[3400] 古の印刷サンプル集がおもしろい!

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《担当したセッションがベスト10入りしました》

■気になるデザイン[89]
 古の印刷サンプル集がおもしろい!
 津田淳子

■装飾山イバラ道[112]
 正月開けにIKEAのセールへ
 武田瑛夢

■おかだの光画部トーク[91]
 「素材写真の撮影時に気をつけておくべき7個のポイント」おさらい
 岡田陽一

■セミナー案内
 3DCGとメカニックイラストレーション Shade 13で描く3DCG




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■気になるデザイン[89]
古の印刷サンプル集がおもしろい!

津田淳子
< https://bn.dgcr.com/archives/20130115140400.html
>
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昨日は東京も(東京にしては)めちゃくちゃ雪が降って、本当に身にしみたご挨拶になってしまいますね......。寒中お見舞い申し上げます。

私は毎年、年末年始はなんとなく落ち着かない日々を過ごしています。というのも、私が編集している『デザインのひきだし』という定期媒体の校了が、年明けすぐなためです。

『デザインのひきだし』は年に3回刊行していて、それぞれ2月、6月、10月刊なのですが、2月刊の『デザインのひきだし18』が、先週末校了できました。年末年始のお休みにかかってしまうため、内容を確認していただいたり、デザイン作業をしていただいたり、といったことが、ちょっと滞ってしまうのが玉に瑕。

......でも、改めて考えてみると、6月刊はゴールデンウィーク直後が校了、10月刊はお盆休みや夏休みを終えて程ない頃に校了と、どれも選んだかのような大型休み後の校了......。

『デザインのひきだし』はデザイナーや印刷加工関連の方に取材させていただいていることが多いので、記事内容を確認していただくのもその方々。こうした大型休暇の前は、印刷業界は「年末進行」「ゴールデンウィーク進行」「お盆進行」と、三大前倒し進行(勝手に命名)になるので、みなさん、いつも以上に忙しい。そんな中で、記事確認とか、正直面倒ですよね......。

よりによってなんで三大前倒し進行時に締め切りにしてしまったのかと、刊行スケジュールを決めた自分の愚かさを嘆く日々です。......といって、今さら刊行時期を変えるのは会社から許可がでなそうだし。グスン。とまあ、年末進行を乗り越え、先週ひいひい言いながら校了した『デザインのひきだし18』は、発売が2月頭なので、また別の機械に書かせていただければと。

そんな年末進行+校了時期となると、あまり書店に行かれず、仕事の合間にネット書店でお買い物と相成る。

新刊もネット書店で買うが、特に古書は「日本の古本屋」で検索するとかなりかんたんに探せるので、気になるものがあるとついつい買ってしまう。昨年は、日本の昔の装丁や造本を見られる展示会が数多くあり、そこで見たものや関連書籍をずいぶんと入手した。展示で見られるのはうれしいのですが、やはり本は手に取ってじろじろ眺め、すりすり触りたいので、現物入手できるものはできるだけ買っている。

日本の古本屋
< http://www.kosho.or.jp/servlet/top
>

古書でいつも探しているのが、日本の明治期〜昭和中期のころまで、いろいろとつくられていた、全国の印刷会社が自社の技術を駆使した印刷物をつくりそれを集めて綴じた、印刷サンプル集ともいえるものだ。

日本で最初につくられた、そういったサンプル集は、たぶん「花の栞」(全5集)だと思う。これは明治期につくられたもので、先日(1月14日)まで行われていた、印刷博物館の「印刷都市東京と近代日本」展に、全冊揃いで展示されていて、もうよだれをだらだらたらしながら見た。

といっても、開かれてるのは一冊のみだったので、なんとかして他のページも見られないものか......と、叶わぬ夢を抱きつつ眺めたのだが。これは古書店で見かけたことがなく、もしあれば、有り金すべてつぎ込んででも買いたいと思っている、夢の一品だ。

他にも『印刷美術大観』や『印刷の栞』『印刷の研究』などなど、さまざまなものが出版されていて、それらは安いものだと数千円、高くても数万円で手に入るものが多くある。

私は『デザインのひきだし』を始める前、不勉強にもこうした古の良書を知らずにいた。海外ではイギリスで「ペンローズ年鑑」という最新印刷技術年鑑のようなものが19世紀末から刊行されていることは知っていたが、日本にもそれと同じ頃から、そうした最新技術サンプル集があったとは。知ったときには驚きであった。

当時のこうしたサンプル集を眺めると、印刷方式も製版方法も、今とは比べ物にならないほど、多種多様なものがある。そしてサンプルのデザイン自体も、今でも目を見張るようなものも多く、当時の印刷会社の心意気や業界の伸び様などを、肌と目で感じることができる。

そうした多種多様な製版や印刷方式から、きれいさ(というのが曖昧な表現だが、写真のように刷れる、高精細に刷れるということが「きれいさ」ということになっている感じがする)と早く安くということを追求して、いくつかの印刷だけが技術革新を遂げ、現在の印刷状況になってきているのだと思う。

もちろん、それは需要を満たし、意味ある進化だとは思うのだが、「印刷物としてのおもしろさ」という側面から見ると、古の印刷サンプル集の方がおもしろかったとも思う。玉石混淆、いろいろな製版や印刷があり、力技ですごいエンボス加工をしていたり、技術の制限を逆手に取ったビジュアルを刷っていたり......。

まあ、成長期の勢いを今の印刷業界で、というのは、技術自体がかなり成熟している産業ではなかなか難しいとは思うのだが、でももうちょっと盛り上げて、印刷はおもしろい! という状況になればいいのになぁと思っている。そして私は『デザインのひきだし』を通じて、それを少しでも盛り立てていかれればと思っています。

というわけで、今年もフルパワーでがんばりますので、『デザインのひきだし』共々、どうぞよろしくお願い致します。

【つだ・じゅんこ】tsuda@graphicsha.co.jp  twitter: @tsudajunko
表紙も裏表紙も小口も! すべてが蛍光色の『デザインのひきだし18』は、2月上旬発売に向け、ただいま絶賛印刷&製本中!

デザインのひきだし・制作日記 < http://dhikidashi.exblog.jp/
>


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■装飾山イバラ道[112]
正月開けにIKEAのセールへ

武田瑛夢
< https://bn.dgcr.com/archives/20130115140300.html
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あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。年末年始はいつもやっていることを、いつもやっているなりにこなしたところです。変革を及ぼすにはいろいろを変えていかないといけませんね。

年末の片付け大掃除モードで出たやる気が絶えぬうちに、家のあちこちを整理してしまえと思っているところです。相当数の洋服を捨て終わったけれど、まだまだあるのは私の執着の残骸でしょうか。

うちのだんなさんの所持している洋服のシンプルさにはいつも感嘆する。インナーはトランクスとランニングだけだし、上に着るのもTシャツ(半袖・長袖)と綿シャツぐらいだ。あとはフリースとセーター類やズボンにジャケット、コート類。たたみやすくてハンガーにも掛けやすいものばかり。男性の服というのはそういうものなのだろうか。

新しい服が欲しくなっても、既に持っているものの色や素材違いなので大きく形が変わるということがない。たたんであげれば自分でタンスにしまうので、羨ましいくらいものすごくスッキリ整理できている。服は一枚買うと一枚捨てるし、靴は一足買うと一足捨てる。マネしたい習慣だけれど、なんだかやっぱり私には無理だ。

女性の服は下着にしろ上着にしろ、大きさも形も厚みもバラバラで、どうやってたたんでいいのかわからないものばかりだ。タンスの引き出しに種類別で分けてあるけれど、一つしか持っていない形の洋服も多くて揃える作業が一苦労。

新しく欲しくなるのも、買ったことのない変形の袖や、ホールガーメントという縫い目のない一体型の服だったりする。売っている人だって、どうやってたたむのかわからないような服だ。

コートは中に着るものとは逆で、いつのまにか似たような形が多くなってしまっている。ダウンコート用のラックを作って全部まとめたらだいぶスッキリした。長いコートやら短いのがモコモコのボリュームでまとめて集合。袖だけ見ていると黒っぽくて皆同じようなダウンだ。ダウンというのはなぜ性懲りもなくこんなに似ているのだろう。

ちょっとしたダウンコートの売り場みたいになってしまったので、そろそろ数を減らす覚悟を決めねばなるまい。オフシーズンになったら、ビニールの圧縮袋にでもみんな詰めて空気を押し出したら、どれだけスペースができるかと思うとちょっとドキドキする。

収納改善のアイデアが出て来るかもと、正月開けにIKEAのセールに行った。しかし、結局買ったものはディスプレイ的なものや敷物で、収納アイテムは購入に至らなかった。なんだかミートボールを食べに行っただけのような。

IKEAは広大すぎて良い運動にはなったと思う。後で買うつもりが、売り場を戻るのがめんどくさくなってあきらめたものが多数あった。次に行った時は、思いついたらカゴに入れることにしよう。

戦利品の白いムートンの敷物二枚は、黒革のソファに並べて敷くと白い雲のようでお気に入りだ。モフモフした白さはまるでファービー。ムートンは羊の毛なので個体差が激しく、売り場で何枚も広げまくって良いのを探した。こういうところはオバさんのずうずうしさ全開である。白い毛並みが美しいのは今だけかもしれないので写真を撮っておく。

・ムートンとファービー
< http://www.eimu.com/dgcol/mut01 >

収納グッズは買う時は楽しいけれど、今ある場所の広さが変わるわけではないので、結局はグッズの大きさだけ部屋が狭くなるのだ。片付けて良かったと思うのは、さわっていなかった物をきちんとさわって、要不要をハッキリとさせられることだ。

暮らしているとそばにあるものしかさわらなくなるので、部屋の隅のものは凍結してくような感じがある。奥の方まで溶かし出して、頭で把握してやりたいものである。凍ってるスペースも物もとてももったいないのだから。

【武田瑛夢/たけだえいむ】eimu@eimu.com
装飾アートの総本山WEBサイト"デコラティブマウンテン"
< http://www.eimu.com/
>

エアコンが古くなっていたので買い替えをいつにするか迷っていたけれど、この冬の寒さなので、結局年末の忙しい時に買うこととなった。ちょうど新年モデルが出たところだったので、旧年モデルをお安く購入することができた。

昨年亡くなった流通ジャーナリストの金子哲雄さんが、他店の最安値を調べておくことをよく念押ししていたけれど、言ってみたら本当に他店の最安値以下になったのにはびっくり。お人柄の素晴らしさは後になって知ったところはあったのだけれど、改めてとても感謝しました。
※猫動画はしばらくお休みします※


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■おかだの光画部トーク[91]
「素材写真の撮影時に気をつけておくべき7個のポイント」おさらい

岡田陽一
< https://bn.dgcr.com/archives/20130115140200.html
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2013年最初の「光画部トーク」です。本年もよろしくお願いいたします。
年が明けたと思ったらもう半月過ぎてしまいました。この調子だと今年もあっという間に過ぎ去っていきそうですね。

2008年の10月にスタートした「光画部トーク」も5年目になります。もうすぐ100回です。写真や撮影のことに関しては、これからカメラを買って写真や撮影の勉強をしてみようと思っている初心者の人向けに、もう一度ベーシックな事からおさらいする内容を考えています。

ブログなどと違って、メルマガの文章だけでカメラのことを解りやすく説明・解説するのってなかなか難しいのですが、がんばってみます。

また、カメラや写真のことだけじゃなく、Web関連や、それに関わるイベント、また個人的に興味のある内容など、「光画部」に縛られすぎることなく、もう少し幅を広げた内容でお届けしたいと思います。

それでは、今回は先週発表された[CSS Niteベスト・セッション2012]に関するご報告から。2012年の一年間、全国で計65回のイベントが開催され、のべ6,919名の方が参加したCSSNite。全部で227セッションが行われた中から、岡田の担当したセッションがベスト10入りしました。
< http://cssnite.jp/archives/best-session2012.html
>

2012年3月24日、ベルサール神保町で開催されたCSS Nite LP, Disk22「Webデザインで使うPhotoshop」での「素材写真の撮影時に気をつけておくべき7個のポイント」というタイトルでお話したものです。

「Webデザインで使うPhotoshop」というテーマにも関わらず、Photoshopの話をほとんどせずに、素材写真の撮影時に気をつけておくと良いことを7つに絞ってお話しました。

その理由は、失敗した素材写真を修正するためにPhotoshopで時間を費やすのではなく、本来もっとクリエイティブな作業につかう方が良いからです。撮影時に少しだけ周囲に気を配ることで、後から余分な作業をしなくて済むことがいっぱいあるのです。

では、改めてその時に話した内容を復習してみましょう。

1◎撮影時に要らないものは消す!

背景にゴミ箱が置いてあったり、要らないものなのに気付かないでそのまま撮ってしまって、素材として使う時に「これ消さなきゃ!」ということも多いのではないでしょうか。

最近ではPhotoshopも高機能で自動でコンテンツに応じるような消し方もできるので、割りと簡単に考えがちですが、ちゃんと消そうとすると結構時間も労力もかかるものです。

撮影時に画面の四隅にまでしっかり気を配って、要らないものが画面に入っている場合は、その場で移動させたり片付けたりして、画面から消した状態で撮影しましょう。

2◎同じ位置でたくさん撮っておく

会社や店舗の外観の撮影の時など、周辺を歩いている人とか動いている車とか、邪魔なものが色々と写ってしまいます。昔なら、NDフィルターを利用して光量を減らし昼間に長時間露光することで、動いているものが写らないような方法を使っていましたが、今では同じ位置でたくさん撮っておけば、Photoshopのコマンドひとつで簡単に消すことができます。方法に関しては動画をご参照ください。
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3◎先を読みながら撮る

プロのフォトグラファーと普通の人の違いは? と聞かれると、わたしはこう答えます。「一般の人は、あ! いい瞬間! と思った時に撮るけど、プロは次のこういうタイミングでいい瞬間が来ると、先を読んで撮る」

その一瞬の違いが、写真に現れてくるのかなぁって思っています。被写体をじっくりと観察してみると、色々と見えてきますので、ベストな瞬間が来るのを待つことができます。

4◎イメージ用の撮影なのか、説明用の撮影なのかを明確に

例えば食べ物の商品撮影などでは、美味しそうに、食べたくなるような雰囲気を伝えるイメージの撮影なのか、または、どんな素材を使っているのか、大きさや量はどれくらいなのかなど、説明に使用するものとは、まったく違う写真になります。何に使うものなのか、意図をしっかりと把握して撮影に望みましょう。

5◎素材撮影の場合、完璧な構図はNG

どこもトリミングする余地がないような、完璧に構図を作った写真は、素材としてはとても使いにくいものです。デザインで使う写真の場合、構図は後からデザインに合わせてトリミングしたり、文字を配置したりするのを前提で、余白を多く取ってスキのある構図で撮りましょう。

6◎RAWで撮る

とにかくRAWで撮っておけば、後から現像するときに劣化なく露出やホワイトバランス、レンズの歪みなども調節できます。色にシビアな商品撮影などは、特にRAWで撮っておくことをおすすめします。

7◎ホワイトバランスを合わせる

とはいえ、データ量の問題や後から現像する時間コストのことも考えると、すべてRAWで撮ることが出来ない場合もあります。

そんな時は、とにかくホワイトバランスをしっかりと合わせてから撮りましょう。レンズの先に取り付けてホワイトバランスセットするようなグッズも各社から色々と販売されていますし、その場で用意できる白いコピー用紙を使ってホワイトバランスをセットするだけでも、オートで撮影するのとはずいぶん違うものです。

以上、簡単に7つのポイントを紹介してみました。これらを押さえておくだけで、後から面倒な修正が必要なくなると思います。

[CSS Niteベスト・セッション2012]に関してはブログにも感想を書いていますので、そちらもご覧ください。
< http://fuwhat.com/blog/entry-179.html
>

それでは、2013年も光画部トークをよろしくお願いいたします!

【岡田陽一/株式会社ふわっと 代表取締役 ディレクター+フォトグラファー】
< mailto:okada@fuwhat.com > < Twitter:http://twitter.com/okada41
>

関東は大雪だったみたいですね。めったに雪景色にならない所は、せっかくの雪のシャッターチャンスです。いっぱい写真を撮ってみてください。画面の多くに雪が占めているとどうしてもアンダー(暗い感じ)に写るので+1.5〜2.0くらい露出補正するとよいです。


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■セミナー案内
3DCGとメカニックイラストレーション Shade 13で描く3DCG
< http://book.mycom.co.jp/user/event/CNS05.shtml
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< https://bn.dgcr.com/archives/20130115140100.html
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「日刊デジクリ」ではご無沙汰しております、イラストレータのRey.Horiです。1月25日(金)に3DCGをテーマにしたセミナーで講師をつとめることになりました。最近の仕事の実例をもとに、3DCGのワークフローや特徴、3DCGならではの制作効率化の方法などを話す予定です。

以下、公式サイトからの抜粋です:

 無料電子雑誌「Creative Now」は、「3DCGとメカニックイラストレーション」
 をテーマに、2013年1月25日にセミナーを開催することになりました。今回、
 講師を務めるのは、イラストレーターや映像作家として活躍するRey.Hori氏
 です。

 Rey.Hori氏は 3DCGを駆使したイラストレーターとして、様々なメカニック
 イラストレーションを手がけています。全長30kmに及ぶ国際リニアコライダ
 ーの完成予想図や超伝導空洞モジュールといった、特殊な科学研究施設の完
 成予想イラストから、アメリカの火星探査機や電子機器、家電の内部構造イ
 ラストなど、その守備範囲は多岐に渡ります。また、科学研究施設の構造を
 わかりやすく説明するCG動画の制作なども担当されています。

 そんな、Rey.Hori氏はイラストのほとんどを3DCGで描いています。セミナー
 では、Rey.Hori氏の先鋭的なメカニックイラストレーションの制作ワークフ
 ローを再現するとともに、3DCGツール「Shade 13」を活用したCG制作テクニ
 ックなどを紹介します。

 また、セミナー参加者を交えた質疑応答などで、クリエイティブに関する様
 々な創作のヒントなどを披露します。3DCGやメカニックイラストレーション
 に興味のある方は、ぜひ参加してください。
 ※本講座はセミナー形式です。ハンズオン形式ではありません。

日時:2013年1月25日(金)18:30開場 19:00開始 21:00終了(予定)
場所:(株)マイナビ 本社 マイナビルーム 2F-U
   東京都千代田区一ツ橋1-1-1 パレスサイドビル
   東京メトロ東西線竹橋駅1b出口直結
募集人数:60名(予定)
受講費:1,000円(当日現金払いのみ)
申し込み締め切り:2013年1月24日(木)23:00(予定)

お申し込みや更に詳細な情報、来場者特典(!)については下記サイトをご覧下さい。皆様のご参加をお待ちしております。
< http://book.mycom.co.jp/user/event/CNS05.shtml
>
Rey.Horiサイト
< http://www.yk.rim.or.jp/%7Ereyhori/
>


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編集後記(01/15)

●いつから、「夢」が人生の目標を語ることと、同義となったのだろう。私には強い違和感がある──と書くのは、作家の桐野夏生である。読売新聞のコラム「いやはや語辞典」で読んで、わたしも激しく同意するものである。とはいうものの、今まではちゃんと考えたこともなかったのだが。

「将来の夢は何ですか?」という問いかけに対し「学校の先生」とか「看護士さん」「ケーキ屋さん」などと子どもが答える。よく見られる場面だ。しかし、それは具体的な職業、目標であって、「夢」という語で表すべきものではない。かつてわたしは何と答えたのか。幼児の頃は「昆虫博士」だったか。長じては「本をつくる人」だった。とりあえず目標は叶った人生といえるだろう。だが「夢」といったら?

「『夢』は、もっとほんわかしたイメージに使うのだ。抽象的と言ってもいい。例えば、『あたたかな家庭を築いていきたい』とか『平和な世界を作りたい』とか。そのための方策があるようでいて、どうしたらいいかわからないから、皆で知恵を絞って考えていく、そんな時に使う」と桐野夏生はいう。「甲子園で優勝したい」とか、「金メダルをとりたい」という、練習を積み重ねて努力することは、目標に向かうことであって「夢」に向かうことではないのだ。

辞書では「将来実現させたいと思っている事柄」も意味のひとつにあげられていて、「政治家になるのが━だ」「少年のころの━がかなう」の用例もある(デジタル大辞泉)。また「現実からはなれた空想や楽しい考え」という意味もある。こちらのほうが「夢」の解釈としては楽しい。桐野夏生は「現世と対義ではない目標」としている。現世で実現可能なリアルな目標は「夢」ではない。いい歳してようやくそれが分った。わたしの「夢のドリーム」(笑)は何か、人から感心されるようなことを考えたい(なんて俗物なんだ)。(柴田)


●私も夢について同じこと考えたことがあった。自分が変なんだろうなぁと思っていたわ。

うちのBD・HDDレコーダーは、おすすめ番組を勝手に録画する。容量がいっぱいになりそうなら、見ていなくてもそれらは勝手に削除される。いままでの録画傾向や、予め入れておいたキーワードを元に選ばれるようなんだが、最近入っていたものに『朝の時代劇体操』なる番組が。

時代劇専門チャンネルのもので、瀬川瑛子が歌い、真島茂樹が振り付け、ペリー荻野作詞に小杉保夫作曲と、妙に豪華(笑)。『GO! GO! 侍ニッポン』という歌に乗って体操をする。

歌詞は「愛しの土方様 あなたは強い人 走る走る走る走る 夢を求めて ヒジ! カタ! 愛しの土方様〜」で、肘と肩。二番以降は吉宗様と鬼平様。

時代劇専門チャンネルの契約はしておらず、わざわざ無料放送の中からこの番組をピックアップしてきたレコーダーに驚き、瀬川瑛子の特技ってカロリー計算なんだ〜 などとプチ情報を仕入れつつ、この後記を書いている。(hammer.mule)

< http://www.jidaigeki.com/forum/taisou/index.html
>
動画があった