おかだの光画部トーク[36]iPadで写真を楽しむ
── おかだよういち ──

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2月から8回、数か月に渡って技術的な小難しい話を続けてきましたので、この辺で旬な話題を。と言うことで、今回は先月28日に発売になったばかりで話題のiPadと、写真を絡めた話をしてみましょう。

と、その前に更に新鮮な、日本時間今朝早くにWWDCで発表になったばかりのiPhone4に関して、カメラまわりのことを書いておきます。

この連載でも、いままで何度もiPhoneのカメラ&カメラアプリのことに触れています。その中では「iPhoneのカメラはしょぼいのでそれを逆手に取って、他の高性能なカメラでは撮れない感じのトイカメラ風に撮るのを楽しみましょう」と書いていましたが、今回発表されたばかりのiPhone4のカメラはかなり進化していますよ。

・5 megapixel sensor
・backside illuminated sensor
・1.75μm size pixels
・5x digital zome
・tap to focus
・LED flash
・720p at 30fps HD video recording

と、ジョブズ氏のプレゼンにあります。まず、5メガピクセルで、しかも裏面照射のセンサーになりました。裏面照射CMOSセンサーは、ソニーやリコーの最新デジカメ等に採用され始めたもので、通常のものと比べると暗い場所に強く、高感度でもノイズの少ない写真が撮れるのが特徴です。
< http://bit.ly/5hnimq
>



コンパクトデジカメや、日本の携帯電話のカメラは、センサーが小さいにもかかわらず解像度を上げることに力を入れているので、800万画素とか1,000万画素とかが主流です。iPhone4のカメラは、同じサイズのセンサーで実用に必要充分な500万画素に抑えることで、光を取り込むひとつひとつの画素を1.75μmと大きくできるので、より暗い場所に強いということになります。早く実機で試し撮りしてみたくなりますよね!

その他にも、LEDのフラッシュも付いたり、指で触った所でピントが合ったり、720pのHD動画が撮れて、しかもその場で編集してすぐにネットにアップして共有できるなど、嬉しい機能がてんこ盛りです。もともとGPSは搭載されていますので、写真や動画にジオタグを付けるのはお手のものですし、これ以上のコンパクトデジカメは他にないんじゃないかなと思える新型iPhoneです。
< http://www.apple.com/jp/iphone/
>

そんなiPhone4が今月24日発売ですよ! iPad発売から1か月経ってないのに。

そのiPad、先月28日に発売され、一般のニュースやワイドショーなどでも紹介されるなど、一部のギークだけでなく、普段あまりデジタルガジェットに興味を持たない人達までiPadの話題をするほどです。わたしも予約できなかったにもかかわらず、ちょうど出張で東京にいたので28日当日ソフトバンク表参道店でうまく手にいれることが出来ました。

iPadにはカメラが付いていませんので、単体では写真で遊ぶことはできませんが、別売りのiPad Camera Connection Kitを使って、デジカメで撮った写真を取り込めば一気に用途が広がります。
< http://store.apple.com/jp/product/MC531ZM/A
>

SDカード用とUSB用と2種類ありますので、SDであればそのまま挿し、一眼レフなどCFカードのカメラはメモリリーダーを使うか、カメラを直接USBでつなぎます。
< http://flic.kr/p/88pdtE
>

すると、メモリカードに入っている写真のサムネイル画像が表示されます。
< http://flic.kr/p/88z2M7
>

凄いのはJpeg画像だけでなく、RAWで撮ったものもちゃんと読み込んで、サムネイル画像が見られるとこです。
< http://flic.kr/p/88vMYH
> ←一番下の最後の画像

ただし、注意が必要なのは、JpegもRAWもiPadで閲覧する写真はiPad用に最適化された画像で、実画像ではありません。ですから、等倍に拡大してピントのチェックとかの用途では使えません。あくまで構図やライティングのチェックなどに限られますが、今までクライアントさんやモデルさんと、カメラ背面の小さな液晶を見るために頭を寄せ合ってチェックしていたことを思うと、iPadで画像のチェックが出来るのは画期的です。

画像チェック以外にも、JpegやRAWデータがそのまま読み込まれるので、メモリの予備がない場合のデータの避難場所として、簡易的なフォトストーレッジにも使えそうです。

一回の撮影で32GBのカードを何枚も使うような強者には、本格的な専用のストーレッジをお勧めしますが、普通の撮影なら32GBまたは64GBのiPadでも充分事足りるのではないでしょうか。

iPadで写真を見るのはとても楽しくて、クライアントやモデルさんに見せる場合、とてもインパクトありますから喜ばれます。

写真はアルバムやイベントごとに束になっていて、指二本で写真をつかんで広げると、実際に重なった写真が広がるギミックで直感的に操作できます。
< http://flic.kr/p/88pGGj
>

そして、ボタンをタップするだけで、エフェクトと音楽が付いたステキなスライドショーが始まります。作品ポートフォリオを人にプレゼンするのに強力な武器になりますよ!
< http://flic.kr/p/88zeuU
>

まだまだ発売直後ということもあり、写真編集アプリなど定番という感じのものは出揃っていませんが、RAWデータを読み込めるということもありますし、今後RAWデータを現像するようなアプリも出てくるかもしれません。新しいiPhone4とうまく連携するようなアプリも期待できますし、今後も目が離せないですね。またアプリに関しては面白いものを発見したら、追って紹介しようと思っています。

【おかだよういち/WEB&DTP デザイナー+フォトグラファー】
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またiPhone4の行列が出来るのでしょうか? とにかく3Gを丸2年使ったので、速攻新しいのに買い替えたいです。