[3592] 結果オーライなら細かいことは気にしない作家

投稿:  著者:


《大相撲が原因か》

■クリエイター手抜きプロジェクト[369]Adobe Illustrator CS3〜CC編
 グレースケール画像かどうか調べる
 古籏一浩

■ローマでMANGA[69]
 結果オーライなら細かいことは気にしない作家
 midori

--PR------------------------------------------------------------------
★DTP・印刷専門のデジタルコンテンツ販売サイト「印刷の泉」
 ≫≫≫ https://www.ddc.co.jp/estore/
≪≪≪
 ●セミナー・勉強会を撮影した動画・スライドも好評販売中!
 ●"無料"のPhotoshopアクション・Acrobat用プリフライトもあります!
 ●編集作業の味方! PDFの違いを発見してくれるソフトを販売(体験版あり)

★電子書籍 PDF フォント 素材 スクリプト 動画を販売したい方を募集中!
-----------------------------------------------------------------PR---




━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■クリエイター手抜きプロジェクト[369]Adobe Illustrator CS3〜CC編
グレースケール画像かどうか調べる

古籏一浩
< https://bn.dgcr.com/archives/20131125140200.html
>
───────────────────────────────────
Illustratorで配置した(埋め込み画像のみ)画像は、グレースケール画像や反転画像として設定することができます。カラー画像を配置した後で元画像に変更を加えることなく、手軽にグレースケールにすることができます。

今回はドキュメント内に埋め込まれた画像が、グレースケールかどうかを調べるスクリプトです。ただ、ここで調べることができるのは、Illustrator上で画像を埋め込み画像として配置した後、編集メニューから「カラーを編集」>「グレースケールに変換」のように処理したものに限定されます。

もともと、グレースケールになっている画像を、CMYK画像として配置している場合はチェックの対象外です。

以下のスクリプトは、開かれているドキュメント内にグレースケール画像があるかどうか調べ、該当する画像があればアラートダイアログを表示します。


// 画像がグレースケールかどうか調べる
var cm = ImageColorSpace.GrayScale;
var img=activeDocument.rasterItems;
for(var i=0;i<img.length;i++){
if(img[i].imageColorSpace==cm){
alert("グレー!");
break;
}
}


以下のスクリプトは、ドキュメント内にグレースケール画像がある場合に選択状態にします。この方が見つけやすいでしょう。


// 画像がグレースケールかどうか調べ該当するものだけを選択状態にする
app.selection = null; // 全ての選択を解除
var cm = ImageColorSpace.GrayScale;
var img=activeDocument.rasterItems;
for(var i=0;i<img.length;i++){
if(img[i].imageColorSpace==cm){
img[i].selected = true;
}
}

なお、グレースケール画像ではなくRGB画像やCMYK画像をチェックしたい場合は、以下のImageColorSpace.GrayScale部分を変更してください。

var cm = ImageColorSpace.GrayScale;

指定できるのは以下の文字になります。

ImageColorSpace.CMYK    CMYKカラー
ImageColorSpace.Separation  セパレーションカラー
ImageColorSpace.Grayscale  グレースケール
ImageColorSpace.DeviceN   DeviceNカラー
ImageColorSpace.RGB     RGBカラー
ImageColorSpace.Indexed   インデックスカラー
ImageColorSpace.LAB     LABカラー


【古籏一浩】openspc@alpha.ocn.ne.jp
< http://www.openspc2.org/
>

さあ、ネタが切れてきました。というより、ネタ出ししてあるけど作ってない......。
Illustrator、Premiere、AfterEffects、Photoshop、Acrobatは使うけど、InDesignは使わなくなった......。使用頻度はIllustratorがダントツに多いので、そこらへんのネタばかりたまってます。

本当はSONYの電子書籍リーダーを買ったので、そのネタにしたかったのですが途中までしかサイトを作っていないので、ある程度できてからにしたいと思います。

もうちょっと使ったりしないとわかりませんが、電子書籍リーダーはビデオカメラと違って、倍くらい速くなっていて以前のモデルよりもよくなってます。



私のサイトには電子書籍リーダーのページがいくつかありますが、実はアクセスは二番目に多かったりします(一番はダントツにNexus 7)。アクセス見ると電子書籍元年と言われたのも、あながち嘘ではなさそうです。

ところで、普及しているのはよいのですが、Kindle Paperwhiteに関しては、多くの人から同じ質問がきます。「最初に日本語以外の言語を設定してしまった。直し方を教えてほしい」というものです。

感じとしては60代〜70代前半といったところでしょうか。孫からのプレゼントという人もいました。Kindleは出荷時にアカウント設定してくれるのですから、最初から日本語に設定しておいてもらえば親切だと思うのですが。



「おもてなし」=表無しなので「裏」というオチになってるようで。
秒速で書類送検された人もいたみたいで。



前回のSONYの4Kカメラ。雑誌「ビデオサロン」にも実際の映像データがサンプルDVDに入っていたので見てみたけど、やはり駄目でした。キヤノンで撮影した4K映像もありましたが、こちらはSONYと違ってノイズもほぼなく鮮明。SONYはキヤノンよりも周回遅れといったところかも。



さて、今回のデジクリは何か量が少なくて短いということで、一生懸命後書きを追加しています。それも、え〜、今午前9時20分。通常は前日に確認のメールが来るのですが、今回は当日にくるというナイスな状態。

いったい編集長どうしちゃのだろうかと思っていましたが、ひとつだけ思い当たることがありました。それは編集長が好きな大相撲が原因に違いありません。

日馬富士が優勝して憤慨。でも、稀勢の里が優勝に準じる成績ということで、来場所綱取りで興奮。14日目は、前日の日馬富士に続き白鵬を破って万歳でもしていたのではないかと思います。何にせよ、今場所後半の相撲は編集長を大いにエキサイトさせたに違いありません。

はるか宇宙からやってきてくれたアイソン彗星ですが、まだお目にかかれていません。12月に入ってからが見頃ということなので楽しみです。

「稀勢の里とかけてアイソン彗星ととく......その心は?」
「期待してます」(←なんのひねりもない駄作 by柴田)


・Adobe JavaScriptリファレンス
< http://www.amazon.co.jp/dp/4844395955
>

・ハイビジョン映像素材集
< http://www.openspc2.org/HDTV/
>

・Nexus 7(アンドロイドタブレット)使い方辞典
< http://www.openspc2.org/reibun/Android/Nexus7/
>

・JavaScript逆引きハンドブック
< http://www.amazon.co.jp/dp/4863541082
>

・クリエイター手抜きプロジェクト
< http://www.openspc2.org/projectX/
>

・Adobe Illustrator CS3 + JavaScript 自動化サンプル集
< http://www.openspc2.org/book/PDF/Adobe_Illustrator_CS3_JavaScript_Book/
>
吉田印刷所の「印刷の泉」でも購入できるようになりました。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ローマでMANGA[69]
結果オーライなら細かいことは気にしない作家

midori
< https://bn.dgcr.com/archives/20131125140100.html
>
───────────────────────────────────
講談社のモーニング編集部が日本人以外の作家を起用して、描き下ろしを作ってもらって掲載するという、前代未聞の企画を進行した時に、イタリア人作家と編集部の仲介をするという嬉し楽し仕事をしていた頃の記録の意味を込めて書いているシリーズです。

今は、「幸運が服を着て歩いている」楽天的なヨーリとの関わりを書いてます。

●親孝行な我が息子

毎度のように、この原稿のためにファックスをスキャンした。今回は1993年の2月から5月までだ。すごく少ないので苦もなくスキャンできた。

2月で5枚、3月が11枚、4月14枚、5月12枚だ。前年の10月26枚、11月30枚に比べると段違いの少なさ。

1993年の2月初めには私が出産のため入院したこともあって、「ローマ支局」の業務が一時中断した。でも、ファクスの枚数が減ったのはそのせいではなかった。

前年はヨーリの企画提案から、作品掲載の方向で話がまとまり、ネームのやりとりがあったのでファックスの枚数が多かった。

とりあえず、物語の構想が決まり、各話8ページで全13話が決まり、各話のあらすじも決まって、1993年には作品制作に入ったので画像のやりとりがぐんと減った。

前年の終わりには契約書作成のやりとりがあって、日本語の草案、そのイタリア語訳が飛び交ってやはりファックス枚数が多かった。

つまり、物語の構成と始めの数話のネームの打ち合わせと、契約書の打ち合わせが済んでから入院の運びになったのだ。今、思い至ったけれど出産が予定日を一週間越えていたのは、息子が待ってくれたのかもしれない。

予定日の1月終わりには契約書の最終打ち合わせで32枚のファックスのやりとりがあったから。予定日通りだったら、契約書の打ち合わせが終わる前に中断になっていた。親孝行な子だ。

●まだまだ続く事務手続き

ヨーリは大人しく作画に入ったわけだけど、契約書は打ち合わせが終わったばかりで、ヨーリは絵を描きながら契約書を反芻していた。らしい。

すでに本契約書の英語版とイタリア語訳版を受け取っていた。2月19日の私から編集部へのファックスに、ヨーリの不安が二件書かれている。

ひとつは「キャラクター(主人公・自分がモデル)の所有権が明記されていない」こと、二つ目は「オリジナルの描き下ろし」であることを明記した条項が、もともとはイタリアの雑誌に掲載された話が元になっているので、この条項を盾にとって責められたらどうしよう、ということ。

契約書を訳してて思ったのは、こういう風にその気になって重箱の隅をつつくように言葉の綾をとっていくと、いくらでも穴がみつかり、それを避けようとしてすごくわかりにくい言葉使いになっていくということ。

それでも、すべての起こり得る事象を想定して、それに対処する条項を決めておくのは不可能だ。だからこそ、契約書の最後の方にどこの裁判所の管轄になるのかを明記してある。

編集部はそのことは理解してるから安心してていいと電話で言っていたけれど、では版権を扱う国際室も保証して欲しいと言ってきた。信頼関係を基板にして契約や約束をする日本人は、外国と仕事をするときに、このおっとりしたヨーリでさえこれほど神経質に心配する態度を見習った方がいい。

3月、最初のファックスは編集部からのヨーリへの原稿料支払明細書と、英語でモーニング編集部担当編集者と国際室版権担当者の連名で、「不思議な世界旅行」と題する作品が契約書の条項に反しないことと、「ヨーリ」というキャラクターが作者のものであり何人も作者の承諾なしに使用することはできないことを明記した念書だ。この原本に編集者と版権担当者が署名して郵送するので、契約書にサインをして戻してくれとのファックスが続く。

つまり、契約書はここに完成し、ヨーリは第一話を制作し終えて編集部が受け取ったということだ。

●陽気で大雑把なヨーリと太っ腹な編集部

契約書の内容には神経質さを示したヨーリだけれど、基本的に大雑把な人だ。原稿制作が進んでいくにつれ、生原稿の大きさが一枚ごとに違っていて、版下へ送るために編集者が縮小率をいちいち計算しなくてはならなくて、判型は大きくても小さくてもいいけど、お願いだから大きさをそろえてくれ! と言った記憶がある。

編集部に届いた第一話の原稿の中に枠線が入ってないものがあり、編集者が「日本のマンガではコマ全部に同じ幅の線で枠線があったほうがいいので、編集部で入れていいか」と問い合わせている。

ヨーリの答えは「ただ単純に入れ忘れただけなので適当にやってください」だった。担当編集者がこの答えを聞いて(読んで)、「ヨーリらしくていい」と楽しんでいた。

この頃のモーニング誌は百万部という発行部数を誇っていた。編集長はこの売上を読者に還元したいと、かなりのオリジナルグッズを作って毎号プレゼントを企画していた。

読者プレゼントの他に、海外の作家や編集者を招いて日本の編集作業を見たり日本の生活を味わってほしいと奨励金制度を企画した。

我らがイタリア人作家もこの奨励金に参加しませんか? と招待されていて、ヨーリも参加の意思表明をした。

ファックスで送られてきた申込用紙を記入するのに、英語ではなくて、英語も日本語も書けないのでイタリア語で記入したい、ということで私の日本語訳を別紙につけることで担当編集者に承諾をもらった。

ところが、ヨーリは別紙に手書きで長々と応募用紙に必要な仕事の経歴や、なぜ奨励金に応募したいのかなどの設問に答えてきた。

結局、私は応募用紙に直接日本語で書き込んで送った。結果オーライなら細かいことは気にしないというヨーリ式で、私も担当編集者も気楽に楽しく仕事ができる作家だった。

【みどり】midorigo@mac.com

お小遣い稼ぎ大冒険の続き。

登録したウエブライターサイトからは結局お返事が来ず仕舞い。どんどん書き送るべきなのかもしれないけど、そのままになってる。すぐに反応がないとモチベーションが下がる。

そうこうしてる間に、マンガを介在して知り合った現在ロンドン住まいのイタリア人女性からいい話が持ち上がった。彼女が大学生の頃から、かれこれ10年くらいの付き合いになる。漫画家になりたい彼女は、グループを作ったり、コンテストを見つけてきたりして、しょっちゅう作品を作ってやる気のあるところを見せている。

その彼女が、原作を書きたい男の子と組んで作品を作るにあたり、ネーム(漫画作品の原稿レイアウト)の段階で私のサジェスチョンが欲しい、それについてはちゃんと仕事として多くないけれど報酬を出します、と言ってきた。

若い人が作品を作る手伝いをするのは嬉しい。ほんとはプロになる前の若い人からお金を取るのはなんだかなーと思うのだけど、それなら学校で教えるのもダメなわけで、ありがたくいただくことにした。

やっぱりマンガで生活費を稼げるのが一番いいな。んでは、「あなたのネームを診断します」というのをやったらどうかと思いついた。若い人がお客さんになるだろうから、なるべく安く。

今月はガイド仕事が重なって、人並みの月給くらいの報酬が入ることになってホッと一安心。来月はどうなるでしょうか。

「イタリアで新しい漫画を作る大冒険」
< http://p.booklog.jp/book/77255/read
>

主に料理の写真を載せたブログを書いてます。
< http://midoroma.blog87.fc2.com/
>


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
編集後記(11/25)

●従来の損害保険の継続契約、やーめた。と先日書いたら、考え直した方がいいかもしれません、というご意見を4通もいただいてしまった。じつは、その後もグズグズ考えている。15階建てマンションの建物自体は、たいていの地震には耐えられるだろう(たぶん)。でも地盤の液状化の心配はある。傾いたらもうアウトだ。いずれにしろ、保険金全額が支払われるケースというのは、もう住めないということだ。建物については保険をかけてもしょうがないとは思う。現実的に一番心配なのは「水災」で、あとは「火災」と「盗難・水濡れ」ぐらいか。

「火災」はうちの部屋から火が出たときが問題。左右の部屋と上階とが火災になっても、類焼の心配はない。自宅の出火は用心に用心を重ねているが、ないとはいえまい。「水濡れ」というのは上階からの水漏れ事故対策も含まれる。加害者に損害賠償を求めても、そう簡単に解決しないと思う。現在でも上階からの真夜中の騒音に悩まされているのだから。直接会うのもストレスだから、管理人を通して申し入れて解決した、はずだが、また......。なお、保険会社のプレゼンでは「盗難」と「水濡れ」はなぜかセットになっている。

最大の心配は「水災」だ。すぐそばの荒川が氾濫した場合、戸田市は全域が水没する。つまり、全市民が避難する必要があるという素晴らしいロケーションなのだ。ここ数年で近くの堤防は強化工事されて頼もしいのだが、戸田市の上流でも下流でも堤防が決壊した場合は、9時間から24時間後に影響は必ず及ぶ。我が家はマンションの一階にある。完全水没である。200年に一回程度の確率で発生する大雨(3日間総雨量548mmの降雨)の場合だというが、ありそうな数字だ。また首都直下型大地震が発生して、大津波が荒川を遡上した場合も危ない。こちらもあるかもしれない。

いずれにしろ、住宅保険と地震保険はセットで契約が必要らしい。建物は必ず含まれる。とはいいつつ、ちゃんと研究しないままズルズルと日が経って行く。一階と水災の関係は心配だが、一階なりのいいところは、階段をつかわずにすぐに外に出られることで、先の3.11ではそれを実感した。娘一家の住む上階まで何度も外階段を使って上り下りしたが、こんな上の方住むもんじゃないと思った。3.11当日、上階の住人が何人も、上り下りを避けて地上の車の中で寝ていた。

また、大震災のあとは排水管の破損があるかもしれないので、原則として当面トイレや生活用水を流せないという不便を強いられるのだが、一階は階下を心配せずに流せるのではないか? なんて思ったりしたがどうなんだろう。もっとも水がなくてはダメだけど。つい先日、10年間かけ続けた損害保険の内容を確認したら「補償区分から浸水等を補償する水災を対象外としております」なんて但し書きがあった。役に立たないではないか! 住んでみて初めてわかった「水災」の心配。嗚呼、10年間なにも起こらずよかった。(柴田)


●おととい、隣のマンションから出火。消防車の音がうるさくて、窓の外を見たら、消防士さんたちが隣のマンションに向かっているところで驚いた。目は悪いが、鼻はきく。燃える臭いはまったくしていなかったのに、集合するところを見て驚いたが、あれはセンサーにひっかかっての自動通報なのかもと。10台ぐらいはあちこちに止まっていたよ。煙は出てきて、火も少し見えたが、類焼はなく、すぐに消火完了。2台ほどが事後処理で残り、他は1時間ほどで解散。ほんとコンクリマンションって強いと思ったよ。

続き。御堂筋に入ると、既に折り返した速いランナーたちとすれ違う。自分が走っていることも忘れ、ランナーたちを特等席で見ているような不思議な感覚になる。混雑しているのが嫌で、最初から左端で走っていたせいもあり、距離が近い。歩幅が広いなぁとか、体型が違うなぁとか、アイアンマンがいるなとか。女性が男性の団体にひとり混じっていたのを見て、心の中で応援したり。

大阪国際女子マラソンで、沿道にいたことがある。混んでいて、人と人の隙間から、あっという間に過ぎ去るランナーを見、声も出した。でもそれとは違い、視界の広がっている中で見る感じが、時々目の合う感じがとても不思議だった。

で、肝心の「普段走れない御堂筋を逆走する」という体験はそっちのけになってしまい、気がついたら7km地点。えっ、もう7km? あと1.8km? ペースは相変わらず30秒以上速い、で、全然しんどくない。イメージしていたチャレンジと違う。倒れ込むようにゴールするはずなのだ。続く。(hammer.mule)