[2208] 時間の非同期メディアと同期メディア

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<リアルとネットが相互補完の環境が整備されはじめた>

■KNNエンパワーメントコラム
 時間の非同期メディアと同期メディア
 神田敏晶

■クリエイター手抜きプロジェクト[130]Illustrator CS2編
 タブを任意の文字にする
 古籏一浩

■デジクリトーク
 いきなり「感じた」
 〜グレゴリー・コルベール作品展「ashes and snow」を見て
 アライ・マサト

■展覧会案内
 「〈写真〉見えるもの/見えないもの」

■セミナー・イベント案内
 JPC PDF委員会 定例セミナー
 「編集者必見! 無駄のない出版物やフリーペーパー作成法」
 CSS Nite premium (Osaka/200706)

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■KNNエンパワーメントコラム
時間の非同期メディアと同期メディア

神田敏晶
───────────────────────────────────
KNN神田です。

インターネットの登場と同時にウェブが進化を遂げていった。一番の進化は、「時間の非同期性」にあると思う。

24時間、いつでも年中無休で情報を提供できるのがウェブの本質的なサービスである。そして、電子メールは、時間が非同期になることによって、送信者と受信者の互いの都合のいいところでコミュニケーションを図ることができた。

しかし、最近のウェブでは、Twitterをはじめ、Second Lifeなども含めて、「時間の同期性」を求められるサービスに注目が集まっているようだ。

Web1.0時代、いつでも好きな時にウェブにアクセスすればよかった。それが、Web2.0時代を迎えて、ウェブはコミュニティの窓口であったり、情報を使いこなすためのツールとなった。そして、Web3.0時代を迎えて、時間の同期性を持つことによって、リアルとネットが相互補完の環境が整備されはじめた。

しかし、今までの時間同期のサービスとは少し様相がちがうようだ。

今まで、時間を同期するネットのサービスとしては、IM(インスタント・メッセンジャー)があり、接続する相手との間にはかなり強固な信頼性が求められていた。IMは古くから存在するのに対して爆発的な利用者が増えたわけでもない。つまり他者と同期することは、それなりに不都合なこともありえるからだ。

では、最近の時間同期のサービスはどちらかというと、他者に対してというより、自分に対して向いている自主的なサービスが増えている。

Twitterでは、「自分が今、何をしている」のかを記述するだけでよく、他者がどうあれと関係ないのだ。だからこそ、同期しながらもわがままでいられる。Second Lifeなどでも、アバターが途中で気を失っていても、誰も気にする人がいない。そんなゆるやかな縛りの中で同期することに対して、人は心地よさと、自分の状況を察してもらいながら他者の状況も察することができるようだ。

mixiでも自分の日記にコメントがはいるが、そのコメントに毎回、答えてばかりいると俗にいう「mixi疲れ」を起こしてしまう。本当は「コメント疲れ」というべきところだ。

同期しながら、相手や自分の状況が、ゆるやかにわかるサービスというのが、今後のサービスのポイントなのかもしれない。そのための重要な要素は、なんといってもモバイル端末だ。

ボクはイーモバイルのカードタイプを試験的に使用している(今月末までは無料)が、平均で約1.7Mbpsの下りのスピードは、テキストをハンドリングするにはあまりストレスを感じなくて済むようになった。カタログでは下りが最大3.6Mbpsと表記されるが、そんなスピードは今まで一度も体験したことがない。

しかし、それでもウィルコムのW-ZERO3のスピードから比較するとかなり快適なスピードだ。ただ、契約の縛りが問題で、同じ携帯端末を2年間も使い続ける自信がないのであえてカードタイプにした。このスピードでW-ZERO3で使用できるとうれしい。間もなくすると新機種の登場かもしれない。

ケータイ電話のインタフェースは、ボクにとっては苦痛でしかたがない。いまだに、どの携帯電話端末にするべきか、いつも悩んでいる状態だ。ソニーのmyloのディスプレイでは小さすぎる、ニンテンドーDSのブラウザーでもUIは優秀なのだがなぜか遅くて待ちきれない。無線LANにもかかわらず…。

実際に、ユーザー数が5月末で1000万人を超えたmixiなどでは、月間109億PVのうち約40億PV、37%がモバイル端末からのアクセスとなっている。この数字はいかに、ニッチな時間の暇つぶしと時間を同期してあるのかを物語っている。

それと同時に、ウエブもPCや携帯端末からのPDAサイズなどのアクセスを考えると、当初のようなVGAサイズで見ることができるサイズのサイトで用意をする必要などもありそうだ。

Wiiで見るウェブサイトはまた、違った印象のサイトに見える。テレビというブラウザを通してみる世界もまたインターネットのブラウザの拡張のひとつなのだ。

時間の同期性、ゆるやかなつながり、シンプルなウェブ。リアルとネットがまた一歩づつ近づいてきているようだ。

ビデオ投稿スタジオ BarTube < http://snbar.ameblo.jp
>
毎週木曜日23:00 MXテレビ「BlogTV」出演中
< http://www.technorati.jp/blogtv/
>
「NetSurfin2.0」毎週放送中!デジハリ大学放送部
< http://blog.dhpodcast.com/
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神田敏晶著「Web2.0でビジネスが変わる」
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「YouTube革命〜テレビ業界を震撼させる「動画共有」ビジネスのゆくえ〜」
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>
「Web3.0型社会」大和書房
< http://www.amazon.co.jp/gp/product/4797335939/
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KandaNewsNetwork,Inc. < http://www.knn.com/
>
CEO Toshi Kanda mailto:kanda@knn.com
#502 1-4-8 Komaba Meguro Tokyo Japan,153-0041
TEL 090-7889-3604 FAX 020-4622-7170
< http://mixi.jp/show_friend.pl?id=550
>
Mobile 81-90-7889-3604 Phone81-3-5458-6226

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■クリエイター手抜きプロジェクト[130]Illustrator CS2編
タブを任意の文字にする

古籏一浩
───────────────────────────────────
タブを...や___など任意の文字列に置換するサンプルです。Illustrator CS/CS2では文字列の一致検索や置換処理に正規表現(正則表現)を利用することができます。正規表現を使ってタブコードを特定の文字に置換します。

以下のサンプルは文字列の最初に現れたタブを...に置換します。使い方は、置換対象となるテキストブロックを選択してからスクリプトを実行します。複数のテキストブロックを選択して処理できるようになっています。

sel = activeDocument.selection;
for (i=0; i< sel.length; i++)
{
selObj = sel[i];
if(selObj.typename == "TextFrame")
{
reg = new RegExp(String.fromCharCode(9));
selText = selObj.contents;
selObj.contents = selText.replace(reg, "...");
}
}

上記のサンプルでは最初に現れたタブコードしか置換しないため、複数行にあるタブコードを置換する場合には以下のサンプルを使ってください。
regExp()の2番目に"g"を指定すると全文が対象になります。

sel = activeDocument.selection;
for (i=0; i< sel.length; i++)
{
selObj = sel[i];
if(selObj.typename == "TextFrame")
{
reg = new RegExp(String.fromCharCode(9), "g");
selText = selObj.contents;
selObj.contents = selText.replace(reg, "...");
}
}

...ではなく任意の文字列に置換したい場合もあるでしょう。その場合は入力ダイアログを表示して、そこに置換したい文字列を指定します。以下が実際のサンプルです。入力ダイアログはIllustrator CS以降でしか利用できません。残念ながらIllustrator 10では駄目です。

str = prompt("文字を入れてください", "...");
sel = activeDocument.selection;
for (i=0; i< sel.length; i++)
{
selObj = sel[i];
if(selObj.typename == "TextFrame")
{
reg = new RegExp(String.fromCharCode(9), "g");
selText = selObj.contents;
selObj.contents = selText.replace(reg, str);
}
}


【古籏一浩】openspc@po.shiojiri.ne.jp
< http://www.openspc2.org/
>
Final Cut Studio 3が欲しいなあ。Motion 3だけでもいいんだけど。
使いたいソフトの発売が来月に集中しているから大変・・・

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■デジクリトーク
いきなり「感じた」
〜グレゴリー・コルベール作品展「ashes and snow」を見て

アライ・マサト
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ウィーン少年合唱団公演の入口で配られていた一枚のリーフレットから、偶然の幸運が始まりました。なげなく見た、白いターバンの女性と彼女めがけて飛んでいる大ワシのビジュアルは、クラシックのコンサートかオペラの公演をイメージさせるものでした。裏面に水中を泳いでる象と逆さまに泳いでる人の写真。単純にシルク・ドゥ・ソレイユのようなパーフォーマンスかと!?

A4二つ折りの見開きには、祈っているような少年とひざまづく巨大な象がセピア調の草原で向き合っいる写真。そこにはもうオペラやサーカスとははっきり違う何かが感じられ、ほとんど縁のないお台場へ行くことになりました。

観覧車のすぐ前、ニューヨークのピア54からサンタモニカのピアを経てお台場にやって来た、巨大な船体のようなノマディック美術館がありました。格子状に積み重ねられたコンテナと、正面の太い紙管の支柱が印象的。思わずカッコイイ! 写真展というより鉄製貨物コンテナで構築された建造物全体がコンテンポラリーな雰囲気でした。

少々うす暗い空間の中、セピア調の大型写真(約350×250cm)の一枚一枚に対峙すると、まわりの音が少しずつ消え、静寂な異空間が自然に視覚に入ってきました。ゆっくりと移動しながら、象と人をはじめ、動物と人間の交流が写し出された世界に心地よく同化し、包み込まれていくような感覚を覚えました。歩いていく先にオランウータンとの静かなひとときのショートフィルム(9分)そして、ゆっくりと中央に位置する広いスペースの大きなスクリーンへと続きます。

紙管で造られた円柱の椅子に座り、詩的に流れる動物と交流する究極の光景を60分鑑賞。特に、アーティストであるコルベール本人がアジアゾウやマッコウクジラと、ダンスを踊るかのような海中での映像は圧巻でした。

あのリーフレットにあったイヌワシとダンサーの映像も登場。美しく神秘的な映像で観る者を引き込んで、広場全体がひとつになったような感じでした。映像と交響したサウンドトラックが静かに体と頭を連打しながら。

会場の写真や映像には、タイトル・説明などが一切ありませんでした。ashes and snow(美と再生を示唆する)の言葉の意味もわからないまま、いきなり「感じた」だけでした。

あまりに私的な作品展レポートでは、伝わらないでしょうから、写真・映画・建築・美術・小説が一体となったプロジェクトの確かな情報とコルベールの言葉のひとつを記しておきます。

「すべての動物が共有している言葉と詩的な感覚を探る過程を通じて、私は、人間が動物と調和しながら生きていた時には存在したはずの共通の基礎を再発見したいと考えています。作品のイメージは、始まりも終わりもなければ、こちらとあちらや、過去と現在の区別もない世界を表しています。作品展全体から、驚きと静けさ、深い思考と希望を体験していただけたらと思います。」
(ashes and snow サイトより)< http://www.ashesandsnow.org/
>

チーターが美しかったなあ〜 人間と動物のピュアなハーモニーか…僕の右脳は言葉にならない創造の波動をたっぷり含んで、お台場の乾いた空気に戻りました。出口のショップでカタログでも、とサンプルのいくつかを手に取りため息が。ちょっと高くない!? 迷ったあげく小さな革製カバーの写真集を買いました。「ゾウは大空を飛ぶ」……。

【アライ・マサト/イラストレーター】arai-p@pictoration.com
5月の空気は気持ちいいですね〜自転車もゆっくりドローイングもゆっくり。
Line Drawing 右脳くんのドローイング[線をペンで描く・Photoshopで彩る]
毎日コミュニケーションズ刊
< http://www.pictoration.com/drawing/top-d.html
>

●「Ashes and Snow」ノマディック美術館・お台場
グレゴリー・コルベール氏が手がけた50以上の大型写真芸術作品や60分間の映画、2本の9分間の映像のエキシビション。ノマディック美術館は建築家の坂茂氏が設計し、写真作品は専用の手漉きの和紙に印刷され、カメラマンの中村宏治氏がゾウやクジラの姿を水中から撮影している。すべての作品は一切のデジタル加工等が施されていない。
会期:3月11日(日)〜6月24日(日)11:00〜19:00 金〜日10:00〜22:00
会場:ノマディック美術館お台場(東京テレポート駅正面のお台場特設イベント会場)
入場料:一般1,900円、高大生1,600円、小中生1,300円
< http://www.ashesandsnow.org/jp/index.php
>
< https://bn.dgcr.com/archives/20070320140600.html
>

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■展覧会案内
「〈写真〉見えるもの/見えないもの」
< http://www.syasinten.com/
>
< http://www.geidai.ac.jp/museum/exhibit/current_exhibitions_ja.htm
>
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会期:5月29日(火)〜6月17日(日)10:00〜18:00 月休
会場:東京藝術大学大学美術館陳列館(東京都台東区上野公園12-8 TEL.03-5685-7755)
内容:現代におけるさまざまな背景にあって、しかしながら偏在する芸術性を読み取り、写真の本来的な光景(見えるもの、見えないもの、あるいはそのどちらでもないもの)を感じる場の創造を目指す。芸術と写真の相克の時代を生きた中山岩太、写真に潜在する多様な可能性を求めた大辻清司、芸術と同態の行為としての写真を築いた榎倉康二のほか、国際的に活躍する作家とともに、注目を集める新世代の作家も多数参加。開催を記念してのトークショーにはじまり、映画上映、シンポジウム、座談会など、期間中は関連企画も多彩に行われる。入場無料。

【関連企画】
◇オープニング・記念トークショー
日時:5月29日(火)15:00〜
会場:藝大アートプラザ前テラス
出演:佐藤時啓、杉浦邦恵、飯沢耕太郎(写真評論家)
◇オープニング・レセプション
日時:5月29日(火)17:00〜
会場:藝大アートプラザ前テラス
◇特別上映 ドキュメンタリー映画『カメラになった男 写真家 中平卓馬』
日時:6月2日(土)、6月9日(土)各14:00〜
会場:正木記念館2階
◇トークショー
日時:6月2日(土)16:00〜
会場:正木記念館2階
出演:小原真史、北島敬三(写真家)
◇シンポジウム 現代美術のメタ写真
日時:6月3日(日)14:00〜
会場:正木記念館2階
出演:光田由里(渋谷区立松濤美術館学芸員)、中原佑介(美術評論家)、林道郎(上智大学准教授)
◇座談会「なぜ写真なのか 作家6人の実践から
日時:6月9日(土)17:00〜
会場:正木記念館2階
出演:小山穂太郎、佐藤時啓、柴田敏雄、鈴木理策、中里和人、山崎博(写真家/武蔵野美術大学教授)司会:前田恭二(読売新聞記者)

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■セミナー案内
JPC PDF委員会 定例セミナー
編集者必見! 無駄のない出版物やフリーペーパー作成法
〜+DESIGNINGに見るPDF/X-4を利用したワークフロー〜
< http://www.jpc.gr.jp/
>
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<主催者情報>

インターネットの台頭により情報の入手先は飛躍的に増加していますが、その影響を最も受けているのが出版物です。中でも雑誌の販売部数はこの10年ほど右肩下がりを続け、出版各社は模索を続けています。一部のファッション誌やフリーマガジンでは発行部数やページ数の増加が見られますが、カタログ化が進行しているだけで、コンテンツそのもののパワーは感じられません。

こうした問題を解決する方法の一つがデジタルワークフローです。先進的な出版社は既にコストダウンやスピードアップに成功していますが、大半の出版社はコンピュータを使っていながら、アナログ時代のワークフローのまま業務が進行しています。

今回のセミナーでは、早くもPDF/X-4によるワークフローを実現している「+DESIGNING(プラスデザイニング)」< http://www.plus-designing.jp/
>を事例として、Smart Connectionを利用し無駄を排除しながらスピード・品質ともに向上させたワークフローを紹介いたします。

主な対象者
・デジタルは苦手だと考えている編集者やデザイナーの方
・業務改革に悩んでいる出版社管理職や経営職の方
・PDF/X-4に興味のある制作スタッフや印刷業の方

プログラム
13:30〜14:10「Smart ConnectionとMac OS X Serverでライブな共同作業」
(株)恒陽社 グラフィック事業部マーケティングマネージャー 永島孝也氏
14:15〜14:55「Adobe Acrobatによる校正で飛躍的にスピードアップ」
株式会社グラファイン 赤羽紀久生(PDF委員会委員長)
15:10〜16:20「PDF/X-4を採用した理想的なワークフロー大公開」
株式会社毎日コミュニケーションズ +DESIGNING編集長 小木昌樹氏
16:20〜16:30 質疑応答

日時:5月29日(火)13:30〜16:30(13:15〜受付開始)
会場:TKP六本木ビジネスセンター カンファレンスルーム8
東京都港区六本木 6−7−6 pfアカデミービル4F
都営大江戸線・日比谷線 六本木駅 3番出口徒歩1分
※地図はこちら < http://www.tkproppongi-bc.net/access.shtml
>
参加費:JPC会員・団体会員=無料 一般=10,000円(税込)
※当日会場でお支払いいただきますのでご用意下さい。

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■イベント案内
CSS Nite premium (Osaka/200706)
< http://cssnite.jp/premium/osaka200706/
>
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日時:6月2日(土)13:00〜17:00
会場:梅田センタービル ホワイトホール(大阪市北区中崎西2丁目4番12号)
内容:公開が難しいクライアントとの守秘義務に触れるような案件ベースでのノウハウなど、通常のCSS Niteよりも「濃い目」のトピックを届けるというスペシャル版となっている。
・スペシャル企画
 矢野りんによるWebレイアウトのワンポイント添削
・スタディ・セッション
 ウェブサイトの色彩設計とは?/坂本邦夫
 Webレイアウトのセオリー/矢野りん
・ワークフロー・セッション
 AISHAにおけるWeb制作のワークフロー/伊東美沙貴、長尾大、坂本邦夫
参加費:16,800円
詳細・申込:< http://cssnite.jp/premium/osaka200706/
>

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■編集後記(5/28)

百億の昼と千億の夜・仏像界のトップスターはやっぱり阿修羅だと思う。中高の修学旅行で興福寺に行ったかどうか忘れたが(たぶん行ってない)、はっきりしているのは昭和43年3月18日のことだ。大学の春休みに、自転車で西国三十三カ所の一部をまわったときに訪れた。納経帳にすばらしく美しい筆文字で記録が残っている。でも、阿修羅像を見たかどうかは覚えていない。その後、ここ10年くらいの間に一度、大阪にでかけた際にどうしても阿修羅に会いたくて(まさに、会いたくてというかんじ)興福寺に行ったことがある。そのとき絵はがきを買ったが、全部モノクロでしかも網点がはっきり見える情けない印刷だった。カラーの阿修羅像のポストカードは、奈良市写真美術館(現・入江泰吉記念奈良市写真美術館)に行ったときに買った。正面やや右からの、もっとも美しい顔の見られるポイントから撮影だ。「日本の仏像」の「至極の一枚」がほぼそれに近い撮影だが、いままでの阿修羅とは微妙に違う表情で捉えられている。違う、これはわたしの阿修羅ではない。写真家によってずいぶん捉え方が変わるものだ(「日本の仏像」の写真家名は記載されていない)。阿修羅のあの眉をひそめた、ちょっと困ったような、機嫌の悪そうな表情がなんともたまらなく魅力的だ。司馬遼太郎「街道をゆく」で、阿修羅はこう表現される。「しかしながら興福寺の阿修羅には、むしろ愛がたたえられている。少女とも少年ともみえる清らかな顔に、無垢の困惑というべき神秘的な表情がうかべられている」「眉のひそめかたは、自我にくるしみつつも、聖なるものを感じてしまった心のとまどいをあらわしている」なるほど、そういう深い受け取り方、解釈があるのか。凛々しい少女の姿をとって阿修羅がマンガで現れるのは萩尾望都「百億の昼と千億の夜」(光瀬龍原作)である。40年以上前の単行本を大事に持っている。久しぶりに読み返したが、難解なこと変わらず。萩尾望都は間違いなく興福寺の阿修羅をモデルにしていると思った。こうなると、ハヤカワJA文庫の原作の方も読まなくてはならない。けっこう忙しい。(柴田)

Lalitamba 2: An Uplifting Literary Experience・神田さんがマリクレールに載ってる〜。女性ファッション誌にも進出ですかい。Joost.comが日本で浸透するとしたら、作り手が足りなくなるね。それ用の広告代理店とかさ。早めに勉強しておくのもいいかもね。/ノマディック美術館に行って来た。武さん山根さんペアのコラムを読んでぜひと思っていたダーガーとはしご予定だったが、そちらは時間が足りず断念。ノマディックにした理由は、建物ごと見られる機会はそうあるものではないという考えから。アライさんが書かれているように建物はかっこ良かった〜。映像作品は静止画が動いている感じ。どの瞬間でも絵になっている。作り込まれた構図が嫌いと言えば嫌いだし、好きと言えば好きだし……。出来すぎてて抜けがなくて遊びがなくて、なんだかコンテスト常勝学生作品を見ているみたい。動物と人間との共存という世界観は好きだ。気持ちいい。リラックスしすぎて何度も寝そうになる。一番の収穫は水中で男女が踊るところ。魚の大群の奥に人が見えてきたり。涙が出そうになっちゃったよ。水中のダンスは二度見たけれど、そこだけもう一度見たいなぁ。しかし映像だけなら無理して足を運ぶこともなかったか。生絵を見にいった方が良かったかなぁと思っていたり。/伊藤のりゆき氏の写真展が本日から新宿「ギャラリーちょーとく」にて。(hammer.mule)
< http://twitter.com/knnkanda
>  神田さんの
< https://bn.dgcr.com/archives/20070501140100.html
>
武さん山根さんペアのヘンリー・ダーガーコラム
< http://www.3oclock.com/blog/archives/2007/06/02-2309.html
>  NORIさん

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百億の昼と千億の夜
光瀬 龍 萩尾 望都
秋田書店 1997-04
おすすめ平均 star
star永遠なる時の果てに
starユダに滂沱
star会いたいって思いながら会えずにいる王へ。。
star萩尾望都、少年誌デビューの記念的SF作品
star文明の意味をSF的に読み解くと・・・

百億の昼と千億の夜 ウは宇宙船のウ 11人いる! 半神 スター・レッド



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百億の昼と千億の夜
光瀬 龍
早川書房 1973-04
おすすめ平均 star
star金字塔
star娯楽大作としての顔
star「百億の昼と千億の夜」というイメージ
star人生を左右される
starSFで神に迫る

百億の昼と千億の夜 果しなき流れの果に 百億の昼と千億の夜 2 (2) 百億の昼と千億の夜 1 (1) たそがれに還る



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Ashes and Snow, #2 (Ashes and Snow)
Gregory Colbert
Flying Elephant Books 2005-03
おすすめ平均 star
starスミからスミまで温度を保つミニ写真集

Lalitamba 2: An Uplifting Literary Experience Ashes And Snow: March 5-June 6, 2005, The Nomadic Museum, Pier 54, New York City On This Earth: Photographs From East Africa The Photography Book Katlick School

by G-Tools , 2007/05/28