[2915] FUJI FinePix REAL 3D W3で撮影

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《WebMが普及して欲しい、各ブラウザもサポートして欲しい!》

■子だくさんIT社長のFileMaker日記[25]
 FileMaker GoのためのFileMaker学習法-1
 茂田カツノリ

■クリエイター手抜きプロジェクト[251]3D映像編
 FUJI FinePix REAL 3D W3で撮影
 古籏一浩

■明日もデザインで食べていこう![02]
 Firefox待望の次期バージョン4/CSS3やHTML5機能実装を徹底解剖!
 秋葉秀樹

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■子だくさんIT社長のFileMaker日記[25]
FileMaker GoのためのFileMaker学習法-1

茂田カツノリ
< https://bn.dgcr.com/archives/20100913140300.html
>
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やっとこさ「酷暑」から「普通に暑い」くらいのときも出てきたような日々ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか?

話題沸騰なFileMaker Goは、いままでもご紹介しているとおり、おもに業務アプリを素早く開発する点でとても有利。分類としては、いわゆるRAD(Rapid Application Development:素早いアプリ開発)ツールに属する。

FileMakerシリーズが、業務アプリの高速開発にどう有利かを本当に実感している人の割合は実は少なく、PHP+MySQLなどと同列で比較し、ソフトウェアのコストがかかるからとFileMakerを回避したという事例もたまに聞く。このことは、FileMaker自体の強みが周知されきれていない点が大きく、僕としても正確な情報をもっと発信してゆかねばと考えている。

知名度や普及度という点では、確かにFileMakerは若干弱い。パソコン用データベースソフトとしての販売本数シェアはマイクロソフト社55.1%/ファイルメーカー社43.5%と拮抗しているし、FileMakerの活かし方を知る人は増えているが、まだまだ誤解も残っていて、特にITの専門家ほど誤解している傾向は現実にある。

そんな中で発表されたFileMaker Goは、業務システムにiOSデバイスを絡めたいという現場需要にマッチし、「それならFileMakerを使ってみようか」という気にさせるという効果も生じさせている。

業務アプリやデータベースの設計にはそれなりのノウハウが必要で、これは開発言語の難易度とは無関係に存在している。だからFileMakerが比較的簡単であっても、よいデータベースを作るのが簡単というわけでは決してない。

とはいえ、FileMakerなら自分でやってみようと思う人は多いだろう。そんな方に向けて、FileMaker Go活用のためのFileMaker学習ポイントをご紹介したいと思う。

●リレーション不要のシステムならかなり簡単

FileMakerは、データを蓄える「データベース」の機能と、そのデータを自動操縦するための業務アプリ開発機能の両方を備えている。この2つの役割をしっかり意識することが、ものごとの出発点としてとても重要だ。

実は「業務アプリ開発機能」という部分は、あんまり難しくない。FileMakerというソフト自体を学んでゆけばなんとかなる。ここを必死に勉強すればとりあえず動くものは作れるし、FileMaker認定デベロッパ資格も取得できる。

ここに「リレーション」という概念がからむと話がややこしい。FileMakerのお作法を学ぶ必要があり、さらにデータモデリングの概念も知る必要がある。

では、リレーションが不要なデータベースとはどういうものだろうか?

FileMakerに限らずデータベースにおいては、データを収めるための「テーブル」というものをまず設定する。ここではデータを収める「フィールド」としてどういうものが必要かを定め、これらについての設定をする必要がある。

こうして用意されたフィールドにデータを入れてゆくわけだが、この1件のデータのことを「レコード」と呼ぶ。たとえば住所録なら1名の住所=1レコードだし、商品データベースなら1商品=1レコードになる。

「テーブル」とは表のことなので、フィールド=列、レコード=行と理解するとよりわかりやすい。

ここで大事なのが、あるテーブルの中では1レコードがもつ意味合いは1種類だけ、という点。1行目は住所氏名だけど、2行目は購入した商品が入力されている、という形のデータの持たせ方はダメで、これはすでにデータベースではないのだ。

つまり、1レコードのもつ意味がシステム全体で1種類だけで済むようなもの、つまり個人用の年賀状住所録のようなものを作るなら、話はとっても簡単で、入門書を見つつ数日FileMakerを使ってみれば、誰でもマスターできてしまう。

こういう使い方もFileMakerのひとつの魅力ではあるし、実用性は十分あるのだが、FileMakerの持つ能力の1割しか使ってないと考えてほしい。

●リレーションがからむ場合はお作法の厳守が必要

現実の業務処理においては、1レコードの持つ意味が1種類だけということはまずあり得ない。たとえば販売管理なら、顧客および商品をまず登録しておき、さらに何月何日にどの商品を誰が注文したといった記録を取るということで、ここですでに3つのテーブルが相互にリレーションを取る形となる。

ここに、さらに所属企業名だの商品カテゴリだの、受注確認メール送付確認だのという要素が入ってきて、話が複雑になってくる。しかし、これらの関係性をしっかり管理できると、業務処理の効率化に大きく寄与するのだ。

こうしたリレーションをFileMakerでしっかり実現するには、一定のお作法を守ることが必須。

このお作法について語るとかなり長くなってしまうので、用語だけご紹介すると、リレーションモデルを構築するためのPK/FKの約束事、そしてリレーションシップグラフにおけるTOG(ティーオージー)の概念といったあたりを理解することが必須。

FileMakerの関数やスクリプトの挙動、レイアウトの作り方などはヘルプを読みつつ慣れてゆけば誰でもマスターできるが、リレーションのお作法だけはできれば講習を受けて学んでおくべき。これを知っておくかどうかで、FileMakerの使い方がまったく違ってくるから。

このあたりを学びつつパソコンで開発したデータベースは、iOSデバイスに転送して使うことも、ネットワーク上で共有することもできる。この共有の概念も初心者は間違って捉えがちなので気をつけよう。

先日某質問サイトで、データベースの共有と単なるファイル転送とを混用した回答を発見してしまったのだが、この手の「あーそれは違うんだけどな」というたぐいの情報がたくさん見られてしまうのもFileMakerの特徴だから、ぜひとも気をつけてほしい。

というところが概要だが、次回以降より細部の解説に入っていく。

【しげた・かつのり】FileMaker公認トレーナー/FileMaker11認定デベロッパー。システム開発およびコンサルティングが主な仕事だが、企画やIT系ライターもやってるので最近は「ITジャーナリスト」の肩書きも加えることにしている。株式会社レクレアル代表取締役。FileMaker Goでのアンケートシステムや営業日報入力ツールなどの問い合わせ、そしてもちろんFileMakerのコンサルティングご要望など、ぜひともお待ちしております。

Twitter (個人用)< http://twitter.com/shigezo
>
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■クリエイター手抜きプロジェクト[251]3D映像編
FUJI FinePix REAL 3D W3で撮影

古籏一浩
< https://bn.dgcr.com/archives/20100913140200.html
>
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前回に続き、TM750で3D撮影中。TM750+3Dコンバージョンレンズを車にくっつけて撮影してみました。車からの映像では、飛び出すものが何もありません(石や何か物体がフロントガラスに向かって飛んでくれば別ですが)。さぞかし、リアルな3Dドライブ映像が撮影できるはず。と考えてやってみたのですが、そうそう甘くないようです。

車にカメラを取り付けると、どうしても細かい振動がカメラに伝わってしまいます。TM750単体で撮影した場合は、手ぶれ防止機能のおかげで非常に綺麗な映像を得ることができます。例えば、以下のページにある「塩尻IC〜浅間温泉」の2010年分がTM700での撮影です。QuickTime変換時にかなりビットレートを落としてしまっていますが、TM700/750であればかなり綺麗なドライブ映像が楽しめます。

・景観アーカイブ
< http://www.openspc2.org/travel/
>

同じことをTM750+3Dコンバージョンレンズでやってみると、不思議なことに3D感がありません。FinePix REAL 3D W1で撮影した映像だと、ちゃんと3D感があるのですが。よく調べてみると、TM750+3Dコンバージョンレンズで撮影した映像を停止させると、3D空間が目の前に現れます。動くと3D感がなくなり、一時停止すると3D空間が出現するという状態です。

数回試したところ、車の微妙な振動によって視差が失われてしまい、3D空間が消えてしまうようです。FinePix REAL 3D W1ではTM750+3Dコンバージョンレンズより、はるかに視差が大きい(調整もできる)ので、このような微妙な振動の影響は少ないのでしょう(REAL 3D W1は映像サイズも640×480と非常に粗い解像度)。

そこで、車の振動を軽減するようにして撮影すると、何となく3D空間が出現します。手ぶれ防止でも振動が吸収できないので、なかなか辛いところです。ここらへんは家庭用なので仕方ないのかもしれません。

そこで、9月4日に新しく発売されたFinePix REAL 3D W3を購入して撮影してみました。W3では1280x720サイズのHD映像を撮影することができます。ただし、30フレームではなく24フレーム(映画と同じ)でしか撮影できません。このフレームレートだとリアル感が失われてしまいそうです。

・FinePix REAL 3D W3
< http://fujifilm.jp/personal/3d/camera/finepix_real3dw3/
>

ということで、さっそく屋外で撮影してみました。実際に撮影した映像データは以下のページにアップロードしてあります。

< http://www.openspc2.org/HDTV/FUJI/FinePix-REAL3D-W3/
>

ダウンロードして表示してみると分かりますが、ノイズが多くビットレートも不足気味です。ビットレートが不足している影響もあるのか、内部の処理なのか偽色も多数発生しています。キヤノンのDIGIC4だと、こんなことにはならないのでしょうけど、REAL 3D W3は画質はよくありません。

また、撮影した映像も24フレームなので、3Dだけどリアルではない感じになります。車の前につけて撮影すると、カーブ部分では画面がもっさり(というかぼけた感じ)になってしまい、リアルな3D感にはなりません。

買ったばかりでREAL 3D W3付属のソフトも?な部分があり、もしかしたら設定でもっとよい映像を撮影できるのかもしれません。
ということで、試行錯誤中なので、また次回。

【古籏一浩】openspc@po.shiojiri.ne.jp
< http://www.openspc2.org/
>

撮影に制限が少ないという点ではFinePix REAL 3D W3の方がいいのですが、できあがった映像はTM750+3Dコンバージョンレンズの方が非常に綺麗です。ただ、TM750+3Dコンバージョンレンズは手軽で失敗の可能性は低いのですが、制限が多いのと画角の狭さもあって、なかなか撮影が大変です。

・Google API Expertが解説するHTML5ガイドブック
< http://www.amazon.co.jp/dp/4844329278
>

・ハイビジョン映像素材(縦方向)
< http://118.22.25.23/HDTV/footage/HD/60p_vertical/
>

・ハイビジョン映像素材
< http://118.22.25.23/HDTV/footage/HD/60p/
>

・Adobe Illustrator CS3 + JavaScript 自動化サンプル集 発売中
< http://www.openspc2.org/book/PDF/Adobe_Illustrator_CS3_JavaScript_Book/
>

・電子書籍作成用ページ
< http://www.openspc2.org/eBook/index.html
>

・今すぐ始める電子書籍制作入門─第1回
Kindle/iPad対応! 電子書籍の作り方」
< http://ascii.jp/elem/000/000/543/543785/
>
・今すぐ始める電子書籍制作入門─第2回
EPUB/MOBI/PDFで作るiPad&Kindle写真集
< http://ascii.jp/elem/000/000/545/545856/
>
・今すぐ始める電子書籍制作入門─第3回
チュートリアルで学ぶ電子書籍制作の4つの方法
< http://ascii.jp/elem/000/000/548/548935/
>
・今すぐ始める電子書籍制作入門─第4回
EPUB+SVGで縦組みの電子書籍に挑戦
< http://ascii.jp/elem/000/000/550/550721/
>
・今すぐ始める電子書籍制作入門─第5回
JavaScriptで作るインタラクティブな電子書籍
< http://ascii.jp/elem/000/000/552/552157/
>

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■明日もデザインで食べていこう![02]
Firefox待望の次期バージョン4/CSS3やHTML5機能実装を徹底解剖!

秋葉秀樹
< https://bn.dgcr.com/archives/20100913140100.html
>
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みなさん、こんにちはーー。秋だと言うのになんだかちっとも涼しくならないここ大阪ですが全国の皆さん、お元気でしょうか? AKB......いや、秋葉秀樹です。まだまだ夏バテ対策は必要ですね。急に冷たい水を一気に飲むのは気をつけましょうっ!!

●Firefox4に搭載される予定のCSS3 transition

さて、前回からCSS3の機能紹介をしていましたが、ココに来てFirefox4のリリースが近い! というウワサを聞いたので、急遽、Firefox4(beta)は、どう変わるの? を一部ですが調べてみました。

前回は僕が自作したWebアプリ、とも言えないCSS3グラデーション生成サービスと、CSS3で可能なアニメーションについて、簡単に解説しました。ところが割とデベロッパーやクリエイターに使われているFirefox(バージョンは3.6)だと、アニメーションが効きません。「transition」が実装されてないんですね...。

では、Firefox4では? モジラのデベロッパーサイト「Firefox 4 for developers - MDC」にこんな記事が出てます。
< https://developer.mozilla.org/en/Firefox_4_for_developers#CSS
>
「New CSS transitions support is available in Firefox 4.」
新実装をフィーチャーしてお届け、って感じですね。
< http://www.mozilla.com/en-US/firefox/beta/technology/#feature-css
>
確かにtransitionがFirefox 4 betaから実装されていますね。

で、前回のサンプルをFirefox4ベータで試したところ見事に「ニョキっ」とボタンがCSSだけで拡大しました! 成功!
< http://akibahideki.com/digicre/case_02/ex02.html#img01
> (図1)
よかったです!!

●CSS3で画像を回転

前回では、CSS3のtransitionを使って拡大/縮小だけを取り上げましたが、回転も可能です。

拡大/縮小:scale
回転:rotate
せめてこれだけでも覚えるとよいでしょう。他にも平行四辺形に歪ませるskewや、一気に拡大/縮小や回転や位置を変更するmatrixというのがあるのですが、これを説明しだすと数学的な説明が必要になってくるので、割愛しましょう。

図2のCDの盤面にマウスを当ててください。
< http://akibahideki.com/digicre/case_02/ex02.html#img02
>
ソースコードは下記の通りですが、前回のscaleを使った動きが分かっていたら問題ないでしょう。

【HTMLコード】
<img id="disc" src="images/disc.png" alt="DISC">

【CSS3コード】
#disc{
-webkit-transition: 1s linear;
-moz-transition: 1s linear;
-o-transition: 1s linear;
}

#disc:hover{
-moz-transform: rotate(360deg);
-webkit-transform: rotate(360deg);
-o-transform: rotate(360deg);
}

やっと動いた!!
Firefox4 betaでは「-moz-transition: 1s linear;」が働くので、ちゃんと回転します。「linear」は、前回「ease-out」だったところで、まっすぐな動きを意味します。すなわち、イージングはしない、始めも終わりも等速運動をする設定ですね。

ちなみに僕の環境だと、Safari5、Firefox4beta、Chrome6、Opera6でみ〜んな動いてくれました。このあたりの案件ベースに乗っけて使うには、IE9の正式リリースでどうなるか、期待したいところですね。

▼まとめ
CSS3のアニメーションや変形はFirefox4から(beta通りにリリースされたら)可能です!


●Operaが積極的に実装していたForm機能、Firefox4では?

< https://developer.mozilla.org/en/HTML/HTML5/Forms_in_HTML5
>
今までの(XHTML1やHTML4での)Form機能で、例えば未記入チェックとか、複数の添付ファイルをアップさせるとか、そのままの仕様では出来ませんでした。未記入チェックに関してはJavaScriptやサーバー側のCGI等によって判断をしないといけなかったり、日付を入力する時にカレンダーを表示させるときもJavaScript等の力を借りていました。

メールアドレスが正しく入力されているか、判断するにもプログラムが必要でした。これらのことがHTMLだけで出来るというフォーム機能。
OperaとFirefox4betaを比べると見た目的にも機能的にもかなり違いがあって、これからに期待ってとこです。
< http://akibahideki.com/digicre/case_02/ex02.html#img03
> (図3)

▼まとめ
フォームに関してはOperaがかなり実装を進めているけれど、策定中なため、かなり仕様が変更されるかもしれません。今のところブラウザ共通で使えるHTML5のフォームはまだまだ時間がかかりそうです。

●ライセンス完全フリーの動画コーデックに対するプロジェクト「WebM」をサポート

さらにHTML5の新機能、video要素に関する話題。このFirefox4(ベータですが)、特に僕の期待していたWebMがいよいよサポートされるとの事です。まあ、ベータなんで、100%喜べませんが、このWebMは動画のコーデックのライセンス料を無償で扱えるためのプロジェクトなんです。

例えば動画や音声って本来とっても重たくって、「圧縮」をしないとインターネットコンテンツとしては、なかなか使えないんです。だから、圧縮技術(コーデック)が色々出回って、代表的なモダンブラウザがVideo要素をサポートしたはいいけど、各ブラウザのコーデック対応がバラバラだったんです。

「だったらW3Cが、このコーデックにしろよ!」と言いたいところですが、そうも出来ない背景があったワケです。その大きな理由が「特許」だという人もいます。

現在モダンブラウザは大きく2つのコーデックをサポートしたりしなかったりしてます。その一つが「H.264」もうひとつが「Theora Ogg」というもの。(Theora Oggは「セオラ・オッグ」または「セオラ・アッグ」なんて色々発音されているようです)

それぞれに「特許」が絡んでいます。「いつ使用料を請求されるかわからないコーデック」を使うのはためらいますよね? Safariを開発しているAppleはH.264の特許保持企業なので、H.264をサポートしたがるのは当然うなずけますが、そんなの僕らにとってなんのメリットもないかと、今は思います。

そこで2010年5月のGoogle I/O基調講演で「オープンなコーデック」として発表された「WebM」というプロジェクト。当時はAdobe FlashやSkypeで実績のあるVP6という高品質なコーデックごと巨額で買収して、最近は進化したVP8という動画コーデックを提供するって話でした。特許料もいらない、誰でも自由に(ちょっとした規約はありますが)使える動画コーデックを支えるプロジェクトとして「WebM」が登場したわけです。

WebMが普及して欲しい、各ブラウザもサポートして欲しい! という願いが高まっています。普及しないと、一つの動画に複数のコーデックを使った動画を作らないといけないわけで、大変ですね。

H.264側は「今は無償で使っていいけど、その期間は2015年までだよ」と言っていたのですが、8月に「無償の動画コンテンツに関しては、コンテンツ提供者はライセンス料を払わなくていい」なんて言っています。きっとWebMに対抗する策ではないかと言われています。

▼まとめ
「WebM」はコーデックの正式な名前ではありません、プロジェクトの名前です。それはライセンスフリーで使用出来る動画フォーマットをまとめたプロジェクトで、今後期待されています。しかし、ライセンスフリーに関してはH.264も条件付きで名乗りを上げてきているので、またクロスブラウザが難しいかと思われます。

ではでは。Videoにまつわるお話はとても重要だと思っているので、またそのうちお話したいな、と思います。

【あきば・ひでき】hidetaro7@gmail.com
< http://www.akibahideki.com/blog/
>
テクニカルディレクター・デザイナー。DTP黎明期からグラフィックデザインを学び、東京都営団地下鉄など交通広告を多数手がける。同時に音楽活動も活発に行い、西日本半全国ツアーなどを展開、某専門学校のテーマソングを作詞作曲、編曲から楽器全てを演奏してレコーディングするなど、マルチなクリエイティブ活動も。最近では東京と大阪の教育施設などで講師業をも務める。
HTML CSS JavaScript Flash ActionScript 3DCG Movie DTP GraphicDesign...多種スキルを持つ。
Web標準技術だけに執着せず、全てのメディアで説得力のある表現にチカラを注ぎたい、そんな仕事をしたい。

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■編集後記(9/13)

・比較的しのぎやすい日が3日、4日続き、ようやく記録的な猛暑とはお別れかとひと安心していたが、また暑さが戻ってきた昨日、父の三回忌で汗みずくになった。暑さに強いわたしでさえも、いい加減にしろと言いたくなった今年の夏。いままでは、どんな暑さでも家の中で上半身裸でいることはなかったが、格別暑い(冬は寒い)自分の部屋で、Macに向かっているときだけだが、よくぞ男に生まれけりな日がよくあった。まあ、一番気の毒なのは全身毛だらけの犬(ハニー号)であろう。彼は暑くても寒くても日中はテラスで過ごしているが、朝からものすごく暑いので、掃除も終わる8時半になると玄関に入れてやる。冷たいフロアにべたっと寝てひとまずは快適そうである。この犬、家に入るのが好きだから「寒いか?」と聞くとブルブル震えて、「暑いか?」と聞くと舌を出してハアハアしてみせる。豆腐をよろこんで食べる。レタスは常食。バナナ以外の果物なんでも食べる。アボガドも食う。変なやつだ。しかし、娘や孫が来ると挑戦的に吠える。昔はこうではなかったのに。年をとって極端に身勝手になってきた。わたしより年上のくせにあきれるほどの活力。しかし、いずれ来る老犬介護問題。ああペットってめんどうくさい。昨夜、ツインモニタの片方が突然真っ黒になった。マニュアルを見ながらいろいろいじったがダメ。机の下にもぐって結線をすべてやりなおし、祈りながらMacのパワーをオン、たちあがれ日本、たちあがれ三菱Diamondcrysta! その結果、みごとに復活したが、その間の30分で汗みずく。シャワーを4回浴びた日。(柴田)

・髪をようやく切った。暑い時にはまとめると涼しいのだが、この猛暑だとまとめると熱がこもってしまい、かえって暑い。まとめてアップしても、落ちてくるという限界突破な長さ。行きたい行きたいと思いつつ、仕事の区切りがついて、よっしゃ行けると思う時間帯には開いていない。どうにかならないものかと思っていたら、ポストに入っていたチラシに、最終受付22時と書かれたお店があった。それも徒歩2分。それでもなかなか行けずにいたが、予定より早く終わった件があり、外出先から電話して予約して自分を追い込む。美容室ってどうしてあんな雰囲気なんだろう......苦手だ。が、そのお店は店員さんたちが元気で明るく、会話も上手い。店員さんらが元気なせいか、こちらもあまり疲れずに過ごせた。価格より、技術より、雰囲気が大事なんだなぁと思った。そのお店は三店舗展開中のチェーン店で、女性が社長らしい。研究するのは技術だけでなく、チーム分けして、自己啓発や社員がいかに楽しく過ごせるかや、お客様をどう楽しく過ごしてもらうかなど、テーマを決めて研究したりするそうな。そのために外部セミナー(異業種参加者あり)に、参加させてもらったりするらしい。へぇ。雇用の基準も明るく元気な人で、女性が働ける場所をというコンセプトが根底にあり、学ばせるのが技術だけでないのは、もし退職したとしても、一般社会で活躍出来るようにと社長さんは考えてらっしゃるんだって。社員教育のできる会社っていいね。まだまだ発展しそうな気がしたわ。(hammer.mule)