[2088] クリエイターの味方は契約書と公取だ

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<といっても春まで待つほどの閑人でもない>

■子育てSOHOオヤジ量産プロジェクト[127]
 クリエイターの味方は契約書と公取だ
 茂田カツノリ

■笑わない魚[210]
 聞かれたくないこと
 永吉克之

■空飛ぶ写真工房…[2]
 水槽観察日記
 上原ゼンジ


■子育てSOHOオヤジ量産プロジェクト[127]
クリエイターの味方は契約書と公取だ

茂田カツノリ
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●自分から契約書出そう

Web制作・イラスト制作・データベース開発などの仕事をしてる人、契約書は交わしてるだろうか? 本来は交わすべきだが、実際日本は契約社会ではないから、してないほうが多いかもしれない。

僕は最近、FileMakerのソリューション開発やWebのコンサルティングに業務の主体を移したのだが、そうなってみて契約書の重要さについてあらためて気づいた。

個人レベルでWeb制作等のやってる人は、契約書って必須だと思う。自分自身の価値を高めるためにも役立つ。

それも自分のほうで作って提示すべきだ。取引先のほうから提示してくる契約書って、「オイオイ」と言いたくなるような、一方的なものであることが多いからね。

●発注側と受託側との力関係

お仕事をいただいている立場で、あんまり自分の権利を主張するのもどうかとは思う。でもね、だからといって発注者側の都合だけで話を進められてしまっては、生活が成り立たない。

先日あった事例では、提供したソフトの二次利用を「一度二次利用料を払ったから、この次以降はずっと無償利用させてほしい」と言われた。この件は開発当初から雀の涙のさらに1/10くらいの額だったので、それをさらに値切られるなんてと、とても悔しく思った。

別の事例で、すでに成果物も納品済みで、金額も決まっている段階で、契約書の条項でこちらの希望を言ったら、「契約が決まってないので請求は受け付けない」などと言われたというのもあった。これって脅迫だよね。

こういうのは世の常として、いわゆるクリエイター系ではない人がやってる会社相手で起きる。ものづくりに対する意識が違うんだろう。

どちらの件も、僕らとしては別に自分の権利だけ主張しようという思いはさらさらなくて、ただデジタル系著作物が生み出す収益っていうのは、僕らの商売における根幹部分なので、そこをごく当然なレベルで守りたいと思ってるだけだ。

●圧力には公取の指針で対抗しよう

そうはいっても現実には、相手から「著作権も譲渡してね」とか「イラストの二次利用はタダでいいでしょ」といわれたら断りづらい。

かといって、そういう要請を許容してしまうことは、自分自身のためにならないばかりか、あとに続く人々にも不利な慣行を定着させてしまって業界全体に迷惑を掛けることになる。

というような考えもあって、先日「社団法人情報サービス産業協会」というところが開催する「ITプロフェッショナル研修」というものを受講してきた。そこで講師を務めた吉田正夫弁護士に教えていただいたのが下記の文章。

・公取の指針「役務の委託取引における優越的地位の濫用に関する独占禁止法上の指針」
< http://www.jftc.go.jp/pressrelease/04.march/04033102.pdf
>

まさにドンピシャで、デジタル系著作物の受託開発をターゲットにした指針なのだ。

違法とされる例としては、優越的地位にいる側が、「成果物が委託取引の過程で得られた、または委託者の費用負担により制作されたから」という理由で、1)著作権、特許権等の権利譲渡を要求する2)受託者側の二次使用権利を制限してくるといった点をあげている。

こういうの、よくあるよね。ここまで明確に書いてくれてるんだから、ありがたく利用させてもらおう。

しかし、こんなに素晴らしい指針を出してくれているなんて、公取さんって大好き。もう公取のある霞ヶ関中央合同庁舎6号館には足を向けて寝られません。

・下請法トップページ(勧告事例・相談窓口など)
< http://www.jftc.go.jp/sitauke/
>

●取引先とはあくまで対等な関係を

もちろん、僕だっていまのような商売を10年以上やってるから、権利の主張が難しいということは、よ〜くわかる。でもね、いい仕事をして、自分が成長するためにも、取引先とは対等だという意識を持たねばならないんだと思うし、いつも自分には言い聞かせている。

でもその上で、僕にお仕事回していただける方への感謝は、いつだって忘れないけど。

【しげた・かつのり】shigeta@amonita.com
Webコンサルタント/プランナー & FileMakerデータベースデザイナー。X01HTはあいかわらず毎日使っているが、請求書払いにしたらWeb明細で料金確認ができず不便。店頭で買う際にパケットし放題が締日の関係で実質1カ月しか使えないことも教えてくれなかったし、コールセンターでパケットし放題料金を聞いたらウソ教えられるしと、おそらくは忍耐力のテストを課してくれている模様。どこまで我慢できるかなあ。

・【イベント】「FileMaker Fun Night! AppleStore銀座」
12月16日(土)18:00〜19:30
< http://www.sevensdoor.com/event.html
>
Web公開機能とサーバー製品にフォーカスをあて、バージョン8.5のインスタントWeb公開機能やFileMaker Server 8.0v4 Advanced、およびFileMaker API for PHP Public Betaに関する最新情報を紹介します。書籍「FileMaker Server カスタムWebテクニック」の著者、松尾篤氏の登場です。

・【書籍ご案内】「FileMaker Pro大全」絶好調発売中!
< http://www.rutles.net/books/156.html
>

[有限会社アモニータ(Web制作/プランニング/出版プロデュース)]
< http://www.amonita.com/
>
[有限会社レクレアル(FileMakerソリューション開発)]
< http://www.recrear.jp/
>
[Max_blog —“インターネット拾いモノ”でも執筆中]
< http://www.maxwald.co.jp/
>
[mixi —“永吉克之Fan☆Club”コミュニティ]
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■笑わない魚[210]
聞かれたくないこと

永吉克之
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誰でも、人に聞かれたくない事柄というのはあるものだ。「体重は何キロか」とか「収入はいくらか」といった、特にプライベートなことばかりではない。知人に、空気枕の話をすると急に黙り込む男がいるが、きっと過去に空気枕で辛い経験があったのだろう。それは本人にしかわからない。

たとえば私は、どんな本を読んでいるのかと聞かれるのが嫌いなのだ。というのは、こうやって毎週コラムを寄稿しているくせに、本も雑誌もロクに読んでいないからである。趣味はと聞かれると「読書」と答えてはいるが、それはあくまでインテリジェントな体裁を保つための粉飾で、やむを得ないのだ。

本など、月に一冊程度しか読んでいないだろう。…申し訳ない、またウソをついてしまった。実のところ半年に一冊くらいしか読まない。しかし読書という趣味は高尚なイメージを醸し出すうえで重要なツールなので、これからも姑息なウソをつき続ける所存である。ぜひご理解をたまわりたい。

だから、相手が「東野圭吾の小説、どう思いま…」と言いおわる前にすかさず「ほんとうに雲ってやつは雄大ですよねえ。おうい雲よ、ゆうゆうと馬鹿にのんきさうぢやないか。どこまでゆくんだ、ずつと磐城平の方までゆくんか」と、雲に向かって語りかけて、相手の話をうやむやにすることにしている。

ついでを言えば、映画鑑賞も趣味のひとつと公言しているが、これもデタラメである。最後に劇場に映画を観に行ったのは、たしか去年か、もしくは一昨年のいつぞやかである。何を観たのかも忘れた。だいたい俳優の顔もほとんど知らないのだ。以前観た映画『ターミネーター2』で、ジョンの母親役をしていたのは加山雄三だとずっと思っていたほどである。

映画のビデオのレンタルすらしなかった。10年近く前からTSUTAYAがそばにできていたのに、先月閉店するまで、ただの一度も店に足を踏み入れたことがなかったのである。映画とは劇場で観るべきものだという哲学があったからだ。だから今公開中の『サッド・ムービー』はどうでしたか? と聞かれるのが恐くてしかたがない。もし聞かれたら「私はマゾなのでサド映画には興味がない」という恐ろしく陳腐なジョークで逃げようと密かに目論んでいる。

まあそんなわけで、自分の趣味を紹介する機会があると、ほかにも演劇鑑賞、美術館巡り、旅行といった高尚なアイテムを挙げることにしている。全部ウソだが、博識だと思わせて世間を欺くためにはしかたがないではないか。ほかにどうしろというのだ。だから、それらについては聞かれるのは好きではない。

                 ●

私は、中学時代のことを聞かれるのが嫌いだ。ほとんど楽しい想い出がない。父親の仕事の関係で転校が多く、中学校時代のわずか三年間に、二度学校を替わった。つまり三校に通ったことになる。そのせいか、どんな友人や教師がいたのかよく思い出せないが、はじめの二校(名古屋)では強烈な劣等生だったので、秀才連中からバカにされていたのはよく憶えている。

また三校目(大阪)は校内暴力で荒れていて、廊下の窓ガラスが割れていたり、ゴミ箱がへこんでいたり、授業中に他のクラスの極道が堂々と教室に入ってきて騒いだりして、転校初日から気が重くなったのを憶えている。

そしてそんななかに名古屋からひとり、聞き慣れないアクセントで話す生徒が入ってきたものだから、当然、ワル連中に目を付けられて、よく傘でつつかれたり、背後からいきなり蹴られたりしたものだ。だから中学時代は暗黒の日々であった。あまり話したくない。

高校時代のことも聞かれたくない。聞かれても話すべきことが何もないからだ。難民救済のボランティア活動に熱中したという美談もないし、勉強そっちのけで女漁りに血道を上げて124人をモノにしたという武勇談もない。

・友達とはどんなことをして遊びましたか?
「学校の帰りによくお好み焼きを食べました」
・部活は何をしていましたか?
「特には…。まあ三年生のときにオセロ同好会に入りましたけど」
・最も熱中していたことは何ですか?
「少年キングを読むのが好きでした」
・あこがれのアイドルは誰でしたか?
「浅田美代子がよかったですね」

こんな問答、よほど忍耐力がなければ聴いていられるものではない。

                 ●

しかし、私が今いちばん触れられたくないのは吉田のことである。かりに映画鑑賞や中学時代のことは聞いても、吉田のことだけは絶対聞かないでいただきたい。吉田のことを思い出すだけで、後悔と憤懣で叫び出したくなるのだ。

これまでも吉田のことに話が及びそうになったら、急用の連絡が携帯に入ったふりをする、発狂したふりをする、居眠り運転でハンドル操作を誤った車にはねられて意識不明の重体になったふりをする、相手に催涙スプレーを吹きかけて逃走するなどして、なんとか吉田の話にならないようにしてきたのである。

にもかかわらず無神経な連中が、平気で「お、永吉さん、このところ吉田どうですか?」とか「吉田、使えませんかね」などと聞いてくる。それは自分たちにとって、吉田は他人事でしかないからなのだ。これが世間というものか。

【ながよしかつゆき/がんばり屋さん】katz@mvc.biglobe.ne.jp
17日に西日暮里に行きます。なぜかは聞かないでください。

・無名芸人< http://blog.goo.ne.jp/nagayoshi_katz
>
・EPIGONE < http://www2u.biglobe.ne.jp/%7Ework
>

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■空飛ぶ写真工房…[2]
水槽観察日記

上原ゼンジ
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ミジンコの採取に出かけることにした。というか干上がった田んぼにミジンコの卵を採りに行くのだ。ついでに川に行って、川の水と川の生物も採ってくることにした。魚を獲る網はこの夏に購入済みだ。子供と川遊びをするために買ったものだ。ただ、その網では目が粗すぎるので100円ショップで洗濯ネットを買ってきて、タコ糸で縛り付け手製のプランクトンネットを作った。

川で生物がいる場所というのは、だいたい分かる。川岸で草が生い茂っているような場所に隠れているので、そのあたりに網を持って行ってガサゴソやると、運が良ければ魚が入ることもある。

魚を手づかみにする方法というのもあって、それはカヌーイストの野田知佑さんに教えて貰った。川岸の魚が獲れるような場所に行って、そおっと両手を差し伸べ、魚に手が触れたらそのまま捕まえてしまうのだ。ウソのような話だが野田さんはそれを簡単にやってしまう。私はもちろん成功したことがないが、そうやって魚に手が触れたことがある。まあ、何の自慢にもならないが、魚はいるところにはいるという話だな。

野田さんが凄いと思ったのは、一緒に琵琶湖にキャンプに行った時のことだ。怪しい探検隊のキャンプで、カヌー犬のガクが、初めてカヌーに乗った時のことでもある。我々が晩飯の支度をしている時に野田さんは黒いウエットスーツを着て、手には銛を持ち湖の中へと入っていった。

沖の方に泳いで行き、水の中に消えたり、顔だけ出していたりという姿が見えていたのだが、しばらくすると銛を片手にしながら岸の方へと上がってきた。近づいて来る野田さんの腰には、腰蓑(こしみの)のようになった魚がブラ下がっていた。

かなり大きなブラックバスが6匹ばかり、針金で口のあたりを貫かれ、ベルトのようにして腰に巻かれていた。要するに湖の中で銛を使ってブラックバスを突き、針金に通して腰に留めるという作業を繰り返していたということである。

我々は驚嘆と共に野田さんを迎えた。野田さんは、こんなことは何でもないという風を装っていたが、みんなを驚かせて満足そうだった。そしてそれらのブラックバスはすべて我々の腹の中に収まったが、なかなかの美味だった。野田さんの教えはキャッチ&リリースではなく、キャッチ&イートだ。

●ドロドロ水の中の生物

私は水中の微生物を採るために、洗濯ネット付きの網を川の中でグルグルさせていた。しかし、網の中には何も入ってはこなかった。ちょっとお日柄や場所が悪かったのかもしれない。まあ、今回のメインの目的は田んぼの土の採取なので、川の微生物は特に必要ではない。一番最後に網にかかったトンボのヤゴのような生物、川の水草、川の水を採取して私は引き上げた。

家に帰るとそれらを小さな水槽にあけ、そして田んぼから採ってきた土を入れてグルグルとかき混ぜた。当然水槽の中は泥で完全に濁りきった状態になってしまった。しかしこれが落ち着いてくれば、その中にミジンコが生まれてくるということらしい。

二日目。あらかた泥は下に沈む。しかし、水はまだかなり濁っている。よーく見ると水面のフチのあたりには小さく蠢くものが見える。ただミジンコではなさそうだ。なんとなく生物の気配はあるようだ。

三日目。水の濁りが減り、水草が見えるようになってきた。川で水を採ってきた際に唯一網にかかったのがヤゴのような生き物だったが、それが水面に姿を現した。ネットで調べてみた結果、ヤンマのヤゴらしいということが分かった。トンボの羽化が見られたら面白いな。しかし、ヤゴというのはミジンコを食べたり、メダカを食べたりするらしい。これはちょっと問題。

四日目。日々濁りは治まってくるのだが、水面に消えないあぶくがあり、なんか淀んだ水、という感じになってきてしまった。ブクブクで空気を入れたり、濾過装置を入れたりしたほうがいいのだろうか? しかし、水がきれいになるのはいいが、ミジンコまで一緒に濾過されてしまうと困る。

五日目。二日目あたりには生物の気配があったのだが、なんか死んだ水のようになってきてしまった。このまま私は腐り水の観察を続けるのだろうか? まあ、顕微鏡で覗いてみれば、微生物はいろいろ発見できると思うのだが……。

六日目。腐り水への不安が募り、水を三分の一ぐらい換えてみる。いちおう、外で日にさらし、カルキ抜きはしておいた。水面に浮かぶ汚れっぽいものも一応掬ってきれいにする。そして、ミジンコのエサになるというイースト菌を買ってきて、ほんの少量水の中に入れてみた。

それにしてもミジンコらしきものの気配はない。最初ネットで調べた時には三、四日で生まれてくるという情報に、簡単なものだと思いこんでいたのだが、水温だとか、他の要素も関係しているのかもしれない。しかし、ヒーターまでは買いたくないよなあ。といっても春まで待つほどの閑人でもない。

作戦を変更してメダカとかヌマエビでも買ってくるか……。しかし、メダカなんか顕微鏡で観察するような大きさではない。私はいったい何をやろうとしているのだ? ただメダカが飼いたいの?

【うえはらぜんじ】zenstudio@maminka.com
◇キッチュレンズ工房
< http://kitschlens.cocolog-nifty.com/blog/
>
◇ZEN STUDIO
< http://www.k5.dion.ne.jp/%7Ecolor/
>

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■編集後記(11/16)

・藤原正彦先生は、安倍内閣による教育改革は必ず失敗する、次の内閣でも失敗すると講演の中で断言された。なぜか、それは子供中心に考えられているからだ、教育は大人中心で考えられなくてはならないからである、という表現をされたかどうかはあやふやだが、要するに子供に迎合した教育がそもそも大間違いであるということを痛烈に指摘された。文部科学省が、個性尊重とか、ゆとり教育とか、創造性教育とか、空虚な美辞麗句をたてまえに子供を甘やかし放題にして、忍耐力を育ててこなかったつけが、学力崩壊、学級崩壊、学校崩壊につながっていることは、いまや誰もが知っている。世界でもっとも勉強しない子供を育てたのは文部科学省である。そして、かつての教科書問題でも、いま問題の「いじめ」「必修逃れ」などについても、なんだかいつでも毅然としていない印象なのが文部科学省である。それにも理由があることがわかったのが、伊吹文科相の「国の権限を弱めれば『きちんと指導していない』、権限を強化すると『国家管理だ』と批判され、つらい立場だ」というぼやきコメントだった。歴代文科相はみなそう思ったのかもしれない。少しは同情する。しかし、教育こそは国家の根幹である。ぼやいてる場合ではない。国家管理といわれようが、やるべきことはやってもらいたい。ところで、「『退職金5000万円』でトンズラ『ゆとり教育の元凶』寺脇研」という記事が週刊新潮に掲載されているようだ。このお方、いまは元文化庁文化部長、日本漫画家協会参与という肩書きで、11月24日の京都国際マンガミュージアム開館記念フォーラムのパネルディスカッションにご出席、いい気なもんだ。殴りに行きたいが(笑)そんなヒマもカネもない。(柴田)

・寝込んでいる。後記で弱気なものを書き続けるのはどうかと思うので強がってはいるが、結構ヘビーな日々を送っている。先週は録画しているビデオなんて見ちゃって余裕はあったが、先週末あたりからは慢性的な咳のために、脇腹や肋骨が痛くなり、のたうちまわる。椅子にさえ長く座れない。運動不足の時にマラソンに参加すると出てくる脇腹の痛みがずっと続いていると言えばわかりやすい? それも片側だけ。片腹痛いわっ、って実際にはめっちゃ痛いんですけど。ごほごほ、ではなく、ごひゅん、げへんって感じで、体を折りながら咳をする。全身を使って、お腹の底から咳をするという感じ。脇が痛いってことは縮んでいるからだよなと、のばすために無理してストレッチしてみたらちょっと楽になった。同じ現象の人がいたら試してみて。脇腹じゃなくて下腹なら、咳が収まった頃には下腹に筋肉がついて、苦しんだ分お得じゃない? などと減らず口というか、咳のせいで会話はできないので減らず文。電話でのコミュニケーションはできないから、メールって助かるわ。長引いているのでお医者さんに訴える。「あれも強い薬だったんだけどね」と前置きされ、別の薬になった。この薬を飲むと咳は減るけれど、ちょっと頭痛がして、あんまり考えられなくなって、とことん寝てしまう。先週は本を読んだりしていたが、いまは内容が頭に入ってこない。目を使うのも疲れる。でもって家庭内LANから直接ひっぱってくるPSPでの「伊集院光 深夜の馬鹿力 ポッドキャスティング版」が大活躍。日常をとことん語る時の伊集院は最高。下ネタはあまり好きじゃないから抵抗無く聞ける。自転車での遠出や、もらった写真集での騒動、若手の子どもの頃の話など。聞いているとリラックスして、いつのまにか寝てしまうんだけど面白いよ。(hammer.mule)
< http://www.tbs.co.jp/radio/format/ijuin.html
>  深夜の馬鹿力

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藤原正彦の人生案内
藤原 正彦
中央公論新社 2006-11

この国のけじめ 世にも美しい日本語入門 銀嶺の人 下    新潮文庫 に 2-18 天才の栄光と挫折―数学者列伝 父の威厳 数学者の意地

by G-Tools , 2006/11/16