[3498] ナショナルセキュリティとパーソナルセキュリティ

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《イベントがいっぱいの熱い夏》

■装飾山イバラ道[121]
 ナショナルセキュリティとパーソナルセキュリティ
 武田瑛夢

■おかだの光画部トーク[101]
 夏のイベントいろいろ&おすすめ写真展
 岡田陽一

■どうしたらできるかな?[step:05]
 私のオリジナルキャラクター、こんなにブサイクだったの?
 平山遵子




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■装飾山イバラ道[121]
ナショナルセキュリティとパーソナルセキュリティ

武田瑛夢
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●ドラマ『24』ではなんでもあり

CIAの職員が通話記録や電子メールを収集していたことを暴露し、世界中で話題になっていたけれど、私はそのニュースをポカンとして聞いていた。「何を今さら。『24』のクロエも散々やってたのにね」

※以下はドラマの話で、現実とはかけ離れた個所が多々あるかもしれません。

アメリカのドラマでは、ナショナルセキュリティのためなら、どんな手を使ってでも情報を手に入れるというシーンがよく出てくる。傍受はしているのが当然という設定で、電話の会話にあえて現在の作戦に関するキーワードを入れたりして、相手を撹乱させたりするのだ。

そんなのあくまでもドラマの中の話かもしれないけれど、公共施設の防犯カメラにアクセスしたり、サテライト(衛星)を使って隠れ家の現在の様子を窺うことも簡単にできる。高感度赤外線カメラで、建物内のどこに何人の見張りがいるのかがわかる。人の形のシルエットが赤く映るアレだ。つっこみどころ満載の、勝手な税金の使い方をしていたけれど。

『24』の舞台のCTUは、ナショナルセキュリティのための組織。クロエはCTUの通信部門で最高ランクのレベル6の権限を持つ分析官だ。この権限レベルというのは、その分析官のそれまでの実績や信頼度によって、リアルタイムに変動する。

失敗をして上官の信頼を損ねると、すぐにレベルを落とされ、重要なサーバーへのアクセス権限がなくなったりして仕事に支障をきたす。分析官の性癖として、重要で正確な情報を扱えることに生き甲斐を感じ、レベル落ちは一気にやる気を失うみたいだ。

クロエは主人公のジャック・バウアーからの秘密の頼まれ事を、上官に隠れてよくやっている。表向きの仕事の裏で、どんどん犯人を追いつめたりしているので、よけいに気を使っている。

CTUの職員は、クロエ以外にも皆勝手に内職をしすぎだと思う(笑)。本来の仕事以外のことで忙し過ぎるので、しょっちゅうアメリカの国家の安全が脅かされている。それはサーカスの綱渡りでわざわざジャンプしたりして、ハラハラさせるのと同じ要素なのかもしれないけれど。

それでも、こういうドラマのシーンからでも、案外リアルな事実が見えていたりする。どんなに重要な職務であろうと、普通の人間が日常の中でやっている作業だということだ。

ものすごい権限のある上級分析官の趣味がどんなものであっても、その分析官の勝手だと思うとちょっと怖いなー。情報を知り得るまでのやる気って、すごいプロ根性だろうから。

日本でもあらゆる所に設置される防犯カメラは、今後も増え続けるだろうし、今は独立していて安全なはずのカメラも、そのうちきっとネットワークにつながってしまうだろう。その方が外部から制御できて便利だからだ。

常時録画の大量なデータも、ネット経由でどこかに保存しておけば、カメラ自体に残さずに済むので便利だと思ってしまうだろう。

データの管理は「きちんとした人がやるから大丈夫」だと言われるだろうが、どこまで責任を持ってくれるものだろうか。私が疑い深いのかもしれないけれど、まず完全な管理なんて信じられない。

●知られたくない相手にしか価値のない情報

個人のセキュリティはどうだろう。よく夫婦・恋人間でそれぞれの携帯電話を見るか見ないかで論争になるようだけれど、私は今までも見たことがないし、見る必要性を感じない。

GPSで相手の居場所がわかるソフトもあるみたいだけど、まったく使いたいと思わない。相手の情報をなんでも知りたいというタイプではない、ということか? 相手には相手の世界があり、それを尊重したいので、許可なく知る必要はないと思うのだ。

もし相手の浮気を疑っている人が、相手の携帯電話からその秘密を得てしまうと大変なことになる。個人の秘密レベルの情報は、それを隠したい相手に知られてしまった時点で損害になる。そうでない誰かに何かを知られたとしても、たぶん相手も興味を持たないし、その情報を使う術もないのだ。

誰かからの興味が自分に向いているということを先に知る事が出来れば、知られる損害を未然に防ぐことができるかもしれないとは思う。テレビ番組で、専門業者が盗聴器を捜索するシーンを見たけれど、そういったチェックを業者に依頼している人って多いのだろうか?

今後、技術が進歩したらそんなことも自分で確かめられる日が来るかもしれない。例えば、自分以外の人間が自分の携帯電話の画面を見ると、携帯電話に記録が残る仕組みはどうだろう。想像するとあまり良い結果になりそうにもないけれど、自分の持ち物に忍び寄る危機くらいはすぐに感知する仕組みが作れそうだ。

今はまだドラマの中のクロエレベルの技術を、一般市民が手に入れてしまったら、何でもわかってしまう日が来たら......。案外、みんな正直者の良い世界が待っていたりして。誰にでもわかるようなことに価値はないから、隠しもしないし、隠すために必要な膨大なセキュリティもいらなくなる......。

知りたい側と知られたくない側のセキュリティ技術には、技術の進化と退化の波みたいなものがあるように思える。技術が熟すと、お互いがいらなくなってしまうようなものなのかもしれない。

【武田瑛夢/たけだえいむ】eimu@eimu.com
装飾アートの総本山WEBサイト"デコラティブマウンテン"
< http://www.eimu.com/
>

今さらながら、NHK「サイエンスZERO」のヒッグス粒子の回の録画を見たので、ヒッグスのことがちょっとだけわかった。理論のことよりも、ヒッグスさんという人が理論を予言して、それをヒッグスさんではない別の誰かが発見したということ。それをヒッグスさん自身が大変喜んでいたのが印象的だった。

自分の生きている間に発見されて嬉しいというご本人の顔の喜び、何人もがそれに関わって達成する素晴らしさ、それがあったからこそ生きた他の理論、というようにまったく理系的でないところで感動してしまった。


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■おかだの光画部トーク[101]
夏のイベントいろいろ&おすすめ写真展

岡田陽一
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6月30日(日)開催の「CSS Nite in KOBE,Vol.2〜デザイン再考(サイコー!)」の参加お申込みは、おかげさまで企画当初の目標150人に早々に達し、二度の増席で定員180人に変更しましたが、それももういっぱいになりつつあります。このテキストを書いている時点で、179/180人(残1人)女性103人・男性76人。

◎参加申し込み者の居住する都道府県

兵庫県 70人
大阪府 66人
京都府 14人
岡山県 6人
滋賀県 6人
奈良県 3人
鳥取県 3人
北海道 2人
広島県 2人
愛知県 2人
香川県 1人
和歌山県 1人
徳島県 1人
埼玉県 1人
東京都 1人

地元兵庫、お隣の大阪、京都など近隣の府県だけでなく、愛知、東京、埼玉、北海道、など遠方からもお申込みいただいています。

前回のVol.1か大阪版いずれかに参加された方が70人、その他の地域で参加された方が26人。そして、今回初めて参加される方が半数近くいらっしゃることに驚くと同時にとても嬉しく感じています。

梅雨の真っ只中なので、雨は覚悟していますが、梅雨入り以降今日まで、神戸はほぼ晴天続きでほとんど雨らしい雨は降っていないので、その反動で大雨になるのではないかと心配しています。

そんなイベントの様子は終了後にまたレポートしますのでお楽しみに。

翌日の7月1日(月)から13日(土)まで、航空写真家の友人が写真展を開催しますので、光画部らしく写真関連のお知らせをひとつ。

「発光都市 TOKYO PHOTO EXiBiTiON 航空写真家 野口克也写真展」
会期:2013年7月1日(月)〜7月13日(土)
会場:Galley mu 東京都渋谷区神山町5-6 渋谷酒販会館B1F
Tel.03-5790-9906
営業時間:cafe 15:00〜19:00 bar 1900〜(日祝定休)
< http://goo.gl/maps/u0UBV
>

──太陽光の届かない夜の東京は「光都」というにふさわしいほどの昼の姿とはかけ離れた表情を宇宙に向けて放射しつづけている。そんなメガロポリス「TOKYO」の広大な光の海を唯一確実に捉えることの出来る方法はヘリコプターからの空撮だった。東京の光の海の上空にぽつんと浮かべたヘリコプターから恐怖と寒さに凍えながら撮影した。

約10,000フィートの高さから見える眼下に広がる光のひとつひとつには、人々が暮らす暖かい場所が存在する。それだけは確かなことだ。

写真集は二冊出版している野口さんですが、写真展は初めてだそうです。普通の人はまず見ることの出来ない、特別な場所からの光の風景。東京方面のみなさん、是非、時間作って見に行ってみてください。

ふだん自分たちが仕事し、生活している大都市を上空から撮した風景は美しくもあり、いろんな感情が心をよぎるのではないかと思います。スカイツリーや高層ビルから見るのとはまた一風違った夜の東京からは、新たな発見があるかもしれません。
< http://ameblo.jp/aerophotographer/entry-11534529382.html
>

ほかにもまだまだ、イベントいっぱいあります。

●2013年7月6日(土)
WCAN 2013 Summer
出演:矢野りん・阿部淳也・佐藤歩
場所:名古屋国際会議場 会議室 141+142
< http://wcan.jp/event/2013summer/
>

●2013年7月9日(火)
CSS Nite in OSAKA, Vol.35(復活スペシャル)
出演:秋葉秀樹/秋葉ちひろ(ツクロア)
場所:中央会計セミナールーム
セッション内容:「スマホアプリのデザインから プロトタイプ作成まで」
< http://osaka.cssnite.jp/vol35/
>

●2013年8月10日(土)
まにまにフェスティバルP2
場所:大阪産業創造館
< http://m2college.net/fes2/
>
こちらは昨日、川合さんがいっぱい告知されていました。かぷっとさん主催のお祭りです。

●2013年8月31日(土)
CSS Nite in OKAYAMA, Vol.4
「デザイナーじゃなくても知っておきたい、成果の上がるWebデザイン」
出演:鷹野雅弘・中川直樹・秋葉秀樹・久保木博・山田恵理子
場所:岡山国際交流センター
< https://www.facebook.com/events/339272569532415
>

とっても熱い夏になりそうですね。

【岡田陽一/株式会社ふわっと 代表取締役 ディレクター+フォトグラファー】

< mailto:okada@fuwhat.com > < Twitter:http://twitter.com/okada41
>

まだだいぶ先の話ですが、10月8日(火)「CSS Nite in OSAKA,Vol.37」は「撮影スペシャル」ということで、わたしと高松のコマーシャルフォトグラファー鍋坂樹伸さんでセッション担当させていただくことになりました。
< https://www.facebook.com/events/104946673039226/
>


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■どうしたらできるかな?[step:05]
私のオリジナルキャラクター、こんなにブサイクだったの?

平山遵子
< https://bn.dgcr.com/archives/20130617140100.html
>
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楽しい第一回目のお茶会の後、自分の作りたいグッズのアイデアを書き出してみました。キーホルダーや携帯ストラップ、トートバッグなどなど。アイデア
を書き出して、とても楽しい気分に浸ることが出来ました。しかし、いざ現実に戻ると......。

「これどうやって作ろうか? どうやったら作れるんだろう?」と悩んでしまうのでした。

作り方を考え出すと悶々として頭が痛くなってきます。これ私に作れるんだろうか? きちんと縫えるのか? 望んだ形に出来るのか? とますます不安になってきます。

ウダウダ考えても仕方がない。とりあえず、いつも通りの無鉄砲で着手!(ここが私の良いところ〈笑〉)ぬいぐるみを作る要領で、小さなマスコットを手縫いし、それをストラップにしてみたらどうかと思いつきました。

マスコットの型紙を起こし、手芸屋さんで買ったチロリアンテープとストラップヒモで、ストラップを作ってみました。ところが、これにはぬいぐるみよりも苦戦を強いられることに......。

ストラップ用のマスコットはとても小さく、とっても縫いづらいのです。例によって、指に針を刺すこともしばしば。楽しい作業であるはずが、途中でイライラしてやめたくなることも......。

いまでは細かいパーツも難なく縫うことが出来るのですが、この頃の私はまだ裁縫の初心者で、細かい、小さいパーツを縫うのは至難の業だったのです。

それでも、自分のオリジナルキャラクターストラップを作りたい! の一心でイライラとの戦いの末、手縫のマスコットストラップ3本が完成しました。

後日、嬉しさのあまり完成したストラップを、母親と海津先生に見せました。

母「あら、かわいいじゃない。でも、これ3本作るのにやたら時間が掛かっていたでしょ。効率を考えないとね。それと、マスコットが小さくって縫いづらいのはわかるけど、もう少しきれいに作れないのかしら」

海津先生「これかわいいね。だけど、キャラクターのプロポーションバランスがちょっと悪くない?」

一生懸命作ったのですが、反応がいまいちよろしくありません。そのストラップを冷静になってよく観察してみると......。

「なんだかやたら短足に見える」
「あれ、やっぱりプロポーションがおかしいかも......」
「私のオリジナルキャラクターこんなにブサイクだったの??」
ずいぶんな時間をかけて作った割に散々な結果になりました。

いつものように縫い物の練習がてら、オリジナルキャラクターのぬいぐるみを作りながら、ふたつの課題について考え続けました。

「どうすればもう少し効率良く、きれいにグッズが作れるんだろう?」

【平山遵子・ひらやまじゅんこ】
J★(Junko allstars)〜思い出を形に未来につなぐハンドメイド〜
< http://www.j-allstars.com/
>
夢は「世界一楽しいぬいぐるみ」を作る!


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編集後記(06/18)

●三橋貴明「いよいよ、韓国経済が崩壊するこれだけの理由」を読む(WAC、2013)。韓国経済がヤバいということは断片的に知っていたが、たとえば妻に解説できるほどの知識はなかった。この本にはその理由が明解に示されていて、なるほどこういうことだったのかと納得納得。

筆者の用いる手法はスマートである。ネットの公開情報を詳細に分析し、偏りのない立場でストレートに真実を提示してくれる。一目でわかるデータ付きだから、説得力抜群である。PART1は「韓国経済が完全崩壊するこれだけの理由」を18項目、PART2は「韓国国民がどん底に堕ちるこれだけの理由」を14項目、それぞれ見開き2ページで、図表やイラストを用いて簡潔で明解な解説がある。

PART3は「韓国国民が腐敗しているこれだけの理由」を15項目。これは経済とは直接関係はないが、韓国人の本質を突いていて(よく言われる韓国の病痾のことだけど)、これでは経済もおかしくなるのは必然と誰しも思うだろう。合計47項目を見開きで簡潔にまとめた構成で、本文ほぼ100ページという身軽さだから読みやすく、いまの韓国の姿を知るには手っ取り早く、非常に重宝である。しかも980円と安い。電子書籍はhontで783円だが、100円ぐらいで販売して日本国民の多くに読んでもらいたい。ハングル化して拡散するのもいい。

PART1とPART2はデータそのものの解釈だから、ここまではっきり直接的に解説されたら、韓国人の誰でも理解できると思うが、一般国民は何も知らされていないのだろう。でも、データは公開されているのだから、それなりに知識のある人はわかっているはずだ。「留学生の多いのは荒んだ国内事情の裏返し」であり、「国を捨てて海外逃亡する『愛国者』たち」が多いのも、データからはっきり読み取れる。逃げ出したくなる韓国人の気持ちは理解できる。

日韓関係が悪くなって困るのはだんぜん韓国である。日本が韓国経済の生死を握るといっていいほど重要な存在であるという事実は、データを見るまでもなく明らかである。韓国人もそれが分かっているのにあえて目をそらし、反日・侮日を叫び続けている。それが国策なんだからしょうがない。もはや韓国の経済を日本が心配する必要はない。なるようになってください。(柴田)

< http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4898311989/dgcrcom-22/
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「いよいよ、韓国経済が崩壊するこれだけの理由」


●私も24ならと思った......。/神戸盛況だっ! 北海道から参加される人までいるなんて。/平山さんのお母様は凄い人なんじゃないだろうか。

鳩がベランダの手すりにいた。うちは16Fで、こんなところにも来るんだ〜、鳥が家の中に飛び込んでくると幸運って言うけど〜なんて思っていた。窓が開いていたので、実際に飛び込まれては大変だと閉めに行ったら、飛び立った。

しばらくして、手すりに大きなお土産があることに気づいた。家人に伝えると、そりゃそうなるだろう、「鳩さんが来てる〜」なんて、またメルヘンに思ってたんじゃないだろうなと言われ、え、そう思うのってメルヘン? と返したら呆れられた。そういうもの? (hammer.mule)