おかだの光画部トーク[108]離着陸時もiPhoneの使用OK?
── 岡田陽一 ──

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今では考えられないことですが、最初にわたしが渡米した時(1985年辺り)は飛行機の中でまだ喫煙席がありました。もちろん、部屋が区切られているわけではなく、喫煙席と禁煙席はカーテンで仕切られているだけなので、機内の空気はなんとなく煙草臭いものでした。

今では、機内のトイレでこっそりと煙草を吸うなんてことをすると、逮捕されますが、1999年4月、全日空と日本航空が国内便・国際便をすべて禁煙化したことで日本の航空会社の航空機は禁煙になったようです。

禁煙と同様、機内での携帯電話やスマホ、ゲーム機など電波を出すものは離着陸時は使用禁止です。これは1991年から実施されているようです。iPhoneでも機内モードがあり、飛行機アイコンをタッチして機内モードオンにするとWi-Fi、電話、Bluetooth、GPSの全ての電波機能がオフになります。
< http://flic.kr/p/hfZzjL
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機内では「飛行機が離陸し安定飛行にはいるまで、また着陸体制に入ってから着陸後、駐機場に飛行機が停止しドアが開くまでは、全ての電子機器の電源を切ってください」といったアナウンスされます。

どうも、飛行機を飛ばしている精密機器が、さまざまな電波と干渉し、危険な状態に陥る恐れがあるというような理由らしいのですが、個人的にはずっと不思議に感じてました。

だって、たかが携帯やスマホの電波ごときで、飛行機の計器に悪影響を及ぼし危険な状態になるのだったら、わざわざ刃物や銃器、爆発物などを危険を犯して持ち込もうと試みなくとも、携帯持ってればテロなんていくらでもおきるじゃないですか。そんな危険なものならそもそも機内持ち込み禁止のはず。

長年そう思ってたら、最近どうやら変わりつつあるようですよ。ついにアメリカ連邦航空局(FAA)が機内で電子機器の使用を認める方針を固め、やっとスマホもタブレもノートも離着陸時に切らなくてOKになったようです。

国際線を中心に、機内のWi-Fiサービスも増えてきているようなので、仕事の連絡から開放されていた飛行機での移動中のひとときは、残念ながら近々なくなってしまいます。

最近は、デジカメにもWi-FiやGPSが入っているため、カメラも電波を使う電子機器の仲間になっていて、離着陸時に窓の外をいろいろと撮りたかったのをひたすら我慢していました。

これが、このルールを撤廃されることで、デジカメどころかiPhoneで撮って機内からFacebookやTwitterでシェアできるようになり、一気にやることが増えてあっという間に到着しそうです。

安定飛行状態だと、かなり上空なので下に雲海、雲の下には山や街並み。リアルGoogle Mapsの航空写真モードのような感じの写真が撮れるので楽しい。離着陸時は、もっと地面に近いので、このタイミングで外の景色が撮れるようになるのは、色々楽しみ。

羽田空港に着陸する時は、右側の海岸沿いに東京ディズニーランドとシーが見えるし、羽田から神戸空港に飛ぶ時は離陸して10分ほどで、富士山の山頂を見おろす位置を飛行する。

そのまま、一時間ほどで神戸空港の着陸体制になるわけだが、飛行ルートは神戸を通り越し、姫路の手前で大きく旋回。播磨灘に出て、明石海峡大橋の真上をだんだん高度を下げて神戸空港にアプローチする。

着陸寸前では、神戸港、ハーバーランド辺りの美しい景色がすぐそこに見える。今後はこの景色も写真や動画で撮れるのは、出張が楽しくなるかもしれません。
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【岡田陽一/株式会社ふわっと 代表取締役 ディレクター+フォトグラファー】
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元町界隈は金木犀のほのかな甘い香りが漂っているこの頃です。ひと雨ごとに寒くなってきますね。昨日関西では木枯らし一号が吹いたそうで、秋も終わって冬ですね。電車の中でも咳やくしゃみの人が増えていますが、お願いですからマスクしてくださいね。