[3868] 一年後に3Dプリンタ

投稿:  著者:  読了時間:14分(本文:約6,700文字)


《ひとり語りの説得力を強化する方法があった》

■グラフィック薄氷大魔王[424]
「一年後に3Dプリンタ」「コンビニプリント便利!」他、小ネタ集
 吉井 宏

■KNNエンパワーメントコラム コレクション
 一万時間の「えー...」 池上彰と林修が絶対に使わない言葉
 神田敏晶




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■グラフィック薄氷大魔王[424]
「一年後に3Dプリンタ」「コンビニプリント便利!」他、小ネタ集

吉井 宏
< http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/20150311140200.html >
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●Apple Watch

昨日発表されたApple Watch。残念ながら腕時計する習慣がないので、興味が持てない。実は、Apple Watchに備えて電池交換サービスやってもらってまで腕時計して慣れようとしたんだけど、ダメ。腕にこんなもの巻き付けてたらウザいし集中力途切れるし。

懐中時計型として使えるストラップがあればいいけど、それじゃiPhoneをいじるのと変わらないんで、結局僕的に利用場面はなさそう。

●新MacBook

MacBook Airを上回る薄型軽量で、横幅ギリギリのキーボードとRetinaディスプレイ。う〜ん、普通のモバイルノートなのね。つまらん。とか思ってたら、とんでもない内部構造がわかってきて、口あんぐり......。

< http://www.apple.com/jp/macbook/design/ >

すごすぎる。外見は意外なほどフツーで地味なのに、中身はジョブズがやってた以上にアートとしか言いようがないほどの完成度とこだわりと革新性。

トップページの、「静かにあっと言わせます。」の下の内部構造にバッテリーにフタがオーバーラップする写真。市販品でここまで中身を美しくしてど〜する的なw

< http://www.apple.com/jp/macbook/ >

MacBook Air 11インチと新MacBookのロジックボード比較の図を見て、思わず吹き出しそうになったw ここまでやるかって。極小のロジックボードの他にメカ的なものといえば、トラックパッドのパーツだけ。他はバッテリーのための空間。

キーボードも新構造、ポートもたった一個(確かに便利じゃないよ、今のところは)。マグセーフじゃなくなったのは不便だけど、単体で軽やかに使う前提としたら、普段は電源ケーブルを繋がずに使うのが正解なんだろうな。iPadだって電源に繋いで使わないもんね。

これからのノートパソコンのお手本になるよ。MacBook Airをいっしょうけんめい真似してるメーカーが多い中、また先に行っちゃったApple。やっぱすごいわ。新MacBook、ちょっとほしくなってきた。

●一年後に3Dプリンタ、の謎

ディアゴスティーニの3Dプリンタ。クルマの模型やロボットなどでも同じことを思うんだけど、今、3Dプリンタに興味ある人が「一年後にようやく使える」という事実に耐えられること自体が不思議でしょうがないw

ひとつ考えられるのは、小遣いが少ないお父さんが総額で10数万円の大きな買い物をするのに、週刊ペースのローンでなら奥さんの目を気にしなくて済むということかなあ。

よく言われる「3Dプリンタを使うには、まずCADや3DCGを学ぶところから始めなきゃいけない。ハードルが高すぎる」。これはたぶん、日本全国に工業絡みの仕事で3DCADやってる人や、使えたらと思ってる予備軍が数10万人単位でいるだろうから、そこの心配は意外にいらないんじゃないかなと。

昔ブームでShadeなどCGソフトを買ったことがあって、3Dプリンタが手に入るならちょっとやってみようかって人まで入れたら、100万人くらいいるかもしれない。

●コンビニプリント便利!

プリンタやスキャナや複合機などあれこれ考えてて、そういえば「コンビニプリント」という選択肢があることすっかり忘れてた。以前、コンビニプリントがあるからA3レーザーは自前で持つ必要ないやと思って、A4レーザーを買ったのだった。

ネットプリントに登録し、さっそくコンビニでプリントをいくつか試してきた。画像をアップ。コンビニへ行って機械を操作して、プリントする画像を呼び出してプリントする手順。

ネットプリント < http://www.printing.ne.jp >

A3レーザー100円。普通のレーザープリント。ぜんぜん問題ない。A4光沢紙レーザー120円。淡い色が飛び気味だけどなかなかきれい。2L版プリントは昇華型? 80円。きれい!

< http://bit.ly/186qkRh >

A3レーザーで光沢紙が使えりゃ最高だけど、どのプリントも実用にはぜんぜん問題ない。一か月に数10枚程度なら自前でプリンター持つよりお得だろう。

もちろん、色合い的には100%満足じゃないけど、クリアフォルダに入れて見せるくらいの用途なら充分なレベル。カラープロファイルはAdobeRGBだったけど、sRGBや他のプロファイルで色味はマシになるかもしれない。また実験してみるつもり。

●Macの電源アダプタ

先日、MacBook Proと旧型シネマLEDディスプレイ用に、マグセーフコンバータを購入。これで、シネマディスプレイから電源が取れるのにわざわざMBP電源アダプタを繋ぐマヌケを解消できたのだが、新たな問題が発覚。

MBPだけで使うとき、シネマディスプレイから電源ケーブル以外にUSBとディスプレイケーブルもついてきてウザい。スッキリさせるにはMBPの電源アダプタをつなぐことになってしまう。なので、マグセーフの延長ケーブルがほしい!

ところで、MacBook AirとMBPのそれぞれの電源アダプタ。大小サイズがちがうのでそれぞれ使ってきたけど、考えてみりゃシネマディスプレイは同じマグセーフを使う。MBPにMBAのアダプタつけてみたら普通に充電始まってるし、使えるじゃん!

一応、MBAの小さい電源アダプタはMBPでは使わないほうがいいらしいけど、MBPの大きな電源アダプタはMBAで使っていいらしいとSNSで教えてもらった。なるほどー。じゃあ、MBPのアダプタをコンセントに繋ぎっぱなしにしておこうっと。

●新垣氏うれしそうw

現代音楽の世界では「魂を売る」的商業系の仕事することがマイナスになるんだそうで、いろいろやりたいのに封印してきた新垣氏と、楽曲がほしい佐村河内氏の利害が一致、ってことだったらしい。

「魂」的に一度地に落ちた新垣氏としては、「もう何やってもいいんだ! ヒャッハー!」なのか、もう嬉しくてしょうがない感じでメディアに出まくってるのがすごくイイ! 元気が出る!

【吉井 宏/イラストレーター】
HP < http://www.yoshii.com >
Blog < http://yoshii-blog.blogspot.com/ >

Mac Proを復活させてしばらくたつけど、ひとつだけ不便がある。MacBook Airでテキスト作業しようと、シネマディスプレイをちょっと繋ぎたいとき、Mac Proを終了させなきゃならない。ノートだと本体に画面あるからいつでも繋ぎ替えられるのに。机に二台のディスプレイは載せたくないのだ。やっぱノート二台とシネマディスプレイがベストかなあ。

・rinkakの3Dプリント作品ショップ
< https://www.rinkak.com/jp/shop/hiroshiyoshii >

・rinkakインタビュー記事
『キャラクターは、ギリギリの要素で見せたい』吉井宏さん
< https://www.rinkak.com/creatorsvoice/hiroshiyoshii >

・ハイウェイ島の大冒険
< http://kids.e-nexco.co.jp >

・App Store「REAL STEELPAN」
< https://itunes.apple.com/jp/app/real-steelpan/id398902899?mt=8 >


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■KNNエンパワーメントコラム コレクション
一万時間の「えー...」 池上彰と林修が絶対に使わない言葉

神田敏晶
< http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/20150311140100.html >
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・一万時間の「えー...」 池上彰と林修が絶対に使わない言葉
(KNNKANDA 2015年03月09日)
< http://4knn.tv/e-magic-word-term/ >


現在の民放テレビ局は、池上彰と林修に足を向けて眠ることができない。

2時間番組、3時間番組の教育情報エンタメ番組を量産できる稀有なキャラクターだからだ。

これらの番組の特徴は、ほとんどロケを必要としないスタジオ収録。

【タイプA】池上彰、林修、とガヤ芸人の講義スタイル
【タイプB】ゲストとガヤ芸人、そして池上彰、林修

このパターンだ。

何が良いかというと、圧倒的な制作コストを下げながら、数字が稼げる。かつての細木数子番組状態だ。

池上彰が休業宣言した段階でこの流れは止まる。番組作りが属人的になればなるほど、実はリスクが高まるのだ。人気レギュラー番組を掛け持ちし始めると、ある程度のところで質は止まり、視聴者もマンネリ化する。

実際にボクのテレビのハードディスクには、このお二人の番組すべて録画をしたアーカイブがあるが、とても再生する間もなく、新たな番組が録画されて、とても見る時間がないのだ。しかも2時間とか3時間の特番だらけに、放送局が頼りっぱなしだからだ。

なぜこの二人が、視聴率を稼げるのか。その理由はいくつかあるが、そのひとつに、「ひとり語り」の抜群のうまさがあることに注目したい。

YouTubeなどを見ても、池上彰と林修、この二人に特徴的な「技術」がひとつだけある。

●言葉の間に無意味な「えー...」をはさまない技術

アナウンサーでも原稿がない時には、ひとり語りに「えー...」を挟んで、間を埋めてしまうが、この二人は見事に「えー...」を封印している。どんなにお話が上手な人でも、ひとり語りとなると、必ず「えー...」と言ってしまう。

この「えー...」を封印するために、この二人は、一万時間以上の意識する努力をしているから、話が上手なだけでなく、無意味な「えー...」がない。だから、非常にテレビ・メディアに向いている。

池上彰は、長年のこどもニュースのお父さん役で、培ったはずだ。

さらにアナウンサーでないまでも、NHKでトレーニングを受けている方だ。わたし「が」、の「が」は鼻濁音という鼻にかけた「濁音」を「わたしかぁ」と柔らかい表現を取り入れている。

林修は、長年の東進ハイスクールの講義ビデオで、培ったはずだ。

林修の池上彰より優っているところは、ボケができるところでもある。

●一万時間の法則

一万時間の法則は、「えー...」と言わない時間をそれだけ「意識して」過ごしている経験によるものでもある。

一万時間とは一日4時間でも6.8年間。一日8時間でも3.4年間必要な技術習得の時間だ。

政治家の人たちにも、ぜひ見習ってほしい技術だ。それだけ聴きやすくなるのだから、義務でもある。

予算委員会の質問の時に「えー」を乱発していながら、質問時間がないので...という国会議員を見るたびに、議員の話す技術不足を指摘したくなる。

テレビで発言する人は、「あー」とか「えー」を極力、封印している。「えー」と言わない政治家はまだ日本にいないのだ!

「えー」はみんなが使っているから、気にならない。

しかし、ない方が圧倒的に聴きやすい。

「えー」は、口癖になるのと同じだ。サッカー選手がインタビューでまず「ま、そうですね」と言わないと、何も喋れないのと非常に似ている。

「えー」は、意識しない限り、絶対に直せない。

人気YouTuberになればなるほど、「えー」と言わなくなる法則性もあるから注意してみよう。

わざわざ「えー」だけをカットして編集する人までいる。だったら、最初から「えー」を言わない技術を習得したほうがよい。

Youtubeは、自分がカメラに向かって「えー」という言葉を言わない練習ビデオにしても良いくらいだ。

ボクもかつて、「えー」と言わないでも喋れていたはずだが、これは毎日行っていないと、また元に戻ってしまう。

意識的に、言葉を発する時に「えー」と言わない努力をする。

これだけでも、ひとり語りの説得力が大きく変わる。

【追記】こっ恥ずかしいのですが、「えー...」と言わないトレーニングを受けて、本番に臨んでもこれだけ「えー...」連発してしまいます。これを乗り切るには、自分自身で意識するしかありません!

・参議院選挙 2007東京都選挙区 政見放送 神田敏晶
< >

↑見にくい場合はKandaNewsNetworkでご覧ください。
池上彰と林修の映像もあります(編集部)
< http://4knn.tv/e-magic-word-term/ >

【かんだ・としあき】
KandaNewsNetwork,Inc.CEO
< http://4knn.tv/ >


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編集後記(03/11)

●TSUTAYAの日本映画コーナー、高倉健の棚で見つけた「君よ憤怒の河を渉れ」2時間半の長丁場を一気に見た。1976年公開当時はCMなどでなぜか「ふんぬ」を「ふんど」と読んでいた記憶があったが、DVDでもしっかり「ふんど」で通している。原作は西村寿行、かつて売り上げナンバーワンを何年も続けたハード・ロマンの巨匠だ。断定調の短文でたたみこむテンポのよさと、お約束の凌辱シーンの連発で、いやはやなんとも。面白いからずいぶん読んだものだが、蔵書にするほどのものではなく殆ど手元にない。捜したら「蒼氓の大地、滅ぶ」の単行本があった。内容は忘れているので、そのうち読み返してみる。

西村の代表作とされるというが、映画になったから一番有名なのが「君よ憤怒の河を渉れ」だ。とくに中国公開で大ヒット。「史上最も多くの人が見た日本映画」として有名で、高倉健と中野良子はVIP級の扱いだ。この映画で久しぶりに中野良子を見たが、それほどいい女優とは思えないのだが。おっ、大胆なと思ったヌードはふきかえだったとか。かつてテレビ放映で見たかもしれないのだが、あらためて見ると、トンデモなご都合主義映画で、ツッコミどころは満載、でも時々ハラハラさせられて、度々苦笑させられて、なんか居心地が悪くはなく、途中で投げ出すことなく最後まで見られた娯楽大作であった。

強盗傷害容疑の罠にはめられた検事・杜丘(高倉健)が家宅捜査の隙をみて逃亡し、偽証した男女を追って能登へ、北海道へ飛ぶ。追うのは一匹狼な矢村警部(原田芳雄)である。なぜ杜丘が「逃亡者」にならなければならないのか少し分かりにくいが、日高山中に潜んで「俺に罠をかけただけではなく、命まで狙ってくる奴は誰だ」と考えるシーンでどうにか物語の構造がわかった。この映画では着ぐるみ羆(笑)が二度も襲来し、結果として杜丘を助けたり、杜丘が未経験のセスナを操縦するばかりか着水までこなしたり、新宿西口で馬の群れを暴走させて警察の包囲網を破ったり、都合よすぎる展開がうれしい。

最初からうすうす、いや確実にわかることだが、逃げる杜丘と追う矢村の男同士の友情と信頼というのがお約束。ラスト近く、黒幕を追い詰めた時の二人の行動はありえないことに! 見る者はスカッとするが、さすがにこれは......。敵役となる政界の黒幕・長岡(西村晃)、悪徳医師・堂塔(岡田英次)、もしかしたら黒幕かと思わされた伊藤検事正(池部良)などが、これまたお約束通りに納得の演技。それにしても逃亡中に流れるミスマッチなゆるい音楽はなんだ。そして、高倉健が逃亡検事役にぴったりかというと疑問で、どこに行っても高倉健、何をやっても高倉健、「高倉健金太郎飴映画」であった。(柴田)

●hammer.mule の編集後記はしばらくお休みします