クリエイター手抜きプロジェクト[349]映像編 今度は4Kカメラ(1)
── 古籏一浩 ──

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前回は3Dカメラでしたが、今度は4Kカメラです。4Kカメラは、すでに手元にはありませんが、記憶をたどって書いてみます。

4K映像カメラだとソニーやキヤノンが出しています。

・SONY PMW-F55/F5
< http://www.sony.jp/cinealta/index.html
>

・Canon EOS C500/PL
< http://cweb.canon.jp/cinema-eos/lineup/digitalcamera/c500/index.html
>

今回使用したのはソニーでもキヤノンでもなく、Red Digital Cinema Camera Companyのカメラです。長いので以下REDと表記します。

・RED
< http://www.red.com/
>

REDは以前から4Kカメラを出していました。RED ONEという名前で4Kで24フレームが撮影できます。




・RED ONE
< http://jp.red.com/products/red-one
>

RED ONEはすでに製造が終わっています。一時期40万円ほどで大量に中古が出ていましたが、現在はなさそうです。現在、入手できるカメラとしてはScarlet-XとEPICがあります。

・Scarlet-X
< http://jp.red.com/products/scarlet
>

・EPIC-X/M
< http://jp.red.com/store/products/epic-x-brain-only
>
< http://jp.red.com/store/products/epic-m-brain-only
>

Scarlet-X、EPICとも本体だけでは何もできず付属品が必要になります。レンズマウントやバッテリー、SSDを記録する、読み込みドライブ等です。これがセットになったのが「〜コレクション」です。マウントはキヤノンマウントやPLマウントが選択でき、素材はアルミかチタンが選択できます。

・SCARLET-X AL CANON MOUNT COLLECTION
< http://jp.red.com/store/products/scarlet-x-al-canon-mount-collection
>

今回使用したのは、Scarlet-Xのキヤノンマウントコレクションです。手元にキヤノンのレンズがあったからという理由です。

REDのカメラは日本製のビデオカメラと違って、すぐに使うことができません。というのも、組み立てなければいけないからです。箱から取り出してすぐに使える日本製のカメラの方が楽と言えば楽です。

REDのカメラの場合、撮影用途に合わせて好きなモジュールを組み合わせて使用できます。例えば、通常のカメラは液晶モニタがひとつですが、REDではもうひとつカメラ本体につけることができます。他にもいろいろ付けることができますが、お金がないと駄目です。ということで、とりあえずデフォルトの状態で撮影することにしました。

早速撮影......といきたいところですが、バッテリーを充電しないといけません。この充電に90分ほどかかります。仕方ないので、AC電源に接続できるケーブルを利用してカメラを起動させます。

カメラ本体の横にある赤いボタンを長押しすると起動し、ファンがうなりをあげます。カメラというよりも小型パソコンという感じです。起動も普通のビデオカメラと違って20秒以上かかります。シャッターチャンスを軽く逃してしまいそうな起動時間です(終了もちょっと時間かかります)。

無事に起動すると画面に映像が映し出されます。表示される文字は全部英語ですが、日本の家庭用カメラも似たようなものなので特に気にはなりません。

最初に行うのは、記録媒体であるSSDのカードのフォーマットです。ハードディスクだと速度/衝撃などの問題があるのか、SSDになっています。初期化はすぐに終了します。起動時間とは対照的です。

SSDのカードを初期化したら、後は撮影するだけです。ピントを合わせて録画ボタン(デフォルトでも3か所にある)を押すと、映像がSSDのカードに記録されていきます。

撮影した映像はSSDのカードを読む専用のドライブに入れます。このドライブはパソコンとつながっており、SSDのカードを挿入すると通常のHDDドライブと同様にマウントされます。

Macだとデスクトップにドライブアイコンが表示されます。Firewire 800で接続した場合、遅くても15分ほどでコピーが終了します。ここらへんはローエンドカメラの記録媒体よりも高速で楽です。

問題はここからです。映像は4Kサイズなので桁違いのファイルサイズ。おまけに、REDのカメラはセンサーから入った情報をそのまま記録するだけの、RAW形式しか保存できません。通常のカメラで採用されているH.264ではありません。

ということで続きは、また次回。REDのカメラで撮影した4K映像はフリーで公開しています。おまけにRAWデータそのままです。RAWデータなので、色味や露光量など自由に変更できます。静止画のRAWと同様に、映像でもRAW処理ができるということです。

・4K HD フリー映像素材(おまけにRAWです)
< http://footage3.openspc2.org/HDTV/footage/4K/30f/
>


【古籏一浩】openspc@alpha.ocn.ne.jp
< http://www.openspc2.org/
>

実際にカタログを眺めて妄想するのと、現実にカメラを使ってみたのでは違いました。とりあえず、4K RAW映像はREDCINE-Xを使えば無料でRAW映像を編集できます。また、プレミアCS6でも可能です。お試しあれ。

・REDCINE-X
< http://www.red.com/products/redcine-x
>

・フリーFullHD 3D実写映像素材
< http://footage3.openspc2.org/HDTV/footage/3D/60i/
>

・Nexus 10(アンドロイドタブレット)使い方辞典
< http://www.openspc2.org/reibun/Android/Nexus10/
>

・Kindle Fire HD使い方辞典
< http://www.openspc2.org/reibun/Kindle/Fire_HD/
>

・Nexus 7(アンドロイドタブレット)使い方辞典
< http://www.openspc2.org/reibun/Android/Nexus7/
>

・iPad mini(アイパッドミニ)使い方辞典
< http://www.openspc2.org/reibun/iPad/mini/2012/
>

・JavaScript逆引きハンドブック
< http://www.amazon.co.jp/dp/4863541082
>

・改訂5版JavaScriptポケットリファレンス
< http://www.amazon.co.jp/dp/4774148199
>

・ハイビジョン映像素材集
< http://www.openspc2.org/HDTV/
>

・クリエイター手抜きプロジェクト
< http://www.openspc2.org/projectX/
>

・Adobe Illustrator CS3 + JavaScript 自動化サンプル集
< http://www.openspc2.org/book/PDF/Adobe_Illustrator_CS3_JavaScript_Book/
>
吉田印刷所の「印刷の泉」でも購入できるようになりました。