[1432] きみの微笑みの翳り

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【日刊デジタルクリエイターズ】 No.1432    2003/11/28.Fri発行
http://www.dgcr.com/    1998/04/13創刊   前号の発行部数 20285部
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        <やれやれ、不倫をするのも大変です>

■映画と本と音楽と… 192
 きみの微笑みの翳り(THE SHADOW OF YOUR SMILE)
 十河 進

■かりん島
 リハビリ・クリエイティブ
 北川かりん

■デジクリトーク
 「The Adobe Story」監修メモ
 井上務

■ブックガイド
 「The Adobe Story ~出版革命をデザインした男たち~」



■映画と本と音楽と… 192
きみの微笑みの翳り(THE SHADOW OF YOUR SMILE)

十河 進
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●トニー・ベネットのスウィート・ヴォイス

秋葉原の石丸電気へ安いジャズの輸入盤を買いにいったら、入り口で竹内まり
あの「ロングタイム フェイバリッツ」がワゴンに並べられ、「ボーイハント」
がかかっていた。テレビCMで「ボーイハント」が流れていたのは知っていたが、
いきなり「待ちましょう」と歌われるとグッとくる。僕はコニー・フランシス
のファンなのである。

どれどれ、どんな曲が入っておるのか、とCDを取り上げてみると、「そよ風に
のって」「夢みる想い」「砂に消えた涙」「いそしぎ」「この世の果てまで」
というマイ・フェイバリッツ・ソングが並んでいるではないか。とどめは「風
のささやき」だった。

亭主の山下達郎の影響か、なかなかよい趣味ではないかと思いながら、少し恥
ずかしかったが、発売日に買ってしまった。竹内まりあのCDを買ったのは初め
てである。それからしばらく、CDウォークマンで会社の行き帰りに聴いていた。

収録曲はスタンダードと映画の主題曲が多い。「ボーイハント」と「夢みる想
い」は歌がヒットして映画になった。「ボーイハント」にはコニー・フランシ
スが出演していたが、演技力と容姿の点で主演はしていない。サン・レモ音楽
祭でグランプリを獲得した「夢みる想い」のジリオラ・チンクェッティは、当
時、イタリアきっての美少女歌手だったから、もちろん主演した。

「風のささやき」はスチーブ・マックィーンとフェイ・ダナウェイ主演の「華
麗なる賭け」の主題曲としてミッシェル・ルグランが作曲した。数年前、映画
は「トーマス・クラウン・アフェア」としてリメイクされた。主題曲はアレン
ジを変えていたが「風のささやき」をそのまま使っていた。

「いそしぎ」の曲の原題は「THE SHADOW OF YOUR SMILE」だ。「きみの面影」
と訳すのが正しいのかもしれないが、僕は「きみの微笑みにはどこか憂いの翳
がある」というニュアンスで受け取りたい。その方が愛してはならない男を愛
した「いそしぎ」のヒロインの心情を表しているように思う。

「いそしぎ」は鳥の名前で、原題は「THE SANDPIPER」である。映画はタイト
ルバックにカリフォルニアの海辺が映り、いそしぎの姿が捉えられる。その美
しい画面に「THE SHADOW ~OF YOUR SMILE~」と、ロマンチックなメロディに
のってトニー・ベネットのスウィート・ヴォイスが流れてくる。主題歌はヒッ
トし、アカデミー賞も獲得してスタンダードになった。

レディ・キラーという言葉があるが、この頃のトニー・ベネットはレディ・キ
ラー・シンガーだった。確か「ゴッドファーザー」でシナトラをモデルにした
歌手の役をトニー・ベネットが演じていたはずだけど、彼もたぶんイタリア系
なのだろう。

「いそしぎ」の他に「霧のサンフランシスコ」というヒット曲があり、僕はLP
レコードで持っている。ピアニストのビル・エバンスと共演しているアルバム
も何枚かあり、こちらは硬派なジャズ・シンガーとして歌っていて、ちょっと
ハードだ。何だか少しとっつきにくいトニーさんである。

●海辺の家に憧れる

「いそしぎ」という映画はストーリーも映画の出来も平凡だが、僕にとっては
ちょっと忘れがたい映画でもある。監督はビンセント・ミネリで、60年代には
いっぱい映画を撮っていた人だ。ライザ・ミネリのお父さんである。

制作年は1965年で、主演のリチャード・バートンとエリザベス・テイラーは実
生活では夫婦だった。リズはすでにトウが立ち始めた年齢で、肉もかなりつい
ていた。といってもグラマーと言える体型で、それなりに美しかったのだけど、
モンゴメリー・クリフトと共演した「陽の当たる場所」の頃のような清楚さは
まったく見る影もなくなっていた。

リズの役は自立するシングルマザーだ。自我が強く、きちんと自己主張をする、
奔放で世間常識にとらわれないヒロインである。まあ、逆に言えばワガママで
周囲の人のことなど考慮しない迷惑な女である。こういうヒロインは今なら当
たり前に設定できるのだろうけれど、何しろ四十年前のことだ。そんな生き方
でも生きていける女流画家という設定にしてある。

印象に残るのは、彼女が息子と暮らしている海辺の家だ。いや、アトリエとい
った方がいいだろうか。海岸線の美しい海辺の崖の途中にポツンと建てられた
コテージである。アトリエの大きなガラス窓から砂浜が見下ろせ、そこにいつ
も何羽かのいそしぎがいる。

広大な浜辺が、まるで自分の家の庭のようだ。そこにイーゼルを立ててキャン
バスに絵を描く。夕陽が落ちていく。光を反射して海が輝く。夜、海岸で焚き
火をする。見上げるとアトリエの光が見える。「ああ、あんなところで暮らし
たい」と僕は思ったものだった。

港町で育ったせいか、僕は海が好きだ。今では年に一度も海を見ないこともあ
るけれど、たまに海を見る機会があると、しみじみと眺めてしまう。潮風に吹
かれると、それだけで幸福感に浸れる。

アメリカはプライベート・ビーチが許されているらしいから、映画では海辺の
家がよく登場する。映画の内容や出来とは別に、そんな家が出てくると僕はそ
の映画が好きになってしまうのだ。

「ロング・グッドバイ」の作家の家、「ジュリア」でダシール・ハメットとリ
リアン・ヘルマンが住んでいた家(やはり浜辺で焚き火をするシーンがあった)
ウッディ・アレンの「インテリア」の海辺の家、「サウス・キャロライナ」で
ニック・ノルティが住んでいた海辺の家……、どれも忘れられない。

中でも「いそしぎ」の女流画家のアトリエは印象に残っている。崖の中腹に張
り付いたように建てられたコテージ、嵐がくればすぐにも崩れてしまいそうな
危うさを感じさせたのは、女流作家を象徴していたのかもしれない……

●不倫を成立させる障害の設定

「いそしぎ」は人間関係の危うさやもろさを内包した映画だった。物語は女流
画家に奔放に育てられた息子が学校に入り、問題児となるところから動き出す。
非常識な芸術家に育てられたから集団生活になじめない息子は、いろいろと問
題を起こす。その学校はキリスト教系の私立の名門校で校長(リチャード・バ
ートン)は神父でもある。

息子の問題で校長と女流画家が出会う。規律を尊重し厳格な教育者であり敬虔
な神父として生きてきた中年男と、自由に奔放に生きてきた女流画家が出会い、
最初は反発しあうのだが、やがて互いに惹かれていく。

女の方には何の障害もない。彼女は自分の欲するままに生きてきた。60年代半
ばにシングルマザーという過激な生き方を選んだのだ。まだ保守的なピューリ
タンの道徳観が支配的だった時代である。いまさら怖いものなど何もない。

だが、男の方は障害だらけである。教育者で神父で、おまけに妻までいる。三
重苦みたいなものだ。何しろ四十年前のこと。神父とシングルマザーとの関係
だけでもスキャンダルになってしまうのに、名門私立校の校長のスキャンダル
でもあり、不倫でもあるのだ。

ふたりが結ばれるための障害をそんなに設定しなければ、ストーリーが盛り上
がらなかったのかもしれないが、女流画家の方にももうひとつ別の設定をする。
彼女に横恋慕する男(まだ売り出し前で髭のないのチャールズ・ブロンソン)
がいて、その男が妬みからいろいろ卑劣なことを行うのである。

やれやれ、不倫をするのも大変です。

「いそしぎ」の結末がどうなったのか、僕は記憶していない。ふたりは結ばれ
ず、校長が職を失い、どこか新天地を求めて去っていくという結末だったよう
な気がするが、ちょっとあやふやである。当時、ハリウッドにはまだ厳しい規
制があったから、不倫の恋が結ばれるという結末にはできなかったはずだ。

ハリウッドの規制とは関係なく、「いそしぎ」を最初に見た当時の僕は不倫は
結ばれてはいけないと頑なに思っていた節がある。まだ子供だったから無理も
ないのだが、夫婦という関係だけが正しい男女関係なのだと信じていた。

だから、夫を愛し信じ、ひたすら耐えていた妻の役(エバ・マリー・セイント)
の方に僕は感情移入した。エバ・マリー・セイントという女優さんはリズとは
正反対のタイプだった。美しく繊細なブロンドで、触れただけで壊れそうな雰
囲気の人だ。彼女はヒッチコック監督「北北西に進路をとれ」とエリア・カザ
ン監督「波止場」でヒロインを演じている。

パンパンにはちきれそうなスラックスをはきエネルギッシュに動き喋りまくる
リズには、神父であり教育者であり妻帯者である男を愛したのだという陰翳は
なく、なぜあなたは世間的な常識にとらわれて私を愛せないのかという苛立ち
だけしか僕には見えなかった。そんなリズは僕には身勝手なだけの女に見えた。

どうしてそんなに世間的な制約があるのにあんな女に惹かれるのだろうと、単
純に僕は思った。観客にそんな風に思われてしまうと、映画は名作になり損な
う。観客を納得させ、のめり込ませ、物語に巻き込み、主人公たちに感情移入
させるのが、よくできた映画なのだと思う。

しかし、結局、「いそしぎ」を見た頃の僕が子供だったのだ。僕が、男女関係
に「正しいか正しくないか」などという価値観を持ち込むのが間違っている、
男と女の間にはどんな関係もありうるのだ、と悟るためには、それから十数年
の年月と辛い人生経験(?)が必要だった。

だから、今はわかるかもしれない。「いそしぎ」のヒロインの微笑みの翳に隠
された悲しみが……

【そごう・すすむ】sogo@mbf.nifty.com
いよいよ年末。今年も残り一ヶ月になってしまいました。今年は環境がずいぶ
ん変わってしまい、半年前のことが遠い世界に思えてしまう。今年の目標は何
だったっけ? と考えたが、元々、目標などなかったのだった。

旧作が毎週金曜日に更新されています
http://www.118mitakai.com/2iiwa/2sam007.html

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■かりん島
リハビリ・クリエイティブ

北川かりん
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お気づきの方も多いかもしれないが、私は今年に入って何にも制作していない。
まあ、少し写真とったり、何故か書道やってみたりと、ちょこちょこといじる
程度の事はしているのだけど、ひとつの作品を創り上げる事はしなかった。

唯一ケツを叩いて頑張ったのが、このコラムだ。

飲み過ぎと残業で疲れた体にムチ打って、脳みそ中に残っている僅かなネタを
検索して書いているような状態だが、この書き終えた後の爽快感! もう、こ
の原稿がボツになってもいい! この解放感に浸っていたい……。

でも、最近、思うのだ。デジタルクリエイターズのコラムなのに、全然クリエ
イティブな事を書いていないと……。

忙しかった、金がなかった等、理由をあげれば山ほどあるが、つまるところ、
やる気が起きなかった。これに尽きる。

何故やる気が起きなかったのかは、わからないが、私はずっと気にしていた。
毎日、毎週、毎月思うのだ。「今度の日曜日は絶対、何か創ろう!」と……。

でも、毎回そうじしたり、本読んだり、走りに行ってしまったりして、何故か
飛び込めず、グルグルとゴールの周りを走っているような状態が1年も続いて
しまった訳だ。

もうひとつの大きな理由として、長い間社会と離れた生活をしていて、自分だ
けを見つめる生活に疑問を感じていた。忙しく過ぎ去る日々の中で、自分を見
つめ直したいと切に思っていた私だったけど、いざ自己とご対面してみると、
何と私とはちっぽけで何も持たない者であるかと思ったのだ。

私は無性に誰かと関わりを持ちたくなった。一生懸命生きてみたいと思うよう
になったのだ。いわゆる普通の生活を、朝起きて、仕事に出かけ、他愛いもな
い事をしゃべり、帰ってご飯を食べて寝るという生活を満喫した。

一生懸命生きもしないで、何がARTだ芸術だと思ったのだ。
思い込んだらB型の私は本当によく仕事して、よく遊んだ。
全く勝手なもんである。

しかし、そろそろ美術が恋しくなってきた。でも、やる気が起きない。
そうだ、こんな時は! ……神様にすがってみた。
そしたら、やる気がムクムクと起こってきたのだ!

それは一通のメールが始まりだった。

最近英文のエロメールがわんさか来て困っていて、ロクにメールチェックもし
ていなかったが、久々にメールの整理をしようと片っ端からメールをゴミ箱に
放り込んでいたら、一通の英文メールに目がとまった。エロメールのくせに
galleryなんて書いてある。

新種のウイルスって業種特定で配信してるのかしら? そんな事を思いながら、
私は恐る恐る開けてみた。そうすると、そこには美しき日本語で、「北川かり
ん様」と書かれてあり、グループ展のお誘いの内容が書かれていた。

「デザインフェスタ」で私の作品を知って頂いたらしく、読んでみると、中々
おもしろそうな主旨のグループ展である。私は早速、返信メールを出し、銀座
にあるギャラリーの見学をする事になった。

今回は、まだ詳しい内容はコラムには書けないのだけど、中々刺激的というの
か、楽しい匂いを感じ取って、即決、グループ展に参加する事にしたのだ。

ちょうど、搬入日に見学に行ったのだけど、何かを創りだす人と一緒いるだけ
で、不思議とエネルギーが沸いてくるのは一体何故なんだろう? みんな疲れ
ているにもかかわらず、その顔は悦びに染められ、その空気がどうやら私にも
伝染したようだ。

展覧会は2月中旬予定。日はあまりないが、これをきっかけにクリエイティブ
なコラムが次回は皆さんに届けられるかもしれない。
そして、その事を実は私が一番楽しみにしている。

【北川かりん】
●TASU ART WORK
http://www.h3.dion.ne.jp/~tasu/

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■デジクリトーク
「The Adobe Story」監修メモ

井上 務
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本書は、Adobe創立20周年記念事業のひとつとして企画されたもので、Adobeの
誕生前夜から最近までの出来事や関係者のコメントなどで構成したノンフィク
ションです。

私も同時代をほぼリアルタイムでAdobe製品と過ごしてきたのですが、日本で
は雑誌などのメディアがAdobeという会社をほとんど伝えてこなかったように
思いますし、DTPを時系列で体系的に扱った書誌もありません。米国中心では
ありますが、本書はAdobeの全体像を知ることができ、DTPの歴史も疑似体験で
きる貴重な資料でもあります。

本書を読むと、米国でどのようにDTPが認知されてきたかを知ることができま
すが、同時に日本との違いも実感します。

Illustratorのない期間、つまりPostScriptを手打ちするのが当り前という時
代が結構長く続きます。このことが、PostScriptを理解できるDTP技術者の育
成やその後の発展の礎を築いたと言えるでしょう。

また、サポートという点でも彼我の差を見ることができます。Adobeは初期の
ころからクリエイター、アーティストたちに積極的に自らアプローチして使い
方を伝授し、理解者を増やしてきました。印刷業界に対しても同様です。現場
に立ち、ユーザーの迷いや苦労を共有しようと努力してきた結果が、今日の
Adobeのポジションを支えているのではないでしょうか。

言葉の壁、規模の違いなど日本で同じことを求めること自体無理だとは思いま
すが、その差を縮めていってほしいものです。

監修作業でもいろいろなエピソードがありました。

原著の方は現在第2版が市販されていて、初版当時から増えた役員の写真を追
加するなどの変更がなされていますが、本書もこれをベースにしています。

間違いを探すのも監修作業のおもしろさ(?)のひとつです。原著では1989
年に「Illustrator 88 for DOS」がリリースされたことになっています。で、
Adobe本社のIllustrator担当に確認してみました。担当からはすべてのバージ
ョン、開発コード名、特徴などが書かれたリストが速攻で送られてきましたが、
そんな記述はどこにもありません。いろいろ調べた末、結局日本語版では差し
替えることにしました。

英語独特の言い回しかと疑い、悩んでしまったのが61ページにある「The oak
tree got dwarfed by the redwoods.」という表現。元フォント部門のディレ
クターだったDan Mills氏が述べた言葉です。Adobeのお膝下「Palo Alto」と
いう地名が「大きな木のあるところ」、つまり「Redwood」のことを指してい
て、スタンフォード大学の象徴にもなっており、そのことだろうかと深読みも
してみたのですが、どうあがいても意味不明。

結局、元直属の部下で現役のフォント部門のスタッフに事実を確認してみたと
ころ、これはMills氏が社内で話していた独自の比喩表現で、社内でも限られ
た人間しか理解できないと言われてしまいました。その答えはいかに。ぜひ本
書を手にとって確認してみてください。

その他、原著にはない注釈など日本語版独自の工夫が数多く入っています。本
文冒頭に掲載されている写真に写っている男性は、日本人最初のAdobe社員で
す。氏は現在も米国在住でコンサルティング業を営んでおられます。もう一方
の女性ともども直接連絡が着き、氏名掲載について承諾をいただきました。原
著者も知らない情報を捜し出す作業は、ふだんは縁のない、ちょっとした探偵
気分を味わいました。

ゲシキが日本での売り込みで根性を見せるくだりは笑わせてくれます。Quark
社との確執のくだりでは生々しい表現が読者を引き付けます。売れない製品を
どうするか、スタッフとの衝突など、赤裸々なエピソードが企業としての苦悩
を伝えてきます。

工芸品や車など、その製品の生い立ちや製作者のストーリーをメディアは競っ
て伝え、読者も自分の持ち物や道具に思い入れを込めて記事を読むでしょう。
本書は、デジタルクリエイターたちが日々使っている代表的な道具、それらを
こしらえている匠たちのストーリーでもあるのです。

値段は少し高めですが、上製本仕上で原著とほぼ同じ価格になっています。部
数限定で、都市部の大型書店以外では店頭に並ばない可能性が高いのですが、
DTP関連の展示会やAdobe主催のセミナーなどでも見ることができると思います。

手にすることができた幸運なあなた、さあ、どっぷりとAdobeの世界に浸って
見てください。

PDF Journal JAPAN 井上 務
inouedon@ff.iij4u.or.jp

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■ブックガイド
「The Adobe Story ~出版革命をデザインした男たち~」
http://ascii24.com/news/announce/2003/11/20/646967-000.html
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詳細
http://www.ascii.co.jp/adobestory/

書名:The Adobe Story ― 出版革命をデザインした男たち ―
出版社:株式会社アスキー
体裁:A4変/256ページ(4色)定価:本体5,500円+税ISBN:4-7561-4375-X
著者:Pamela Pfiffner/翻訳:新丈 径 /監修:井上 務
発売:2003年11月21日

目次
・はじめに
・1982-1984:基盤の構築
・1985-1989:革命の発火点
・1990-1993:新たな方向を目指して
・1994-1998:帝国の拡大
・1999-2001:次代の波に備えて
・2002~:次の10年に向けて

一般書店他以下のWeb書店にて購入可能。
アスキーストア
http://www.ascii-store.com/catalog.cgi?id=53695
Amazon.co.jp
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/475614375X/250-1645366-5707450

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■編集後記(11/28)
・まさしく「15ゲーム」である。引っ越し荷物をつくったはいいが、置く場所
が空きスペースを求めてしょっちゅう変わる。先日、グランドピアノが解体さ
れて持ち出されたから(途上国の子ども達のために使われるという)、一部屋
空いた。しかし、そこには大型家具センターがリサイクルでひきとってくれる
家具の一部を移動した。嫁入り道具のタンス以外はろくなものではない。そち
らで見て使えそうなものだけを選んで持っていってくれるんでしょ、と電話で
聞いたらいいえ申告されたものすべてという。その家具たちが運び出されるル
ートはあけておかねばならない。本を詰め込んだ段ボール箱は重い。床を滑ら
せて空いている場所に移動している。Xデーまであと11日か。(柴田)

・目が疲れる。なのでメルマガの中のコラムを読み上げたらどうだろうと考え
る。コラムくらい目を閉じて、休憩しながら聞いたっていいんじゃないか。携
帯バージョンがあるくらいなんだから、音声バージョンがあったっていいよな。
コンビュータ自動読み上げじゃなくて毎回録音し、音声配信する。RealやWMP
を考えていたけど、音声テープを電話で聞くってのもアリだよな。ひとりいた
らできると思ったが、会話形式の場合はふたりいるなぁなどと考える。いやい
や、子役もできる声優さんみたいな人ならひとりでいい。うーん、プロよりア
マのほうが味がでるかも。目の悪い人にも触れてもらえるし、などと考えてい
たら、触覚ディスプレイが製品化。うおー。あ、音声化は今のマンパワーでは
無理です。ちょっと考えてみただけですわ。        (hammer.mule)
http://www.uniplan.gr.jp/OUV3000/  メーカーサイト

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 THE MAYA 5 PERFECT BOOK 1426号
 Painterらくらく絵画教室 1428号
 テクスチャイリュージョン 1431号

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発行   デジタルクリエイターズ <http://www.dgcr.com/ >

編集長     柴田忠男 <mailto:shibata@dgcr.com >
デスク     濱村和恵 <mailto:zacke@days-i.com >
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