[1851] 新しい出会い

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【日刊デジタルクリエイターズ】 No.1851    2005/10/26.Wed.14:00発行
http://www.dgcr.com/    1998/04/13創刊   前号の発行部数 18415部
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          <営業が苦手な僕にはピッタリ>          

■ネタを訪ねて三万歩(9)
 出会うことで新しい出会いを自分で見つけてみる
 海津ヨシノリ
 
■グラフィック薄氷大魔王(28) 
 東京コンテンツマーケット2005(後編)
 吉井 宏
 
■セミナー案内
 OS XとAdobe CS2がDTPワークフローにもたらすもの



■ネタを訪ねて三万歩(9) 
出会うことで新しい出会いを自分で見つけてみる

海津ヨシノリ
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絵風蔵復活祭りも瞬時に終わり、粛々と情報を増やしていく地道な作業に邁進
といったところです。かつての絵風蔵をご存じの方にとっては少々混乱ぎみで、
まだまだよく分からないかもしれませんが、長い目で、そして暖かく見守って
いただきたいと思います。

しかし、これで管轄Blogが2つにBBSが1つと連載原稿数本と、ますますオンラ
インの原稿書きが増えてしまったわけですが、やっぱり時代の流れなんでしょ
うね。これも10年以上前に何の経験もない私に、突然原稿依頼をしてくださっ
たG出版社のKさんとの出会いから始まっているわけです。

でも、その前にK社のAさんとの出会いがオンラインでの活動に繋がり、それを
Kさんが見ていたことが発端というわけです。そのAさんも実はまったく別の方
の紹介の紹介であったのです。そんなわけで、11月には新たなオンライン原稿
連載も始まります。

考えてみると、私は原稿用紙やレポート用紙などに手書きでまとまった(原稿
用紙5枚、2,000文字以上)原稿を最後に書いたのは、卒論の時かもしれないと
思い出すと、少し背筋が寒くなってきます。だんだん馬鹿になっているのは当
然だったと。

問題の卒論は、コピー代金をケチったために控えを残していなかったのが未だ
に悔やまれる傑作(未だに自分でもそう思っています)ですが、専用のレポー
ト用紙で50枚ほどだったと記憶しています。デジタル処理ならたいした量では
ないですね。

でも、先日はデジタル処理で初めてスランプに陥りました。とにかく文章が出
てこないのです。アレコレ構想を張り巡らせ過ぎてしまったことにより、妙な
深読みをしてしまったからだと思っていましたが、最大の要因はリズムが狂っ
たことだと今頃になってやっと気が付きました。

こればかりは、手書きであってもテキスト入力であっても結果は同じというわ
けです。もちろん、リズムさえキープ出来てしまえば、コンピュータによるテ
キスト入力は格段に便利です。手書きだと修正がほとんどやり直しになるわけ
ですからね。そんな具合に、コンピュータは確かに便利で都合が良いわけです
が、手書きの習慣がなくなるのって、やっぱり良くないような気がしています。

もちろん、コレは自分にとっての何かという意味です。その何かがどんなもの
かは、私自身もまだよく整理できていません。これは、もしかすると心のどこ
かで今でも手書きの原稿というモノに憧れている私がいるからかもしれません。
もちろん憧れであって、現実化してしまったら、今の世の中それはそれで困っ
たことになるのは火を見るよりも明らかです。

ですが、個人的には二年ほど前に宅配便の伝票の宛名書きで手がつりそうにな
ったのに強い危機感をおぼえ、可能な限り手書きスケッチやメモを取るように
なって随分元に戻り始めていますが、それでも長文はやっぱり辛いですね。ま
だまだ修行が足りません。学生の時に、単行本を一冊まるごと万年筆で原稿用
紙に書写する授業を受けましたが、あの時のようには戻れないでしょうね。若
造だった我々生徒の中にはその授業を蔑視していた者も多く、講師は随分ねば
り強く授業を進めていたように感じていました。モノのとらえ方の違いなので
しょう。

しかし、写本などという行為は、あの時にやっていなかったら私は生涯行なう
ことはなかったと思います。だから私にとってあの授業はとても有意義な時間
だったわけです。なにもかもがスピードアップしている現代だからこそ、世の
中の流れに振り回されない自分なりの時間や空間、あるいは世界を持つことの
大切さを、最近強く感じています。

ところで、多くの友人の証言でわかったことに、手書き時代には大量の文章を
書くことがどちらかといえば苦手であった方達が、今ではキーボードをマシン
ガンのように酷使して大量の文章を排出しているわけですから、世の中何が起
こるか分からないですね。たかだか20年前にはコンピュータなど使っている人
は奇異の目で見られていたわけですから。

以前ネタにしたように、そんな私も中学校の国語の先生(二年の時は担任でし
た)がこの現状を知ったら確実に卒倒するでしょう。とにかく作文と原稿用紙
は大嫌いでした。そして、その理由は原稿用紙の使い方を厳格に指導されたト
ラウマというわけです。後年になって著名な作家の生の原稿用紙を見たときの
ショックは相当なモノでした。『結構適当じゃないの』というわけです。そし
て、こんなにグチャグチャでも本になってしまうんだという驚きです。

これは作家の原稿用紙を見る前に、漫画家のきれいな原稿をさんざん見ていた
からかもしれません。一流漫画家の原稿は、それだけでアート作品のような美
しさがあったからです。実は高校生の時に同人誌で2~3の漫画作品を発表して
いました。

そんなわけで、高校生までの私にとって原稿用紙は鬼門でした。世の中にはル
ールを最初に学ばなくてはならないモノと、それは後回しでとにかく表現しな
くてはならないモノは確実にあります。原稿用紙と対峙してひねり出す作文は
まさに後者の典型例でしょう。行末禁則処理なんてどうでもいいし、行頭のイ
ンデントなんていいから、とにかく思っていることを一気に書き出す事を『善』
とする教育に当たっていれば随分違った私になったかもしれません。実は作文
は嫌いだけど、文章を書くのが好きだと高校を卒業したあたりで分かったから
です。

もちろんそれは作家として生きていこうといったレベルのものではなく、今の
私のヨタ文のような世界です。それが開花したのが、社会人になってからしば
らく続けていたミニコミ誌かもしれません。ただ、悲しいかな、その時は既に
デザイナーとしての仕事を行なっていましたので、物書きとしての側面すら可
能性は微塵も感じていませんでした。いや、デザインすることの楽しさを実感
していたからこそ、文章を書くことは二の次になっていました。もしあのとき
に今のようなコンピュータ環境があったとしたら、それはそれで別の行動に私
は出ていたかもしれません。

ただ、もともとモノを作るという事を広くとらえていた私にとって、イラスト
を描いたりデザインすることも、文章を書くことも家庭菜園や裁縫に料理をす
ることも同じ行為でしかないのです。そんなこんなで最近お菓子作りを始めま
した。いや、正確には作品をblogにアップし始めたというわけです。ただし、
まだまだカオス状態であることも考慮し、レシピは現状非公開としています。

で、写真では識別できないと思いますが、私のお菓子は出来るだけ素早くシン
プルにというコンセプトで作り上げています。『素早く楽しく美味しいものを
作ることが一番』と思っているからです。これがやたらと楽しいんです。現在、
完全に癖になっています。まさに欲しくて仕方のなかったオモチャを手に入れ
た子供の状態です。そして、そんな内容のオンライン原稿も決まりました。た
だし連載ではありませんが、今からアレコレ考え込む毎日です。出来れば頑張
ってどこかで連載を始められるようにしたいものです。

ところで、これも妙な交友関係の繋がりだったりします。しかも、随分お互い
に気が付かずに背中合わせで関わっていたような関係です。世の中は案外狭い
ですからね。売り込みや自己PRの下手な私が、唯一頼れるのは不思議な糸で繋
がった交友関係だけかもしれません。

長い人生の中で親友だと思っていた友人に突然裏切られたり、音信不通で忘れ
かけていた古い友人との予期せぬ再会が好機を生んだりといったことは、誰し
も覚えがあるのではないでしょうか。人との繋がりは説対に計算できません。
時々計算高く振る舞っている方を見かけますが、いつまでもそんな関係が続く
ことはありません。ペーパータイガーはいつまでたってもペーパータイガーで
す。結果、ドライ過ぎる行動はドライな結末しか待っていません。輪廻転生。
因果応報。しっぺ返しは必ず訪れます。

自分に対して、そして他人に対して正直であることの大切さをどの時点で気が
付くかが、人間として生まれて迎えるもっとも大切な瞬間だと思います。それ
でも人はなかなか出会うことが出来ません。それぞれの気まぐれな行動がジャ
ストタイミングで合致しない限り、同じ方向を向くことなど絶対にないからで
す。あまり気乗りしなかった集まりへ、なんとなく出かけたことで出会う人と
その延長にある出会い。でも、出かけなかったことで出会う人とその延長上に
ある出会いもあるわけです。

そう考えると、毎日は自分史の分岐点であり、岐路であったと思うとなんだか
緊張のボルテージは一気にヒートアップしてしまいます。だからこそ交友関係
は大切にしたいものです。しかし、本人の意図とは別のベクトルが働き、気ま
ずい関係から疎遠になってしまうなんてことも誰もが体験していることではな
いでしょうか。とかく前に進み、新しい出会いへ積極的に関わっていくしかあ
りません。

そんなわけで、八王子に参加してきました。多摩美術大学が創立70周年(1935
年創立当時は多摩帝国美術学校で、1953年に多摩美術大学となった)というこ
とで、10月15日に記念イベント【ホームカミングデイ 2005 in 八王子】が開
催されたからです。参加と言うより見学かな? どのみち70周年イベントなん
て二度とないわけですから、参加しなくちゃもったいないというわけです。

多分、卒業してから一定の歳月が過ぎないと、校友会やこの手のイベントに興
味がわかないのが世の常なのかもしれませが、自分のルーツというのは避けら
れない事実であり、大切にしていかなくてはならない部分ではないでしょうか。
色々な表現や自分の仕事の延長上にはないような作品との触れ合い、そしてそ
れらの作家との交流は刺激的です。だから出来るだけ参加するようにしていま
す。なぜなら自分の仕事の延長だけを見続けていても自分を見つけることは出
来ないからです。私はそう感じています。

さて、会場では特別講義や作品展、パーティーなどが色々なところで勃発して
いて、とってもワクワクしてしまった一日でした。ただ、ちょっと残念だった
のは松任谷由実さんのコンサートを見学できなかったことですが、ダイモン・
スクリーチ客員教授の「ニューイヤーズ・ギフト号の貨物」という研究室企画
イベント講演と、「今、光っています」という卒業生の作品紹介と対談を聴講
し、面白い内容で大満足でした。

次は80周年イベントですね? 少なくとも100周年イベントまでは長生きしな
くっちゃね。しかし、上野毛もそうですが八王子も、校門をくぐると私は学生
気分になってしまうわけです。講師なのに。まだ半年少しでは慣れないので無
理はないかもしれませんが、学校という空間は、それが小学校であっても妙に
ワクワクしてしまうのはどうしてでしょう。きっとこれは、卒業してみないと
感じることのできないモノなのかもしれません。

ところで、校内をフラフラしていたら、至近距離から見知らぬ名前で呼び止め
られてビックリ。私はそんな名前もあだ名もペーンネームも持っていないし、
だいいち呼び止めてくれた方に心当たりもまったくない。でも、彼は私が違う
と説明したことが納得できない様子であったのが妙に不気味でした。

考えてみると学生の時、年は同じでしたがひとつ上の学年にそっくりさんがい
たのです。ただし、どう見ても似ていないのですが、よくある瞬間似ていると
いうパターンで、下級生や別の科の学生から間違えられました。多分ソレだと
は思うのですが、結論は出ていません。

それとパーティー二発目の会場でも、人間違いに遭遇してしまいました。もし
かして私って三人ぐらいるのでしょうか? いたらかなりヤバイですよ。まじ
で。そんな白日夢のおまけも付き、最後のパーティー会場では造形表現学部ヴ
ィジュアルデザイン学科のO教授や、美術学部グラフィックデザイン学科のA教
授と久しぶりに懇談し、本年度で定年を迎える美術学部絵画学科のT教授の最
後の授業を聴講する約束をして八王子を後にしました。時間の経つのが速すぎ
です。

【海津ヨシノリ】yoshinori@kaizu.com
グラフィックデザイナー/イラストレーター
随分前から特別な場合を除き、個人名を文章中に記載するのを止めてしまいま
した。個人情報保護法なんてのが色々と困ったことに繋がるからです。まっ、
私の文章で問題になるようなことはないとは思いますが。マナーは大切ですか
らね。ところでこの問題の影響で、最近の公立学校ではクラスの住所録がなく、
最低限の連絡網として自分の前の方と後の方の電話番号だけしか知り得ないと
いう異常さだとか。クラスメートがどこの誰だか分からないような関係では、
友情など生まれるわけなどないと思う私がおかしいのでしょうか。そもそも卒
業しても同窓会も出来ない関係にどれだけの意味があるのでしょう。とにかく
色々なところで難しい問題に発展してしまっているのは確かです。そして世の
中では何か本当に大切なモノがメラメラと崩れ始めてきたようです。

ただ、だからと言って表現の自由がなくなりつつあるという危機感を持つ方が
多いようですが、はたしてそうでしょうか。表現の自由は宗教的、あるいはそ
の時代毎に様々な制約や縛りがあったはずです。だから時代の節々で傑作が生
まれているわけです。制約があるから作家は表現を酷使するのではないでしょ
うか。本来自分のアトリエだけで見た場合、表現の制約など何もないわけです。
自由奔放でかまわないわけです。しかし、作品は第三者が鑑賞することで作品
という意味合いが発生するわけです。だから、その時、鑑賞できない作品であ
ったとしたら、それは作家にとっての悲劇でしかないでしょう。何も世の中の
流れに合わせることが善と言っているわけではありません。悪を善にしか見え
ないように、どう表現するかということではないでしょうか。そのためにやる
べき第一歩は、自分のアトリエの中だけでしか通じない世界を突き詰めること
かもしれません。人の目を気にするのはもっと後からでも遅くないはずです。
少なくとも私はそう感じています。そして、そんな事に気が付く年齢に遅いも
早いもないんですよ。時間はたっぷりあるんです。自分がそう思えば。

<http://www.kaizu.com>
<http://graphic.pastel.co.jp/kaizu/>
<http://fmaug.nifty.com/efgra/>

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■グラフィック薄氷大魔王(28) 
東京コンテンツマーケット2005(後編)

吉井 宏
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先週木曜日、無事終了しました。来ていただいた方の中で何名か「あっ、これ
がHPのプロジェクターですね?」と。あれっ、何でそんなこと知ってるの? 
と思ったら、前回でそう書いたのだった。デジクリ読者と名乗られた人が5~6
名ほど。ご来場ありがとうございました。

パネル展示の準備は2~3日しかかかってないけど、キャラクターアニメーショ
ンはとんでもなく時間がかかった。正味2か月くらい。ただし、アニメーショ
ンに適したモデリング方法を模索したり、Maxやプラグインの使い方、キャラ
クターのセットアップ方法をマニュアル片手に習得しつつなので、次にやると
きはもうちょっと速くできると思う。

モーション付け自体にはそれほど時間かかってない。声に合わせて口を動かし
たり演技させる方法をとったんだけど、声優さんと音声収録したのが10月5日。
それから約10日で10個のキャラクターに1~2個のモーション付けしたわけだか
ら、初めてにしては上出来じゃないかなと。それにいくつかの簡単な動きのも
のを加えて合計2分ちょっとくらいの短いものだけど。作ったデモリールは、
とりあえず下記にアップしておきました。

<http://www.yoshii.com/demoreel/yoshii_demo2005_320.mov>

(要QuickTime。320x240で約9MB。ポップアップブロックをオンにしていると
見れない場合があります。正式版はまた後日ホームページのムービーコーナー
にアップする予定)

一応、僕なりのテーマとして、「日本語のリップシンクをあまり見たことがな
いのでやってみたい」と「キレのある動き」の二つに力を入れてみた。ある程
度イケてるんじゃないかなと思うけど、どうでしょう?

キャラクターの声は、当初は自分の声を録音して音声加工ソフトでいじってご
まかすつもりだった。しかし、実際にやってみたところ、全く使い物にならな
い! 加工した声は音質が悪いし、別人の声っぽくならないし、そもそも演じ
られない!!!

急遽、Webで探した声優プロダクションを通して女性の声優さん二人にお願い
し、代官山のスタジオで収録。2時間もかからなかったけど、めちゃめちゃ楽
しかったです。キャラクターの性格を表現する短いセリフをたくさん用意して
二人に全部演じてもらい、後でセレクトする方式。最初にキャラクターの画像
を見せて大まかなニュアンスを伝えた上で好きに演じてもらい、それを「もう
ちょっと速く」とか「リズミカルに」など指示したり、自分で演じて聞かせた
り。

最初に「TV Dog」の元気な子供声を聞いたときは鳥肌が立つほど感動!TV Dog
がしゃべってるぅ~~。あと、ゾクゾクするほどの美人声にメロメロ~とか。
どのキャラクターもいい感じで声が付けられていく! やっぱプロは違う~。
録った音声はProToolsに入っていて、不要な部分を簡単にカットしたものを
WAVE形式で保存、CD-Rで渡してくれる。

「森のベーグマ」というクマのキャラクターが民謡調で「はぁぁ~~~」と歌
う部分は、ちょっと酷だったかな。若い女の子の声優がいきなりコブシを回せ
るわけがない。まあ、クマのオッサン声は女性ではどうしても無理で、結局僕
自身がブースに入って演じることに。厚い扉の中で、モニタヘッドホンつけて
ウインドスクリーンのついたマイクを前にしての収録は、ちょっとしたレコー
ディング気分。っていうか本物のレコーディングなんだけど。

ところで、なぜ僕が東京コンテンツマーケットにこんなに入れ込んでるのか、
について。そりゃ~もう、営業効果に期待してるのは当然。前回はアワードを
いただいたこともあって、ゲームのキャラクターデザインなどいくつかの仕事
を得ることができた。なにしろ、こちらからアポ取ったりしなくても、立って
るだけで向こうから次々大勢で来てくれるんだもん。営業が苦手な僕にはピッ
タリ。

でも、実は営業効果よりもっと重要なことがある。こういったイベント参加を
無理矢理にでも決めてしまうことによって、新しく作品を作らざるを得ない状
況に自分を追い込む、ってこと。そうでもしなきゃ、大量のキャラクター制作
とかアニメーション制作なんて普段できるわけないもん。こうして作った作品
が営業に役立ったり、仕事に使えたりする。パンフレットも作るし。まあ、個
展でも同じなんだけど、まったく接点のなかった分野の人や会社に作品を見て
もらえて話ができるところがぜんぜん違う。

どええ~。しかし疲れた。ちょっと虚脱状態。6~7月くらいから徐々に準備を
始め、8月後半から直前までの2か月はほぼかかりきり。気がつくと、「あれ?
秋かよ?」みたいな。2か月のタイムワープ。放ってあった、やらなきゃいけ
ないことがたくさん。それに会場で名刺交換した人のフォローとか。いくつか
仕事もたまってる。何から手をつけていいのかわかんね~状態。まあ、しばら
くはのんびりしよう。展覧会とかにも出かけたいし、買ったDVDは山ほどたま
ってるし。

【吉井 宏/イラストレーター】hiroshi@yoshii.com

スタジオで録音したクマのセリフは「どっこいさーのさ、こらやっと、どっこ
いせーのせ、こらさっと、はぁぁ~~」。2テイク録ったら声が枯れてしまい
3回目はできなかった。情けな~。以上をもって東京コンテンツマーケットネ
タは打ち止めにしますのでご安心ください。

HP <http://www.yoshii.com>
Blog <http://graphic.pastel.co.jp/yoshii/>
ZBrush <http://www.zbrush.jp>

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■セミナー案内  JPCセミナー
OS XとAdobe CS2がDTPワークフローにもたらすもの
<http://www.jpc.gr.jp/>
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<主催者情報>

内容:市場ではOS Xがかなり普及してきましたが、DTPの現場ではまだOS 9混
在で仕事をしている方が多いのも事実です。ところが、Adobe CS2などは完全
OS X対応となりました。懸案となっていたフォントに関しても、最近になって
ネットワーク用フォントの対応など環境も整いつつあり、OS XによるDTPワー
クフローが注目されています。

そこで、今回のOS X委員会の定例セミナーは、OS XとAdobe CS2を通してDTP市
場における新しいワークフローのあり方として、三種の神器であるPhotoshop、
Illustrator、InDesign以外にVersion CueやInCopyなどJPC独自の切り口によ
って考察&提案していきます。

前半は、アドビシステムズの岩本さんよりAdobe CS2のより効果的な利用法を
通して、OS XによるDTPワークフローの優位性を理解していただきます。その
後、ゲストスピーカーとしてOS XとAdobe CS2を使って現場の最前線で仕事を
されているユーザ様を2名お迎えし、実際の運用実態などをお話していただく
ことによって、DTPワークフローにもたらしている現状を把握してもらいます。

最後に、JPC会員のベンダー様から一社お招きして、InDesignとInCopyを連動
させた次世代型DTPワークフローに役立つ情報を紹介をいたします。

日時:11月25日(金)13:00~17:00 受付開始 12:30~
会場:コートメダリオン(フジボウ会館ビル)東京都千代田区富士見2-10-28
TEL.03-3265-6077 FAX 03-3239-2487
参加費:JPC会員・団体会員無料、一般10,000円(税込)

<プログラム>
13:00~13:10「ご挨拶およびセミナー主旨説明」 猪股裕一 多摩美術大学教
授(JPC理事長・OSX委員会委員長)

13:10~14:10「OS XとCS2ワークフローの効果的活用法」岩本崇 アドビシス
テムズ株式会社 マーケティング部クロスメディアパブリッシンググループ
フィールドプロダクトマネージャー

14:20~15:10「クリエイターとしてのOS XとCS2の活用事例」~Version Cue、
Illustrator、Photoshopなど~ 海津ヨシノリ グラフィックデザイナー&イ
ラストレーター 多摩美術大学造形表現学部講師(JPC会員)

15:20~16:05「編集部としてOS XとCS2の活用事例」 ~InDesign、InCopyCS、
WebDAVなど~ 小木昌樹 株式会社毎日コミュニケーションズ 書籍・ムック
編集部

16:05~16:50「InDesignとInCopyを活用した次世代型フロー提案」 ~共同作
業で発揮するライブ編集ワークフロー提案~ 永島孝也 株式会社恒陽社 グ
ラフィックス事業部(JPC会員)マーケティングマネージャー

16:50~17:00 全体の質疑応答


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■編集後記(10/26)
・20万部発行という就職情報誌から取材を受けた。テーマは「ヒットメルマガ
の発行人に会いたい!」っての(笑)。どうして選んでくれたのですかと聞く
と、発行部数が一万部以上で長いこと活動していて云々とかで、たしかにその
条件は楽々クリアしているが、50歳で会社を辞めて、その後数年経って始めた
「部活系」メールマガジンの発行者の談話が、求職者のお役にたつ情報になる
のかちょっと不安もあるが。まあ、お気軽な取材だろうと思っていたら(たし
かにに堅苦しくない取材だったけど)、ちゃんとカメラマンが同行していたの
には驚き。これは本格的だ。取材のあと、地下からバスターミナルに上がる階
段で撮影してもらった。前もってロケハンしていたのだろう、人の通りがなく
て、ポートレートには格好の場所だった。さすがにプロだ。カメラは大きな一
眼レフで、レンズを取り外したり装着したり、かなりラフな扱いなのでアナロ
グカメラかと思ったが、デジタルだった(たぶんEOS-1D系列)。レンズ交換の
ダストは大丈夫かと聞くと、頻繁にメーカーで清掃しているとのこと。できた
ての十河本、永吉本を掲げてにこやかに(ひきつっていたかも)ポーズ。15カ
ットくらいてきぱきと撮影して終了。なんという手際の良さだ。さて、どんな
紹介のされ方をするのか大いに楽しみ。             (柴田)

・A木さんは「帰るまでがF1」と言った。リプレイを見たのでレース終了から2
時間は経っている。が、バス停には人の列、道路は車の列。白子駅に到着した
のは19時過ぎ。時間が読めないからと予約しなかった近鉄特急は一時間後まで
満席。特急券売り場は長蛇の列。携帯から予約しようとしたが、近鉄電車のパ
ソコン会員にはなったもののモバイル会員になっていないことを思い出す。列
に並んでいたら、横を鈴木亜久里が通り過ぎて、亜久里でさえも近鉄特急なん
だから、俺らも待とうという雰囲気になり(何故?)、大阪市内に戻ったのは
22時過ぎ。体力の限界。手の甲がかゆくなり、見ると日焼けしていた。頭は帽
子、ジーンズにスポーツ用UVカット長袖を着ていたので、日焼けしないだろう
と油断していた。現在手首から先が茶色のナチュラル手袋状態である。シワシ
ワになり皮がめくれてきて、なんかこの感じ久しぶり~と思いつつ、この年で
の日焼けは厳しい。焼けるのに慣れている人ならそうでもないんだろうけど。
疲れたのも日焼けしたのもひっくるめて面白かった。また来年も行きたい~!
/今日はStudio8のセミナー。一週間という短い告知期間だったのだが、おか
げさまで満席に。当日キャンセルが出るかもしれないので、参加希望の方は寄
ってみてください~。懇親会も楽しみだ。全席ソファの、大人の隠れ家という
キャッチのあるお店。鰹のたたきが美味しいんだって。   (hammer.mule)
<http://www.dgcr.com/books/>  こだわってます

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発行   デジタルクリエイターズ <http://www.dgcr.com/>

編集長     柴田忠男 
デスク     濱村和恵 
アソシエーツ  神田敏晶 
リニューアル  8月サンタ
アシスト    鴨田麻衣子

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