[1582] 葬儀におけるビジネスチャンス

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【日刊デジタルクリエイターズ】 No.1582    2004/08/23.Mon.14:00発行
http://www.dgcr.com/    1998/04/13創刊   前号の発行部数 18525部
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    <何だか「俺たちももっと先まで行けるぞ」と思えてくる>

■KNNエンパワーメントコラム 
 葬儀におけるビジネスチャンス
 神田敏晶

■電網悠語:Ridual開発記編 
 アテネ・オリンピック
 三井英樹
 
■展覧会案内
 Virtual Beauty EXPO 2004 OSAKA





■KNNエンパワーメントコラム 
葬儀におけるビジネスチャンス

神田敏晶
───────────────────────────────────
KNN神田です。

先週はすっかりお盆休みモードで、休みすぎてしまいました。
皆さんは、しっかりお休みになられましたか?

●初めて葬儀を主催した

DGCRお休み中にいろんな事がありました。
「人生はたった3万日」
http://backno.mag2.com/reader/BackBody?id=200403011430000000005757000
でも書かせていただいた、母の神田喜久子が7月28日に永眠しました。
2万6,000日の人生でした。たくさんのお悔やみをいただきまして、この場を
借りて御礼を申し上げます。

長い闘病生活だったので、彼女もようやくゆっくり休める状態になったと思い
ます。まだ実感も沸かずですが、その後、東京拘置所にセグウェイの件で3日
間、収監されるなどもあり、感慨ぶかい夏となりました。

さて、入院期間が長かったので、いろんな準備を生前から準備できていたので
すが、葬儀を主催(?)するのは初めてですが、こんなにも葬儀にビジネスチ
ャンスがあるのかとビックリしました。

母親が息を引き取った瞬間から、葬儀にまつわるエトセトラが開始されます。
まず、最初に死んだ時刻を電話で親類関係にお知らせします。ある程度、事前
に伝言ルートができていたのでスムーズなのですが、葬儀関係のスケジュール
が決まるまでには時間がかかりました。

そして父の知り合いの葬儀社へ連絡。さっそく車を手配して、通夜準備が催さ
れます。通夜や葬儀を予算にあわせてどの場所で行うのかの打ち合わせです。
葬儀社が決まっていたので、他社と見積もりをとる余裕がまったくありません
でした。これは失敗ですね。決まっていても、他社からは見積もりをとってお
くべきでしょう。

亡くなった時刻がおそかったので、その日は仮通夜で、翌日が通夜、そして葬
儀と決まります。通夜も勝手に決められるのではなく、お坊さんのスケジュー
ルが優先です。神田家の宗教がなんだか天台宗らしく(はじめて知りました)、
近くにお坊さんがおらず、遠くのお坊さんを呼びます。お坊さんと連絡がつき、
はじめて通夜から葬儀の開始時間が決まりました。

それから、親戚縁者関係と母の知人関係、会社関係と連絡をとりますが、便利
だったのがソーシャルネットワークとBlogでした。最低限の情報だけですが、
アップすることによってこちらに負担がなく葬儀を周知することができました。

遺体を病院から葬儀場に運びこんでからは、気がつくと葬儀社との「打ち合わ
せ」という名の「営業現場」に連行されていました。亡くなった母を段取りよ
くドライアイスときれいな布団と線香を添えてからは、おもむろにカタログが
登場し、葬儀のオーダーが始まります。

まず、一番値段をはる式壇から行きます。だいたいこのあたりが平均的なとこ
ろでと100万円コースから始まりました。ページを右へめくっていき300万円コ
ースまで、豪華な祭壇をプレゼンされます。ボクは左にめくると80万円、60万
円と落ちていくのでこちらではどうか? と打診します。一番安いのは40万円。
「これでいいですよ」とボクはそれを指定。

「これは家でこじんまりとやるものなので…」というのですが、「大丈夫です。
祭壇の豪華さを見せるのではないので。また、こんなのにお金を使うと死んだ
母から怒られます」というと葬儀屋さんは「カッコ悪いですよ」といいます。
「カッコつけるために葬儀するんではないんですから」と拒否(しかし、葬儀
当日には、準備の段取り上、値段はそのまま80万円相当の式壇になっていまし
た)。もらえるワケでもないものになんでそんな費用がかかるのやら…世界の
ナゾです。

次は、「棺おけ」です。こちらも5万円から始まり天井しらずです。「これっ
てすぐ燃やしちゃうんですよね?」「まあそうですがぁ」「一番安いのは?」
「5万円からです」「棺おけはどうしてもないとダメですか?」「ないと葬式
になりません」。

5万円といえば、母が高校に入学した時に買ってもらったベッドと同じ値段だ。
母に恩返しをする5万円なら問題ないが、葬儀屋さんの売上げに協力する必要
はない。「棺おけがないほうがみんなに見てもらいやすいですよね?」「それ
は無理です。葬式のルールです」と言い切られる。どうやら葬式にもルールが
あるらしい。

その後も、あれやこれやと口頭で説明されて、「ノーサンキュー」をいい続け
てきたが、結局は大台に乗る葬儀費用となった。世間並みにとお願いしていれ
ば、この2倍はかかってしまったことだろう。

神田家はほとんど宗教に無関心な家系であり、母親も祖父や祖母が亡くなった
時に、「葬式ってほんまアホらしいわ。葬儀屋さんとボンさんが儲かるように
だけなってるだけや…」と、いつもこぼしていたので、最後の最後の親孝行の
つもりです。

さて御通夜でありますが、式壇が整い、お坊さんのありがたいお経の後、いろ
んな人たちがかけつけてくれした。しみったれた事がきらいだった母を思い、
こんな形で告知した。
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「お通夜BAR~"Great Mother"に最後の孝行をする飲み会~」
のお知らせ (神戸市兵庫区)

KNN神田敏晶(自称27才)のかねてから病気療養中の実母、神田喜久子(かん
だ・きくこ)が73年間の人間生活を7月28日午後6時19分に卒業され、さらなる
生命体として、新しく生まれ変わりました。

彼女の人生は、まさに、歴代まれにみる自他ともに認める不肖息子に悩まされ
続けた人間生活でしたが、ようやくそれから解放され、あらたな「旅」へと出
かけられました。

今夜は、彼女の残した「抜け殻」を囲んで、おもしろおかしく、彼女の新たな
旅立ちを祝う宴をささやかながらご用意させていただきました。人間界ではそ
れを「お通夜」というそうですが…。

また、彼女はボクの警察出頭の日を選んで旅たち、時間稼ぎをしてくれたり、
いまだに面倒を見てくれています。本日は検察庁へ出頭する日でした。
http://blog.livedoor.jp/kandaknn/1479160f.jpg

そんな、彼女と僕と神戸にゆかりのある人たちで、集まって突然ですが、
「Great Motherに感謝する飲み会」を開催いたします!

お通夜という日本的な慣習に左右せれず、平服(半ズボン水着可!)でCOD
(キャッシュ・オン・デリバリー)チャージ500円ワンドリンク500円というリ
ーズナブルな価格で、フーズ、お土産(塩つき!)をご用意してお待ちしてお
ります。お香典は、失礼ですが、お返しが面倒なのでご遠慮させていただいて
おります。

場所は親戚との建前上、クラシカルな神社仏閣スタイルですが、ボクと母、神
田喜久子つながりで新たな出会いや再会をジェネレーションを超えて、楽しめ
ればと思います!

【イベント名】「"Great Mother"に最後の孝行をする飲み会」
【日時】2004年7月29日(木)22:00からオールナイト
【場所】感應寺(カンノウジ)
 神戸市兵庫区中道通5丁目2-1 TEL.078-578-0935
【費用】1,000円(チャージ500円&1ドリンク500円)
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この告知と共に、神戸からのたくさんの参加と東京からもわざわざかけつけて
きてくれた方もおられました。本当にありがとうございました。

●「神田教」を設立する

それからゾクゾクと電報も届きはじめますが、中にいくつか「うるし塗り」の
電報がありました。さすがに結婚式のようなドラエもんの電報はありませんで
したが、「うるし塗り」という高価な電報ははじめて拝見しました。

この電報というビジネスモデルですが、慶弔事でしか目にすることがなくなっ
たメディアです。これは現在の宅配であれば、もっといいサービスができるは
ずです。ヤマトや佐川が「お悔やみメール便」でもいいでしょうし、アマゾン
であれば、「おくやみギフト券つきメール」。宝くじを3,000円分遅れる「宝
くじ便」などいろんなサービスで事業参入できる分野でしょう。

頂いた「うるし塗り」電報の束をかかえて、何かに再利用できないかと考える
日々です。

お通夜が終わり、翌日、葬儀が始まります。御通夜の時にはゆっくり話しがで
きましたが、葬儀の時はそうはいきません。参列者の焼香がすべて終わってか
ら、最後のお別れのMCが入り、棺おけに思い出の品々と花を入れてお別れとな
りました。せっかくの参列者に遺族は、満足ゆく挨拶もできません。

母の遺影を胸に、霊柩車と共に焼き場に向かいます。暑い中、喪服姿の人だら
けで焼き場も大混雑です。今年の夏は亡くなる方が非常に多かったそうです。
焼き場から再度、チャーターしたタクシーで戻り、親族で「精進落し」という
ことで会食をします。そして、また遺骨を拾いに焼き場へ戻ります。なんだか
この式そのものに疲れてしまいました。

そして「初七日」を簡易で終わらせるために、そのままお寺で「初七日」を終
えるといいます。もうお経を聞ける状態でなく、爆睡状態です。それからお坊
さんから「戒名」をいただきます。

戒名って「戒律を守り仏道修行に入った出家者だけに贈られるもの」だったは
ずなのですが、今では誰でも買えるものになり、お坊さんにとってのビジネス
モデルとなっていました。そんなんいらんて!

お坊さんが袈裟に着替える前にしていた、腕に光るロレックスの金のデイトナ
がとてもまぶしかったのを覚えています。

そして、また今後いついつにお参りにこられるというスケジュールもなぜか勝
手に一年分、言い渡されました(すぐにキャンセルさせていただきますが…)。

こんなことなら生前贈与とか以外に「生前改宗」として、簡素な葬儀をする新
しい宗教に改宗しておくべきでした。むしろ先祖を敬いやすい環境はもっと簡
単にあるべきかもしれません。

なんと、喪家にかかる全費用の相場は現在203万9000円だそうです。
http://www.e-sogi.com/okonau/hiyo.html

この1/5の価格でサービスしたら、上場できるような葬儀サービスになること
でしょう。祭壇は使いまわしなのですから、葬儀専用会場でそなえつけにして
おけばかなり格安ですね。また、どの宗派にも対応できる専任のハイブリッド
なお坊さんがいればさらにコストは下がります。

キャッチコピーは、「価格は最安値。まごころ最高なお葬式」で宣伝する方法
はありでしょう。検索エンジンでヒットすることによってお葬式の概念を変え
ることができそうです。

それ以外に、さらにお墓には、墓所の永代使用権を得る料金(永代使用料)公
営で15~30万円、民間90~300万円」と「墓石の料金(200~300万円)」や
「管理料(1,500~10,000円)」がかかります。先祖の墓に入るだけなら、楽
チンなのですが、それ以外は膨大な費用がかかりますね。

お墓がいらないネット時代の宗教があればこの経費はかからないことでしょう。
ネットで宗教法人の作り方を調べてみると「宗教法人設立」がありました。
http://www.h7.dion.ne.jp/%7Ef-office/syuukyouhoujinnseturitu.html

「神田教」を作って、バカバカしい葬儀関連費用を削減し、より先祖をお参り
しやすい宗教法人にするのも引退後の社会的なビジネスとしてありかなと考え
ました。とりあえず、活動をしていることが必要だそうなので、本日より「神
田教」を開始します。

神田教の経典は「パソコンに向かい、心から一日1分だけご先祖に感謝するだ
け」です。20年間活動すれば宗教法人にすることは可能なのかもしれません。
これだけグローバルでITな時代だから、どんな葬儀にするかは世界の中から選
んでも楽しそうです。

「世界の葬儀」
http://www.sousai.com/hp/anoyo/
http://www.nakagawachi.co.jp/w_frame1.html

KandaNewsNetwork,Inc. http://www.knn.com/
blog http://knn.typepad.com/
CEO Toshi Kanda mailto:kanda@knn.com
#617-10-18,Maruyamacho,Shibuyaku,Tokyo,150-0044
Mobile 81-90-7889-3604 Phone81-3-5458-6226

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■電網悠語:Ridual開発記編(61)
アテネ・オリンピック

三井英樹
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●誰かが頑張っている姿が好き

テレビを殆ど見ない生活をしているのに、「金」獲得のシーンをLiveで何度か
見れた。生活が普通じゃない分、時差が大きい方が見れるチャンスが高い。
柔道がこんなにエキサイティングなものとは知らなかった。何処からが「技」
かも知らない素人だが、アナウンサーの絶叫を聞きながら、足を抜いたら技が
かかったことになるんだぁとか、呟きながら凝視する。ルールを学びながら、
応援する。体が激しく浮き沈みすると、息を呑み、こらえるべき所は思わず声
が出る。

誰が「金」をとってもおかしくないような猛者が集う場で、日頃の練習の成果
を出し尽くす。常人にはできないことなのだろう。そうした猛者たちが、汗を
輝かせ、息を弾ませながら、もてる力の限りをふり絞る。開会式の華やかさと
は対照的な、大声援の中にありながら、どこか孤独な畳の空間。

Liveで見れて良かったのは、TV局というフィルターが余りかからないモノまで
気にできること。勝負時の目の輝きや、呼吸の乱れ、汗の滴る瞬間も、瞬きを
する間のことのようなのに目に焼きつく。

一本で投げきったときの、両者の表情。小躍りする者、雄たけびをあげる者、
静かにガッツポーズする者。天を仰ぎ静かに目を閉じる瞬間。そして柔道着を
整え礼をする。ショックが抜けきれないままの者、悔しさが自分に向かってい
るのを隠せない者、悔しいはずなのに勝者を称える者。

勝利インタビューの時にも幾つか驚かされる。耳がはれ上がっている。畳にこ
すり付けられて、内出血どころじゃないのか。それが直りきらないうちに更に
こすり付けられているのだろう。腫れ上がり方が幾重にも重なって普通じゃな
い。でも笑って答えている。汗を拭う指先のテーピーングの量。勝利と引き換
えにしてきた代償は、TVの前で唸っている私の知識を越えたものなのだろう。

負けた者たちも、少しでもメダルに近いところを目指して歯を食いしばる。三
位確定と共に、それまでのムッとした表情が崩れて泣き出す者の多さ。三位に
なれても、満足できない。それは彼ら彼女らには意味がないかのようだ。世界
三位の猛者が泣き崩れる。コーチに抱きついた途端に緊張の糸が切れる。ここ
までの数ヶ月間は何だったのか、何故あそこで油断したのか。様々な考えが浮
かんでいるのだろうか。悔しさで顔が歪んでいる。

戦歴を聞いていると、どの大会でも上位で出会うのは同じような人達のようだ。
どこか戦友のような感覚を持っているのかもしれない。同じ時代に生れたとい
うだけで、数ヶ月単位で行なわれる世界大会で競い合い、数年に一度のオリン
ピックのような場でも顔を合わせる。

前回の「負け」をバネにして、今度こそという思いで練習を積む。数ヶ月や数
年後の一日に自分のピークを合わせるような自己管理。華やかな舞台の裏に幾
つもの涙が、にじんで見える。

性分として、負けている方をいつも応援したくなる。頑張っている姿が好きだ
から。でも柔道には勝っている方も負けている方もなさそうだ。両者が頑張っ
ているのが良い勝負。そんなシーンが自分の仕事の踏ん張りどころにもなって
いく。誰かが頑張っている姿は、得がたい栄養補給剤みたいなものだ。

翌日、電車ですれ違う小学校低学年の子までが、「野村」や「谷」と興奮気味
に話している。昼休みには近くの公園で親子キャッチボールが増えて見える。
子供たちも走り回って見える。いつもより声が響いている。子供たちにも伝わ
っているよ、と教えてあげたくなる。見知らぬ誰かの笑顔の糧になる、種にな
る。今日出会った子供たちが、いつか「あのシーン」がキッカケでしたと、五
輪の勝者インタビューで答えるかもしれない。

●まず自らの姿勢を正す

数回前のオリンピックでは、何だか組み手争いばかりしていて、一向に技が決
まらないのに、勝負が付くという印象を持ってしまった。それが柔道着の素材
やら審判の動向を前提にした、勝つための戦略が先行したためだと後で知った。
幻滅に近い印象を更に深めた。投げるか投げられるか、真っ向勝負の代表のよ
うなスポーツだと単純に思っていた柔道も、そういう勝つためのビジネスにな
ったのかとため息が出たことを憶えている。

今回の日本の躍進の分析が新聞に載っていた。チーム重視から個人重視への選
手育成の姿勢転換だけでなく、審判側も変わっているのが書かれている。下位
戦で「いい判断」をしたものしか、上位戦の畳の上には立てないそうだ。肩書
きではない、当日のジャッジの質で決められる。シドニーの「誤審」への反省
とある。

このままでは、駄目だ。このままでは視聴者に受け入れられない。そんな危機
感が審判とか体制側にあるのが驚きだった。体制とか伝統とかいう言葉に守ら
れている側が、危機感を持つことは稀だと思ってきたから。

「反省」した国際柔道連盟が、審判レベルの向上に力を注いだとある。自らの
姿勢を先ず正して、ファンに問う。その結果が私のような柔道音痴でも手に汗
握る試合につながっている。礼に始まる格技らしい。そういえば、谷選手は、
表彰台に上る前、一人靴を脱いで畳の上に立ったようにも見えた。

皆が熱狂するスポーツ、小さな子供たちさえ名前を口にする「英雄」を生み出
す土壌。それでさえ、自分達がどう受け止められているかを真剣に模索してい
るのだ。いわんや、企業をや、Webサイトをや。

●まだやれる

ユーザに受け入れられるものこそが、という方向にWebサイト開発は向いてき
ている。と、言われて続けている。しかし、現実は少し違う。ユーザが知りた
いことを提供する姿勢を貫くのは、まだまだ大変な作業だ。昔ながらの壁が立
ちはだかる。本でセオリーが語られるほど、本質は変化していない。

でも、変化が少ないと思っていたことが、変わって行っていることに勇気付け
られる。何だか「俺たちももっと先まで行けるぞ」と思えてくる。硬直し変化
しないモノは何ものも先へは続いていかないと希望を持つ。変化を恐れないモ
ノだけが不動の支持を得るのか。

今回の勝者たちの履歴記事も面白い。お山の大将だけで行き着けた人が殆どい
ない。多くが「もう辞めようと思いました」と過去に岐路を経験している。そ
んな過去がありながら、「柔道続けていて良かったです」と語る。そんな言葉
が耳からしみて来る。辛いことがあっても、あの腫上がった耳やテーピーング
を思い出せる。こんなことでへこたれてはいけない。まだやれる、と心のフン
バリが少し強くなる。

オリンピックのおかげで睡眠時間は更に短くなった。でも、気力は増している。
そんな人が心なし増えている気がする。眠そうなのに気が張っている顔つき。
電車に揺られながら、何となく想う。頑張ってる人が美しいのは、それを受け
止めた人が反射板になって更に光を増すからかもしれない。

【みつい・ひでき】h-mitsui@nri.co.jp / ridual@nri.co.jp
神田さんのBlogを見る。なんか目頭が熱くなる。体当たりで頑張っている。東
京オフ会の時はNYに行っていたのだけれど、普通のオジさんが普通に目の前を
セグウェイで通過。周りの誰も驚かない。色んな意味で気をつけてください。

・Ridual(XMLベースのWebサイト構築ツール)公式サイト
 http://www.ridual.jp/
・超個人的育児サイト(書籍は絶版中)
 http://homepage3.nifty.com/mitmix/MilkAge/
Niftyの都合で強制引越ししました。読みづらいですが、再読して自分で感
動してます。親ばかです。

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■展覧会案内
Virtual Beauty EXPO 2004 OSAKA
アニメ、マンガに続け、日本の文化的パワー「CG美少女」が結集!
http://www.dgcr.com/
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<http://www.mebic.com/event/0823.htm>
<http://allabout.co.jp/entertainment/virtualbeauty/closeup/
CU20040815A/index.htm>
<http://event.japandesign.ne.jp/news/1449040815/>

会期:8月23日(月)~27日(金)10:00~21:30
会場:扇町インキュベーションプラザ メビック扇町 コラボレーション室
(大阪市北区南扇町6-28 水道局扇町庁舎 TEL.06-6316-8780)
主催:デジタルクリエイターズ
共催:扇町インキュベーションプラザ メビック扇町


<応募受付中のプレゼント>
 図解カラーマネージメント実践ルールブック2004-2005 #1578号(8/24締切)
 「Web Designing」2004年9月号 #1579号(8/26締切)
 イラストを描く人のためのPhotoshop実践テクニック #1580号(8/26締切)
 
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■編集後記(8/23)
・大阪日帰り。課題は往復の新幹線で読む本の選択である。読むものが切れて
しまうのがもっとも恐れるところである。行きは風景を眺めながらいろんなこ
とを考えていれば、読み物なしでもなんとか過ごすことはできる。これはめっ
たにない貴重な時間ともいえる。しかし、夜間ののぞみでは本を読むしかない。
そこで、持って行ったのは500ページほどの厚めの文庫本2冊、朝倉卓也「四日
間の奇跡」(宝島社文庫)、正延哲士「伝説のやくざボンノ」(幻冬社アウト
ロー文庫)。「四日間の奇跡」は、第1回「このミステリーがすごい!」大賞・
大賞金賞受賞作である。「ここ10年の新人賞ベスト1」と絶賛されている"感涙
のベストセラー"の文庫化である。癒しと再生のファンタジー、だとか。あま
り好きなテーマでもないが、それだけ言うなら泣かせてもらおうじゃないか。
解説にもあるように、この作品には明らかな弱点がある。物語の核になるしか
けが、ある人気作家のある作品と同一なのだ。その作品も読んだことがあるが、
タイトルを言ってしまうとネタがばれてしまう。このネタでどう結末をつけて
くれるのか、興味津々で読み進めていった。うまくできたいい話だったが、わ
たしは感涙にむせぶことはなかった。でも、泣ける読み物の部類であることは
たしかで、おすすめできる。一方、「伝説のやくざボンノ」だが、これは文章
がなっちゃなかった。構成が散漫で、ひきこむ力がない。2/3くらいまで我慢
して読み進めたが、そろそろ投げ出したいと思う。そして、今週の土曜日もま
た大阪日帰りだ。どの本を持って行くか、楽しい悩みである。  (柴田)

・地価が高いから、飲食店のトイレはたいてい地下に設けられている。そんな
ロンドンなのに、緑がいっぱい。大きな木のある公園があちこちにあって最高!
30度近い気温でも木陰は涼しい。芝生に寝っ転がって本を読む人、寝る人、食
事をする人……めったにない快晴のためかビキニの綺麗なお姉さんたちまでい
る。そういや街のあちこちに日焼けサロンがあったな。曇りの多いところだか
らかも。衣料費にお金はかけないが、住居と食事にお金をかけるロンドンの人
たち。時間も含めて、なんだかとても豊かでうらやましい。あちこちに香りに
関するお店があって、リバティの中の香りのコーナーでうっとり。品目ごとで
はなくて、香りの種類ごとに並んでいる。ローズの香りのお香やフォームバス、
バスソルトに石鹸に……。服も色ごとに並んでいて、赤のコーナーにはスカー
トもシャツも並んでいる。聞くところによると、彼らはまず何色の服を買うか
決めてから買い物に来るらしい。多くの日本人のように形から入った後、色を
探すわけではないらしい。                (hammer.mule)
http://www.dgcr.com/VB2004/  今日から。来てね。

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発行   デジタルクリエイターズ <http://www.dgcr.com/>

編集長     柴田忠男 
デスク     濱村和恵 
アソシエーツ  神田敏晶 
リニューアル  8月サンタ
アシスト    鴨田麻衣子

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