■グラフィック薄氷大魔王[136]液晶タブレットにビニールを貼る方法/吉井 宏

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半年ぶりくらいで東急ハンズに行って、材料や道具などを物色。金属や樹脂素材コーナーを通りかかったときに「あっ! そういえば」と思い出したのが、液晶タブレットの描画面(液晶面)の摩擦の調整に使っていたビニールシート。

ここ数年は液晶タブレットをそれほど使ってなかったのだが、最近はラフ画をたくさん描く仕事があり、液晶タブレットCintiq17インチを引っ張り出してきて使っていたのだ。描画面に貼って使うビニールは何種類も持っていたのだが、端っこが折れたり皺が寄ったりして捨ててしまい、分厚いものしか残ってなくて、しかたなくそれを使っていた。
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いちばん描きやすいビニールシートは、10cm単位で売ってる0.3mmまたは0.5mmのもので、透かして見るとかすかにプツプツがあるもの(注)。紙みたいに自然な摩擦とは言い難いが、他のビニールシートよりも摩擦があって描きやすい。まして、アクリルやガラスのツルツルの表面に描くよりはるかにマシ。ただ、描画面のガラスが厚い17インチCintiqでは、そのプツプツのために色が少し滲んでしまう欠点があった。

とりあえず、そのビニールシートを買って帰り、17インチCintiqに貼り付けて描いてみると、やはり非常に描きやすい。色の滲みはしかたないが、モノクロの線画の作業ならそれほど気にならない。

で、思いついた。昨秋、プレス発表準備のためにWACOMの新しい液晶タブレットCintiq12インチを借りていたことがあった。描画面のアクリルが薄いんだから、あのプツプツビニールを貼っても色の滲みは少ないにちがいない!

・以前から冗談みたいに言ってた二つの夢が実現 液晶タブレット Cintiq 12インチ
< http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/20071031140300.html >

さっそくWACOMさんに無理を言ってCintiq12インチを貸してもらった(知り合いの何人もが僕の記事を見てCintiq12インチを買ってるのに、なぜか僕だけ持ってないのであった)。

ビニールを貼り付けてみた。おお〜! やはり描きやすい。ガラスが薄くて視差が少ないこともあって、実に自然に描ける。色の滲みも気にならない。12インチなので描くところはちょっと狭いのだが、どうしても使いたいときにちょっと使う以上に活用したくなる。早速、継続中のラフ何百個の作業をCintiq 12インチ上でやってみたが、スピードアップを実感。

(注)商品名はわからないけど、厚いタイプのもあって断面が紫色っぽいものとはちがうビニールなので注意。単純に透明なビニールシートは素材別に2〜3種類しかないので、もしハンズで買う場合は、目に近づけてみて微細なプツプツが多い、断面が青っぽい透明なものを探してください。っていうか、書き味の好みは人によってちがうので、いろいろ買って試してみてください。

●液晶タブレットにビニールを貼る方法

・用意するもの「ビニール」「吸水性の良いタオル」「スポイト」

1)準備
ビニールを液晶の画面サイズより少し大きめに切る。Cintiq12インチでは描画面のフチに溝があるが、機械内部に水が入ってしまう危険を避けるには、描画面全体よりかなり小さく切るほうがいい。古いCintiqでは周囲のフレームより5mm程度小さく切るほうが安全。スポイトに水を入れておく。ほんの少し台所洗剤などの界面活性剤を混ぜておくと良い。

2)ビニールの位置を決める
ビニールの裏側に指で数滴だけ水をつけ、ペタリと画面に貼り付ける。ビニールの下で水は拡がるけど、まだ空気のほうが多い状態。とりあえずビニールの位置を決めるだけ。

3)水貼りする
位置が決まったら、上側から3分の2程度をめくってスポイトで水を少しずつ注入。下側や左右に水が抜けてしまわないように注意。余計なところに水がはみ出しそうになったら、すばやくタオルで押さえて吸い取る。

4)空気を追い出す
ある程度水を注入してタオルで押さえると、空気が追い出されて水だけの状態になる。小さな気泡もタオルで押さえて追い出す。フチに近い部分はていねいにこすり、気泡をビニールの端から水と一緒に追い出す。

5)仕上げ
気泡をだいたい追い出しても、まだ水の膜の上にビニールが浮いた状態。この水の膜をできるだけ薄くするため、余分な水をしつこくこすってタオルで吸い取る。

すぐに使ってもかまわないけど、ビニールが薄い場合、ペンがビニールに引っかかって刺さってしまうこともあるので注意。一日くらいで水分がビニールを透過して蒸発し、完全に密着状態になります。

(ヘタすると内部に水が入って故障したり、通電したままやると感電したりするおそれがあります。やるときは自己責任でお願いします。くれぐれも水のはみ出しに注意してください。)

【吉井 宏/イラストレーター】 hiroshi@yoshii.com

iPodへの私的録音保証金の課金。明らかに著作権料の二重取りだと思うので、議論の余地はゼロだと思う。もし、iPodその他の再生機器のユーザーのほとんどが不正な音楽ファイルしか再生しないという事実があるのなら、保証金もしかたないとは思うよ。でも、そうでないユーザーには簡単な手続きで保証金が戻ってくる仕組みがセットでない限り、認められない。一律な課金では、音楽が好きな人はすべて不正使用者と決めつけてるに等しい。連帯責任なの? これって。iPodやMDや携帯電話って音楽著作権団体にとって恩人なはずなのに、なぜ目の敵みたいに扱うんだろ。

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