おかだの光画部トーク[38]どんなデジカメにもジオタグを付けるiPhoneアプリ
── おかだよういち ──

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撮影場所が特定されると困る、そういうシチュエーションもあるとは思いますが、旅行に行った時のスナップ写真などは、友人と共有したり自分で旅を振り返るときでも、場所が記録されていると何かと便利で楽しいものです。

iPhoneや携帯電話にはGPSが搭載されているので、撮った写真にはジオタグ(撮影した場所の緯度・経度)が記録されます。ジオタグが付いた写真は、Webの写真共有サービスにアップすると地図上に表示されます。

それの何が楽しいのかは次回にするとして、今回はジオタグを付ける方法をお話します。

iPhoneや携帯オンリーで写真を撮るなら、それで写真にジオタグは付いています。そして、最近発売されたコンデジにもGPSが搭載された機種があります。パナソニックLUMIX DMC-TZ10や、ソニーサイバーショットDSC-HX5Vなどで、リンク先のメーカーのサイトには「GPSが付いたことでこんなに便利!」といった説明が載っています。
< http://panasonic.jp/dc/tz10/
> LUMIX DMC-TZ10
< http://www.sony.jp/cyber-shot/products/DSC-HX5V/
> DSC-HX5V

また、ニコンの一眼レフカメラ用にGP-1という純正のGPSユニットがあり、ホットシューに取り付けてケーブルでカメラ本体と接続すると、撮った写真にジオタグが付きます。
< http://amzn.to/aL7E8S
> Nikon GPSユニット GP-1



では、他のGPSが付いていないデジカメで撮った写真はどうしましょう。という問題を解決するのがGPSロガーです。位置情報と時間を数秒毎に記録し、撮影した写真に時間を元に後から位置情報を埋め込む機械です。ログだけを記録し、パソコンのソフトで写真に位置情報を書き込むものと、メモリーカードを挿入すると中の写真に位置情報を追加してくれるものがあり、代表的なのはソニーのGPS-CS3Kです。
< http://www.sony.jp/gps/products/GPS-CS3K/index.html
>

他にもアマゾンで「GPSロガー」で検索するといろんな機種が出てきますので、興味がある人は調べてみてください。
< http://amzn.to/bVUSn3
>

前置きが長くなりましたが、今回ご紹介するのはiPhoneをGPSロガーにしてしまおうというアプリ「Geotag Photos(350円)」です。GPS搭載コンデジは3万円弱、GPSロガーは1万円前後なので、iPhoneを持っている人は350円のアプリで同じことが出来るのはかなりお得じゃないでしょうか。

では実際に使ってみましょう。最初に「Setup time on camera」画面で現在の日時が表示されますので、カメラの時間を表示通りに設定します。
< http://flic.kr/p/8fT5jD
>

これでiPhoneとカメラの時間が一致しました。次に「Trip name」に適当な名前を付けます。日付がわかりやすいでしょう。
< http://flic.kr/p/8fWkJS
>

準備ができたら「Rec」ボタンをタップすると位置情報を記録し続けます。iOS4であればマルチプロセスもサポートされているので、他のアプリを立ち上げても裏で動いています。
< http://flic.kr/p/8fT5et
>

後は放っておいて大丈夫です。一眼レフでもコンデジでもがんがん写真を撮ります。

撮影が終わったらログを取るのもStopしてデータをアップロードします。初めての場合のみメールアドレスを送りアカウントを作ります。「Startupload」をタップすると送信開始です。
< http://flic.kr/p/8fT5pg
>

アップロード完了するとログデータにチェックマークが付きます。
< http://flic.kr/p/8fT5A6
>

ログデータをタップするとマップ画面になり動いた軌跡が表示されます。
< http://flic.kr/p/8fT5DZ
>

iPhoneでの操作はここまで。次はパソコンでの作業です。まず、いつものようにメディアカードからパソコンに写真を読込みます。そして、Geotag Photosのサイトにアクセスしてアカウントにログインします。初めての場合は、先程iPhoneで送ったメールアドレス宛にログイン設定情報が記載されたメールが届くので、アカウントを設定してください。
< https://www.geotagphotos.net/en/login.php
> Geotag Photosのサイト

ログインしたら、「GPS Export」タブでダウンロードするデータにチェックをいれexportをクリックし任意の場所に保存します。ダウンロード後、「Geotagapp」タブに移り「run the application」ボタンをクリックします。
< http://flic.kr/p/8fZCGQ
>

Javaアプリが起動し、先程読み込んだ写真のフォルダを聞いてきますので、フォルダを指定するとサムネイルが表示されます。

すると上部に「click here to start geotagging」と点滅するので、アイコンをクリックすると先程ダウンロードしたログを読み込み、写真に位置情報を埋め込んでいきます。
< http://flic.kr/p/8fZCQ3
>

これで終了。普通のデジカメで撮った写真が位置情報付きの写真になりました。Adobe BridgeなどExifデータが閲覧できるもので見ると、位置情報が追加されているのが確認できます。
< http://flic.kr/p/8fZCrL
>

ちゃんと出来るかどうか確認してからという人は、評価版の「Geotag Photos Lite(無料)」があります。無料版ではログを記録する時に、ボタンを手動でタップが必要で面倒ですが、他は同様に使えます。

地味ですが、かなり使えるアプリですよ! iPhoneユーザーで写真撮るのが好きな人は、このアプリを起動して夏休みの旅行先でいっぱい写真を撮ってみて下さい。きっと旅行から帰ってきた後も楽しいですよ!

【おかだよういち/WEB&DTP デザイナー+フォトグラファー】
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> < mailto:okada@s-style-arts.com >
< twitter:http://twitter.com/okada41
>

ということで、前回はホントに発売日に手に入るのか心配の後書きでしたが、無事iPhone4は発売日に購入できました。問題になっている電波障害ですが、そんなことは気にならないです。そもそもうちはずっと圏外ですから!