼ばれたの」

結局、質問をしたのは、私ともうひと方だけだった。聞きたいことがある人は、
たくさんいたはずなのだが、こういう場で質問するのは、ちょっぴりガッツが
要るので、気後れして手が挙がらなかったのだろう。

参加者の様子を見ると、デザイン界に生きて35年!といった風情の人たちや、
デザイン学校の学生風の人たちが多く、さぞや専門的な質疑応答がさかんに交
わされ、白熱した議論が展開されるだろう。そして興奮した聴衆同士が殴り合
いの喧嘩をはじめるだろう。そんなことを想像して安心していたのに、ぜんぜ
ん盛り上がらなかったので、私は狼狽してしまったのである。

まあそれは私の勝手な思い込みで、「デザイン界に生きて35年!」の人は実は、
熱海が一望できる温泉旅館「志乃山」の女将かもしれないし、「デザイン学校
の学生風の人たち」は、ホリプロが密かに売り出しを計画している、男性 3人
のユニット「談合三兄弟」かもしれない。

そんなことはどうでもいいのだが、頼まれたわけでもないのに、なんとか気ま
ずい沈黙を破って雰囲気を変えなくちゃ、と勝手に責任を感じてしまう心理、
ご理解いただけるだろうか。                        

                 ■

こういう性格、というか強迫観念を患っていると苦労する。美術や映像の展覧
会では、作家や評論家を講師にしたレクチャーや対談を催すことがあり、私は
たいてい参加することにしている。で、この手の催しには必ず質問コーナーが
あり、活発な質疑応答になることもあれば、講師や司会者が可哀想になるくら
い、参加者の反応がないこともある。

前者の場合は「まあ、みなさん盛大にやってください」と安心して聞かせても
らっているが、後者の場合は、例の気まずい沈黙に苦しめられることになる。

そこで、最近は、そういう事態を見越して、レクチャーの最中に、質問のネタ
になりそうな発言をメモしながら、それらを質問文の形に書き換えるという作
業をしている。しかも、些末なことではなく、問題の核心に迫ることや、新し
い問題提起につながることでなければ、聴衆は感動してくれないので、仮にレ
クチャーの内容がくだらなくても、なんとかネタを拾い出し、針小棒大に表現
しなければならないから大変である。この作業のおかげで、講演の内容を半分
も憶えていないということも希ではない。これを「主客転倒」という。

【主客転倒】しゅかく-てんとう
主な物事と従属的な物事が逆の取り扱いを受けること。(goo国語辞典に拠る)

                 ■

身勝手な分析かもしれないが、これは一種のサービス精神ではなかろうか。

例えば、たまに一人で寿司屋に飲みに行くことがあるのだが、客が私一人だけ
のときなど、板前さんが手持ち無沙汰でポツンと立っている時間が長くなる。
それを見ていると、なんというか気の毒な気持ちになるのと、狭い店に二人っ
きりで沈黙しているのが、いたたまれないというのとで、何か話しかけてあげ
たくなるのだが、馴染みの店ならともかく、初めての店だと話題に困る。

「アメリカはイラク攻撃に、また劣化ウラン弾を使うんでしょうかねえ」なん
ていうのも場違いだし、「好きな色は何ですか」はもっと場違いだ。「趣味は
何ですか?」というのも話題が広がりそうだが、ヘタして「趣味?ありません」
なんて、そっけなく答えられでもしたら致命的である。スーパー気まずい雰囲
気が充満して、もう二度と話しかけられないだろう。

しかし、逆に「趣味でっか? 麻雀でんねん。毎日ですワ。やっぱり国士無双
がリーチで満貫やとドラドラで天和になるから大三元でんな」と自分のわから
ないジャンルの話をまくしたてられて、「はあ」と返事するしかない状況に追
い込まれる可能性もある。

そんなわけで結局、「このお店ができて、どのくらいになるんですか?」とか
「この近辺は静かでいいですね」なんて、虫酸が走るほど、ありきたりなこと
を話題にするしかないのである。なんで客の俺が店に気い使わなあかんねん。

                 ■

冒頭に書いた対談が行われた会場は満席に近かったが、最前列は開始直後まで
空席が比較的多かった。こういう場では、座席は後方から前方へと埋まってい
く傾向にある、後方の席に座ると、前に座っている人の頭で視界が遮られてし
まって見にくくなるというのに、何故か人は前方、ましてや最前列には座りた
がらない。しかし、この心理は理解できる。たしかに最前列には抵抗がある。

もしこれが、コンサートやスポーツなら、最前列に座ることに心理的な抵抗は
ないはずだ。格闘技ならリングサイドが理想だろう。野球でも内野席の最前列
がいい席ということになっている。

思うに、狭い会場での講演やパネルディスカッションなどの場合、最前列や、
二列目三列目にいると、司会者から感想を求められたりして「巻き添えを喰う」
あるいは「とばっちりを喰う」のではないかと恐れているのだろう。

こういう防御的な姿勢が、質問コーナーでの沈黙を作り出すのだ。的外れな質
問にならないか、業界人なら常識的に知っているようなことを聞いて、バカに
されないか、顔が悪いから質問を拒否されないか、そういったネガティブな考
えが脳裏をかすめると、沈黙してしまうのである。

この傾向は、シャイな日本人だけのものなのか、東洋人に共通したものなのか、
それとも日本人とパラグアイ人だけに見られるものなのか、比較したことがな
いので判らない。

私も最前列は恐いのだが、そんな臆病な自分を鍛えるために、こういう場では、
断固として最前列に席を取ることにしている。しかし今のところ殴られたり、
侮辱されたりしたことはない。最前列は安全だ。

【永吉克之/アーティスト】katz@mvc.biglobe.ne.jp
今回の内容とは全く関係ないが、遠藤周作の『沈黙』は感動的だ。世界のあち
こちで、災害や戦争で人間がバタバタ死んでいるのを知っていながら何もしな
い神は何をしとんねん、と憤慨している方々には興味深い小説となるだろう。
EPIGONE / http://www2u.biglobe.ne.jp/~work/

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■Powerbook Publishing Project ~ (43)
冒険をポケットに詰めて~ギャビン・ライアルを知ってる?

8月サンタ
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2003年1月18日、冒険小説作家のギャビン・ライアル氏がロンドンで亡くなっ
た。享年70とのことである。

実はここ数年間というもの、私は取り憑かれたかのように、たった二冊の本を
繰り返し繰り返し読んできた。ハズレの本に出会うのが怖くて、何度読んでも
必ず期待に応えてくれる本を、気がついたら開いていたのだ。そのうちの一冊
はお馴染み? ル・カレの「スマイリーと仲間たち」。こちらはもう表紙は擦
り切れ、真中で二冊に分かれてしまうほど、ぼろぼろになってしまった。

そしてもう一冊こそがライアルの「砂漠の標的」だった。その亡くなった一月
の間も、ずっとバックパックに入ったままだった。ル・カレとライアルは、私
が終生を共にすると心に決めた小説家だ。亡くなったからといって涙がこぼれ
るようなわけではないけれど、(同時期に亡くなった安原顕さんの場合は、本
当に泣いてしまった)やっぱり心に響くものがある。「読み続けていくこと」
こそが、何よりの恩返しと思うから、ここでご紹介しておきたい。

●ギャビン・ライアル

Gyavin Ryall 作家・ジャーナリスト
1932年英国バーミンガム生まれ。1961年「ちがった空」でデビュー。1965年の
「深夜プラス1」で人気を不動のものに。以降40年間で16冊の小説を発表、生
涯を通じて冒険小説界の大家で有り続けた。

・ライアルについて書かれたサイトは数多いが、下記などよくまとまっている
代表的なもの。
http://members.tripod.com/~eijiy/g-lyall.htm

●大人になったら、何を読む?

小学校・中学校の図書室の一番人気は、今も昔も変わらない。シャーロック・
ホームズであり、アルセーヌ・ルパンであり、江戸川乱歩であり、十五少年漂
流記であり、ドリトル先生である。本を読む子たちが最初に夢中になるのが、
これらの推理小説・冒険小説だ。

私の頃は、こういった娯楽性の強い読み物は、漫画のたぐいと同じか、活字で
あるだけ少しましな「子供のための本」であり、「ちゃんとした子」は、その
うちドキュメンタリーやドフトエフスキーやギリシャ神話といった、「ちゃん
とした読み物」に興味を移行していくべきと学校では考えられていた。

すなわち、どんなに熱心に読んでいても、かしこいとか、勉強しているとは見
なされなかったのだ。むしろ「内向的で夢見がちな子」と、ひとくくりに片づ
けられることが多かった。心ときめかせる冒険譚に、夢中になりすぎてもダメ。
いずれは「卒業していく」ものなのだから。今の60代より上の人というのは、
未だにそういうものの見方が染みついている人が少なくない。今の若い人はど
うなんだろう。正直、さっぱりわからない。

多くの人は、高校、大学と大人になるにつれ、そういった読み物から離れてい
くのが当たり前だった。幸い今の日本では推理小説は立派なジャンルとして、
ある種の教養とも見なされているから、いい年をした大人が通勤電車で読んで
いても、誰も、奇異には思わない。日本には大人向けの推理小説の、成熟した
マーケットがある。とてもいい時代なんだと思う。

だが、冒険小説・スパイ物は話が別である。まだ大人が読むには「いい年して
スパイごっこですか」と言われやしないかと、ちょっと抵抗がある。これはも
ちろん認識不足で、子供の頃のアーサー・ランサムやスティーブンソンの延長
線上に、本格的な大人向けの作品群の世界がちゃんとある。この手の読み物を、
世界で一番供給しているのが英国で、なかでもギャビン・ライアルは自ら「英
国伝統冒険小説作家」を自認する一人だった。

子供の頃読んだ冒険物の本には、必ず地図が付いていて、これから始まる物語
の予感にわくわくさせられたものだ。その世界観や興奮は、大人になったら取
り返すことの出来ないものなのだろうか。

もちろん、そんなことはない。とぎれた夢の続きは、大人の世界にちゃんとあ
る。例えばウィルバー・スミス。例えばジャック・ヒギンズ。そしてなにより、
ギャビン・ライアルである。

・参考:冒険小説について
http://www.avanti-web.com/pastdata/20000916.html

●日本には熱狂的なファンが一杯

ギャビン・ライアルはそんな冒険小説群のなかでも、最も有名な一作によって
名を知られた作家だ。その小説こそが1965年の「深夜プラス1」。この本は特
に日本で熱狂的な支持を受けた。新宿のゴールデン街にはタイトルそのままの、
「深夜プラス1」という酒場がある。コメディアンの内藤陳さんが、ライアル
のこの本に敬意を表して名付けた冒険小説愛好家のためのバーで、デビュー前
の馳星周さんがアルバイトしていたことで最近は有名だ。

ここには「日本冒険小説協会」の本部も置かれている。ここが毎年大賞に選ぶ
本はとにかくハズレがない。ちなみに1984年、第三回の大賞作品、読み出した
ら止まらない傑作中の傑作がロバート・ラドラムの「暗殺者」。この1月25日
に日本公開された映画、「ボーン・アイデンティティー」の原作である。必読!

・日本冒険小説協会のホームページ
http://www.holon.com/jafa/
・「深夜プラス1」という名の本屋さんもある!
http://dcc.kyodoprinting.co.jp/nonburu/honyasan/18/index1.html

傑作の誉れの高い「深夜プラス1」は、実は私はあんまり好きではない。第二
次世界大戦のヨーロッパをよく知っていて、それでいて「酒飲み」の大人が読
むと面白いのだろうと思う。クルマ、酒、銃、女、金といった、大人の男のロ
マンが満載だから、いろんな人が、いろんな場所で、さんざんうんちくを語っ
てきた。そういうものの解説は、「わかる」方にお任せします。

●私のお薦めは「砂漠の標的」

その他の本も傑作揃いである。この人はル・カレ巨匠と違って、大ハズレとい
うものがないから安心だ。そして私のだんぜんのお薦めは、冒頭にも述べた
「砂漠の標的」なのである。

・砂漠の標的 ハヤカワ文庫 ISBN4-15-071061-9
http://www.bekkoame.ne.jp/~r_oku/outline/uncle_target.htm

この文庫本には、うれしいことに、いきなり冒頭に「地図」が付いている。拡
大コピーして、壁に貼ってから読み始めることをお薦めしたい。それでこそ、
正統英国冒険小説というものである。

内容は30代後半の英国陸軍少佐、ハリイ・マクシムが、ロンドンのホテルでの
立てこもり事件に関わったことを発端として、はるか中東、ヨルダンの内戦に
まで巻き込まれていくというものだ。今までのライアルの、ごてごてした内容
と比べてあまりにスピーディーでストレートな展開だから、「深夜プラス1」
からのファンはちょっと拍子抜けするかも知れない。

しかし何度読んでも読み飽きない。この本は一言で言って、スーパー歩兵、マ
クシム少佐の一世一代の晴れ舞台である。ロンドンの高級ホテルでの、壁を爆
破する突入劇から始まって、ヘリによる砂漠の救出作戦、そして後半のほとん
どを占める砂漠での戦車の戦いと、マクシムは一直線の大活躍である。もちろ
ん裏では陰謀劇とか、ヒロインとか、いろいろ動いてはいるが、基本的に「歩
兵マクシムがどう困難な任務を乗り越えていくか」という、シンプルな物語で
ある。

私はいろんな人が数限りなく語ってきたライアルの、一癖も二癖もある人間描
写の魅力より、乾いた砂漠のようにサッパリとしたこの本の面白さを取りたい。
クライマックスに近づくにつれ、心は遙かヨルダンの砂漠へ飛ばされて、白い
砂の海の中、自分と戦車と敵しかいないという限りなくシンプルな世界へ入り
込んでしまう。

ライアルのどの作品よりも、読後感がさわやかだ。使いたくない言葉だけれど、
この本を読んだ後は「癒される」、精神科医の言うところの「ボートを買って
湖に出る」ような快感がある。是非お試しを!

●ポケットに冒険を

ギャビン・ライアルの文庫本を買って、鞄に入れておこう。電車で、飛行機で、
移動中にこそ読むのにふさわしいと思う。私の知る限り、「文庫本」という形
ほど、手のひらの中に入るほど小さくて、美しく、便利な書物の姿は世界にな
い。おまけに安い。日本人は幸せである。

【8月サンタ】LondonとLyallとLeCarreを愛する34歳 santa@londontown.to
・二月ももう終わり、濱村デスクを含めて世界中からお客様、楽しいことも一
杯、大変なことも一杯の一ヶ月でしたよ… まだ何にもやってない!!!
・春というと、何故か私はギルバート・オサリバンを聞く季節なのだった。多
分映画の「めぞん一刻」で使われていたからだろうな。というわけで、今週は
"Get down"。

・ロンドン好きのファンサイト
http://www.londontown.to/

・投稿ロンドン写真館に写真よろしく~
http://www.londontown.to/cgi-local/upppu/upppu.cgi

・デジクリサイトの「デジクリ・スターバックス友の会」
http://www.dgcr.com/

▼「MacWIRE Express」もよろしく!
http://www.zdnet.co.jp/macwire/

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■編集後記(2/27)
・新聞でどうしてもこわくて読めないニュースがある。親による子ども虐待。
その内容が詳しく書かれていたりすると、思わず目をそらす。おもに犯罪にか
かわる人については、わたしは「親が悪い」とコメントするのが常だが、自分
の子をいじめ殺すような鬼親も、当然断然徹底的にその親が悪い。子は親を見
て育つ。悪い手本を見せたら、それが反面教師で、なんてことはあまりないの
ではないか。ホームレスの人を殺傷したり、ネットで悪さをする子どもらも目
立っている。いやな時代になってきたと思うが、これだって親の世代の責任で
あると思う。環境問題や経済問題の悪いことは全部先送りにして、みんないま
の若者や子どもに押しつけようとしている政治をみていると、これでは未来に
希望が見えない若者や子どもが荒んでくるのは当然かもしれない。なんでも親
が悪いでかたづけてきたが、そんな単純なことではないようだ。  (柴田)

・食事中の方、ごめんなさい。以前から漠然と中国に行ってみたいとは思って
いたものの、行けなかった理由がトイレ。個室のドアがないとか、壁がないと
か聞いていたから、個々の人間の尊厳を奪うようなそんな慣習には合わせられ
ないっ、と。まぁ現地に行けばそれはそれで、開放感があって気持ち良かった
とか言いそうだけど、とにかく頭の中で考えている限りダメ。上海は都会だか
ら大丈夫と聞かされて行く気になったのだ。泊まっていたホテルやビジネスビ
ルは大丈夫。が、トイレットペーパーが粗悪で、下水状態が良くないため、少
し古い建物になると便器の横にカゴが置いてあって、使用済みの紙はそこに入
れることになっている。そのカゴにフタはない。周荘のレストランのトイレは
ユニットバスだったのだが、その衛生状態に目の前がくらくらした。虫がいる
わけではなくて、なんていうか、全体的に焦げ茶。掃除をしたことがないのか
と思うような感じ。まぁ日本の観光地の公衆トイレもひどいもんだけどさ。外
国人に日本の文化レベルをPRしているって感じよね。一般家庭は綺麗なのにね。
グランドハイアットはヨーロッパレベルで、ちゃんとトイレおばさん(何って
言うんだっけ?忘れた)がいた。雑伎団では混んでいて、済ました人はすれ違
いざまに「あなたは上流だから、まだいい方よ」と言った。ドアはあるものの、
便器というか、する場所はひとつの溝でしかなくて、洗浄用の水は上流から定
期的に流れてくる仕組み。私は一番上流でラッキー、ってことあるかい! 見
られるんですぜ。震災の時ってこんなもんじゃないから贅沢なんだけどさ。で
も考えてみたら、殿方って衝立だけのところでなさるのね。横に知らない人が
並んでさ。覗こうと思えば覗けるんだよねぇ。もちろん音はするよねぇ。気軽
にどこでもしちゃったりさぁ。信じられないわ~。     (hammer.mule)
http://tsukuba.utari.net/toilet/toilet.html  比較文化学的考察。いい!
http://www.chinatravel.nu/a/kiso/genchi/toire.html  中国トイレ事情
http://www.chinatravel.nu/lianluo/  中国旅行連絡網。すごい。
http://club.b-platz.ne.jp/w_talk/index.php#vol17 スペルデルフィンが!

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 「MdN デザイナーズ・ファイル 2003」 1254号。
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