[2590] 全録時代の前にテレビ業界がやっておくべきこと

投稿:  著者:


<テレビはテレビだけではダメな時代>

■KNNエンパワーメントコラム
 全録時代の前にテレビ業界がやっておくべきこと
 神田敏晶

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 古籏一浩

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 絹谷幸二展/お絵かきの時代/エスニックミートボール
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■KNNエンパワーメントコラム
全録時代の前にテレビ業界がやっておくべきこと

神田敏晶
< https://bn.dgcr.com/archives/20090223140300.html
>
───────────────────────────────────
KNN神田です。

先週、まったく別の知人二人から「NHK特集の沸騰都市シリーズ」の録画はないですか? と声をかけられ、びっくりした。見過ごした番組ほど視聴するのは非常に難しいからだ。

一週間前の番組はすべて録画されているし、常に3台のハードディスクレコーダーがなんらかの番組を録画してくれている。しかし、テレビを視聴するというよりも、HDDの容量が少なくなり、新しく保存ができなくなるから、消去するために視聴するというスタイルになってしまった。

DVDやブルーレイに保存するということも行ってきたが、DVDのようなパッケージに保存したとすると、永遠に見ないという法則性があらわれている。すでに、光学ディスクを出し入れすることすら面倒になってしまった。ハードディスクの低廉化と共に、HDDへの全録テレビ時代はもうそこまで来ている。

1994年から250万倍もHDD容量は増えている。すでにバルクのHDDは1TBが8,000円台である。1GBあたりのコストはたったの8円だ。ブルーレイディスク50GBの5枚パックで4,000円くらいになってきたが、1GBあたり16円だ。HDDに残しておいた方が安くなる計算だ(4.7GBのDVDだと8円でちょうどHDDと同等である)。まだバルクのHDDが増設できるHDDレコーダーは少ない。しかし、PCであれば簡単だ。これからはHDMI接続が標準装備となるはずで、テレビとPCはますます近くなる。

つまり、ブルーレイに焼くよりも、HDDを増設して残した方がコストも安く、再生するハンドリングが楽になる現象があらわれてくる。Appleと東芝がブルーレイ市場に参入しない理由は、そこにあるのかもしれない。

おそらく、2010年南アW杯開催の頃には、HDDの増設可能な全録ビデオが多数登場していることだろう。その前に、録画率や再生率、番組のブログEmbed率なども測定する必要があるのではないだろうか。

そうなってくると、今やっているNHKオンデマンドやTBS無料見逃しサービスは意味をなさなくなってしまう。有料でテレビ番組を見せるというよりも、新たな広告体験を生み出すプラットフォームを、テレビコンテンツで作る必要性があるだろう。

2008年12月、NHKオンデマンドが有料で開始された。
< https://www.nhk-ondemand.jp/
>

「今までの視聴率ランキングにあらわれる視聴とはまったくちがった視聴パターンが確認できた。欧米では、オンデマンドによって、翌週のテレビドラマの視聴率にも好影響を及ぼしている」とNHKオンデマンド室小原正光部長は語る。

有料放送であるNHKが、さらにオンデマンドで料金を徴収する部分については、「権利処理費用やサーバーの運用費などである」と同部長は語る。
<
>

TBSは、2009年02月「TBSオンデマンド無料見逃しサービス」を開始。
< http://www.tbs.co.jp/minogashi09/
>

TBSは、広告挿入での視聴モデルを展開している。試験的ではあるが、先週、先々週などの人気ドラマをウェブで視聴でき、今週の放送に対しての番組宣伝が可能となった。

注目されるのはCMが挿入型となっており、工夫されているところだ。ネットの特性では、テレビのように4本も6本もCMを流されると、見ていられない。約10分ごとに、CMがたったの1本だけ挿入される。これは非常にいいアイデアだ。しかし、クリックしてスポンサーにリンクさせるというアイデアはなかった。

ただし、NHKは公共放送なので、民放よりも先に無料サービスを展開するわけには、道義上いかない。やりたくてもできない。民放は民放で、民放連の枠の中でのサービスのチョイだしでしか対応できない。少なくともないよりはましであり、成果をすべての民放で共有すべきだろう。

米国のHulu.comは、
< http://www.hulu.com/
>
News CorpとNBC Universalが設立したテレビ業界側からのアプローチである。無料広告モデルで、テレビと同様のVODで視聴させている。

つまりこれは、個々のユーザーがHDDで全録するのではなく、HDDの容量を節約している、クラウドコンピューティング的な全録システムになろうとしている点に注目してほしい。お勧めや人気番組なども、自分とのマッチングも進化し、行動ターゲティング広告と連動していくことは目に見えている。

CBSも人気ドラマをでネット配信している。
< http://www.cbs.com/hd/
>

もちろん、ABCでも...。
< http://abc.go.com/
>

Joost.comも専用アプリケーションではなくウェブブラウザで視聴が可能となり、iPhoneアプリケーションもすでに100万本以上ダウンロードされている。
< http://www.joost.com/
>

※Joostについてはこちらも参考までに
< https://bn.dgcr.com/archives/20070521140400.html
>

残念ながら、海外のテレビ局の配信の関係上、これらは米国内だけのサービスである(NHKのテレビ放送の海外版は無料で視聴できる)。しかし、インターネットでVPNをPCでインストールして視聴できる方法がある。

動画配信サービス「Hulu」の動画を日本から視聴する方法
< http://tokuna.blog40.fc2.com/blog-entry-1184.html
>

Hotspot Shield(PCのみ)という無料VPNソフトをインストールすれば、日本国内でも簡単に視聴ができてしまう。
< http://anchorfree.com/downloads/hotspot-shield/
>

国を識別するIPもVPNというネットワークでセキュアにすることによって、意味を全くなくしてしまえるのだ。ただし、無料VPNソフトなだけに、おびただしい広告とスローモーでヘビーな動画環境は覚悟が必要だ。それでも、米国のサービスを疑似体験するには十分だ。リサーチには十分に使える。

インターネット技術は、今までのいろいろな枠組みを思いもよらない方法のマッシュアップで変化させてしまう。すでに、国境というガイドラインそのものが、ウェブの世界では無意味化してきていることを象徴している。むしろ、言語による国境しか作れないと認識を変えたほうが良い。

米Yahoo,Incは、connected.tvでウィジットをテレビに搭載して、テレビ画面をスクリーンセーバー化してしまい、ディズニーABCテレビジョングループのアン・スイーニー社長は、「番組をどれだけ見られているかで広告を売るのをやめ、広告をどれだけ見ているかで販売する」と方針を変更した。

さらに、NBC Universalは、TAMiという新たなクロスメディアの視聴調査を実施しはじめた。
Total Audience Measurement Index(統合視聴者測定インデックス)
< http://www.jiten.com/dicmi/docs/t/29051s.htm
>

2008年北京オリンピックで、この測定によるとテレビだけよりも2割も視聴者が増えていることがわかる。

画像で見るとさらにインパクトがある。
< http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20090114/164041/
>

つまり、テレビはテレビだけではダメな時代が、すでに米国でははじまっているのだ。もちろん、CATVの中心の米国と、地上波中心の日本のテレビは同じ環境ではない。しかし、テレビ業界の価値を自ら高めるための、ネット活用を真剣に取り組まないと本当にマズいことになってしまうことだけは一緒だと思う。


MXテレビ 東京ITニュース 毎週月曜日21:30~ デジタル9ch
< http://www.mxtv.co.jp/it_news/
>

KandaNewsNetwork,Inc.< http://www.knn.com/
>
〒251-0037 神奈川県藤沢市鵠沼海岸7-10-12 グランドソレーユ105
KandaNewsNetwork,Inc. 代表取締役 神田敏晶
Mobile 81-90-7889-3604 Phone81-3-5458-6226

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■クリエイター手抜きプロジェクト[195]Illustrator CS3編
メールを送信する

古籏一浩
< https://bn.dgcr.com/archives/20090223140200.html
>
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Illustrator CS3は、なぜかソケット通信機能がありません。このため、Illustrator CS3単体ではメールを送信することはできません。かといってAppleScriptを経由するのもいまいちです。

そこで、Illustrator CS3にあるBridge CS3で、スクリプトを実行させる機能を使ってメールを送信させます。大量のバッチ処理などを行って帰宅した後に無事に終わったかどうかメールで送信させることができるようになります。

まず、メール送信のプログラムは前回とほぼ同じです。送り主がIllustrator CS3になっているだけです。変更箇所などは前回を参照してください。

以下のメール送信のプログラムを、ホームフォルダにsendmail.jsxという名前で保存します。


// Illustrator CS3からメールを送信する
// ↓ ここは使用しているSMTPサーバー名
var mailServer = "mail.dgcr.co.jp";
// ↓ ここが送信先のメールアドレス
var mailAddress = "dgcr@dgcr.co.jp";
// ↓ メールの題名
var mailTitle = "IllustratorCS3 mail test";
// ↓ ここが送信したい本文(英語のみ)
var mailText = "Illustrator mail test";
// ↓ ここでメール送信。何カ所も送りたい場合は、↓の行を増やすだけ
sendmail(mailServer, mailAddress,mailTitle,mailText);

function sendmail(mailServer, mailAddress,mailTitle,mailText){
var sObj = new Socket();
if (sObj.open(mailServer+":25")) {
sObj.writeln("HELO "+mailServer);
var txt = sObj.read();
// ↓ここが送信者のメールアドレスになります
sObj.writeln("MAIL From: IllustratorCS3@"+mailServer);
txt = sObj.read();

sObj.writeln("RCPT To: "+mailAddress);
txt = sObj.read();

sObj.writeln("DATA");

// ↓ ここが題名になります
sObj.writeln("Subject: "+mailTitle);
txt = sObj.read();
sObj.writeln(mailText);
txt = sObj.read();

sObj.writeln(".");
txt = sObj.read();

sObj.writeln("QUIT");
txt = sObj.read();

sObj.close();
}
}


保存したら、次に以下のスクリプトをIllustrator CS3から実行します。これでBridge CS3経由でメールが送信されます。以下のスクリプトの~/sendmail.jsxがメール送信プログラムの保存先のファイルパスになります。違うところに保存した場合には、このファイルパスも修正するようにしてください。

// Illustrator CS3からBridge CS3を経由してメール送信
var fs = new File("~/sendmail.jsx");
fs.open("r");
bridge2.executeScript(fs.read());


【古籏一浩】openspc@po.shiojiri.ne.jp
< http://www.openspc2.org/
>

HDDはハイビジョン映像を保存するため、買った台数はかなり多いのですが、滅多に壊れたことがありません。120GB外付けHDDは、14台がデイジーチェーンで繋がっていたりした時もありました。昨年は1TB HDDを9台買ったのですが、5台がSeagateの不具合にひっかかってしまいました。買った台数に比べてSeagateは不具合が少なかったんですが......。Fujitsuのは全部壊れました。MAXTORもたくさん買ったけど壊れたのは3台くらい。バックアップは、一般的なデータはWebで公開しておけばグーグルとかヤフーが自動的にやってくれるので(笑)大変便利。容量気にしなくていいですし。

・jQueryプラグイン作成講座、追加しました。
< http://www.openspc2.org/JavaScript/Ajax/jQuery_plugin/index.html
>
・Adobe AfterEffects CS4使い方辞典も追加
< http://www.openspc2.org/reibun/AfterEffectsCS4/
>

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■電子浮世絵版画家の東西見聞録[65]
絹谷幸二展/お絵かきの時代/エスニックミートボール

HAL_
< https://bn.dgcr.com/archives/20090223140100.html
>
───────────────────────────────────
横浜高島屋で開催されていた「絹谷幸二展」と、六本木で開催されていた「お絵かきの時代」のクロージングパーティーに行ってきました。

●絹谷幸二展──情熱の色・歓喜のまなざし

1998年の長野オリンピック公式ポスター「銀嶺(ぎんれい)の女神」で有名な画家、絹谷幸二さんの作品展です。ご本人が壁画画家と公言しているように、全ての作品が2~5メートルくらいという大きな作品群に圧倒されます。

入ってすぐ目にするのは「祭り」をテーマにした作品群。大きな画面に大きな祭り、そして歓喜し興奮する人々が描かれています。ねぶた祭りや三社祭、祇園祭等々、日本の祭りがテーマの作品の、画面に広がる鮮やかな色彩に圧倒されます。

絹谷幸二作品は、近づいてみると覆い被さってくるような色彩の氾濫に圧倒され、少し後ろに下がって見るとすべての色がまとまり、描かれた対象物が立体的に浮き上がってきます。

アフレスコ湿式画法を使った壁画制作している彼の作品は、生乾きの状態ですべてを描ききらなければ、絵の具が壁に定着しません。そのため、どの作品もものすごいスピードで描ききったのだと想像できます。そのスピード感が絵に封じ込められ、見る側を圧倒します。もちろん、展示作品はアフレスコではなく顔彩や油彩なのですが、くらくらと目眩が起こるようなパワーを感じるのは、物を捉えるスピードと描くスピードがアフレスコにより培われたものなのでしょう。

そして、イタリアをテーマにした作品群が続きます。まるで上空から見下ろす大きい街の全てを描ききったかのような作品中で、もっとも輝きを発するのが太陽です。この作品を見ると、彼にとって大切なのは、イタリアの街を描くことよりも太陽なのではないかと思います。富士山を描いた作品も数多くありますが、どの作品も富士山が主役というより、太陽を描くために富士を描いているかのように見えるほど、富士に山には必ず太陽と月が重なるように描かれています。

太陽と月は陰と陽をなし、全宇宙を司る力の源であり、人が生きる上で一番大切な心の象徴でもある、そういうかのように風景には、ぎらぎらと輝く太陽と対を成した月が描かれます。逆に、戦争を描いた作品は太陽が現れず、戦車や飛行機など、かなり具体的な兵器そのままの姿で描かれています。画面全体に悲しみが満ちあふれ、大きな声で反戦を謳わずとも、作品が伝えたいことに共感させられます。

ほかに立体作品など展示作品は数が多かったのですが、私がいちばん惹かれたのは人物像です。キャンバスに描かれた大きな人物は、打ち付けられた数多くの色彩のそれぞれが一人一人の人物であるかのように、お互いに励まし合い優しさや強さを現しています。

見ていちばんはじめに感じ、頭の中で言葉になったのは「色彩が吠えている!」でした。私も人物を描くのが好きで、多くの人物像を描いていますが、絹谷作品はまさに生の賛歌をそれぞれの色が叫び吠えているのです。印刷物ではとても感じることの出来ない、とても刺激になった展示作品群でした。

・絹谷幸二公式サイト
< http://www.artstyle.jp/koji/index.html
>

●お絵かきの時代

現在イラストレーターとしてご活躍されている方達の、子供の時の絵に焦点をあてた展覧会です。網中いづるさん、安斎肇さん、飯田淳さん、上田三根子さん、サイトウユウスケさん、寺田順三さん、原子高志さん、原田治さん、平松昭子さん、福田利之さん、ラジカル鈴木さん達の、子供時代に描いた絵と絵日記+当時の写真、そして現在の作品をセットにした展示です。

この展示のアイデアに惹かれて行ってきたのですが、正解でした。どのイラストレーターの子供の頃の絵からは、現在の画風に共通した部分が多く見られるのです。線を強調して描くイラストレーターは、子供の頃から物の稜線に興味を引かれ、面を捉えた作品を作るイラストレーターは、子供の頃からクレヨンで面を作っていっています。子供の頃の作品はどれも自由奔放で素敵です。

そして、もっとも興味深いのが色の使い方です。友人のラジカル鈴木さんは、子供の頃とても動物が好きだったそうで、現在の人物を中心に描く作風とは少し違うのですが、その頃に培ったカラフルで多彩な色使いが今もなされています。残念ながら展覧会は終わってしまったので、ギャラリーアーカイブに残された案内葉書に使用した上田三根子さんの絵しか見ることは出来ないのですが、これだけでも現代の作風に共通するところを見られますよね。

・GALLERY TOKYO BAMBOO
東京都港区六本木7-4-14 TEL.03-3405-0556
< http://www.biscuit.co.jp/bamboo_new/exhbit/index.html
>

◇本日のお薦めYouTube Music──Alice Coltrane

古いJazzファンならご存じ、ジョン・コルトレーンの夫人で希なジャズハープとピアノ奏者です。今回は演奏する姿を見てみたいと思い探してみました。流れるようなハープの演奏は、インド音楽と融合したような独特のテイスト、現代音楽にも通じるものを感じます。今回探した曲は"A Love Supreme"です。
しかし、残念ながらYouTubeでは見つかりませんでした。現代のようにビデオが使える時代ではない作品なので残っていないのでしょうね。

Alice Coltrane Lonnie's Lament─from "Crescent"(John Coltrane)
- Warsaw 1987
<
>
Alice Coltrane in Bombay
<
>
ハープの演奏はついにlast.fmで見つけました。音もこちらの方が良いです。
< http://www.lastfm.jp/music/Alice+Coltrane/_/A+Love+Supreme
>
私がAlice Coltraneの"A Love Supreme"をテーマにして描いた作品はこちら(左側)です。クリスタルピアスは地球をイメージしています。
< http://hal-i.com/eldorado/sd002.html
>

John Coltraneの演奏もどうぞ。
John Coltrane - A Love Supreme─1965
<
>

●エスニックな気分を満喫するミートボール

今回は、言ってみればハンバーグのようなものですが、香辛料をたっぷりきかせて独特の風味を強く出しています。東南アジアへは行ったことはありませんが、噛みしめると気持ちはタイやベトナムにひとっ飛びです。香辛料は、インド旅行のお土産としていただいたクミンシード、コリアンダーパウダーをたっぷり使用しました。

合挽肉300グラムに香辛料のクミンシード小さじ2、コリアンダーパウダー小さじ1、塩、コショーをボールに入れ、良く混ぜ、卵1個とパン粉1/2カップ、オリーブオイルを加え、さらに良く混ぜて種は出来上がりです。これを一口大の小判型に丸め、オリーブオイルをひいたフライパンで表面にきれいな焦げ目を付けて焼き上げます。すべて焼き上がったら、同じフライパンで、パプリカ、レンコンなどの野菜も焼いて肉の上に盛りつけます。付け合わせは、キャベツを大きめにカットして焼き、塩、ブラックペッパーで軽く味付けしたものです。野菜を焼くと、茹でた野菜と違って甘みが増し、栄養素も逃げて行かないような気がします。
< http://www.dgcr.com/kiji/20090223/01 >

今回は、食べる時に合わせるソースを2種類作りました。赤い方はトマトの缶詰め、または完熟トマトとニンニクのみじん切りをオリーブオイルで炒め煮詰めます。味付けは塩とチリペッパー、カエンペッパーです。もうひとつの白いソースは、プレーンヨーグルトにオリーブオイルと塩、ブラックペッパーを入れたヨーグルトソースです。どちらを使っても美味しくいただけますが、オーロラソースのように両方を混ぜて使うのも美味しいですよ。
< http://www.dgcr.com/kiji/20090223/02 >

【HAL_】横浜在住アーティスト hal_i@mac.com
Web < http://homepage.mac.com/HAL_i/
>
Web < http://lohasfood.exblog.jp/
>
Web < http://Web.mac.com/hal_i/
>

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■編集後記(2/23)

・「週刊文春」2月26日号で「戦後最低の総理」ランキングが発表された。新聞広告を見たとき、ああこれは麻生首相たたきの企画だろうと直感、果してその通りだった。1位・麻生太郎、2位・宇野宗佑、3位・福田康夫、4位・森喜朗、5位・安倍晋三、6位・小泉純一郎、7位・村山富市、8位・細川護煕、9位・田中角栄、10位・竹下登とある。これは識者と2000人のアンケートによるもので、戦後30人の首相の中で最低だと思う人を3人選び1位に3点、2位に2点、3位に1点を配点して集計したという(ホントかよ)。1位麻生2357点、2位宇野1748点、3位福田1649点と、麻生が突出した最低ぶりである。しかし、こういう役立たずの虫干し企画では、現役を加えないのが最低限のルールである。人気急落中の現役首相をリストに入れれば、マイナスの点数を稼ぐのは当然で、ためにするアンケート(そんな言葉あるか)である。結果として麻生ではなく、ワースト麻生という結論がまずあって、それからアンケートの体裁をとったということだろう。未曾有の経済危機の中で、たしかにブレが目立ってこころもとない麻生首相ではあるが、それなりにがんばっていると思う。支持するしかしょうがないだろう。最低のレッテルを貼るには早過ぎる。ま、「戦後最低の総理」は興味ある企画であることは確かだ。わたしに選ばせろ。1位・村山富市がダントツで、2位・小泉純一郎、ほかはドングリの背比べ。政治は「国民的人気」や「支持率」などという不確かなものに左右されてはならない。日本がこうなっちゃったのも、「純ちゃん、純ちゃん」と騒いだ愚民どものせいだ。「国民のレベル以上の政治家は生まれない」、あの小沢一郎でさえ使っているこのフレーズ、情けないけど真実だ。(柴田)

・NHKスペシャル「うつ病治療 常識が変わる」を見た。誤診と新しい治療法の話。うろ覚えでごめん。医師免許があれば、専門的な勉強をしなくても開業できる。儲け主義の医者がいる。様子を見ながら薬を増やしていくべきなのに、初回から大量の薬を処方したり、処方箋を出さない。薬を飲み続けると倒れたり、尿が出なくなったりするが、医者に「副作用では?」とは聞きにくい。患者が多すぎて、診察に5分程度しかかけられない医者がいる。イギリスでは(薬での治療に頼りすぎず)、不安の要因を探るべく、対話によって患者自身の気付きを促す治療が増えつつある。対話での治療の方が再発率が低い。国としては医療費が減るのもメリット。日本の話。ある患者さんが、数件のお医者さんにかかったら、すべて違う薬が出て疑問に思った。ゲストに呼ばれていた先生に見てもらうと、それぞれの医者がその患者さんに対して診断した結果が違うためだろうと。見分けにくく、誤診があるらしい。10年治らなかったうつが、その先生に出会って治った。ずっと症状に合わない薬を貰っていたら治らない。厚生労働省としては、医者は正しいと思って処方しているわけだから、介入しづらいが、今後は対応していきたいとの回答(具体的な方法は忘れた)。最新の機械では、脳の働きの違いによって、見分けがつくようになったので、実用化が待たれるところ。だいたいこういう内容だった。/うつ病の人が見て良い番組なのかわからない。こういう番組を見て、どう感じるのか予想がつかないから。光明になるのかどうかわからない。家族は見た方がいいと思う。長年薬を飲み続けている人は、別の医者にかかってみた方がいいかもしれない。(hammer.mule)
< http://www.nhk.or.jp/special/onair/090222.html
>
再放送は2月25日(水)午前1時05分~2時18分(24日深夜)総合テレビ