[2107] 面倒な道を歩め

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<5時でみんな帰る>

■笑わない魚[213]
 面倒な道を歩め
 永吉克之

■子育てSOHOオヤジ量産プロジェクト[130]
 月並みな日米比較をしてみる
 茂田カツノリ

■デジアナ逆十字固め…[28]
 同好の士との出会い
 上原ゼンジ


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■笑わない魚[213]
面倒な道を歩め

永吉克之
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1.すいませんすいません
2.すいませんすいません

1.は「すいません」を2度タイプしたもので、2.は「すいません」とタイプしてから、続けてそれをコピー&ペーストしたものだが、明らかに、1.の方が、心底申し訳ないという気持が伝わってくる。しかし2.はいかにもなげやりで、とにかくくり返して謝れば、相手も機嫌を直してくれるだろうという打算が見てとれる。これと同じことは、以下にも言える。

1.困った困った
2.困った困った

「困った」を2度タイプした1.からは、木枯らしが吹く真冬の夜中に帰宅して、部屋の鍵がないのに気づいたときの狼狽する様子が、突き刺すような感覚をともなって伝わるのに対して、コピペを使った2.は、意味もなく大袈裟に言っているだけで、問題を解決しようという真剣味が感じられない。

1.ち
2.ち

ローマ字入力で、1.は「chi」、2.は「ti」とタイプした。1.は議論の余地のない純正の「チ」であるのに対して、2.には「ティ」なニュアンスがあり、「チ」の変種と考えるのが妥当だろう。たしかに「chi」に比べて「ti」の方が比較にならないほどタイピングが楽だが、「チ」の本領を最大限に発揮したいならば、面倒でもやはり「chi」とタイプしなければならない。

1.血に飢えた陰獣 人喰い大岡越前
2.血に飢えた陰獣 人喰い大岡越前

こんな映画のタイトルがあったとしよう。どちらが興味をそそられるかは一目瞭然だ。もちろん「血」に「chi」を使った1.である。狂った大岡越前に喰い殺される美女の鮮血がありありと眼前に浮かぶではないか。しかし、「ti」を使った2.は、ウケ狙いでとっぴなタイトルにしようとしたとしか思えない。

                 ●

小学校のときの図画工作の時間、家をモチーフに描いていて、壁のブロックをひとつひとつ描くのが面倒だから、タテヨコの線で格子を作るというお手軽な方法でブロックが並んでいる感じを出そうとしたら、教師からひとつひとつ描け、と注意された。たしかにその方が各ブロックに個性が表れて、絵としては趣きが生まれる。

われわれはどうしても楽な道を選ぼうとするが、実は面倒な道を行った方が、長い目で見ればいい結果が得られるのだ。たとえば駅などで、階段は空いているのに、その横では、エスカレーターに乗らなきゃ損だといわんばかりに行列を作って待っている人たちがいる。

そこまでしてエスカレーターに乗ろうという動機は、ひとえに楽だからであるが、健常者の場合、階段を使ったからといって、いったいどんな損失を被るというのか。エスカレーターに乗ってじっとしているよりも、階段をさっさと上った方が速い。しかも運動をすることになるから健康にいい。足腰だけでなく、大胸筋、上腕二頭筋、頭蓋骨、眉毛、水かき、葉脈が鍛えられ、体力、免疫力、指導力、原子力が向上するのだ。

まあ、それはみなよーく承知しているのだが、この「楽」という甘美な誘惑に抗しきれず、エスカレーターという餓鬼道に堕ちてしまうのが、われわれ人間の性というものなのである。

                 ●

「狭き門より入れ。滅びにいたる門は大きく、その道は広い、そして、そこから入っていくものが多い」(マタイ福音書7章13節)

冒頭の例で実証したように、楽な手段、手軽な方法によって行われたものは、その結果も浅薄なものになる。いやそればかりか、由々しき事態を招くこともあるのだ。

同じ番号を何度もプッシュするのが面倒だという、怠惰な消費者におもねて開発されたリダイヤルという機能がどんな危険をもたらしているか。また、いちいち切符を買うのが煩わしいという無気力な大衆に迎合して作られた、運賃プリペイドカードがどれだけ多くの人を困らせているか。そして、わざわざ店まで足を運んで買いに行くのが億劫だという、堕落した愚民のご機嫌をとるために始められたネット通販がいかに自然を破壊しているか。そんなことが実際に起こっているなんて一度も聞いたことはないが、とにかく、けしからん話である。

                 ●

今の年賀状は、挨拶文も印刷で、宛名も手書きではなく、印刷したシールを貼るという全面印刷年賀状(なんて言葉あるのかね)が当たり前になってしまっているから、私ひとりが郵便局の前で焼身自殺して抗議したところで改まりはしないだろうが、この手軽さが年賀状の価値を落としていることは間違いない。

この人、一応出しとかなきゃまずいかなーてな気持で全面印刷年賀状を送る。もらった方も、ありがたくないけど、どうせ全面印刷で切手と住所を貼るだけだから、とりあえず返事送っとけ…。その程度の年賀状なら、画像を添付したメールで済ませるか、いっそ送るのをやめてはどうだろうか。そんな無意味なことをしているのは哺乳類だけである。爬虫類や魚類はしない。その日一日を生きるので精一杯なのだ。

あーあの人、ルワンダに行くと言ったまま行方不明だけど、今頃アフリカの土になってるんだろうな、うふっ、なんて想像しながら「もう白骨になりましたか、それともまだ腐乱死体ですか」というように、相手の境遇を考えた挨拶文を、たんねんに一枚一枚書いてこそ年賀状に有り難味も出ようというものだ。

【ながよしかつゆき/家元】katz@mvc.biglobe.ne.jp
前々回の「忘れられた忘却(前編)」の後編はどうなったのだ、というメールをいただいたが、後編は忘却していたのだ。後編は次回に書こうと思っているが、多分、忘却するだろう。

・ちょ〜絵文字< http://emoz.jp
>au&Yahoo!ケータイ公式サイト
・無名芸人< http://blog.goo.ne.jp/nagayoshi_katz
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・EPIGONE < http://www2u.biglobe.ne.jp/%7Ework
>

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■子育てSOHOオヤジ量産プロジェクト[130]
月並みな日米比較をしてみる

茂田カツノリ
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先日の出張から戻って一週間、なんだかサンフランシスコ&オークランドのほうが僕には性に合ってるみたいで、あっちのほうが「ウチ」っていう気すらしてくる。

日本では10年以上にわたって活動してきたWeb系+ライター系の仕事でいろいろとしがらみもあり、明らかに割の合わない仕事を受けちゃったりすることも多く、自分で居心地悪くしてるのかな、とも思えるけれど。

ということで、えらく月並みなネタだけど、いろんなことで日米比較ってものをしてみた。

●仕事の比較は単純にはできないけど

カリフォルニアの取引先企業は法律事務所で、FOXのドラマ「Ally McBeal」みたいにトイレで踊ったりこそしないものの、みな仕事を楽しんでいるという空気が出ていて素晴らしい。

仕事については、会社ごとの個性というものが大きいから、単純な日米比較というものはできないだろう。でも、あえて「これがアメリカの一般的な会社だ」ということにして、日本と違うなと思った点をあげてみた。

【5時でみんな帰る】
17時になると、ものすごい勢いでみんな帰ってしまう。ちゃんと定時に帰るためには仕事の流れというものをしっかりしておく必要があるだろうし、収益モデルもきっちりしていてこそ、であろう。これはホントにマネしたいな。

わがレクレアルも、当初9時〜18時だったのを、この会社に影響を受けて9時〜17時定時としてしまった。まあ開発陣はなかなか17時には帰れないが、それでも同業者に比べて早く帰れているほうだとは思う。

【職場にいつも食べ物が】
打ち合わせがランチタイムにかかったり、夕方の打ち合わせが延びたり、あるいは朝早くに来客があったりすると、すぐにお食事のデリバリが手配される。それはハンバーガー/サンドイッチ/パンケーキって感じのものなのだが、僕はこれが結構楽しみだったりした。

ついでにいうと、こういうのの手配とかの雑事をやってくれる秘書さんがいて羨ましい、とも思った。なので、弊社でも秘書を募集することにした(いま決めた)。

【スピーカーフォンで話す】
電話で長めの話をするとき、1対多で話すときは、スピーカーフォンに切り替えてる。そして会議室にはもちろん、Polycom社の電話会議用スピーカーがある。これをマネして僕もSkype用の「Polycom communicator」っていうのを買ってみたが、これがまた音質良くて、いい買い物だった。

●街に出てみると

【コワい人が多い】
街によって全然違うのだが、たとえばサンフランシスコの中心街を歩いていると、フラフラしている人がたくさん。そしてときおり、小銭ねだりに近づいてきたりするから、結構気が抜けない。ウォールナッツ・クリークなどの郊外のいい暮らししてる人しかいない街に行くと、そういう人は全然いない。

【公共マナーはアメリカに軍配か】
日本からアメリカに行って僕が気をつけているのは、公共の場で「譲る」動きを忘れないように、という点。エレベータのボタンを押したり、ドアを押さえてたりといった公共マナーは、アメリカのほうが明らかに数百倍しっかりしている。

日本では、子供のベビーカー通すためにドアを押さえたら、関係ない人がドカドカ通ったり、エレベータで順番待ちしてたら割り込まれたりということは、実に多い。だから日頃から無意識のうちに、割り込まれないような動きをしてたんだなと、アメリカに行って逆に気づいたくらいだ。

特に日本では、団塊世代などの年長者の公共マナーが悪いと僕は思うんだけど、みなさんどう思います?

こういうのは、都会という形態が生成され、人が集まる状況があってこそ育つ意識だと思う。東京はこういう点ではしっかりとした歴史を積んできたと思うんだけど、じゃあどうして渋谷歩くみなさんは、傘をかしげる仕草すらできないんだろうか。

【公共の場でタバコ吸わない】
これは当たり前のことだと思うんだけど、レストランや街中で、タバコの煙を浴びることがアメリカではまずない。これは本当に素晴らしい。サンフランシスコの街中では、歩きタバコしてる人はいるんだけど、それなりに遠慮がちに吸ってるから大丈夫。

この点だけはね、日本はもうちょっとどうにかせねば、と思う。日本の喫煙率は成人男性で約5割、つまり非喫煙者のほうが多いんだから、しっかり声を出し続ければ変えられるはずである。

【しげた・かつのり】shigeta@amonita.com
Webコンサルタント/プランナー & FileMakerデータベースデザイナー。
帰国して一週間過ぎたのに、なんだか体がまだ西海岸時間で、えらい早起きになってしまっている。朝3時から仕事してると、夕方にはもうネムいんだが、なんとかならないだろうか。

・【Blogはじめましたっ!】
< http://amonita.jugem.jp/
>

・【イベント】「FileMaker Fun Night! AppleStore銀座」
12月16日(土)18:00〜19:30 ←今週土曜6時からねっ!
< http://www.sevensdoor.com/event.html
>
いつも大人気の、「FileMaker ServerカスタムWebテクニック」著者、松尾篤氏の回。FileMakerのWeb公開機能についての情報を得るチャンスなので、ぜひぜひお越しください。僕も参加しての、Tips対決などもあります。バージョン8.5のインスタントWeb公開機能や、FileMaker Server 8.0v4 Advanced、およびFileMaker API for PHP Public Betaに関する最新情報を紹介。

[有限会社レクレアル(FileMakerソリューション開発)]
< http://www.recrear.jp/
>
[有限会社アモニータ(Web制作/プランニング/出版プロデュース)]
< http://www.amonita.com/
>
[Max_blog —"インターネット拾いモノ"でも執筆中]
< http://www.maxwald.co.jp/
>

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■デジアナ逆十字固め…[28]
同好の士との出会い

上原ゼンジ
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チープなレンズを工作して遊ぶ人のための情報交換の場が作りたくて、ミクシィの中に「キッチュレンズ工房」というコミュニティを作ったわけだが、作って良かったと思えることがあった。それは金沢在住の瓜実顔の美人A子との出会いだった。いや、実際に会ったわけではないし、顔写真を見たわけでもなく、チープレンズが好きな人に悪人なしというかな、まあただ妄想しているだけなんだけど……。

で、そのA子さん、というかmaimoさんがどうしたかというと、私よりも先にドアスコープ魚眼を作って遊んでいたのだ。そしてその工作したレンズというのがあまりにも素敵なのだ。なんかデジカメのレンズの所にピンク色のプラスチックの物体が付いているんですよ。まあ、何とも形容しがたい不思議なレンズを作ってしまったのだ。

◇つくることがすきなひと。
< http://blog.livedoor.jp/maimo/
>
< http://blog.livedoor.jp/maimo/archives/50636970.html
>

実際に工作したのはお父さんだそうだ。いいお父さんですね。ピンク色の物体は化粧品のフタだそうだ。ピンク色のレンズを付けられてしまったデジカメはPENTAX Optio 750Z。ちょっとレトロな雰囲気を意識したデザインでなかなかカッコイイ。そこにピンク色のポップ(?)なレンズが付いているわけだが、これが異文化の融合というか反発というか、なかなかなのだ。

私のフニャフニャシフトレンズもなかなかだと思っていたが、このピンクのレンズも侮りがたいものがある。そしてなかなかなレンズを作り上げた者同士、いつしか強く惹かれ合うようになる予感がするのだが、たぶんならないだろうな。

●ドアスコ魚眼の撮影法

maimoさんは先輩なだけあって色々と撮影の工夫もしていた。たとえば、いまいちピントが合わないことがあるので、広角系で撮影をしてケラレた部分はあとでPhotoshopでトリミングしてしまうとか。

確かにこうすればピントは合いやすいかもしれない。ただデジカメの使い方としてはせっかくの画素を切り捨ててしまうことになりもったいないので、トリミングは撮影時のズーミングで行ない、ピントはフォーカスロックをすれば良いのではと提案してみた。

私もただ両面テープでドアスコを取り付けて、撮ってみましたというレベルだったので、ピントだの露出だのということにあまり頓着していなかった。でも、もう少しまともに撮ってみようとすれば、コンパクトデジカメでもいろいろと設定は可能だ。

たとえばフォーカスの方法。最近のコンパクトデジカメは自動的に顔にピントを合わせてくれるとか、自動的にピントを合わせる位置を考えてくれるなんていう機能がついていて初期設定になっている。しかし、こういう自動機能は切ってしまって、常に画面の中央でピントが合うように設定し、ピントの合わせたい部分でフォーカスロックをして構図を変える、という方式にしたほうが、ピントは合わせやすいだろう。

それとこのドアスコ魚眼を使っていると忘れがちなのが接写モードだ。被写体に近づくほど歪みが強調されて面白いので、ついつい接写の撮影が増えるが、その場合はカメラのほうの設定も接写モードにしておくことは有効だ。

通常のモードでもかなり近くまでピントが合うのだが、あるレベルを越えたあたりから接写モードにしたほうが良くなる。接写モードにすると被写体にくっつくぐらいの状態でもピントは合うようになる。

それと円形に写った周囲の部分はケラレて暗くなっているわけだが、これが影響して、画像自体は露出オーバー気味になりがちだ。暗いから明るくしようという自動補正が働くというわけだ。そこで、露出補正で始めからマイナス1/3とか2/3ぐらい暗めにしておけば、内面反射も目立たないようになってくる。

まあ、コンパクトカメラの魅力というのは、あまり余計なことを考えずにパコパコ撮影するところにあるので、ヒストグラムを表示させていちいち露出を確認するなんていうことまではする必要がないと思うのだが……

●ドアスコープの種類

ドアスコープの平均的な値段も分かってきた。一般的なドアスコープは1500円から2000円程度。運が良ければ380円とか580円の物と遭遇することもある。視界160度の物と180度の物では180度のほうが値段は高いが、歪みが大きくなるので、180度のほうが面白い。

ちょっと高いが有限会社フィットのドアスコープというのはかなりいいレンズで、「魚露目8号」(税込み6,279円)というデジタルカメラ用のドアスコープとアダプタも製品化されている。〈本体のみ(税込み6,279円)、本体+アダプタ(税込み9,240円)〉

サンプル画像がホームページから見られるようになっているが、私が工作したものとは全然クオリティーが違う。これはやはり380円と6,279円の値段の差が出ているということなのだろう。ただ、この連載の趣旨としては、安物のレンズを買ってきてチープな描写を味わおうということなので、380円のレンズで正解なのだ。

< http://www.fit-movingeye.co.jp/2003/03/gyorome8.html
>

とりあえず円形に切った段ボールをアダプタ代わりに利用し、両面テープで貼り付けるという方法で試作したが、もうちょっと耐久性のあるものも作ることにした。最初はアクリル板を使おうと思ったのだが、工作のしやすさから3mm厚のゴム製の板にした。これならカッターを使って簡単に工作できる。

カッターは普通のもので構わないが、綺麗に円形に切るのであれば「円切りカッター」(NTカッター)がお奨め。直径1〜14cmの円を切ることができる。

ゴム製にしたおかげで、着脱を繰り返しても痛んでしまうことはなくなった。両面テープで再度貼り付けるのはそんなに手間ではない。このアダプタの素材に関しては色んなものが利用できそうだ。たとえば水道用のパッキン。色んなサイズのものがあるので、自分のデジカメに合うものを探してくればいい。

それから、コルクの板というのも使えそうだ。これも最初から丸く切ってあるものを、DIYコーナーで見つけた。ワインのコルクの再利用というのもいいかもしれない。これがうまく出来れば、地球に優しいドアスコ魚眼の完成だ。

すごく簡単にできる遊びなので、ぜひお試しを!

【うえはらぜんじ】zenstudio@maminka.com
◇上原光子・金子千枝二人展
カミさんが大宮で作品展をやっています。ご近所の方はぜひ覗いてやってください。
< http://www.maminka.com/
>
◇キッチュレンズ工房
< http://kitschlens.cocolog-nifty.com/blog/
>

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■編集後記(12/14)

・12/12の読売新聞夕刊の1面トップ記事は「図書館の本 傷だらけ」で、「各地の公立図書館で雑誌などから写真や記事を切り取ったり、専門書に蛍光ペンで線を引いたりするなど、図書を傷つける行為が増加している」という内容だ。若い女性が最新刊のファッション雑誌からヘアスタイルの写真をカッターで切り抜いているので驚いて注意すると、女性は悪びれる様子もなく「どうしていけないんですか」と言い放った、という公立図書館員の話が掲載されていた。そのほか、図書の被害がいくつも紹介されており、読んでいて怒りをおさえきれなかった。でも、なにか違和感がある。12/13夕刊のよみうり寸評でも「公共のものを傷つけて悪びれる様子もないという」と書かれていた。違和感の正体がわかった。「悪びれる」が誤った使い方をされている。よみうり寸評では、続けて「罪の意識が薄い」とある。明らかに、申し訳なく思い反省するというニュアンスで「悪びれる」を使っている。違います。「悪びれる」とは「気おくれする。未練がましくおどおどする」(岩波国語辞典)ことをいう。YAHOO!のプログレッシブ和英中辞典の作例では「彼は悪びれた様子もなくパーティーにやって来た」があげられていた。そういうふうに使わなければならない。最大部数を誇る社会の木鐸がこんなお粗末なことをしてはいけない。妻もよく指摘するのだが、読売の記事は日本語があまりうまくない。主語がなかったり、途中から別のことを混ぜて書いていたり、かなり混乱している。投稿欄の文章のレベルは、朝日に比べたらかなり低い。しかし、プロ市民やプロ投稿家がよく登場するという朝日の読者投稿欄の危険性を思えば、読売の投稿欄のほうがまだ安心して読める。まあ、歴史を捏造してまで反日を煽る新聞に比べたら、読売の日本語の乱れくらいはまだ許せる範囲ともいえるだろう。(柴田)

・ロコロコのハロウィン限定体験版。これのヨーロッパ版データをネットで見つけてしまった。ここに書くとまずいような気がするが、クリスマス版よりこのハロウィン版の方が楽しいので興味のある人にはやってもらいたいという気持ちもあり……。私はベスト版を待たずに購入してしまいそうに……いやいや。甥二号はスタート前のデモ画面を気に入って、見せろとうるさいよ。/品川に止まらないのぞみの方が少ないのに、素晴らしいわ、と自画自賛。人と会う時間にはどうにか間に合いそうなので、先にホテルに向う。一度しか行ったことのないお台場にあるのだが、駅直結で便利だしさすがに迷うことはないだろうと考えていたのが甘かった。フロントの位置がわからない。壁や案内板には書かれていない。フロアマットに矢印とフロントの文字があったので、エスカレーターに乗ったら明らかに違う場所。慌てて下り、エスカレーター横の細い道を直進したら奥に広いフロントがあった。いま思えば、なぜエスカレーターに乗ったのかわからない。よく見れば直進だとわかるんだが、その時は矢印がエスカレーターの方を向いていたように思うのだ。狐につままれた感じ。受付のお姉さんは「おひとりですか?」と珍しそうな返事。ビジネスステイにしなかったし、仕事には見えなかったようだ。ホテルではいつも頼む加湿器を待ちながら、カーテンを開けたら駐車場と船が見えた。あとで聞くと船の科学館だそうだ。レインボーブリッジ側には禁煙室はないとのこと。夜景はあんまり良さそうにないなぁと思っていたら、バスルームから観覧車や夜景が見えてお風呂が楽しかった〜。(hammer.mule)
< http://www.funenokagakukan.or.jp/
>  船の科学館
< http://www.meridien-grandpacific.com/
>  ここ
< http://www.klee.co.jp/works/exhibition/g21/currentexhibitions/
>  写真展に行けば良かった

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PSP 「LocoRoco」オリジナル・サウンドトラック 「ロコロコのうた」
ゲーム・ミュージック ロコロコ・イエロー ムイムイ
コロムビアミュージックエンタテインメント 2006-10-18
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LocoRocoファンブック 全40ステージマップ付き PSP「LocoRoco」テーマソング 「ロコロコのうた」 LocoRoco(ロコロコ) たらこ・たらこ・たらこ たっぷりたらこボックス(初回限定盤) LocoRoco(コロちゃんパック)

by G-Tools , 2006/12/14