[1924] 罪と罰にまつわる三つの断片

投稿:  著者:


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【日刊デジタルクリエイターズ】 No.1924    2006/02/24.Fri.14:00発行
http://www.dgcr.com/    1998/04/13創刊   前号の発行部数 17991部
情報提供・投稿・広告の御相談はこちらまで mailto:info@dgcr.com
登録・解除・変更・FAQはこちら http://www.dgcr.com/regist/index.html
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

           <よくよくみると百花繚乱だ>          

■ショート・ストーリーのKUNI[18]
 罪と罰にまつわる三つの断片
 やましたくにこ
 
■映画と夜と音楽と…
 熱で原稿が書けませんでした
 十河 進 
 
■インターフェイスの旅[6]
 数値入力
 鷹野雅弘

■デジクリトーク
 「萌え~」は、弱者を見守るやさしさ
 夢宇

■イベント案内
 文化庁メディア芸術祭



■ショート・ストーリーのKUNI[18]
罪と罰にまつわる三つの断片

やましたくにこ
───────────────────────────────────

                1

ここではないどこかの世界では、夫を裏切った妻もしくは妻を裏切った夫の口
からは、たとえようもない悪臭が放たれるようになるのでそれとわかる。彼ら
は自らの罪を自らの口臭によって告白し、それを嗅いだ人々から嫌われ、蔑ま
れることによって罰を受けるのだ。

ある男が妻を裏切り、たちまちその口から悪臭が放たれるようになった。彼は
いたく後悔したが、妻に迷惑をかけぬよう山中奥深く、口臭とともに隠遁した。
およそ三年がたち、口臭が薄らいできたので男は安堵して山を下りた。その道
中、ひとりの女と出会うと、女の口から、覚えのある臭いがかすかにする。
臭いの名残というべきか。

「失礼ですが、もしや私と同じ罪を犯されましたか」

男が問うと女は答えた。

「ご推察の通りです。でも、私は夫以外の男と寝たわけではないのです。私は
一度も愛したことのない男と結婚したのです。それどころか、心の中で常に夫
を軽蔑し、死ねばいいとさえ思っていました。他に思っていたひとがいたわけ
でもありません。私は誰にも心を許していなかったのです。するとどうでしょ
う、私の口は徐々に悪臭を放ちだしたのです。最初は自分でもそれとわからな
い程度だったのが次第に強く、ついにはすれ違う人みんなが顔をそむけ、苦し
げに息をとめるまでになりました。その臭いが夫を裏切った人間に科せられる
ものだということに気づいたときは恥ずかしさで死にそうでした」

「よく理解できます」

「ところが、夫はまったく気づかないのです。夫は無垢で疑うことを知らず、
私が心の中で裏切っていたなどと夢にも思わないのです。私が恥ずかしいほど
の口臭の持ち主となっても変わらず私をいとおしみ、愛撫してくれたのです。
私はそのとき初めて夫を大切なひとだと思うようになりました。あのようなひ
とはどこにもいないでしょう。そう思うようになったときから、私の口臭はど
んどん薄まっていったのです」

するとこの女の話は幸福な結末を迎えているはずだが、それにしては女の顔色
が冴えないので聞いてみると

「三日前から急に夫の口から悪臭がするようになったのです。それとともに、
夫が何か言いたげな眼で私を見るようになりました。私の胸は悲しみで張り裂
けそうです。どう思われますか? 私はいまでは誰よりも深く夫を愛していま
す。夫が私を裏切っても。私はいま思い悩める夫のために、夫と同じ口の臭い
を持ちたいと思うのですが、そのために夫を裏切ることは果たして可能かどう
か」

男は考え込んでしまった。

                2

また別の世界のあるところでは、二人の男が罰を受けている。

一人の男は食事用に一本の小さな匙を与えられている。匙にはほんの少しの粥
が載っていて、ひとくちにも満たないが、それを食べるとまた次のひとくちが
匙にわいてくる。常にそれを食べ続けないと空腹で死にそうになる。男の一日
は匙の粥を食べ続けることで終わり、そういった日々が延々と続く。

隣の独房にいるもうひとりの男は食事用に大鍋を与えられている。鍋には四日
に一度だけ粥が、底からわきあがるように満たされる。短時間のうちに食べな
いと粥は消えてしまうが、無理な食べ方をするせいで男は必ず腹をこわす。わ
かっていても後の三日間の気の狂うような空腹を思うと食べざるを得ない。
男の毎日はこのように腹をこわしては激しく後悔する日と、そのこと以外まっ
たく考えられない空腹の三日間との繰り返しで成り立っている。

これは過酷な刑罰であるが、見方によってはそうではない。なぜなら、彼らは
この罰を受け続けることで精いっぱいで、己が犯した愚かな罪が何であったか、
もはや覚えてもいないからだ。

                  3

さらに別の世界のあるところでは、年老いた一人の男が狭い独房で何もするこ
とを許されず、ただ、時を過ごしている。彼ははるかむかし、たった七分約束
に遅れた女に腹を立ててその首を絞めた。この男には罰として永遠に「待つ」
ことが科せられた。男は自分にどんな罰が下されたのかも知らされていない。

【やましたくにこ】kue@pop02.odn.ne.jp
みっどないと MIDNIGHT短編小説倶楽部
<http://www1.odn.ne.jp/%7Ecay94120/>

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■映画と夜と音楽と…
熱で原稿が書けませんでした

十河 進
───────────────────────────────────
体温は計ってはいけない。何度あるのか見てしまうと急に具合が悪くなる。土
曜日の夜に熱っぽいなと思って計ってみると38度。急に頭がふらつく。8時過
ぎからベッドに潜り込んで汗をかきながらうつらうつらする。

こういう時に思い出すのは、キャロル・リード監督の「邪魔者は殺せ」だ。
IRAらしき組織に属する主人公が仲間たちと給料強盗をはかって怪我をし、街
中を逃げる話だ。ジェームス・メイソン扮する主人公は怪我でふらふらになり、
ゆめうつつの世界をさまよう。

リードは「第三の男」の方が有名だが、モノクロームの光と影の素晴らしさは
「邪魔者を殺せ」の方が上だと思う。ちなみに「殺せ」は「けせ」と読ませて
いたはず。フランス映画では「彼奴を殺せ」というのがありました。こちらは
我が愛するリノ・ヴァンチュラ主演で「きゃつをバラせ」と読ませた。

で、結局、原稿、書けませんでした。

●前回の訂正

前号の中に出てきた「マディソン郡の橋」のヒロインは45歳だと読者から指摘
をいただきました。けっこう若いジャン、と思ってしまいました。男が50代で
したね。ありがとうございました。

それと、「八月の鯨」の姉の名前が「リピー」になっていました。「リビー」
の間違いです。キーの押し間違いか? 液晶モニタでの校正ミスのようですね。
すいません。

【そごう・すすむ】sogo@mbf.nifty.com
デジクリ掲載の旧作が毎週金曜日に更新されています
<http://www.118mitakai.com/2iiwa/2sam007.html>

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■インターフェイスの旅[6]
数値入力

鷹野雅弘
───────────────────────────────────
今回は、値の入力、特に数値入力を取り上げたい。
▲と▼のセットで値を増減したり、プルダウンメニューから選択したりのほか、
入力ボックスの中に数値を入れるだけと思いきや、よくよくみると百花繚乱だ。

●項目名をクリックして入力ボックスを反転

数値を入力する前に必要なのが、直前に入っている値を削除するという作業だ。
(1)数値をドラッグして選択する
(2)クリックしてカーソルをおき、deleteキーなどで削除する
と、このあたりの方法が一般的だが、なかなか面倒な作業といえる。

IllustratorやPhotoshopでは、入力ボックスに対応する項目名をクリックする
と、入力ボックス内がすべて反転する。数値を入力してからreturn/Enterキー、
またはtabキーで次の入力ボックスに移動しながら確定する仕様になっている。

インチ系のポイントとメートル系のミリメートルの組み合わせなど、割り切れ
ない単位系が混在する場合、電卓で計算せずに単位付きで入力することで、限
りなく誤差を押さえることができる。入力ボックスでは、小数点以下2位(ま
たは3位)までしか表示されなくても、内部的にもっと深いところで計算してい
るためだ。

単位をつけて換算できるほか、「12pt×3」(=36pt)、「50pt+25%」
(=62.5pt)のような簡単な四則演算も行える。単位換算や四則演算をする場
合には、入力ボックスに不適切な文字列があるとエラーになりやすい。そうい
う意味でも「項目名をクリックして入力ボックスを反転」は理にかなっている。

●Illustrator CS2でインターフェイスの一貫性が失われる

Illustratorのパレットの数は、すべて並べると楽勝で画面をすべて覆ってし
まうほどだ。この状況を打破すべく、Illustrator CS2では[コントロールパ
レット]が採用されている。デフォルトでは画面上部に長いパレットが表示さ
れており、選択しているオブジェクトや文字によって、設定できる項目が変化
するというものだ。

さて、このコントロールパレット内の項目名の下に点線が表示されている場合、
対応する入力ボックスが反転するのではなく、項目名が属するパレットが開く
という仕様になってしまった。コントロールパレットに表示しきれないパレッ
トをスピーディに呼び出すという利点はあるものの、「項目名をクリックして
入力ボックスを反転」という10年以上にわたる一貫性を自ら放棄してしまった
ことはとても残念だ。

ちなみに、これに似たものをPhotoshopでは「オプションバー」、InDesignで
は同じ「コントロールパレット」だが、それぞれ似て非なるふるまいをする。

●Photoshopは一歩先を行く

2005年1月リリースのAdobe CSから、Illustrator、Photoshop、InDesignと足
並み揃えてリリースされているが、実際、細かいところで、独自の仕様が異な
る。特に、インターフェイスという点では、Photoshopは少し先を行っている。

Photoshopでは、CS以降、項目名にマウスポインタをあてると、指さしアイコ
ンに←→がついた形状に変わり、ドラッグすると数値が変わる「スクラブスラ
イダ」を実装している。ちなみに、「スクラブスライダ」はAfter Effectsで
最初に実装された機能。

shiftキーを押しながらだと10ずつ、commandキー(After Effectsではoption
キー、commandキーは0.1ずつ)を押しながらだと1ずつ増減する。

以前、この連載で2バイト(全角)で入力すると、数字として受け付けられな
いことについて触れた。入力する必要がなければ、この問題からも解放される。

●スライダ

0~100%で値を設定するときには、ミキサー(音響関連)のフェーダーな「ス
ライダ」がよく使われる。従来は上下に値を増減したが、最近はもっぱら横方
向になっている。縦の方が直感的だし、実際、マウスの操作も省力化できる。

Photoshopのレイヤーの不透明度の設定では、テンキーの1~9の数字キーを押
すと、10~90%、0は100%になる。古くからある重宝する機能だ。

●まとめ

ちまちまとあら探しのような検証となったが、自分が年を取ったせいか、パレ
ット内で小さな▲/▼に正確にマウスポインタを合わせたり、マウスクリック
が多い作業にちょっと疲れてきた。どんどん機能は追加されていくのに、基本
的で、かつ、実際、多くの時間を費やしている数値入力といった作業が軽視さ
れているように思えてならない。

ご存じの通り、マクロメディア製品が次期バージョンではアドビブランドでリ
リースされる。より利便性の高いインターフェイスを追求しつつ、やはり、一
貫性も大切にした仕上がりになることを期待したい。2バイトの数値入力への
対応も期待したいところだ。

【たかのまさひろ】takano@swwwitch.com
トレーナー・テクニカルライター・デザイナー
株式会社スイッチ代表 <http://swwwitch.jp/>
モスバーガー店員から英会話塾講師、職業作詞家等、100以上の職種を経験後
DTPやWebの制作、トレーニング、ライティングは飽きずに10年。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■デジクリトーク
「萌え~」は、弱者を見守るやさしさ

夢宇
───────────────────────────────────
一口に「萌え」といっても、多種多様なシチュエーションがあり、最初は疑似
恋愛的な感情として、「アニメや小説の架空人物に恋する」といった大まかな
とらえられ方をされてきたように思う。

基本的に、モテナイ男性がその代替え品として絵の中の女性を選ぶ、といった
ことで、二次元コンプレックス(二次コン)と呼ばれ、強者というものが完璧
でモテる男だとすれば、そういったコンプレックスを持っている男性は弱者に
あたいし、一般社会はそれを拒絶し、罵倒する。
 
そんな、マイナス要因もともなう「萌え」であるが、私が思うに、「萌え」と
「アニメや絵を相手に疑似恋愛や欲望を満たす想像」とは、少なからず相違が
ある。

一昔前までは、アキバなどでは、童顔で豊満な女性が性的欲求の対象にされて
いるゲーム・漫画などが氾濫しており、これが萌え文化なのかと思われている
ところがあるが、最近では、「萌え」アイテムも一定の法則に従ってシンボラ
イズされ、全体像が見えてきたように思う。

萌え文化を象徴するシンボルとして、ネコミミ、しっぽ、フリル、ファー、リ
ボン、ポップ、長い髪など、認識に個人差はあれ、だいたいの盛り込まれてい
る要素は決まりつつある。これは、よく考えると、親が自分の子に対し、一度
は着せてみたいと思った衣装なのではないだろうか。

ベビー用品売り場にいくと、萌え衣装に極めて近いものが昔からたくさんある。
親は、子を育て守っていかなければならないと思う。その重大な任務の見返り
に、かわいい我が子と接し心癒される時間を持つことができる。幼年期の生物
は、その愛らしい表情やしぐさを発信するからこそ、「おとな」という生物は
子を守り、種族は繁栄していく。

これは、考えようによっては、小さく弱いものが、自分を守らせる為の防御の
手段ではないだろうか。小さい子供や、女性、小動物などからはそういったメ
ッセージが巧みに発信されている。

もうひとつ、萌えキャラクターは巫女、看護士、メガネっ子、ドジ、強気、妹、
幼なじみなど、制服や、境遇、性格などが演じるものがあらかじめ決められて
おり、それが弱者からのメッセージをさらに理解しやすいようにしているよう
に思う。

メガネっ子、薄幸で病弱な少女(身体的弱者)、ねこみみ少女や妖精(人間で
はない不完全なもの)のような社会的弱者。

巫女、看護士などの職業、カトリック系の女子学生などは、極めて真面目に、
また向上心を持って社会を進んでいかなければならない厳格な境遇にある。こ
れは、自由奔放な生き方からすれば、制約のある弱者ともとれる。

妹や幼なじみのような、男性が少年期に感じる弱者。少年は、子どもの頃、男
性としての体力を思う存分使って、山登りや秘密基地作り、草野球などのスポ
ーツをやっただろう。その時に、たまたま、幼なじみの少女がいたとすれば、
大抵足手まといになるものだ。その時少年は、めんどくさいと文句をいいつつ
も、少女の手助けをする時、そのあまりの弱々しさや、やわらかさに触れたと
き、女性を守っていくことのために与えられた自らの肉体をうれしく思うのだ。

性格においても、「ドジ」はそのまま。「強気」も本当に強いのではなく、弱
いところがあるからこそ、「強気に振る舞う」ととれないか。

では、この守っていかなければならない小さく弱い者を、どうとらえるか。例
えば、ある人が、道路脇の小さな花に、雨に濡れないか、車の埃をかぶらない
かと、そっと箱をかぶせる。この時、彼は小さなかわいい花に「萌えている」
のではないだろうか。大切なことは、この花を己の欲望のために、つみ取って
しまうのはもはや「萌え」ではないということだ。

「萌え」に共感する者は、コンプレックスを持った社会的弱者ではなく、小さ
く弱い者が発信するメッセージを認識できるやさしさと強さを持っている。

人類の進化の中で、最も重要な役割を持つ、小さく弱いものを見守る種族保存
の本能を目に見えるように具象化したものが「萌え」文化であり、もともとあ
った本能を単に言葉に置き換えたものに過ぎないと思う。
 
「萌え」とは新しい言葉であるが、もっともラディカルな感じ方であり、また、
男性からみた、かわいいもの(女性)をよりかわいくデザインし、それを素直
にかつ臆面もなくかわいいと感じることができる、究極のフェミニズムともい
え、日本が世界に自信をもって発信できる文化ではないだろうか。

【夢宇(むう)】
3DCGで美少女キャラクターを作っています。また、CG系のサイトをつくり、CG
美少女キャラクターを支援しています。
・個人サイト <http://cgclub.jp/>
・POSER(イーフロンティア)ソフトのファンサイト
<http://poserclub.jp/>
・3Dキャラクター専門ファンサイト「しいぐみ」の運営に参加
<http://side-g.net/%7Eacdm/>

● All About/CG美少女の記事
Otakuワールドへようこそ! コラム:「萌え」を語ろう(増補版)
<http://allabout.co.jp/entertainment/virtualbeauty/closeup/CU20060220A/
index.htm>
「GO! GO! CG倶楽部」の夢宇さんに聞く 目指すはロリ風(笑)一直線!
<http://allabout.co.jp/entertainment/virtualbeauty/closeup/CU20040923A/
index.htm>

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■イベント案内
文化庁メディア芸術祭
<http://plaza.bunka.go.jp/festival/info/index.html>
───────────────────────────────────
会期:2月24日(金)~3月5日(日)10:00~18:00 木金は20時 入場料無料
会場:東京都写真美術館(東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス)
内容:「文化庁メディア芸術祭」は世界44カ国が参加する、アート、エンター
テインメント、アニメーション、マンガのフェスティバルです。最新テクノロ
ジーを駆使したメディアアートからエンターテインメント、アニメーション、
マンガまで、応募総数1,797点から選ばれた180作品を展示・上映する受賞作品
展をはじめ、メディア芸術をさまざまな視点で考えるシンポジウム、国内外か
ら集まったアニメーション、アート映像、CM、ミュージックビデオなど約120
作品をご覧いただける上映会、イベントなどで、メディア芸術のおもしろさと
多様さを体験していただけます。(サイトより)
主催:文化庁メディア芸術祭実行委員会(文化庁・CG-ARTS協会)
問合せ:CG-ARTS協会内「文化庁メディア芸術祭事務局」フリーダイヤル 0120
-454536 contest@plaza.bunka.go.jp

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■編集後記(2/24)
・やったね! 荒川静香 日はまた昇る
・今までは、図書館をそんなに利用してこなかった。わたしにも、欲しい本は
なんでも買える時代が確かにあったが、もはやそんな経済力はなくなった。本
を所有したいという意欲も薄れてきた。家の書棚にあっても、死ぬまでもう一
度読むかどうかわからない本なんてのは空間の無駄遣いであろう。そんなわけ
で、図書館にようやく目が向いてきた。さいたま市に住んでいたときは、自転
車で5分以内に新しい立派な図書館があったのに、あまり行きもしなかったの
は今思うともったいなかった。そして、いま住んでいる戸田市では近所に小さ
いけれど4つの図書館分室がある。わりと充実した本館は自転車で15分くらい
の距離で、ちょっと行くのがめんどうだった。しかし、ネットに登録すること
で距離感はなくなった。これまでは、必要な本のリストを持って行って捜した
のだが、もうその必要はない。ネット上で書籍の検索と借りだし予約ができる。
捜している本がどこの図書館にあるのか、いま棚にあるのか、貸し出されてい
るのか、一発でわかる。先日は、うちから自転車で55秒の図書館分室に捜して
いた本があると知り、誰かが棚から持ち出さないうちにと、大急ぎで走ってい
って借りてきた。希望する本が貸し出し中のときは順番待ちになる。予約して
おけば、指定した図書館分室からいずれ連絡がくる。なんて便利なんだ。とは
いえ、図書館の棚を眺めて回る楽しみは捨てがたい。ネットは便利だけど、や
はりリアルな出会いがなくてはつまらない。           (柴田)

・体調を崩してから、俺流CSフィットネスができず、余分なお肉がついてきた
ような気がする。ぐっすり寝てさっさと体調を戻したいのだが仕事があるので
難しく、不規則な生活が続く。明日こそはリズムを戻しエアロビもして健康的
に……とは思うが、寝る時間からして健康的ではない。毎日、朝刊が投函され
る音を聞く生活で、自分自身は頑張っているつもりなのだが、今は「オリンピ
ック?」と聞かれる。ち、違うんだ。オリンピック中継を流していたら眠くな
るし、画面が見られないから、耳でも状況のわかる録画しておいたドラマとか
情報番組を流しているんだ。字幕つき映画は、耳だけだと理解できないのでた
まっていく一方だ。この「ドラマを聞きながらの夜中仕事」は、単純作業や大
量作業の時に役立つ。飽きて集中力が切れ、今だと熱が上がってくる。意識が
朦朧とし限界だと思う時でも、ドラマが盛り上がっていたらドラマが終わって
からと。いいところで終わる。次の回のも録画してある。つい続きを再生して
しまう。そのうち仕事の面白い部分にさしかかり、ドラマは耳に入らなくなり
眠気もなくなってきて、朝刊の配達音を聞き……ループ。  (hammer.mule)

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
発行   デジタルクリエイターズ <http://www.dgcr.com/>

編集長     柴田忠男 
デスク     濱村和恵 
アソシエーツ  神田敏晶 
リニューアル  8月サンタ
アシスト    鴨田麻衣子

情報提供・投稿・プレスリリース・記事・コラムはこちらまで
                        
登録・解除・変更・FAQはこちら <http://www.dgcr.com/regist/index.html>
広告の御相談はこちらまで  

★等幅フォントでご覧ください。
★【日刊デジタルクリエイターズ】は無料です。
お友達にも是非お奨め下さい (^_^)/
★日刊デジクリは、まぐまぐ<http://mag2.com/>、
E-Magazine<http://emaga.com/>、カプライト<http://kapu.biglobe.ne.jp/>、
Ransta<http://ransta.jp/>、melma!<http://www.melma.com/>、
めろんぱん<http://www.melonpan.net/>、MAGBee<http://magbee.ad-j.com/>、
のシステムを利用して配信しています。配信システムの都合上、お届け時刻が
遅くなることがあります。ご了承下さい。

★姉妹誌「写真を楽しむ生活」もよろしく! <http://dgcr.com/photo/>

Copyright(C), 1998-2006 デジタルクリエイターズ
許可なく転載することを禁じます。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■