[2152] 変わらないことの価値

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<重要なことは道徳に従い芸術のことは自分に従う>

■映画と夜と音楽と…[323]
 変わらないことの価値
 十河 進

■デジクリトーク
 ナビゲーション通りでは迷子になる?
 柴田忠男

■展覧会案内
 大阪・アート・カレイドスコープ2007 大大阪にあいたい。
 CLARA DESIRE(クララ・デジレ)日本初個展「ALL ABOUT CLARA」


■映画と夜と音楽と…[323]
変わらないことの価値

十河 進
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●現役の広告クリエイターが書いた小説

「銀座広告社第一制作室」という小説が僕の本棚に並んでいる。1996年5月24日の奥付で講談社から発行された本だ。帯には「制作現場の現役クリエイターが描く書き下ろしドキュメント・ノベル」と書かれている。作者の名前は馬場真人、Baba Mahitoとローマ字が入っている。ペンネームである。

その小説の構成は「第一章 二十の赤い薔薇」「第二章 一枚の写真」「第三章 小津の徳利」となっていて、連作集である。目次をめくると、実際にかつてテレビで流れた三つのCMのコマが並べられている。

長島茂雄など著名人二十人がボランティアで出演した「ストップ・エイズ」キャンペーンCM、クリントンが若い頃にケネディ大統領と握手をしている一枚の写真をモチーフにした富士フイルムのCM、そして、小津安二郎のフィルムを使った「変わるもの。変わらないもの。」というJR東日本のCMである。

著者紹介を読むと、1947年生まれの著者は広告クリエイターで、1988年に「グッバイ・ルビーチューズディ」で第五十回小説現代新人賞を受賞している。19 87年には「ビッグアップルラン」で潮賞ノンフィクション部門の優秀作を獲得しているらしい。

「ビッグアップルラン」を僕は読んでいないが、もしかしたらニューヨークシティマラソンに出たときのことを書いたノンフィクションかもしれないな、と思った。馬場さんはジョギング好きで、昼休みの時間に皇居一週をしていると聞いたことがある。

そういえば小説現代新人賞を受賞した短編の主人公も走ることに憑かれた男だった。ローリングストーンズの曲をタイトルにしたその小説を、僕は雑誌掲載のときに読んでいる。その同じ新人賞に僕も応募していたからである。受賞作のレベルを知るために僕は読んだのだろう。そして、その小説は僕に深い印象を残した。

しかし、初めて馬場さんに会ったとき、僕は彼が「グッバイ・ルビーチューズディ」の作者だとはまったく知らなかった。数年後、僕のいた編集部に「銀座広告社第一制作室」という小説が送られてきて、その著者紹介を読んで初めて知ったのである。

「銀座広告社第一制作室」は出版後しばらくして、その第一章だけが二時間のテレビドラマになった。主人公の広告クリエイターを演じたのは片岡鶴太郎で、実際にエイズ・キャンペーンのCMに出演した桂三枝や南野陽子などが本人として出演した。

「銀座広告社第一制作室」は、二十人の著名人を使い「ストップ・エイズ」を訴えたキャンペーンCM制作秘話が一章で、クリントンが大統領になったばかりの頃、彼が学生のときにケネディと握手した写真があることを知り、それを富士フイルムのCMとして使用しようと奮闘するのが二章である。そして、小津安二郎のフィルムをCMに使おうと企画するのが三章だ。

すべては実際にあった話であり、実在の人物たちが顔を出す。中でも第一章と第三章に出てくる電通の大島征夫さんは印象的だ。大島さんはライバル会社の主人公に塩を送る侠気あふれるクリエイターとして登場する。

その当時の大島さんは広告クリエイターに与えられる年度賞、クリエイター・オブ・ザ・イヤーを受賞し、トヨタやサントリーなど大きなクライアントを持つ花形クリエイティブ・ディレクターだった。

●原節子が初めてテレビCMに登場した

僕が広告写真の専門誌編集部にいたのは、結局、一年ほどの間だけだった。在籍年数で言えば三年ほどになるのだが、月刊誌を担当していたのは最初の一年だけである。その間に様々な仕事をしたが、CM制作のクリエイターたちに会えたのはよかったと今も思っている。

毎月、何百本という新作CMを見て数十本を選び、クリエイターに取材して短文で紹介する仕事である。印象的なクリエイターはたくさんいた。博報堂の宮崎さん、黒須さん、電通の大島さん、岡康道さんなどがしのぎを削っていた。

電通、博報堂を相手に、東急エージェンシーという会社で気を吐いていたのが馬場さんだった。もう十数年も前のことなので、あまりはっきりは覚えていないけれど、馬場さんは濃い色のカラーシャツに単色のネクタイを締めた業界人っぽいスタイルで、ちょっと竹中直人に似た印象がある人だった。

僕は東急エージェンシーのロビーで馬場さんに取材した。当時、評判になっていた「変わらないもの。変わるもの。」というCMについてだった。北鎌倉の駅をモチーフにし、小津安二郎の「麦秋」のシーンを使ったものだ。小津映画の電車の中の場面を使い、うまく現代の北鎌倉のシーンとつないでいた。

そのCMは、小津映画のキャメラマンだった厚田雄春の助手としてついていた川又昂キャメラマンが撮影を担当していた。そのスタッフ・リストを見て、僕はよほど小津安二郎作品に思い入れのある人が企画したCMだろうと思った。そこで、特別枠で紹介するCMとしてピックアップしたのだ。

馬場さんは、自分が手掛けたCMが紹介されることもあったのだろうが、親切に様々なことについて答えてくれた。広告業界には映画ファンが多い。話していると馬場さんの映画好きは半端じゃないのがわかってきた。小津の映画について語り始めた馬場さんは時間を忘れるという感じだった。

映画フィルムを使ったCMの話をしていて、そのうち僕が「確か、『キューポラのある街』のシーンを使ったCMがあったと記憶しているのですが…」と言うと、馬場さんの目がキラリと光った。「見てみたいなあ」と馬場さんは言った。あれは小津映画をCMに使った自負が言わせたものなのかもしれない。クリエイターとして「負けないぞ」と思っているような表情だった。

過去の名作のシーンだとしても、馬場さんは原節子をテレビ・コマーシャルに初めて登場させた人である。原節子は長い間マスコミには登場せずひっそりと暮らしているが、彼女の了解を得ずにCMに使うわけにはいかない。まして「晩春」「麦秋」は紀子ものと言われる小津安二郎監督が原節子を使った三部作のうちの二本なのである。

●重要なことは道徳に従い芸術のことは自分に従う

小津映画のフィルムを使ったJR東日本のCMを取材したのは1994年のことだった。それから二年、「銀座広告社第一制作室」という小説が編集部宛に送られてきて、僕は初めて馬場さんが小説を書く人であり、あの「グッバイ・ルビーチューズティ」の作者であることを知った。

馬場さんは、僕が取材したあのときと同じように、小津映画への偏愛を小説の中で語っていた。主人公は、何かというと映画に関するセリフを吐き、ときに上司と映画談義を始める。紆余曲折があって、小津作品のフィルムを使ったCM制作が可能になったとき、こんなことを言う。

──この仕事は小津さんへのオマージュにしたいと思っています。小津さんが好きだった人、小津安二郎の映画が好きで好きでたまらない人が全部集まって、小津安二郎のためにひとつの広告をつくる場にしたいのです。

その言葉に口説かれて、引退していた小津組キャメラマンだった川又昂は撮影を引き受ける。その川又昂と「麦秋」で北鎌倉の駅のどこにキャメラを据えて撮影したのか聞きながらロケハンする場面は印象的だ。川又昂の前で、遣り手の広告クリエイターであるはずの主人公は単なる映画ファンになっている。

それにしても…と、僕は思う。どうしてみんな、そんなに小津映画が好きなのだろう。ざっと思い浮かべても、市川準、周防正行といった映画監督の名が挙がる。ドイツの映画監督ヴィム・ヴェンダースは何かと小津への傾倒を語るが、台湾の侯孝賢なども強く小津の影響を受けている。

今まで、小津作品についてはあまり書いてこなかった僕だが、実は人後に落ちない小津ファンである。時々、無性に小津作品が見たくなる。そのときの気分によって「東京物語」であったり、「晩春」であったり、「秋刀魚の味」であったり、「秋日和」であったり、「お早よう」であったりするが、小津作品を見るまではおさまらない。

それは、物語の展開を含めて小津作品がひとつのスタイルを貫いているからではないか。小津監督が徹底して自分のスタイルにこだわって作品を仕上げたのは有名な話だ。笠智衆は茶碗を持ち上げてお茶を飲む動作を何十回も繰り返させられたエピソードを語り、キャメラマンの厚田雄春はちゃぶ台の湯飲みの位置を数ミリの単位でこだわる小津の美学を語る。

小津安二郎ほど、その人となりを語る本が出ている映画監督はいない。その代表作としては高橋治の「絢爛たる影絵」がある。僕の書棚には「秋刀魚の味」で岩下志麻の弟を演じた三上真一郎の「巨匠とチンピラ」といった本まで揃っている。私生活でも自分のスタイルを貫いた小津安二郎は、こんな言葉を残している。

──ぼくの生活条件として、なんでもないことは流行に従う。重大なことは道徳に従う。芸術のことは自分に従うから、どうにもきらいなものはどうにもならないんだ。

十三年前のある日、僕はたった一度だけ取材で会った馬場さんと小津安二郎の話をし、そのことが忘れられない記憶として残った。小津映画が好きだということだけで盛り上がった一時間足らずのことだった。そのときの取材では聞けなかったが、「銀座広告社第一制作室」には小津へのオマージュであるCMをつくる幸福なエピソードが連ねられていた。

主人公はロケハンの最後に小津の墓に参る。北鎌倉駅の近くにある小津の墓には「無」と一文字刻み込まれているだけだ。自分の墓に「無」と彫り込ませることを言い残した小津は、何を想っていたのだろうか。彼の作品を見ればすべてわかる気がする。だから、小津作品はいつも僕を魅了するのだ。

【そごう・すすむ】sogo@mbf.nifty.com
花粉症が始まって、目が痒くてたまらない。ひどいときは目が開けられない。数年前から始まって、毎年、辛い日々が続く。マスクをするとメガネが曇るのでイヤだし、薬を飲むと眠くなる。

■第1回から305回めまでのコラムをすべてまとめた二巻本
完全版「映画がなければ生きていけない」書店・ネット書店で発売中
出版社 < http://www.bookdom.net/suiyosha/suiyo_Newpub.html#prod193
>

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■デジクリトーク
ナビゲーション通りでは迷子になる?

柴田忠男
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先日来、各社のサイトを巡って日本語OpenTypeフォントを調査していたのだが、アドビシステムズjpのサイトで迷子になった。ここのサイトは世界共通のデザインで、一応きれいではあるが、文字がとても小さくてとても読みにくい。しかも、わたしのマシンは非力ではないはずだが、反応が鈍い。なかなか開かないページがある(OSXで Safariを使用)。
< http://www.adobe.com/jp/
>

さて、フォントを調べるにはどこにいけばいいか。トップページの製品欄にないので、「すべての製品を見る」をクリック。「カテゴリー別製品一覧」のページが開く。Webデザイン・開発・パブリッシング製品のなかに、Type productsがある。そこから「Adobe Type Library」のページに至る。
< http://www.adobe.com/jp/products/type/
>

ここには、こういう記述がある。「この度、日本のお客様向けにAdobe Type Libraryの書体のダウンロード販売を開始いたしました。新しいType Libraryストアから、必要な書体を必要なときにすぐお買い求めいただけます。左のアイコンか、上記のナビゲーションバーの『ご購入』からアドビストアにアクセスし、左のナビゲーションバーにある『Type Library』をクリックすると、Adobe Type Libraryで販売している全てのフォントが閲覧できます。サンプル書体表示機能もぜひお試しください。」

しかし、上記のナビゲーションバーの「ご購入」なんてないので、「フォントのご購入はいますぐこちらへ Adobe Download Centre」というアイコンをクリック。世界地図が出てストアを選べと出るので、日本を選ぶ。

じつは「Adobe Type Library」のページにも、OpenTypeフォント ・小塚明朝Pro ファミリーパック・小塚ゴシック Pro ファミリーパック・平成OT Standard バリューパック・鴨野かな Standard ファミリーパックという表示があった。パックをクリックすると、ここにフォントの字体のサンプルと解説がある。「ご購入はこちらへ」をクリックすると、世界地図が出てストアを選べと出る。結局、どこを押してもストアに行くのだ。

のろのろと(久しぶりに出会う鈍さだ)Adobe Store-Japanが開く。「Adobe Type Library」のページで「左のナビゲーションバーにある『Type Library』をクリック」と言われてここまできたが、左にナビゲーションバーはないし、「Type Library」という文字などページ全体を見回してもどこにもない。

ストアのナビゲーションバーに「フォント」というのがあるので、そいつを押す。すると、またものろのろと表示され「Adobe Typeショールームに進みます。アドビのフォント製品にご関心をお寄せいただきありがとうございます。アドビストアとAdobe Typeショールームは別のWebサイトとなり、ショッピングカートが異なります。ご注文はそれぞれのサイトで行って下さい」という。たらいまわしにされている気分だ(何度かここを開いたが、数日後に行ったらこの表示が出ず、Adobe Fontsのページにつながった)

ここまでけっこう時間がかかっている。またもやのろのろと(インターネット黎明期を思い出すくらいの遅さで)Adobe Fontsという英字のサイトが開く。ここがショールームなんだろうか。右側に日本語を表示した、フォントのカテゴリ別ブラウザがある。書体様式、用途、テーマ別、書体製品の種別、Designersというカテゴリがある。

上から見ていって100番目くらいに「日本語書体」がある。こでようやく、11種類の日本語フォントに至り、この中からたとえば小塚明朝を選ぶと書体のサンプルと説明があって、パッケージ85,400円と出る。ダウンロード販売かどうかはわからない。いずれにしろ、小塚明朝は持っているので買うつもりはないから、カートに乗せてレジまで行くことはしなかった。

「必要な書体を必要なときにすぐお買い求めいただけます」といいながら、ナビゲーションが不親切なのでなかなか「日本語書体」たどりつけなかった。しかも、パッケージ販売なのか、ダウンロード販売なのか、よくわからないのでショップに電話で聞こうとしたらサポートにつながった。

「Adobe Type Library」のページには簡単に購入できると書いてあるが、全然簡単ではないですね、ページで言うとおりには出てこないので、「Adobe Type Library」のページの記述がおかしいのではないかというと、そのページはどこにあったのかと聞く。URLを伝えると、トップページからどうやってそこに行ったのかと聞く。

サポートなら、サイトの構造を知らないはずはないのだが。こっちの歩き方を説明したから、それと同じコースをたどってもらったはずだ。歩き方に間違いを指摘されなかったから、たぶん正しいのだろう。しかし、ユーザーがわかりにくいと言っていることの意味を理解してもらえなかったようだ。

「そもそもフォントを調べようと思ったら、トップページのどこから入っていくのか」と聞いたら、「買う物が決まっているならストアに行って下さい」との的はずれなお答え。途中、サポートの沈黙の時間もふくめて15分くらい話したが埒があかないので、あきらめて電話を切った。

Adobe Fontsのカテゴリ別ブラウザからは英字のフォントの購入もできる。それがダウンロード販売なのだろうか。「日本のお客様向けにAdobe Type Libraryの書体のダウンロード販売を開始いたしました」というニュアンスからはそんな気がするが、もういいや。サイトのナビゲーションの通りにはいかないので、自分の判断でサイト内をあちこち巡ることになったがえらく疲労した。ここまでわかりにくい、読みにくいサイトというのも今や珍しい。そういえばサイトマップもない。

体験したことをありのままに書いた。もしかしたら、歩き方が間違っていたかもしれない。ナビゲーションを読み違えたのかもしれない。それにしても、いろいろなルートを試して、行きつ戻りつ、何時間を無駄にしたことか。何度目にか、それまで見たこともないフォント関係のページを開いた。しかし、それから後で何度トライしてもそこには辿りつけなかった。あれは幻覚だったのだろうか(Safariの履歴を参照すればよかったと後から気がついたが、消去済みだった。いずれにしろ、もういいや)。

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■展覧会案内
大阪・アート・カレイドスコープ2007 大大阪にあいたい。
< http://www.osaka-art.jp/genbi/exhibition/kaleido_07/kaleido2007-about.html
>
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会期:3月1日(木)〜3月21日(水)10:00〜18:00 無休(会場によっては休館日もある)無料(関連事業は一部有料)
会場:大阪府立現代美術センター展示室A(大阪市中央区大手前3-1-43大阪府新別館北館・南館 TEL.06-4790-8520)大阪府庁舎、及び市内各所
内容:大阪は大正時代末期から昭和初期にかけて、一時期人口が東京を上回り、「大大阪」ともいわれていた。その名残は再開発が一気に進まなかった幸運も手伝って、まちの界隈や近代建築として今も見ることができる。第4回の大阪・アートカレイドスコープはその「大大阪」を発見する旅に出る。これらの大阪の今と昔を伝える空間を舞台に、市内16か所でアート作品を展示する大展覧会。イベント、トークなども多彩。大阪府立現代美術センターの主催主催。プロデューサーは北川フラム。会場マップはサイトからもダウンロードできる。

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■展覧会案内
CLARA DESIRE(クララ・デジレ)日本初個展「ALL ABOUT CLARA」
< http://www.g-sho.com/
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会期:3月1日(木)〜3月27日(火)11:00〜19:00 土17時 日祝休
会場:ギャラリー・ショウ・コンテンポラリー・アート(東京都中央区日本橋3-2-9 三晶ビルB1F TEL.03-3275-1008)入場無料
内容:クララ・デジレは、1978年フランス生まれのアーティストです。現代に溢れているイメージを、伝統的な手法を土台にしながら、鮮やかな色の対比によって描き出しています。2002年に1年間東京に滞在し、フランスと東京の文化の違いを感じたことにより、彼女の感性は高まりました。五感で感じた印象を、鮮やかな色彩や様々な言語、キャンバス全体を使い切った大胆な構図で表現しています。彼女の故郷であるフランス・ラロシェや、パリの三ツ星レストラン、ギ・サヴォアなどで展覧会を開催、また「ELLE」フランス版のイラストレーターとして活動するなど、今後の活躍が期待される若手アーティストのひとりです。

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■編集後記(3/2)

・ナビゲーション通りで迷子になったことを編集後記用に書いていたら、どんどん長くなってしまったので、デジクリトークに転用した。おかげで、ここに書くことがない、おしまい、とはいかないので、いつものようにテレビに文句でも言うか。NHKの朝7時のニュースを必ず見るが、ここしばらくは大リーグのキャンプやオープン戦の派手な報道がやかましくてうんざりである。フロリダだかどこだか知らないが、よく日に焼けた脳天気オオクラ・アナウンサーが大声ではしゃぎまくっている。この男は冬季オリンピックの時も現地で騒いでいたような記憶もあるが、いつもいい気なもんだとしか感じられない。そんなばか騒ぎが、国内ではもっと重要なニュースがあるはずの時間に、延々と流されている。松阪の契約の頃は、トップニュースになったこともあったな。「たかが」野球選手の、投げただの走っただの笑っただの、どうでもいいことを毎日毎日、これが公共放送か。受信料の支払い義務化なんてとんでもない。つくづくお目出度いNHKである。(柴田)

・コーヒーでモノクロフィルム現像。フジの製品「フジドールE」が製造中止になったからと、代替品としてインスタントコーヒーを使ってみる記事があった。ハイドロキノン(ヒドロキノン)が入っていたらいいそうなのだが、それって化粧品にも入っていなかったっけな? おお、そうだ。美白関連で、シミ・そばかす対策になるというのをどこかで読んだぞ。メラニン色素の合成を抑制するとか何とか。調べてみると、アメリカでは2%濃度のものはお店で買えるけれど、日本では皮膚科で処方してもらう必要があるんだって。食品だと、イチゴや紅茶、麦芽にも入っているらしいよ。(hammer.mule)
< http://portal.nifty.com/2007/02/07/b/
>  コーヒーで
< http://www.kireine.net/rensai/ren0040/body.html
>  酸化させる
< http://ja.wikipedia.org/wiki/
>  ヒドロキノンで検索
< http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%8F%BE%E5%83%8F
>  現像
< http://japan.cnet.com/news/ent/story/0,2000056022,20344303,00.htm
>  Photoshop入門版ウェブアプリ化