[2051] 青い月の光を浴びて…

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<「差別なんすよ、笑いって。」言うのは結構勇気いるぞ>

■映画と夜と音楽と…[番外]
 青い月の光を浴びて…
 十河 進

■DTPユーザーのためのWeb再入門[番外]
 「続きはWebで...」←これってただの手抜きでは?
 鷹野雅弘

■武&山根の展覧会レビュー 特別編
 うわさの靖国神社・遊就館に行く その3
 武 盾一郎&山根康弘


■映画と夜と音楽と…[番外]
青い月の光を浴びて…

十河 進
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──月は気ままに笑っている
──月はひとりで照っている

八年の年月を隔てて、ふたりの男は奇妙に似通った歌詞の歌を唄った。ふたりの男は七年違いで同じ日に生まれている。

若き俳優のタマゴが撮影所の食堂で、すでに国民的人気のあった銀幕スターに初めて会った時、スターは伝説となった長い脚を気怠るそうに伸ばして立ち上がり、気安く手を出し「がんばれよ」と激励した。そのフランクな仕草に、大学を出たばかりの若き俳優のタマゴは感激した。

だが、六年後、若い俳優やスタッフたちが賑やかに走り回っていた撮影所に翳りがさし始め、会社が主力をポルノ映画に移すと発表した時、すでにその会社で最後のスターになっていた若き俳優は先輩の銀幕スターが主宰するプロダクションに入社した。

彼は十数年後、その銀幕スターが死んだ後、その名を冠したプロダクションを引き継ぎ社長として生きていくことになった。

彼自身、死んだ伝説のスターと同じように何度も病魔に襲われ、長い療養生活を送った。そのため、一年間続く大河ドラマの主役を途中で降板せざるを得なかったし、代表作となった映画を撮り終えてすぐ再び病院に戻らねばならなかった。ガンに蝕まれた時には人工肛門をつける身となり、テレビの中継放送によってそのことを全国民が知った。

再び彼が記者会見の主役になり、深々とテレビカメラに向かって頭を下げたのは、社長をつとめるプロダクションの若い俳優がロケ中に車を見物人の群れに突っ込んだ時だった。

…………「月は気ままに笑っている」と歌ったのは、股下の長さをキャッチフレーズにしていた頃の石原裕次郎である。1958年(昭和33年)4月に公開された主演映画「明日は明日の風が吹く」で歌われた主題歌だった。作詞は監督の井上梅次。

その年、この監督と銀幕スターのコンビは正月映画「嵐を呼ぶ男」で劇場の扉が閉まらないという現象を生み出した。日活の宣伝部員は「人が映画館からこぼれています。入り切れません」と本社に報告の電話をした。

「月はひとりで照っている」と歌ったのは渡哲也である。1966年(昭和41年)に公開された「東京流れ者」の中でだった。この歌詞の後は「俺はひとりで〜流れ者」と続く。「不死鳥の哲」と呼ばれた不死身のヤクザは「東京流れ者」を唄いながら殴り込みに出かけ、観客の失笑を買った。

「東京流れ者」はスタイリッシュな映像と、スタイリッシュな決めゼリフだけで映画が成立し得るかを試みた前衛映画だった。しかし、時と共にその作品を愛する人々は増え、鈴木清順という監督の名を高らしめた。カルト・ムービーとして映画史に残った。

…………しかし、なぜ月はひとりで笑ったり、ひとりで照っていたりするのか。昭和三十年代の夜が暗かったからに違いない。あの頃、夜は暗く、ひとりで外にいると月の光を浴びているという実感は確かにあった。月が一緒だと確信できたものである。

小学生の頃、僕は悪戯がばれて罰としてよく父に家から放り出されたものだが、街灯もなく家々から漏れる光もほとんどない暗い夜空を泣きながら見上げると、そこにはいつも月があった。

「明日は明日の風がふかぁ〜」という育ちの良さを感じさせる屈託のない裕次郎の歌声が、どこかのラジオから流れてきたものだった。

【そごう・すすむ】sogo@mbf.nifty.com
昨秋、デジクリで500部限定の本を作ってもらいましたが、それが完売したことがきっかけだったのでしょう。ある出版社からオファーをいただき、「映画と夜と音楽と…」が本にまとまることになりました。現在、年末の出版に向けて改めて原稿の整理作業をしています。週末しか時間が使えないので(平日はマジメな勤め人だし、最近は週末が別件で忙しいのです)、今回は少し前に別のメールマガジンに書いた原稿を掲載させてもらいました。

デジクリ掲載の旧作が毎週金曜日に更新されています
< http://www.118mitakai.com/2iiwa/2sam007.html
>

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■DTPユーザーのためのWeb再入門[番外]
「続きはWebで...」←これってただの手抜きでは?

鷹野雅弘
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最近、TVCMや雑誌広告で目につくのが「××で検索」、そして、「続きはWebで...」のふたつ。

前者はいいとして、困ったのが「続きはWebで...」。これってただの手抜きでは? と考えられさせる。

15秒という枠の中で表現することがCMの醍醐味。まさに「制約はクリエイティビティを生む」の好例だ。これを放棄しはじめてたら、先はないだろう。

ライフカードのCMのように、文字通り「続き」がWebへと継続され、マルチエンディングを楽しめるような好例はある。しかし、明らかに動線として設定されていないケースが少なくない。

それは、まだまだWebが、バジェット(予算)の大小でいうと小さかったり発注における上流・下流の下流に位置づけられることが大きいからだろう。

ハードディスクレコーダーの普及による、CMスキップ問題もあり、テレビCMは瀬戸際に立っているように思う。当然、それは、Webというメディアにとっても、どのようにプレゼンス(存在感)を示していけるかの曲がり角だ。

ライフカード
< http://www.lifecard-choice.com/top.html
>

■「早く行かなくても座れるCSS Nite」=CSS Nite LP
境祐司、矢野りん、上ノ郷谷太一、長谷川恭久、Charles McCathieNevile(Opera)、瀧田佐登子(Mozilla Japan)など、豪華なスピーカーで10月10日に津田ホールで開催します。
< http://lp1.cssnite.jp/info_lp01.html
>

【たかのまさひろ】takano@swwwitch.com
トレーナー・テクニカルライター・デザイナー
株式会社スイッチ代表 < http://swwwitch.jp/
>
モスバーガー店員から英会話塾講師、職業作詞家等、100以上の職種を経験後DTPやWebの制作、トレーニング、ライティングは飽きずに10年。

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■武&山根の展覧会レビュー 特別編
うわさの靖国神社・遊就館に行く その3

武 盾一郎&山根康弘
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(その1は2044号、その2は2045号に掲載、今回で完結)

●神社とアニミズム

武: 伝統とかいうけど、靖国は明治。
山: そんなに古くはないわな。
武: しかも、日本が本格的に欧米化することを讃えてるんだよ。
山: そういうことなんかねえ。
武: だからさ、岡本太郎が、しゃらくせー! そんな百年程度の浅い歴史じゃなくて数千年前を見ろ! と叫んだんだよ。日本といえば縄文だろ!
山: ははは。しかし古いなー! 誰もシランがな。まあ、じゃあ縄文がなんなんだ、ということをちゃんと見せれんとしょうがないわな。
武: 上尾で馬が祀ってあるけど、明治より古いぞ!
山: 古けりゃいいってもんでもないやろ(笑
武: いやね、良く働く馬を祀ったとか、カエルが神様みたいになってるとか、群馬の赤城だとムカデが神様だし、奈良かどっかの山だとみいさまとかいってヘビが祀られてる。
山: んで?
武: そういう、身近だった生きものやものを、敬いまつる、という感性はとてもよく分かるんだよ。
山: ふむ。
武: それらを「神社」という形にしてるわけだ。神社はもともとは原始信仰を継承してるものなわけでしょう。
山: ふむ。「敬う」というのは大切なことやけど。
武: 靖国神社っていうのは、欧米列強に対抗する近代国家を樹立する為にこしらえたわけだから、神社本来のアニミズム性とはまったく違っちゃうんだよな。
山: ま、全然違ったな。神社とちゃうわな。元々は招魂社と言う名称だったって書いてあったな。その方がわかりやすい。
武: 神社はあっていいんすよ。その土地にまつわるエピソードや生き物や人物が祀られてる。その原始信仰性、アニミズムっていうんかな、と天皇は結びつかないんだよな。
山: そうかもしれんね。
武: 天皇の血は古いっていうけど、俺達だってみーんな大昔から続いてるのよ。
山: そりゃそうや。
武: 現代の天皇に対するイメージってのも、かなり新しいと思うんですよ。
山: そりゃ時代によって変わるやろ。新しいものが全てアカンとは思えん。
武: そうだけど、伝統の顔をしてるのに実は新しい。木目調のビニールマットみたい。
山: ほんまに木目調のビニールマットが嫌なら、そうはならんやろ。時代に適応してるんよ。で、その時代を作ってるのは、自分たちやん。
武: 天皇って、天皇そのものより天皇のイメージなんだろうなあ。
山: 象徴ですから(笑
武: 大変そうだし。辞めちゃえばいいのに。
山: やめれるんやったらやめてんちゃうか(笑

●まつるとアニミズム

山: で、祀るっていうのはどっかに人智を超えたものを感じるから祀る訳やろ。人ではどうしようもないとこ。
武: 日本古来の死生観もあると思うけど、日本の場合、死ぬと神様になるでしょ。それは、縄文の死生観もそうよね。
山: ああ。なるほどな。
武: 誰だって死ねばお星様になる。
山: でもそれやったらお墓でもなんでもいいわけやからね。寺か。神仏混合ってのもやっかいやな。
武: わはは!! 神仏混合、どうする? これこそ、アニミズム的発想と捉えるのんか、政府の横暴と捉えるのか。
山: いや、アニミズムっていうのは僕の捉え方としては、別に何でもありとは思わんけど。
武: そっか。
山: もうちょっと直感的、というかリアルなもんやと思うよ。
武: アニミズムって結局本人が感じ得るものだけど、特に個人的に感じるのに普遍的な所、だよな。
山: 例えば、幽霊を見た。
武: おー。見た人、少ないと思う。けど、感じた人は殆どだと思うの。
山: そのイメージを多くの人が共有する。それはアニミズム的発想やと思うけど。それって何でもありとちゃうからね。「八百万の神」と言うのは、また違う意味ちゃう?
武: だからね、ますます思うのよ。日本にはそもそも、原始信仰・アニミズムが強固にあってさ、仏教が入って来ても、そのやり方で対処する。で、天皇制と言うものを作り上げたけど、アニミズムを基盤とする。
山: なんでも混ぜてまうねんな。
武: だから、神様仏様でオーケイ。みたいな。
山: まあ悪くはないけどな。
武: 例えるとね、日本人は資本主義を習得した原始人。みたいなところはあるんですよ。プリミティブと現代が同居してるっていうか。
山: うーん。そういう考え方はあまり好きやないけど。
武: パソコン上手な原始人。
山: 原始人とちゃうやん(笑
武: どっかが原始人なんですよ。
山: そうかなあ。原始人なんかなあ。西洋の文脈から見ると、ってことかね。
武: で、まつるだけど、お国の為に死んだ方々を一カ所に祀るのだって分る。
山: じゃ、誰がお国の為に死ななかったんや?
武: うむー。そうだのう。過労死だって現代資本主義の戦没者だよ。
山: 過労死神社ってないしな(笑
武: 靖国があるなら、あってもいいぞ。
山: やっぱり祀るっていうのはなにか得体の知れないものに対して行なうことのような気がするんよ。
武: ほう。
山: 例えば人が死んだら神様になる、という考え。それは人が神様になるんではなくて、死、に対する一つの畏怖の念から来てるんとちゃうかな。人は神様にはならんと思うよ。人は人のまんまで。ただ「死」って誰も知らんし。死んだらどうなるかはわからんからね、実際の所。想像なりなんなりはできるけど。
武: そだの……
山: だから、人を祀っているのはどうかなあ、って思うけどな。
武: 死を祀るという事と、死者を讃えるとはちょっと違う、ということかの。
山: そうそう。死んだ人が生前行なった業績に対して碑を建てるとか、それはわからんでもないねんけど。戦争で死んだ人を祀って、人が死んだ、というとてもナイーブな感情を別のモノに変えたらあかんと思う。
武: うーむ、なる程。
山: で、靖国。戦没者を追悼するというのはもちろん悪いことじゃないけど、それはつまり人が死んだ、あるいは死ぬ、ということに対する畏敬、戦争で死んだから英霊になるんじゃなくて、死に対する純粋な気持ちがあればいいと思うねんけど。どうだろ。
武: 死に対して、生者が余計な意味付けをし過ぎると、「死」そのものに対する冒涜になる、と。

●戦争は誰が起こすんだ?

山: そうやな。戦没者が靖国にいたっていいけど。でも、戦争は誰が起こしたんや?
武: どこの戦争のこと? 戊辰戦争?
山: いや、いつの戦争でも。国、か。
武: 卵が先か鶏が先か……どっちもどっちかも知れん。例えば太平洋戦については、日本の言い分はアメリカの経済制裁で苦しんで窮鼠猫を噛む的に真珠湾を攻撃した、と。もっと言えば、日本はハメられた、と。
山: ん? はめられたん?
武: そうよ、先に手を出させたワケですよ。アメリカによって。
山: へー。それって子供の喧嘩と変わらんな。
武: だから、アメリカは公明正大に日本をやっつけられる。遊就館の映画でも言ってたし、展示のベクトルもそうだよ。ふたつの太平洋戦争理由、一つは、欧米に日本自体が追い込まれたから。一つは、ロシアも含む欧米からアジアを解放させるため。当時、アジアは殆ど植民地だったから。
山: で、それはホンマなん?
武: 昔、太平洋戦争中アメリカ制作のプロパガンダ映像を観たことあるんだけど、日本は天皇を中心とした八紘一宇の植民地を広げる為に戦争をやらかした。と解説してた。
山: でもそうやんな。
武: その為にはどんな手段もいとわず、真珠湾に奇襲攻撃をかけた、卑劣な人種である、と。
山: ほんまそうちゃうの。
武: 日本人は首だけになっても向かってくるとかって言ってたよな。ローマ法王(宗教の権威)とヒトラー(独裁政治家)を足したのが昭和天皇ヒロヒトだ、と。
山: こえー! そりゃ真珠湾攻撃にはなんかしら他の理由もあったかもしれんけど、だからと言ってアジアを解放しようとしてる国が解放する国の人たちむやみに殺したり普通せーへんやろ。今のアメリカもそうやけど。
武: そうそう、イラク平和の為にアメリカはイラク人を掃討作戦で殺すでそ。
山: 意味わからんよなー。
武: コワイです。戦争には全ての立場の国に正義がある。だからやっかい。
山: やっぱ、国やな。展示に生麦事件の話があったやろ。イギリス人殺してしもて、ほんなら国が出てきた。すごい軍隊よこして。
武: 薩摩とイギリスの戦争だっけ?
山: そうそう。
武: イギリス勝てない(笑
< http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%96%A9%E8%8B%B1%E6%88%A6%E4%BA%89
>
山: それってほんまはあれやん、個人の問題やん。って、殺してしまったから個人の問題では済まされへんけど。
武: まあ、ね。
山: そういう緊迫した状況にのっかって国が出てきたんやろ。
武: きっかけが欲しかったってのはあるのよ。
山: あざとい。
武: それが、国ってもんさよ。先に手を出させる。というか、理由をこじつける。本質的には「のび太のくせに生意気だ!(by ジャイアン)」と同じなんだよ。そんなことで殺されちゃあいけませんよ。

●国ってなんだ?

山: それが、国ってもんさよ。政治ってことやんなあ。でも、国ってなんなんや?
武: 国って幻想じゃないですか。マグロは国なんか知らん。渡り鳥も国なんて知らん。
山: ははは。むかでもそうやろな。
武: 越前クラゲも知らん。冥王星が惑星じゃなくなったなんて、冥王星自身が知らん。
山: そりゃそうやな。
武: だから、国なんて誇るより、小さいけれど自分の身体を誇ってあげようよ。そんなに素晴らしいものではないけれど。
山: 自分の体って国やん。
武: わはは! 国か! 俺は内戦だらけの国じゃ! アルコールと肝臓が戦ってるぞ! 肝臓はさしあたって皇軍だの。アルコール賊軍がぞくぞくやってくる。
山: そうそう。みんな内戦で闘ってる。
武: しかし、そのアルコールを運んでるのは、皇軍派の「右手」地方だ。
山: だいたい政府がイカれてたらどうしようもないわな。脳。
武: 右手地方には気をつけろ! テロリストと通じてる。右手をコントロールしてるのは政府だぞ! めちゃくちゃだ!
山: イカれてきたな!
武: 右翼(脳)と左翼(脳)が喧嘩してる!
山: そりゃ飛躍しすぎや(笑)だいたい右翼も左翼も左脳やろ。
武: こうなったら、侵略だ! って、侵略は出来ないがな。山根国右手半島奪取! って出来ません! 閣下!
山: そうやな。侵略できない、っていうのが大事なとこやな。
武: 次は山根国左足だ!
山: 身体は不可侵条約結んでるんよ。立場をよーわかってるんやな。ちゅうかそれしかできへんねんけど。
武: ……只今の検証より、国は物理的一個体にはならないことが分かりました。
山: でもそこに、おっきな一個体を見ることができるんちゃうかな。それを見ることができるのは、歴史ということなんやと思うけど。
武: 歴史をどのように解釈するか、か。
山: だから今、やっぱ考えなあかんねんな。
武: 一方向だけの史観は危険だ、と。
山: 危険やなあ。
武: これから日本はどこへ行く?
山: どこも何も……日本っていう土地柄は大事やけど、国という枠組みはいらんようになってまうんちゃう? 世界の大阪(笑

●しめはなぜか故・中島らも氏

武: 中島らもですか。
山: そうなん?
武: 「日本は世界の大阪である、大阪は日本の中の日本だ」と。
山: へー。そんなこと言ってるんや。やばいね。
武: どうしょうもない、って。
山: わはは! あんたやろ!
武: たしかに!
山: もう英霊になってしまいました……(正確には、「英霊」は戦死者の霊をさして言う。ここは流れで……)
武: そうですね。。。
山: 合掌(笑
武: これがオチかい!
山: わはは、けど一回見た方がええよ。遊就館。アメリカ人と韓国人と中国人の友達と一緒に(笑
武: うわー! それいい!
山: で、これからどないしていくねん、と。
武: 坊主頭とはダメだと。
山: あと、でかい顔の人は捕まります。
武: 顔がデカくて共謀罪って、ありか!
山: あり(笑)ってこれは差別やな(笑
武: 差別ですよ。そういえば中島らもが笑いとは「差別」である。と言ってた。
山: はは。そうかもな。
武: 「差別なんすよ、笑いって。」言うのは結構勇気いるぞ。「笑いは、文化なんです!」って言う方が楽だぞ。
山: そうやな。落語なんてヤバいもんな。出てくる人ほとんどちょっと可哀想な人やからな(笑
武: そこを、消しちゃいけない! 辛辣なんですよ! 芸は。
山: そういうとこあるよな。
武: 中島らもに敬礼っ。

【武 盾一郎(たけ じゅんいちろう)/グラフィックデザイナー兼画家】
・新宿西口地下道段ボールハウス絵画集
< http://cardboard-house-painting.jp/
>
・夢のまほろばユマノ国
< http://uma-kingdom.com/
>
take_junichiro@mac.com

【山根 康弘(やまね やすひろ)/阪神タイガース信者兼画家】
・交換素描
< http://swamp-publication.com/drawing/
>
・SWAMP-PUBLICATION
< http://swamp-publication.com/
>
ymn_yshr@ybb.ne.jp

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■編集後記(9/22)
・ああ〜、やかましい、腹が立つ。見なきやいいんだけど。いまどきのテレビは、お笑いタレントたちがたくさん集まってクイズやらゲームをやるお手軽バカ特番が多い。わたしは、お笑い番組を見ないから、このバカ顔はみたことがあるが、名前もお笑い仕事の内容は知らんなあという人物ばっかりだ(妻はよく知っている。デビューの頃から知っていたりする。大相撲の力士も幕内は全部、十両も半分以上知っている。「そんなこと、普通の主婦が知っててどうする」と突っ込むと機嫌がよい)。昨夜は、ロンブーのなんとかという男が進行役で、その種の番組をやっていたが、とにかくうるさいヤツだ。悪声に加えてバカな話し方で、聞いていて気分が悪くなってきた。これで、わたしの嫌いな悪声やかましバカしゃべりトリオが完成した。このロンブーと、SMAPの中居正広と、明石家さんまだ。まあ進行役だけでなく、出るヤツみんなうるさいしバカだ。お笑い芸人だからそれでいいんだろうけど。こんな番組見るんだったら、ペナントに無関係のあの巨人ナイトゲームでもいいぞと思ったが、さいきんはナイトゲームを見ることはあまりないな。番組自体がないんだから。ナイトゲーム中継で、わたしが一貫して罵倒してきた掛布のしゃべりが、あの悪声でつんのめるように話すスタイルが、わずかに落ち着いて静かになったように感じたのはわたしだけだろうか。もっとも、最初の方しか見てないから本当にそうなったのかは分からない。いずれにしろ、今季はもう見る機会はないだろう。NHKのニュースでも、最近はあまりアナウンサー向きでない声の(と、わたしが勝手に思う)人がいる。朝のニュースに出ている、メガネをかけたちょっと悪役みたいな男性は鮫声である。昼の首都圏ニュースには甲虫声の女性が出ている。鮫声、甲虫声とはわたしの発明。説明は不可能だが、甲虫声の同類は宮里藍だ。特徴ある声に名称を付けてコレクションしようと思うが、これって「声フェチ」の一種か。なにはともあれ、増田明美の声はいい!(柴田)

・昨日の後記。三人の中では、である。/「山根国右手半島奪取!」って面白いなぁ。この間終わったドラマ「マイボス・マイヒーロー」を思い出した。「人間の体は実はひとつじゃないの。約200の骨と約60兆の細胞と約2万2000個の遺伝子でできてるの。しかもそれらはただ沢山集まってるだけじゃない。お互いが助け合って、相互に作用しあって、そうしてひとつの体を保っている。だからちょっと無理をすると体や心が痛くなっちゃうでしょう。沢山のもので1をつくりあげるのはとっても大変なことなのよ」(個人ブログから抜粋させてもらいました。すみません。)国も個人も同じなんすね。/らもさん好きだが、笑いは差別だけじゃないよ〜と。まぁこの会話をされている時の「笑い」は限定された背景でのことだけれど。タイミングとか、未知、驚きの反転とかでもあるし。ああ、新しいものとは古いものとの差を言うのか。なら差別か?/泣き笑いする時の自分の感情ってよーわからん。「結婚できない男」最終回は泣き笑いで終わりましたわ。(hammer.mule)
< http://yamabuki-iro.cocolog-nifty.com/touko/2006/09/__33b2.html
> ここ
< http://www.ktv.co.jp/shinsuke/
>  来年10月から続編があるらしい
< http://www.ntv.co.jp/boss/
>  マイボス

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