Take IT Easy![51]エンジニアと英語/若林健一 / kwaka1208

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こんにちは、若林です。今回は、エンジニアが取り組むべき英語についてのお話です。

「英語」に関して、誰もが「ある程度できた方が良い」と考えていると思うのですが、ではどの程度できたらいいのでしょうか?

もちろん、ネイティブなみにバリバリできればそれに越したことはありませんが、全員がネイティブレベルになるというのは無理な話。

しかし、少なくともその都度「調べる」ことで最低限必要なレベルはクリアできると考えています。




●言葉の意味や語源を調べる

プログラミング言語や、HTMLタグで用いられる用語の多くは英語が元になっています。

例えば、HTMLの "title" タグやプログラミング言語の "print" のように日常的に見慣れた言葉であれば、わざわざ辞書を引かなくても理解できるでしょう。

そこで問題です。来月発売される Apple Watch で、新しく採用されるユーザーインターフェースのモードに「グランス」と呼ばれるものがあります。これはどのような機能を持ったユーザーインターフェースだと思いますか?

「グランス」という言葉は、先の「タイトル」や「プリント」に比べて聞きなれない言葉ですし、その名前だけでどんな機能を持ったものかイメージするのは難しいかもしれません。

「グランス」というのは、英語の "glance" という単語で「ひとめ」「一瞥(いちべつ)」「ちらりと見る」という意味があり、"at a glance" で「一瞥(いちべつ)をくれる」という使い方をします。

Apple Watchの「グランス」が「ひとめで見る」ためのユーザーインターフェースであることと、"glance" の意味を理解していればその名前と機能性を関連付けて覚えることができますが、言葉の意味を知らずに「グランス」という言葉を丸覚えしようとすると、なかなか身につかなかったり、間違った対応付けで覚えてしまいます。

このように、IT業界の多くの言葉はその元となった英単語の意味とリンクしていますので、知らない言葉に出会ったらまずは辞書を引いてその意味を調べたり、場合によっては語源を調べることが必要なのです。

●単語の綴りを調べる

コーディング(実際にプログラムやWebサイトを作る)場面においては、単語の綴りを調べることも必要です。

特にプログラミングにおいては、関数、変数など自分で作ったものに対して名前をつけることがありますが、この時に誤った綴りを使わないように細心の注意を払うべきです。

例えば、"color" と書くべきところを "calar" と書いてしまうとどうなるでしょう? これが、エラーになってくれればまだいいのですが、自作の関数や変数の場合はエラーになりませんので、プログラムコード上は "calar" で残ってしまいます。

間違った本人にとってはそれが正解なのでいいかもしれませんが、本来の "color" を知っている他の開発メンバーにとっては、見慣れない "calar" という単語を "color" の意味だと理解する必要があり、キー入力の上でも使い慣れない綴りを入力させられることになりますので、開発効率が低下するという大変迷惑な話です。

会話の中ででてくる「カラー」という言葉を聞いて、ソースコードの中を検索してみたけれど、一向に "color" が見つからない。よくよく聞いてみると、自分がまったく知らない "calar" という綴りだったので、見つけられるわけがなかった。

これは実際にあった話で、このようなやり取りで時間を無駄にさせられた方にとってはたまったものではありません。

自分のためであることはもちろん、一緒に開発するメンバーのためにも正しい綴りでのコーディングをしましょう。ちゃんと覚えてないなら辞書を引くべし、わからなくてもローマ字はダメ。

レアケースではありますが、アメリカ英語とイギリス英語で綴りの異なるものがあります、先ほどの "color" もイギリス英語だと "colour" となります。日本ではアメリカ英語の方が一般的ですので、綴りが異なる場合はアメリカ英語を使う方が無難といえます。

●品詞を使い分ける

これは、都度調べるというわけにはいかず、多少センスが必要かもしれません。関数や変数の名前を決める際、適切な品詞を使うことはそれぞれの意味を理解を容易にするという意味で大変重要です。

これによって、他の開発メンバーが自分の書いたコードを、どの程度正しく読み取ってくれるかに影響するものです。

多くの場合、変数は名詞、もしくは動名詞(動詞+ing)でつけることが多く、関数は動詞もしくは名詞+動詞でつけます。

これは、変数が対象のオブジェクトや状態を表すもので、関数が動作を実装するものだからなのですが、これらの対応付けが正しく行われていると名前をみただけで、それが関数なのか変数なのか、どういった機能を実現するものなのか? を理解できます。

つまり、資料を読んだりソースコード内を検索して使われ方を調べる作業を減らすことができ、可読性も向上します。

・モデルやメソッドに名前を付けるときは英語の品詞に気をつけよう[Qiita]
< http://qiita.com/jnchito/items/459d58ba652bf4763820 >

言葉の意味、綴り、品詞による違いをその都度調べるのは面倒だと思いますが、慣れるまでは仕方がありません。

ソフトウェアやWebサイトをコーディングする人は、ネイティブレベルとは言わないまでも、品詞の使い方や綴り間違いを「気持ち悪い」と感じるぐらいのセンスは持ち合わせていたいものです。

【若林健一 / kwaka1208】 kwaka1208@pote2.net
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