[2327] 究極の紙の使い方

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<犬にそんなことを語りかけるおまえが好きだ>

■グラフィック薄氷大魔王[115]
 究極の紙の使い方
 吉井 宏

■ショート・ストーリーのKUNI[35]
 野良犬
 やましたくにこ

■イベント案内
 [第11回]文化庁メディア芸術祭の受賞作品が決定


■グラフィック薄氷大魔王[115]
究極の紙の使い方

吉井 宏
< https://bn.dgcr.com/archives/20071205140300.html
>
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何かにこだわり始めると、取り憑かれたようにそればっかしになっちゃいますが、また紙の話。

●究極の紙の使い方

取り回しのいいA5用紙の次の段階として試してみたのが、さらに半分に切断、A6のポストカードサイズ。もっと小さい名刺サイズでもいいけど、描くとき手で押さえにくいのでこのくらいまでかな。

または、適当な不定形サイズにハサミでジャキジャキ切り刻む。名刺サイズ〜A5サイズ程度まで。アイディアスケッチをきれいに描くとか、あとでバインダーにまとめようとか考えない。

つまり、わざわざファイリングできない不定形の紙に描いちゃうのだ。ファイリングはデジタルでやるから、紙のサイズは関係なし。これで、邪念に惑わされずアイディア出しに没頭できる。紙片にアイディアの断片をどんどん描き、机の上を紙片だらけにする。

かき混ぜ、目についたものに描き加えてさらに混ぜ、明らかに使い物にならない紙片はゴミ箱へ捨て……みたいな。あ、アレそっくりだと思った人がいるでしょ? そう、僕がイメージしているのもソレです。

昔、星新一氏が七転八倒しながらショートショートのアイディアをひねり出すようすを読んだことがある。メモや短い文章の断片や単語が書かれた紙片の山を引っかき回し、紙片を並べ替え、立ち上がり、座り、歯を磨きにいき……みたいな。

最近見た本で、その小さな紙片の集合体の写真を見れて感激。まあ、星新一氏の場合は、紙片の組み合わせから意外なアイディアが生まれるのを期待する方法なので、僕のとは本質的に意味がちがうけど。小さな紙片にバラバラに思いつきを描くのは、「取捨選択できる最小単位にまで分解」という意味で、ひとつの究極の方法だと思う。

●厚手の紙

もうひとつ気がついたこと。メモ書きやアイディアスケッチするには厚手の紙が具合いいです。ハガキくらいのしっかりした紙だと、左手で押さえる力が最小で済むし、よれたりめくれたりしなくて描きやすい。上記のような小さな紙にザクザク描くにも、「最小単位のアイディアカード」という感じに扱える。片づけは、ザザーッと集めて特大のクリップではさんでまとめちゃう。

●紙は安いです

先日、不要な紙をごっそり処分した。一時期、ノートやスケッチブックやルーズリーフ用紙をあれでもないこれでもないとやたら買い集めていたことがあった。また、A4コピー用紙に描くことをサバサバしてカッコいいなと思っていた時期があり、(メーカーや種類によって書き味がちがうので)どれにしようか500枚単位でいろいろ買った。

おまけに、しばらく前に処分したレーザープリンタの、封を切っていない用紙が山ほど。そんな、いつかお絵かき用に使えるかもしれないと貯め込んでいた紙、使いきれなかったノートを分解した紙や使用済みも含むコピー用紙の束をみんな捨てた。

なぜかというと、スケッチブックを切った紙やPMパッドなどの比較的高級で描きやすい紙を「とっておき用」として用意してあるのにぜんぜん使わず、もったいないからと書き味イマイチな古い紙を中心に使ってることに気がついちゃったので。ついでに、イマイチな筆記用具もどっさり処分。全部合わせても大した値段じゃないのに、せっかく買ったからと使いにくいものを使い続けるのは本末転倒。

紙をもったいながってる場合じゃない。コピー用紙なら千円出せばキロ単位で買える。フォークリフトで納品されるような量の紙を毎月買うのだって可能だ(たぶん)。仕事で紙の上に描かれるメモやスケッチから生み出される価値にくらべれば、紙の値段などほとんどタダみたいなもの。どれだけ超人的な枚数をドローイングに費やしたとしても、紙や鉛筆はとうてい経済的負担にはなり得ないのであーる。

○おまけ

紙が小さいと手で押さえにくいという点。そうだ! 大昔のWACOMタブレット「SD-421A」を引っ張り出して試してみた。この機種には「静電吸着板」が搭載されていて、静電気で紙を表面に吸着できるのだ(タブレットに下絵を固定して、トレースしやすくするための機能)。おおーっ! 小さな紙も左手で押さえる必要がなくてラクだ! こりゃあ革命的に描きやすいぞ! しかし、このデカいタブレットを机の上に置くのもなあ〜、と思ったら、同じことがセロテープで可能なのだった。つまらん。

○おまけ2

小さな紙をセロテープで固定すると描くのがラク。それならと、大判のポストイットに描いてみたところ、なかなかおもしろそうだ。気に入ったものは壁にいっぱい貼って眺める。描き足したり、はがして捨てたりとか。アイディアの熟成に役立ちそうだ。まあ、これもセロテープで代替可能だけど。ベタベタしてゴミがくっついたりするのは困りもの。でも、ファイリング不能という点で、目的がはっきりしていてイイかも。

【吉井 宏/イラストレーター】hiroshi@yoshii.com

12月1日からBloggerのシステムが変更されたらしく、サムネールをクリックすると本画像がブラウザで開かずにダウンロードされてしまう。「報告されている問題」に対処方法も載っているので、仕様ではなく不具合なのだろうけど、非常にヤダ。とりあえず、その「対処方法」でしのいでるけど、早く修正してほしい。

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■ショート・ストーリーのKUNI[35]
野良犬

やましたくにこ
< https://bn.dgcr.com/archives/20071205140200.html
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通勤客であわただしい朝の駅前で、おれはいつものように奈保子と会う。奈保子はキュートな肢体をはずませ、おれを見ると小走りでやってくる。

「おはよう、ジュンちゃん、元気?!」

そしてバッグからショコラティエ・エリカのチョコを取り出しておれにくれる。そうとも、おれは野良犬ジュン。おれはチョコのお礼に彼女の手を、そしてなめらかなふくらはぎからももの裏側までぺろぺろなめてやる。おのぞみならもっともっとなめてやってもいいぜ。

「あら、ジュンちゃんったら。いやん。電車に乗り遅れるじゃない、だめってば」

きゅふん。おれは悲しげな声を出し、いかにも残念そうになめるのをやめる。そして、改札口に消えて行く奈保子の後ろ姿を見送る。奈保子は何回も振り返る。おれは小首をかしげ、目一杯悲しそうな表情をつくる。おれは奈保子のために歌わずにいられない。

♪君の笑顔が僕は好きだよ
 僕はとっても愛しているよ
 君のその手にそっとふれたい
 僕は君だけ愛しているよ
 (井上陽水「愛は君」:井上陽水作詞)

その30分後、おれは公園で和子からパンをもらって食べている。

「ほれ、パンやで、クロ。今日はあんたの好きなカレーパンと違うて焼きそばパンやけど」

そうとも、おれは野良犬クロ。和子の前では。和子は毎朝公園にくる女だ。年は50代後半か。年下の亭主がいるがあまりうまくいってない。最近まで近所のスーパーのレジをやっていたが、リストラされていまは無職だ。そんなことは和子が勝手にべらべらしゃべるので知った。野良犬のおれにだ。人間はさびしいものなのだ。

「あんたの犬?」

おばさん仲間が和子に話しかける。

「いや、野良やねんけどね、しやけど、まあ私の犬みたいなもんやな。ほら、おいしそうに食べてるやろ。おなか減ってたんやなあ。ほんまに私がおれへんかったらこの子、どないなるかわからんのやわ」
「そうやろねえ」
「クロ、明日はカレーパンにしたるわな」
「クロ? この犬、茶色やのに?」
「昔つきあってた男の名前が黒田で、みんなからクロって呼ばれてたんよ。いまの亭主よりよっぽどましな男やったわ…ええやないの、そんなこと」

♪昔のことは忘れろよ 今のおまえがいればいい
 しあわせをしあわせを 今日からふたりで
 (五木ひろし「おまえとふたり」:たかたかし作詞)

さびしい女のためにおれができることは歌を歌うことだけだ。
泣くなよ和子。

おれはひとしきり街をぶらつき、あちこちで子供たちから「あ、犬!」と言われたり、犬の苦手な人間からは「きゃっ、犬」とびくつかれたりしながら時間を過ごす。それから夕方になると光代のアパートの近くに行く。暗くなってきた頃、まるで夕暮れにとけこみそうな地味な身なりの光代が帰ってくる。でも、おれを見たとたん、光代の目に星形とハートマークがいくつもきらめく。

「ピーター、来てたのね」

光代は非常勤で図書館に勤めている本好きな女だ。くわしいことはわからないが、もう40半ばは過ぎていると思われるのに独身だ。あたりをきょろきょろ確かめながら光代は「ペット厳禁」の張り紙のあるアパートの玄関から堂々と入り、自分の部屋におれを招き入れる。地味な外見の割にやることは大胆だ。

「ねえ、ピーター、男と女って結局はわかりあえないものなのかしらね」

おれは玄関に座り、彼女はすぐそばのローチェア。おれと彼女の前には同じコンビニ弁当。おれと彼女ののディナータイムだ。

「私、最近、神の存在ってやっぱり認めるべきなのかなと考えるようになったわ。ピーターはどう思う?」

おれは小首をかしげ、「?」という顔をしてみせる。難しくて困っちゃったというしぐさだ。

「そうねえ、ピーターにはちょっとむずかしいかもね。私ったらどうかしているわねえ。ごめんなさい」

人間はさびしいもんだぜ、本当に。
「ピーター、ずっと私のそばにいてね」
いてやるとも。おれの歌を聴け。

♪ララバイ なんにも考えちゃいけない
 ララバイ 心におおいをかけて
 ララバイ おやすみ涙をふいて
 ララバイ おやすみ何もかも忘れて
 (中島みゆき「アザミ嬢のララバイ」:中島みゆき作詞)

おれはこのように、野良犬としてはけっこう安定した毎日を送っている。奈保子、和子、光代のほかにもたまに会えば必ずうまいものをくれる女が何人かいる。仲間の中には野良犬暮らしがいやになり、子犬でもないくせにぶりっ子して人間に愛想を振りまき、どうにか番犬の座を得たやつもいるが、老後を考えるとそれも賢明な方法だろう。でも、おれの性には合わない。おれは縛られるのがいやなのだ。多少リスキーでも自由と引き換えなら仕方ないってことだ。

おれが女たちを利用している? とんでもない言いがかりだ。
おれは女たちを愛している。奈保子も和子も光代も他の女たちも、それぞれにふさわしいやり方で愛している。奈保子の前ではジュンちゃん、和子の前ではクロ、光代の前ではピーター、そしてその他の人間の前ではただの「犬」。おれはそれぞれのキャラを使い分け、演じ、その見返りとして食べ物やねぐらを提供してもらう。これは「愛」のひとつの形態なのだ。

おまえは見境がない? ポリシーがない? とんでもない言いがかりだ。そういうことを言うやつは単にキャパの小さいやつ、多様な女の愛を受け入れられるに足るセンスのないやつなのだ。

また朝が来る。おれは人目につかないようすっかり明るくなる前に光代のアパートを出る。そして駅前で奈保子と会う。

「ジュンちゃーん、おはよう!」

奈保子はバッグからスタバのコーヒーパイを取り出し、おれにくれる。おれは喜んでいただく。パイはまあまあの味だが、奈保子のミニスカは最高だ。

公園では和子がたこ焼きを持ってきていた。ほどよい加減に冷めている。おれはしっぽをぱたぱたとせわしなく動かす。若干演出が入っている。

「はいはい、いまあげるからな、クロ。そうかそうか、おなか減ってたんやなあ。わかったわかった」

和子は10個入りの船のままおれの前に置く。ありがたい。和子はいい女だ。しかし、犬につまようじは不要だぜ。

おまえの本質は何なんだいって?
質問自体がナンセンスだ。あらゆる存在は多面的なのだ。

♪風はきままに吹いている 鳥はきままに鳴いている
 どうせ男と生まれたからにゃ 胸の炎はきままに燃やそ
 意地と度胸の人生だ ままよなげくな いとしいお前
 明日は明日の風が吹く
 (石原裕次郎「明日は明日の風が吹く」:井上梅次作詞)

「ピーター、私の人生って何なのかしらねえ」
光代、犬にそんなことを語りかけるおまえが好きだ。

それは突然訪れる。

住民のだれかが通報したのだ。市のマークの入った車がやってきて、おれはあっけなく捕獲される。おれは荷台に揺られ、動物管理センターに運ばれて冷たい檻の中に入れられる。一緒に捕獲された仲間の話から、その檻に入れられている期間はわずか三日間だということを知る。それを過ぎると処分の対象になるのだ。だれも引き取り手が現れない限り。

冷たい檻の中でおれは夢をみた。女たちがおれを助けにくる夢。

「クロ、かわいそうにかわいそうに。もう安心やで。私がいてるさかいな」

「ジュンちゃん! いやん、どうして知らせてくれないの?! あなたの姿が見えないと寂しくて気が狂いそうだったわ」

「さ、帰りましょ、ピーター。今日は海苔デラックスよ」

誰も現れなかった。当然だ。もともと犬を飼える環境にないわけだし、そこんとこはおれも割り切っている。

♪めぐり逢って恋に落ちてそして傷ついて
 後悔はしないわあなたを愛した
 (テレサ・テン「カシオペア」:作詞山上路夫)

三日目。
おれを引き取りたいと言う女が現れた。その女は煮くずれたはんぺんのようなスマイルを浮かべておれに語りかけた。

「さあ、もう心配ないわ。私はあなたのような身寄りのないかわいそうな犬をこういう施設から引き取っては里親を探すボランティアなの。すぐにここから出してもらうわ」そして歌いだした。

♪お金いらない お礼もいらない
 たださんさんと太陽は降り注ぐ
 (坂本九「太陽はさんさん」)

おれの中の何かがぴくんと反応した。おれは吐き気を覚えた。毛が逆立ち、血圧が上がり、悪寒が走り、頭痛が耳鳴りを呼び、口内炎を引き起こし、水虫がぶり返して胃けいれんを起こした。おれの全身が総力をあげてこの女に抵抗していた。なぜだ? この女が愛だと思っているものがおれにはそうではなかったからだ。このおばはんのおれを見るまなざしは奈保子や和子や光代のそれとはまったく異質だった。顔がぶさいくだとか好みではないというのではない。おれを理解せずにおれを救えると思うなよ。

おれはがぶりとおばはんの手にかみついた。

「ぎゃー! なななな何すんのよ! こ、この薄汚い野良犬が!」

おれは直ちに処分されることになった。かまうものか。おれはおれの生き方を全うするだけだ。おれは歌う。

♪嫌だ嫌ですお天道様よ
 日陰育ちの泣きどころ
 明るすぎます俺らには
 (鶴田浩二「傷だらけの人生」:藤田まさと作詞)

おばはんは傷口を押さえ、おおげさに顔をゆがめつつ歌いながら去ってゆく。

♪かるく見るなよ命の重さ
 誰も秤にかけられぬ
 切ればまっ赤な血の出る躰
 それが命というものさ
 バカにするやつぁアー罰あたり
 (北島三郎「命」:宮原哲夫作詞)

「おい、同輩。寂しそうだな」

同じ檻の犬が話しかけてくる。おれより若くてたくましい体つきだ。何が悲しくてこんなところに。

「お互いもう長くないもんな。これでも食わないか」

そう言いながらそいつは、首輪の裏に隠していたチョコを差し出した。ショコラティエ・エリカ。しかも「マ・ボンヌ」だ。おれは「ビジュ」しか食べたことがない。

「奈保子っていう、チョコレートの好きな女にもらったんだ。いい女だったけど毎朝毎朝くれるもんで、余っててね。そうそう、いつだったか、NOKAのチョコをもらったこともあるよ。高級品らしいが、おれにはよくわからなかったね」

おれはショックで気絶しそうだった。後悔なんかしていない。後悔はしていないが…だれかおれに歌を歌ってくれないか。

【やましたくにこ】kue@pop02.odn.ne.jp
みっどないと MIDNIGHT短編小説倶楽部
< http://www1.odn.ne.jp/%7Ecay94120/
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■イベント案内
[第11回]文化庁メディア芸術祭の受賞作品が決定
< http://plaza.bunka.go.jp/festival/2007/
>
< https://bn.dgcr.com/archives/20071205140100.html
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<主催者情報>

第11回文化庁メディア芸術祭の受賞作品、功労賞、推薦作品が決定しました。今年度は、アート、エンターテインメント、アニメーション、マンガの4部門に、世界43の国と地域からご応募いただいた過去最大となる2,091作品から選ばれています。

アート部門大賞は、原爆ドームの90年間の歴史を膨大な写真をコラージュのように綴った映像作品『nijuman no borei』、エンターテインメント部門大賞は、新しいインターフェースによってゲームの新しい可能性を提示した『Wii Sports』、アニメーション部門は、河童と少年のひと夏の出来事を描いた劇場作品『河童のクゥと夏休み』、マンガ部門は、刑務官が死刑囚たちと向い合い葛藤する姿を描いた『モリのアサガオ』が受賞しています。

功労賞は、日本のテレビアニメの黎明期から、脚本家として活躍されてきた辻真先氏が選ばれました。

今年度の受賞作品の全体を通しての特徴は、作品として強いメッセージをもっていたり、作品の中に革新的なチャレンジが見られる作品が多く選ばれています。

なお、メディア芸術プラザでは、12月13日に推薦作品と受賞作品詳細情報、1月10日にシンポジウムやイベントスケジュールなどを発表していく予定。

●第11回文化庁メディア芸術祭 開催概要
会期:2008年2月6日(水)〜2月17日(日)10:00〜18:00 金20:00 2/12日休
会場:国立新美術館(東京・六本木)入場無料
主催:文化庁メディア芸術祭実行委員会(文化庁・国立新美術館・CG-ARTS協会)
問合せ:CG-ARTS協会「文化庁メディア芸術祭事務局」フリーダイヤル0120-454536 contest@plaza.bunka.go.jp

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■編集後記(12/5)

・今朝の新聞でヤバい出版広告を見つけてしまった。ヤバいのは制作関係者である。角川文芸出版の広告で、「知っておきたい」シリーズ8冊が並んでいるのだが、新刊の一冊「知っておきたい日本の神様」と同じタイトルの既刊本があるではないか。まさかと思って画像を見ると、正しくは「知っておきたい日本の神話」なのだ。うわ、やってしまった。関係者真っ青、誰にも気がつかれませんようにとひそかに祈るに違いない(誰でも気がつくって)。会社員編集者の時代もいまも、自分が編集に関わった印刷物の出来上がりを見るのがこわい。いままで恥ずかしい失敗を何度もやらかしてきた。このメールマガジンでも、校正ミスがたびたびある。ブログだったらこっそり直しておけばいいが、メールマガジンは発行されたが最後、修正しようがない。恥ずかしい間違いがあっても、そのまま読者に届いてしまう。だから、発行スタンドで手続きを進め、最後の「発行」をクリックするときいつも一瞬これでいいんだろうかと迷う。とはいいつつ、このごろ校正が甘いという指摘を受けるほど、じつはミスが少なくないのです。すいません。

年賀状そろそろ作らないといかんなと思う日々。「プレゼントを選ぶつもりで、年賀はがきをえらんでください」という日本郵便だが、ディズニーキャラクター5枚セット350円はまあいいとして、デザイン年賀というのがなんじゃこれー、プレゼントに使う人がいるだろうか。表面5種類、裏面35種類のデザインを組み合わせた、5枚組7種類のパッケージ各500円で販売、異常に高い。優れたデザインかというとよくわからないけど、わたしが年賀状デザインコンクールの審査員だったら、ほとんど落とす。デザイン年賀は大量の売れ残りを記録すると予測するが、どうなるだろう。(柴田)
< http://www.yubin-nenga.jp/main/html/products/design/
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デザイン年賀

・PSPのゲーム「勇者のくせになまいきだ。」の体験版をやった。自分は敵側の破壊神。といっても地下にダンジョンを作るためにブロック(土)を掘るだけ。このブロックの中には養分入りのものがあって、それを掘ると魔物が出てくる。生態系があって、最初はコケ。コケが増えていくとそのコケを餌にした別の魔物が出てきたり、魔物が卵を産んだり。しばらくすると勇者がダンジョンに入ってくる。自分が掘った土の中から産まれた魔物達が勇者と戦い、魔王が捕えられ出口まで進まれてしまうと負け。直接勇者に攻撃できない。体験版の続きが知りたくて買っちゃうかもしれない。でもやりはじめると睡眠時間削りそうでやだな。体験版のせいで寝坊したよ。はまる。(hammer.mule)
< http://www.jp.playstation.com/scej/title/namaikida/
>  公式

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勇者のくせになまいきだ。
ソニー・コンピュータエンタテインメント 2007-12-06
おすすめ平均 star
starうーむ、微妙かな・・。
star体験版をやってみて
star発売日がたのしみ
star体験版しかプレイしていないけど
star久しぶりに面白い

PATAPON(パタポン) みんなのGOLF ポータブル2 特典 携帯クリーナー付き 魔界戦記ディスガイアPORTABLE 通信対戦はじめました。 アナタヲユルサナイ モンスターハンターポータブル 2nd G

by G-Tools , 2007/12/05