[2616] ウソツキはクリエイターのはじまり

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<オレもワタシも招待状が届いてたんですが>

■MKチャット対談
 ウソツキはクリエイターのはじまり
 笠居トシヒロ&まつむらまきお

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 WACOM intuos4 発表
 吉井 宏

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http://www.okidata.co.jp/creators/topcreator/index.html?degi090402


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■MKチャット対談
ウソツキはクリエイターのはじまり

笠居トシヒロ&まつむらまきお
< https://bn.dgcr.com/archives/20090401140200.html
>
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かさい: まいどー、笠居です。 暖かくなった思ったら、また寒なったり、どっちかにしてくれんかなあ。ホンマ

まきお: どもども、まつむらです。いやほんま、うっかり先走って咲いてしもた桜がひっこみがつかなくて往生してますなぁ(笑)

かさい: 今年の花見はタイミングが難しいぞぉー(笑)あ、今度の土曜日はFPS Liteがありますよ。その後で花見するとかいってるから、終わった頃にいこうかしらんw
< http://www.fps2008.org/index.php?ID=116&cID=1
>

まきお: ちゃんとセミナーから行きなさい(笑)ところで今日はあれですよ、エイプリルフール

かさい: 今日というか、この原稿がデジクリに掲載される日が4月1日って事ですね。>四月馬鹿

まきお: 毎年、ネット上ではあちこちでウソ記事が出るよね〜。せっかく配信日が4月1日なんで、わしもなにかウソをつこうと思ったんだけど、根が正直ものなので、ウソを考えるのが苦痛で苦痛で…

かさい: よーゆーわ、年がら年中ウソばーっかりゆーてるくせに(笑)

まきお: なにをいう〜(笑)

かさい: 日常的にウソばっかり言うてるから、改めてウソ考えよう思ても思いつかんだけやろー。なんも考えんと、適当に思たこというたらええねん。それがウソやw

まきお: いやいやいや(笑)なになに、Wikipediaによると「日本では4月1日は、『日ごろの不義理を詫びる日』だった。」。うーん(笑)すまん、わしがわるかった(笑)

かさい: それはホンマか?(^_^; しかしまぁ、よくそんなにホラ話が次から次へと出て来るよねえ。感心するわ

まきお: なんでホラやねん(^_^; 人聞きの悪い(^_^;

かさい: 去年のエイプリルフールはイギリスのBBCが作った「飛ぶペンギン」のニュースが話題になったけど、今年はどうかねー

まきお: 最近はCGなりなんなり、ビジュアル的にはなんぼでもウソつけるしなぁ。こんなんとか
< http://www.nirahlee.com/iswwr/index.php?option=com_content&task=view&id=31&Itemid=1
>
    STARWARSが歴史的事実だったら、というサイトですが、sw好きならかなり笑えます(笑)

かさい: 逃げてる女性が時代がかってるな(^_^; BBCはかなりCGのない昔からエイプリルフールのウソニュース作ってたみたいだよ。最初のウソニュースは、木になるスパゲティの収穫、というネタだったとか。そもそも、エイプリルフールってなんで始まったのかね?

まきお: wikiには諸説書かれているが…まぁ人間もともと、うまくだまされるのはキライじゃないんだよ。映画しかり、小説しかり、「よくできたお話」はみんな好きだからね〜

かさい: 最初から架空の話だとわかってるエンターテイメントとはちょっと違う感じがするけどな。「うまく」ってのが難しいよな

まきお: 4/1はみんな覚悟して挑むんだからエイプリルフールはエンタメでしょう。ウソとホラはまた違うっちゃあ違うか

かさい: エイプリルフールは、どっちかっていうと「ホラ話」のほうがニュアンス近いかな。人を傷つけるようなウソはNGなんでしょ?

まきお: 詐欺もあかんよ〜(笑)

かさい: 詐欺は悪質ですね(^_^; っていうか犯罪だぞ>詐欺

まきお: ネットは多いからねぇ。そういや4/1は毎年入学式や入社式なんだが

かさい: へぇ、成安は4/1なの? 早いね

まきお: 自分歴を振り返っても4/1が多かった気がするが。どうもね、あれ、落ち着かないね(笑)ほんまかなぁって(笑)

かさい: 落ち着かんやろな(^_^; ウソやったんちゃう? ずーっとw

まきお: 映画「マトリックス」みたいなもんでね(笑)「トゥルーマンショー」って見た?

かさい: あー、見てない。話は知ってるけど

まきお: だいぶ前の映画だけど、TVでずーっと人生を放映されつづける男の話

かさい: ずーっと世界中から監視されてるわけだよな

まきお: 本人だけが、それが仕組まれたドラマだとは知らないってやつ

かさい: 壮大なドッキリなわけだけど、知ったらショックだよなあ。そもそもなんで人はウソをつくのか? 必要に迫られてなのか?

まきお: んと、それはねぇ、本来、ウソと現実ってのはそんなに境目がないからだと思う

かさい: 境目あるでしょう。現実にあったことは事実。なかったことはウソでしょう。全然ちゃうぞ

まきお: と思うでしょう? でもね、たとえば先週の日曜日の晩飯、なにを食べたか憶えてる?

かさい: 先週の日曜日〜〜? あ、デジハリの授業のあと、飲みに行って海鮮の類をしこたま食べたぞ

まきお: 外食かぁ。月曜の夜は?

かさい: 家でメシ食ったなあ。おかずはなんだったかなぁ?

まきお: たとえば、ギョーザだったとしましょうか。でも、その日にギョーザを喰った、ということは時間がたてばたつほど、事実だったと証明できなくなる

かさい: まぁ証明する必要もないからなぁ

まきお: 事件にまきこまれて、証明する必要があったとしても、案外、客観的な証明は難しいよね。歴史的事実ってのも、ほら、○○はなかったとか、あったとか、大事件ですら、客観的に事実であるということを証明するのは難しいのよ

かさい: でもさぁ、それはウソではないでしょ。記憶や記録に残ってないから事実を証明できないってだけでしょ。ウソってのは「意図的に事実に反する話を流布すること」だと認識しとるよ、少なくともオレはね。

まきお: いやいや、真と虚の境目の話ね。つまり、自分自身の中でも、それが事実だったのか、自分の妄想勘違いだったのか、けっこう人間はいいかげんでそういう「あいまいさ」が「ウソ」というものにつながっているのだと思うよ。ウソもつき続けると、本当になるっちゅーじゃないっすか(笑)

かさい: ならんならん(^_^; ま、図らずも(他人にとっては)ウソを言ってしまうということはあるだろうけど、ここはエイプリルフールということで、意図的なウソのほうを探求しようじゃないか。だいたいにおいて、ウソをつくシチュエーションとしては2通りあると思うんだが

まきお: ふたつ…

かさい: 一つは自分の都合で、真実を曲げたい場合。失敗や悪事を隠すため、とか、いわゆる詐欺・詐称の類だな

まきお: まぁ誤魔化しとか言われるやつですか〜

かさい: 子供が親に叱られるのがイヤでつくウソ、ってのが基本だな(笑)

まきお: 朝、家を出ようとしたら、ドアの前に笠居さんが倒れていて、救急車呼んだりしてて遅刻しましたー、ってやつ(笑)

かさい: そうそう、ってなんでオレが君んちの前で倒れてるねんな(^_^;

まきお: さぁ(^_^;

かさい: まぁ、こういうウソは、かわいいのもあるけど基本よろしくないね。もう一つは、いわゆる「ホラ話」つまりフィクションだな。エンターテイメント性があって、聞いた人もウソだとわかったあとも楽しんだ感のある話。脚色といってもいいか

まきお: その倒れていた笠居さんが巨大化して襲ってきたので自衛隊呼んで、闘っていたので遅刻しましたーとか

かさい: 基本オレが倒れてんのね(^_^;

まきお: なりゆきで(笑)他のパターンもあるっしょ

かさい: たとえばどんな?

まきお: 「キミに幸せになってほしいから身をひくよ」とか(笑)

かさい: 男女間の駆け引きってやつ?

まきお: いやいや(笑)状況が難しいな、正直ものだから(笑)相手を傷つけないためにつくウソってやつさぁ

かさい: ウソも方便ってヤツですか。

まきお: まぁどれも紙一重だけどねぇ

かさい: だね。そういう細かいのでいうと、ブラフってのもあるね。

まきお: 右だとおもわせておいて〜〜〜〜〜〜左っ! とか

かさい: それはフェイント。ブラフは、大風呂敷を広げるとか、カマをかけるとかそゆやつ

まきお: スパイ大作戦ってあったじゃないっすか。あれ、好きでねぇ

かさい: はいはい。ミッション・インポシブルじゃなくて、昔のTVシリーズのほうでしょ?

まきお: そうそう。敵の要人の機密を知るために、状況を用意して、みんなでだまして、最後にうっかり相手がその機密を漏らしたら、はいさようならみたいな。コンゲームちゅうのかな、あれも

まきお: だますシチュエーションがおおげさになればなるほど面白い

かさい: ま、それこそオハナシですけどね(^_^;そうだ、まつむらさんがついた、いままでで一番大きなウソって、なに?

まきお: だーかーらー、おいらは正直者なんだってば(^_^;

かさい: あーそれが一番大きなウソだな(笑)

まきお: ウソはつかないですよぉ。ウソだった場合は本人もそう信じてただけで(笑)

かさい: 自分で自分にだまされてるわけね(笑)

まきお: まぁ、妄想癖はある方だと思いますが(笑)

かさい: いっそミュンヒハウゼン卿レベルで妄想して頂きたい(笑)

まきお: そういう笠居さんはどうなのかねー

かさい: オレはねえ、ウソツキですよ(笑)というか、後付けばっかりですね。行動する前にあまり考えないのでw

まきお: 人間そのものがウソっぽいと(笑)

かさい: 人間そのものがウソっぽいとはなんだー(^_^;

まきお: いやー、そのヒゲがいかにも(笑)

かさい: まつむらさんのヒゲのほうが怪しいじゃないか(^_^;

まきお: まぁクリエイティブ職なんてのはさぁ、ウソ製造業みたいなもんだから、ヒゲのひとつやふたつ(笑)

かさい: JAROに訴えられるぞ(笑)

まきお: 漫画とか描く人間はまぁ、日常的にウソばっか考えてるからなぁ

かさい: ミステリー小説なんてのも、読者をいかにだますかってことだよね

まきお: ミステリーに限らず、恋愛小説であってもなんであっても、フィクションはみんなそうだよ。リアリティに依存する場合もあるし、ナンセンスやギャグみたいに、ホラ話で笑わせるってパターンもあるなぁ

かさい: やっぱ、エイプリルフールは、エンターテイメント性のあるホラ話がいいね。その日のウチなら何度ウソついてもいいんだっけ?

まきお: 午前中だけ、って聞いたことがあるよ

かさい: 午前中だけかあ。。。難しいな。特にオレらの業界の連中は、午前中寝てるヤツ多いからなw

まきお: たしかに(笑)

かさい: でもま、どうせなら歴史に残るようなウソをついてみたいねー

まきお: 歴史…(笑)

かさい: オーソン・ウェルズのラジオ番組みたいな。「宇宙戦争」だっけ?

まきお: あー。あれはウソではなく

かさい: そそ、あれは期せずして視聴者が勝手にだまされたわけですが

まきお: そうそう。演出がリアルだったのでね

かさい: 基本的には「狼が来たぞー」の類なわけですが、あのレベルで何かやってみたら面白かろう

まきお: 信用なくすよ(^_^;

かさい: いや、レベルの話でね(^_^; 例えば、TVのドッキリ企画して、タレントがだまされてるのを楽しんでたつもりが、実は視聴者全員だまされてた、とかね。これは、ちょっと物理的に無理がありますが(^_^;

まきお: この話をしていて、実は、ひとつ気が付いてしまったことがあるのだ

かさい: 気が付いたって何に?

まきお: デジクリという存在そのものがウソだった…

かさい: ええええええええぇぇぇ(^_^;

まきお: 15,000部というのはウソで、実はわしと笠居さんにしか配信されていない…12年だまされて続けていたのだ……

かさい: それ、ウソついてるほうになんかメリットあんの?(^_^;

まきお: 実は裏で進行するとあるプロジェクトから目を逸らせるのが目的で…

かさい: スパイ映画かよ(^_^; じゃぁ、打ち合わせに行ったときや、セミナーのあとで「デジクリ読んでます」って言ってくる人は、全員仕掛け人なのか?

まきお: そうそう、当然仕込み! 事前に濱村さんと柴田さんが仕込んで廻ってる…

かさい: じゃぁ、オレらの知り合い、全員仕掛け人じゃん!!

まきお: あ、柴田さん、ハマムーも…どうしたんですか、そんなコワイ顔して…あ、なにを…うああああああっ!

【笠居 トシヒロ/WEBクリエイター・デザイナー、デジハリ大学院客員教授】
< http://www.mad-c.com/
> < mailto:kasai@mad-c.com >

3月末に行われたWACOMさんのパーティで、招待客全員に新製品のIntuos4と各自の名前入りの筆圧ペンがプレゼントされたそうな。オレも招待状が届いてたんですが、仕事の都合で欠席。あとで参加した人の話を聞いて後悔でのたうち回りました。。。orz ってそれもウソだったりして。。

【まつむら まきお/まんが家、イラストレーター・成安造形大学准教授・
TSUTAYA会員】
< http://www.makion.net/
> < mailto:makio@makion.net >

Intuos4のレビューを今出ている「MacFan」で2ページ書きました。いいっすよ、Intuos4。

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■イベント案内
FPS lite vol.1 FlashCS4実践仕事術 〜春の宴〜
< http://www.fps2008.org/index.php?ID=116&cID=1
>
< https://bn.dgcr.com/archives/20090312140200.html
>
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日時:4月4日(土)15:00〜18:00 14:40受付開始
会場:デジタルハリウッド大阪校(大阪市北区西天満6-5-17 デジタルエイトビル1F)
参加費:1,000円(当日のみ)
内容:宇都宮頼子 CS4キラキラかわいいアニメーション術
   森 巧尚  CS4スクリプトアイデア集
定員:100名
主催:FPS実行委員会
協力:日刊デジタルクリエイターズ/デジタルハリウッド株式会社
特別協力:株式会社paperboy&co.
参加お申し込みはこちらからどうぞ
< http://atnd.org/events/430
>

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■グラフィック薄氷大魔王[174]
WACOM intuos4 発表

吉井 宏
< https://bn.dgcr.com/archives/20090401140100.html
>
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先週、タブレットの新製品「intuos4」発表パーティに行ってきました。WACOM特設サイトのコメントのため、しばらく前から使ってました。感想は「intuos 4 クリエイターズインタビュー」に提供したコメントのとおりですが、かなり良いです。初代intuosが出た11年前、もうこれ以上タブレットに進化の余地はないだろうと思ったものですが、予想を越えてどんどん使いやすくなっていきます。

・WACOM intuos4 製品情報
< http://intuos.jp
>
・intuos4 クリエイターズインタビュー
< http://tablet.wacom.co.jp/store/link/?lid=1407
>

●超軽いON加重、筆圧レベル2048段階

性能的に一番のポイントとなるのが、ON加重(どれだけ力をかけるとペンのスイッチがオンになるか)が、intuos3の10グラムに対してintuos4では1グラム!という点。ドライバで最低値に設定した場合、ホントに描画面にペン先がかすかに触れただけで描けます。intuos3より軽い描き味がはっきりわかります。筆圧レベルが倍の2048段階になり、軽い筆圧で描いてるときの繊細さは明らかに段違いです(Windowsでは、2048段階を使うには個別の設定が必要だそうです)。

これが何を意味するかというと、ペンの入り・抜きのブラシサイズや濃度の滑らかな変化をどうにか表現できていたintuos3に対して、intuos4ではペンの入り・抜きそのものに微妙な表現を加えられる。次元が一つ上がった感じです。さっそくやってるのは、鉛筆を長めに持ってスケッチするように、軽くかすらせるように描くこと。それは今までのタブレットではほとんど不可能だったのです。

●ファンクションキーやホイール

ボタンは片側にしかありませんが、タブレットを180度回すことで左右どちらにもできる、X軸対称のデザインになってます。タブレットの端をつかんで書く場合、ファンクションキーやホイールを親指で押しやすくなったので、イスに深々と座ったままリラックスして作業できます。4つ並んだボタンは高さに差がつけてあり、どのボタンに触れているか感触だけでわかるようになったのも賢いです。

ホイールは中央のボタンを押して割り当て機能を切り替えられ、ブラシサイズ変更や画面拡大縮小、Photoshop CS4の画面回転にも対応してます。まあ、僕の場合、もともとファンクションキーは使わないし、3Dソフト等も含めてキーボードショートカットのほうが便利なことが多いですけどね。僕は全体にカッティングマットを載せちゃうのでボタン等は見えません。ただし、延々ドローイングするときなど、キーボードなしで使えるように慣れたいと思います。

ファンクションキーには、割り当てた機能が有機ELで表示できます。どのボタンに何を割り当てたか忘れちゃうのが、今までボタンを使わなかった理由の一つでもあるので、これは便利です。大賀葉子さん情報で、この表示は顔文字もOK、ってことでやってみました。文章も2行まで入ります。

・有機ELの表示
< http://www.yoshii.com/dgcr/yoshii_intuos4-3 >

●タブレット上の拡大ツール、プレシジョンモード

ファンクションキーに割り当てられる「プレシジョンモード」は、ボタンを押している間だけタブレットの割り当て面積を拡大(縮小かな?)してくれる機能。小さいサイズのタブレットでは、画面上の小さい部分を描くのは物理的にむずかしいわけだけど、プレジションモードでは画面の一部分にタブレットの描画面全部を割り当ててくれる。

たとえば、キャラクター全体を表示して描いていて、目の部分だけはキッチリ描きたい場合、プレシジョンモードなら画面を拡大しないで詳細な描写が可能だ。小さいタブレットが一時的に巨大タブレットに変身しちゃう。要するに、「大きなタブレットは小さなタブレットを兼ねられるが、その逆はない」ってのがひっくり返ってしまうわけです。普段はファンクションキーは使わないかもしれないけど、これだけは使いたい。

●USBコネクタ、ペン

USBは直づけでなくミニサイズのコネクタになってます。タブレットの向きや好みで、手前と奥の2つのコネクタを選べます。

標準のグリップペンはちょっと短くなりました。苦手だったintuos3の標準ペンよりも、太い部分が前方に移動しているため、違和感が少なくなった。極太のグリップも付属。これ、けっこう描きやすいです。僕的には、クラシックペンもちゃんと用意されてるのがありがたいです。ペンスタンドには芯をストックしておけます。

・ペン
< http://www.yoshii.com/dgcr/yoshii_intuos4-2 >

○ちょっと残念な点をいくつか。

描画面は、従来はオプションだったマットタイプのものに替えられており、適度に摩擦があって描きやすい。ということになってるのだが、以前のツルツルよりマシなんだろうけど、これが描きやすい人がいるとは僕にはまったく思えない。黒板を爪で引っ掻くような不快な感触だ。フェルト芯も乾いた感触で気持ち悪い。新しいゴムの芯はピンポイント的には使えそうだけど、グニグニうねる粘っこい感触が僕にはダメ。標準の描画面でタブレットを使ってツルツルが苦手な人は、厚紙でもコピー用紙でもカッティングマットでもいいから、何か敷いて試してみてくださいよ〜。書き味ぜんぜんちがうんで。

ファンクションキー等。左手はなるべく動かしたくないのに、タブレット左端の上から下までに散らばったボタンを操作するのはツライ。親指が動く数センチの範囲に全部のボタンやホイールがあると使いやすいのにな。4つのボタンは5ミリ間隔くらいでも十分使えるはず。

あと、黒で揃えたのは新製品として鮮烈な印象があって悪くないんだけど、やはり汚れや指紋が目立ってしまう。特にペンのラバーグリップには細かいホコリや汚れがくっついてしまう。ハイテクのデジタル世界で制作ったって、手元を見るとホコリまみれのペンってのは興ざめ。

……以上、まあ、これらは些細な部分にすぎなくて、工夫で対処できるものなのでご安心下さい。っていうか、道具は自分好みにカスタマイズして使いこなすものですし。

海津さんとYOUCHANさんのレビューもありますのでそちらも見てね。
・海津ヨシノリさんのレビュー
< http://journal.mycom.co.jp/articles/2009/03/27/intuos4/index.html
>
・YOUCHANさんのレビュー
< http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2009/0326/intuos.htm
>

ところで発表パーティ、2004年9月のintuos3発表のときにも招かれましたが、メーカー主催のクリエイター参加パーティとしては、僕の中ではダントツベスト1で、今回も楽しみにしてました。やはりすごくよかったです。参加クリエイターにネーム入りのペンが配られるという趣向もありました。ネックストラップでぶらさげて会場のあちこちのintuos4で描いてデモしてね、ってもの。

・ネーム入りのペン
< http://www.yoshii.com/dgcr/yoshii_intuos4-4 >

MacWorldなどのイベントがほぼなくなってしまい、知り合いのクリエイター大集合的なパーティが滅多になく、こういうイベントが年に一度くらいあればなあと思いました。ところで、例のプロ向けDJ機器「WACOM nextbeat」は残念ながら展示されてませんでした〜。

【吉井 宏/イラストレーター】 hiroshi@yoshii.com
HP < http://www.yoshii.com
>
Blog < http://yoshii-blog.blogspot.com/
>

各社から18.4インチ液晶の大型ノートパソコンが続々登場。インストール疲れの残る今はまったく買う気がしないけど、大型画面とテンキー付きキーボードには惹かれるなあ。

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■編集後記(4/1)

・定額給付金、わが市では今月中旬に申請書が届くはずだから、GW前には入金されるのだろう。このお金の用途として、欲しかった本を買うとか、クロスバイクを修理してリニューアルするとか、日常の延長で漠然と考えていたが、「nikkei TRENDY net」の戸田覚「1万円研究所」の記事を読んで、このさいちゃんとしたモノを買おうと決意する(決意ってほど覚悟のいる話ではないが)。この記事の「定額給付金で狙いたい製品ベスト5」は、1・ロジクールのマウス、2・ホームベーカリー(ツインバード工業)、3・iPod shuffle、4・外付けHDD(バッファロー)、5・エスプレッソマシン(デバイスタイル)であった。ホームベーカリーやエスプレッソマシンもいいが、たぶんすぐ飽きると思う(デジクリのデスクはまだパン焼いているかな)。また「通販生活」読者が選んだ08年度の人気商品ベスト100から、1万円前後で買える気になるモノをチェック。1・メディカル枕、42・ウォーキングサングラス、85・サルティス9度(アシックス、つまさきが9度高くなっている運動量1.5倍の靴)くらいか。しかしこの雑誌、読み始めたらやめられないな。6月にはOSXがまたバージョン上がって、もうG4は賞味期限切れになるようだから、Mac本体もHDDもそのとき考えればいいやってことで、最近になってウォーキングのときに必要だなと思い始めたiPod shuffleを購入候補第一位としておく。いまのところは。(柴田)
< http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/pickup/20090325/1024954/
>
戸田覚の“定額給付金”ベスト&バッドバイ 1万円研究所スペシャル!!
(nikkei TRENDY net)
 
・そうそう仕込み仕込みって……あのー!/FPS Liteがとうとう今週末に開催される。女性ならではの感性が見られるFlashセミナーって多くないよね? 宇都宮頼子氏の「CS4キラキラかわいいアニメーション術」と、ゲームならやっばりこの人! の森巧尚氏「CS4スクリプトアイデア集」。知ると知らないとでは大違い。Flash好きの人たちとの出会いがあるかもよん!/WACOMさんから招待状が届き、年度末のどたばたで諦めたのだが、HAL_さんや吉井さんの記事を読んで、私ものたうちまわった。名入りって凄くない?/まだ焼いてますぜ。/(続き)慣れたお買い物なら、FAXだけの方が楽。電話で話すのは苦手だし。だけど初めてで、あまり知らない分野のもの。質問したいことがいっぱいある。仕事でもそうなのだが、気になることがあったら聞かずにはいられない。メールやFAXなら必要項目だけでいいけど、対面だと、作り手の意識なんかも知りたくて、商品に関係ないことまでいろいろと聞いちゃう。相見積もりをとってみて、その価格差の根拠が知りたくなる。私が見積もりを出す時、高いと言われる先もあれば、安いと言われる先もある。見積もりの高いところが必ずしも良い仕事をするわけではないし、その高いところが結局は安い外注先に出していることだってある。もらった見積もりには、最後に大幅な値引きをしてくれるところもあれば、別のサービスがついているところも。見積もりで出てくる疑問が山積みになった時に、営業さんがちょっと電話を入れてくれると嬉しい。ああ、そうか。自分にはそういう気遣いが足りないんだな。(hammer.mule)
< http://www.fps2008.org/index.php?ID=116&cID=1
>  FPS Lite