武&山根の展覧会レビュー 装飾は何の為に──【幻想絶佳:アール・デコと古典主義】展を観て/武 盾一郎&山根康弘

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山:こんばんはー。

武:動いてますかー?

山:動いてますよ! えーと、なんか枕ないの?

武:最近気になったニュースの話題なんかはどうでしょうかね。

山:ほう、なんですの。

武:とくにないんだが。

山:ないんかい!!

武:代官山・アートラッシュの『てふてふ展』2015年4月15日(水)〜4月27日(月)にて、ガブリエルガブリエラ第二弾の展示があります!
< http://www.artsrush.jp/ >

山:告知はいいけど、ほんまになんもないんかい。

武:まあ、あれだよね。美術出版社が民事再生法の適用を申請したらしいけど、美手帖は続く、っていうのがニュースといえばニュース。

山:「別に何とも思わん」とか言ってなかった? でも成り立たなくなったけど続く、ってのもそれはそれですごいな。

武:負債20億でもやっていけるんだあねえ。

山:民事再生法がそういうことなんやろ。

武:じゃあ、なんで首吊る下請け中小企業のおっさん社長とかいっぱい出るんだろ? そんなことしなくても大丈夫ってことなんだよね? それとも規模が小さくて下請けだと死ぬしかなくて、ある程度大きいと保護されるってことなのかしら?

山:僕もよくわからんが、会社を畳んで清算するか、再建を目指すか、の違いなのか。

武:美手帖は会田誠さんの特集で一度だけ仕事させて頂きました。継続するなら仕事の縁ができると嬉しいな。美術出版社関係の皆様、これを読んでたらどうかお仕事の依頼をよろしくおねがいしますm(_ _)m

山:なんや急に、どうしたw

武:いや、ひょっとしたらチャットレビューがギャラ仕事になるかもしれない
  じゃんw

山:うーん、やはりこれを載せて頂けるのはデジクリしかないでしょう。

武:わからんぞw 美術出版社関係の皆様、バックナンバーはこちらになります!
< http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/20_/ >

山:10年近くやっててどっからも反応ないから無理なんちゃう?

武:10年もやってるのか! ロハで! いやあすごいな。

山:だから先月、なんでこんなこと続けてんねやろって言ったじゃないすか。

武:「惰性」と答えた記憶がある。
< http://take-junichiro.blogspot.jp/2015/02/blog-post_27.html >

山:じゃあ今回も惰性でお送りします、武&山根の展覧会レビュー! 今回はなんと、庭園美術館に行って参りました!! ......ってこんなんでいいんすかw

武:いいんです。




●東京都庭園美術館開館30周年記念 幻想絶佳 :アール・デコと古典主義】

山:もう仕事ばっかりで、どうしても美術館に行きたかったんですが行けそうになく、、でもなんとか行けました。いやー、良かった良かった。

武:よかったねえ。一緒に展示観たのもすごく久しぶりなんじゃないのか?

山:会うのも12月に上尾で呑んで以来かな。駅前の焼き鳥屋かなんかで。

武:あー、あれ12月だったんだ。一緒に展示観たのは去年の8月、埼玉近代美術館、半年ぶりか。
< http://www.pref.spec.ed.jp/momas/?page_id=292 >

山:ま、別に久しぶりって感じもしませんけどね。

武:美術館という名の付く建物に入るの、それ以来だな。ギャラリーとかアートショップは行くけど、まあ仕事でなんですが。で、庭園美術館良かったです! ひょっとして初めて入ったかも!

山:ほんまですか。僕は美術館好きなんでやっぱり行きたくなるけどな。ほんとは前回の展示に行きたかったけど行けなかった。工事してて新館がオープンしたんやな。新館は展示のための建物ですね。
< http://www.teien-art-museum.ne.jp/exhibition/archive.html >

武:なるほど。庭園美術館という名前だけあって佇まいがいい。落ち着く。でね、そんなに「アール・デコ」も「古典主義」も知らなかったんだけど、観てみてすごく面白かったよ。

山:「アール・デコにおける朝香宮邸の位置づけを明らかにしながら、古典主義のアール・デコ作家たちの豊かなイマジネーションから生まれた世界を80余点の作品から紹介します」ということだそうです。

武:新館だと「展示作品」をじっくり観られるけど、本館の方は「建物に配置してあるもの」という印象だったかな。アール・デコの建造物にアール・デコの作品が展示してあるんだから当然っちゃあ当然か。

山:でも、過去そういう展示ばっかりしてるわけじゃなくて、今回は開館30周年やからそこに注目させたってことよな。新館は作品みせるための為のスペースで、本館は建物の強度と作品の共存か、あるいはギャップかでみせる、と。

武:そっか。本館は、「殿下寝室」とか「姫宮寝室」とか「書斎」とか部屋そのものを楽しめたな、博物館というか。例えば、長崎のグラバー邸とか、そういう感じに近いかも。

山:もともと美術館ではないし、寺に襖絵とか絵馬とか軸とかがあるのと似てんのかな。

武:そうですね。で、名前は知ってるけどあんまりよく分かってなかった「アール・デコ」についてざっと知ることができた、という感じです。でですね、そもそも「アール・デコ」ってなんじゃいな?

●アール・デコとは?

アール・デコ
< http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%87%E3%82%B3 >

[一般にアール・ヌーヴォーの時代に続き、ヨーロッパおよびアメリカ合衆国(ニューヨーク)を中心に1910年代半ばから1930年代にかけて流行、発展した装飾の一傾向。]

武:「近代のデザイン」なんよな。ちょっと意外な気がした。

山:僕も全然考えたことなかったけど「アートデコレーション」なんやな。

武:直訳したら「美術装飾」! おおざっぱ! フランクザッパ! 

山:流行やから大雑把に言った方が受け入れやすいんちゃうか。

武:内容を表した言葉じゃないんだね。ああ、でも、アール・ヌーヴォーも「新しい藝術」っていう意味だから、それもものっそいアバウトだよなあ。

山:そんなこと言ったらルネサンスかて「再生」とかやん。

武:「再生」はやっぱ内容じゃん。コンセプトじゃん。意味っぽいよ。

山:そう言われるとそうか。でも大雑把やぞ。たいして変わらん気もするけど。

武:名前を後から付けたか問題もありそうだよね。例えば「バロック」とかも後から名付けたみたいだ。「江戸時代」とかみたいな。今ちょっと調べてるけど「ルネサンス」も後付けっぽいな。

山:なるほど。歴史、美術史か。歴史学って後から考えることの方がそりゃ多いやろうな。

武:そうね。だけど「アール・デコ」はリアルタイムでそう言ったんだね。自分らで名のってるんだな。その違いって大きい気がする。

山:どうしても美術やってる側の人間は早く歴史化されたいから、まず言葉を流行らせるというか認知だけさせて、あとは走らせる、みたいなとこあんのかな。美術に限らないか。

武:「こんな形がアール・デコです」という特徴的なものがある訳ではなくて、ヨーロッパの伝統を受け継ぎながら、工業化・近代化とアジア・アフリカのデザインを混ぜこぜにしたミクスチャーデザインって言ったらいいのか。

山:展示のビデオで言ってましたけど、ドイツのモダニズムに対抗するフランスの戦略、みたいなことなんかね。

武:色々混ざって中途半端な感じもしなくもないよなあ。もっとゴテゴテうねうねさせるか、いっそ超クールにするかどっちかにせいやあ、って。

山:クールに見せたのがドイツなんとちゃうの。

武:ああ、そうねえ。だからクール路線はできない。ゴテゴテうねうねはもうやっちゃった。古典をベースにしていろいろ混ぜちゃおう! みたいな。

山:キュビズムとか、当時の流行も取り込んで。

武:アートの20世紀前半ってすんごいじゃないですか。やれピカソだ、キュビズムだ未来派だ、ダダもシュールもありまっせ、おっとロシア・アヴァンギャルドを忘れちゃいけないぞな。などなど。

山:いっぱいあるな。

武:そんな時代に生まれたのも「アール・デコ」。

山:でも名前の通り装飾で、それは建築だとか工芸的なものに重きがあって、絵そのもの、でもないのかな。付随するもの、とでも言うのか。

武:近代以前は「アート」と言っても請負い受注制作がメインだったわけですよね、絵画にしろ音楽にしろ。近代になってプロダクトアウトというか、イノベーションというか、いわゆる「藝術運動」が起こる。それらが注目されると「アート」は「自分発・オリジナル」が前提となってくる。

そんで、「デザイン(受注)」と「アート(自発・オリジナル)」に別れていった、、とすると、「アール・デコ」はデザイン的な受注仕事であって、アート(自発・オリジナル)的なことではないところが、現代から見るとちょっと分かりにくくなってるんかなあ。。

山:おー、なるほど。そういう過渡期やったんかもな。

武:過渡期っぽいんよな。表出してるデザインが。

山:かたやドイツはバウハウスとか、工業然としたデザインを打ち出してるし。

武:なんだろね。で、「古典」をどう扱うか、ってことになるのかしら。。。

山:あれやね、「古人の跡を学ばず、そのなしたるところを学べ」とか。

武:それって難しいよな。絵にしろ音楽にしろ、出来上がった形、作品からしか入れないじゃないですか。形を得れば、ある意味、心も得る、ところもあるしね。

山:そんなかんたんなことではないわな、そりゃ。でも、本質を見定めろってことなんやったら、たくさんいろんなジャンルでも何でも観て、いろいろあーだこーだ考えんのもいいんちゃうかな。

武:「形を借りてきただけだと本質にはならない」ってのは本当のことだとは思うんさよ。けどな、最近ちょっと感じるのはね、実は「本質は表層」ということも言えると思うんさよ。

山:なるほど。でもそれならそれでもいいやんか。

武:そうそう。装飾ってちょっとうわべっぽいニュアンスあるじゃん。けど、装飾も案外本質というか。

山:ふむ。

武:うん。展示の話になってないなw オモロイから続けちゃえ。あのね、アートとデザインって自発か受注かみたいな別け方あるけどさ、それもさ、どっちでもいいじゃないのかなあって最近思うんさよ。なんにせよ「仕事」ってヤツの解像度上げて見ていくとさ、能動なのか受動なのか分からないじゃん。

山:そうね。単純に自分はこのシステムにいるからこういう状況だ、という確認はしたりするけど。

武:その「状況」とやらもさ、意識の持ち方で捉え方が変わるんだよね。

山:自分が何らかのルールや雇用関係に従属しているとしても、実際仕事してたらそういうの関係なくなってくる、というのはあるか。

それはダメだ、っていう人もいるやろうけど、でもそもそものルールの捉え方と言うか、ルールに対する感覚が違っていたりする部分があって、そのルールに対する問題はこっちとしては感覚で処理してしまっていたり。

感覚で処理してると突っ込まれるんだろうが、でもどちらかと言えば、、、酔っぱらってわけわからなくなってきたw

武:何の話をしてるんだw 展示の話しようか。

山:そうですね。

●本館

武:まず、小客室の壁画かな。アンリ・ラパンという人が油絵で描いてる。

山:この旧朝香宮邸の設計に携わってた画家やね。

武:大食堂にも壁画描いてるよね。薄くした古典って感じで。

山:ちょっとヒョロッとした絵やったな。きれいでしたけど。

武:なんだろな。「そういうんでいいんかねえ?」みたいに感じたんだけどw 意図的に薄いんだろうけど、どうよ?

山:あのオーカー系の色彩が、周りの石とかと調和してるから違和感ないけど、絵だけ観たら「すげー!」って感じではないわな。

武:ブログがあった。写真で見ると小客室の緑の壁画カッコイイw
< http://www.ymkn.co.jp/uncategorized/366.html >
< http://www.ymkn.co.jp/wp/wp-content/uploads/blogzine/photos/2010/04/17/p1000691.jpg >
< http://www.ymkn.co.jp/wp/wp-content/uploads/blogzine/photos/2010/04/17/p1000739.jpg >

山:引きで観ろ、てことなのか。

武:「絵画」として見るんじゃなくてね。小客室の壁画は全面に描かれてるので面白かった。

山:画家が設計したから絵になったけど、別の人の設計やったら絵やったやろか。という疑問はなくもない。「アール・デコ様式」の壁(クロス)は絵(絵画)ってわけではないやろ。

武:そうね。大食堂は、あそこ別に絵じゃなくてもいい感じするもんね。

山:え? あそこは絵じゃないのかな。

武:なんかゴリッと工芸的なデザインでもいいような気がした。あの薄まった古典のような絵があるからユニークには見えるけど、、そこが「アール・デコ」にはこれといった特徴的なデザインがなく感じる所以なのか。

山:大食堂のあの場所に絵(絵画)があるのは僕は違和感ないねんけど、小客室の壁は、描くにしてもむしろ絵画的なものよりもっと装飾寄りの方がまとまるんじゃないの、とか感じるけどな。

武:大食堂も小客室も「絵」がなんかちょっと笑えるというか、、工芸的なデザインになってないんよね、だから「絵」なんだろうけど。「ゆるキャラ」っぽい絵って言ったらいいのかな。

山:結果魅力になる、と。

武:だってさ、大食堂の絵のど真ん中にだよ、口から水出してる変な顔描いてるんだよ、絶対わらかそうとしてるじゃん! で、スマシ顔でアヒルだか白鳥だかがす〜って泳いでるんだよ。間としては笑いをとろうとしてるよね。それともシュールを取り入れた?

山:わからんw 確かにちょっとびっくりするw

武:意図してるのかしてないのか「(ちょっと笑ってしまいそうな)ミョーな間の絵」ってあるよね。工芸デザインだとそういうのってあんましないと思う。

山:あー、それはそうかもね。工芸でもデザインでも、もうちょっと規則正しいと言うか。

武:例えば、キャビネットとかの絵柄はすんごいクールなんだよね。これとかカッコよかったよ。欲しい! と思った。
  < http://www.teien-art-museum.ne.jp/exhibition/img/150117_photo03.jpg >

山:とても工芸デザイン的ですね。また話が脱線しそうだが、ちょっと懐かしく思ったんよね。ラパンの絵を観て。自分が油絵描いてた頃を思い出す。

で、これはなんだろうと考えると、輪郭線問題ってのを思い出したんですよ。当時描いてた頃、輪郭で区切るなみたいなことをよく言われてたので、輪郭で区切らないように周りと緩衝させながら徐々に輪郭を作る、という描き方を教わってた。

でも、そもそもそんな描き方してなかったし、自分としては輪郭がはっきりしてる方が絵として好みだったので、どうも上手く行かなかった。ってのが、デザイン・グラフィックとある時期の(西洋)絵画の考えの違い、、なんてことはないか。

武:ラパンの緑の壁画も輪郭で描いてるじゃん。輪郭線に陰影付けた感じで。

山:そうなんやけど、バチッとあてない、っていうか。うまく説明できないんやけど、区切るというより、緩衝させてる感じ。で、ボケるんでハイライト入れる、みたいな描き方。

武:輪郭線問題ねえ。存在しないからね。これだけで、ひとつチャットできそうだよね。じゃあ、新館行ってみようか。

●新館

山:新館はほんとぜんぜん本館と関係なく普通のギャラリー、いわゆるホワイトキューブなんやな

武:そうですね。不思議なガラス廊下を通って、近代から現代に時間を進ませるんよね。タイムトンネルなんだよ。

山:そうなん? 気持ち良かったですがね。

武:気持ちよかったねえ。動線のデザインって何気に重要だよなあ。

山:新館の方はそんなに広くないので、本館観てお腹いっぱいになってもしんどくないキャパ。ちょうどいい。

武:そうですね。本館は建物にも意味があったけど、新館は透明(白)なイメージのフレームなので作品が見やすく感じた。個展したい。

山:どうぞ是非して下さい。

武:どうすれば取り扱ってくれるんだろ? まあ、そんな話はいいんですよ。当時アール・デコの仕事をしていた人たちの作品ってことなんかな。やっぱり壁画の下絵ってのが印象的だった。横長に平置きで展示されてたやつ。

山:古典主義のアール・デコ作家ということは、アール・デコ作家って古典主義だけじゃないってことやんな。他がどうなのか比べれないのでわからないけど、やっぱり建築との絡みが多いんですかね。

武:で、壁画になるのか。

山:ビデオでもやっぱり建築との関係を強く言ってなかったっけ。

武:絵や彫刻は建築の装飾である、ということなんかな。建築に呼応するような彫刻になっている、とか。だからなのか、絵画としてみるとどこか弱いというか、同年代ならやっぱり、シュールとかピカソとか見てたほうが興奮するよなあ。

山:当時美術は元気で、新しいムーブメントを起こしている。だがフランスの建築は押されている、なんとかしなきゃ、ということで美術家を招聘したのだろうか。

武:そう考えると面白いね。「まず、建造物(環境)がある。そこから絵画を始める。」これって新宿西口地下道段ボールハウス絵画も同じなんだよな。ただコミュニティがないけど。

山:いや、それは大きく違うでしょ。だって国でやるわけだから。

武:そこは違うけどね。俺たちは勝手にやり始めたからね。

山:全然ちがうやん。

武:絵の捉え方の一部は似てる所あるんよ。さっきも書いたけど、建築が先にあってそこで制作する。状況から独立して絵画制作があったわけではない、という点。

あと、壁画の下絵を見て「ああ、同じこと構図でやるんだなあ」と親近感が湧いた。小客室の緑の壁画とか、壁画の下絵とか、なんか自分らと重ねられる。そこが奇妙な感じしたよね。

山:まったく違うとしか思えんが。確かに壁画の下絵が展示されていて、それが自分達がやっていた絵の捉え方とよく似てるなとは思ったけど、それはあくまでも絵の捉え方であって、環境の捉え方ではないと思うけどな。

武:出力されたものや内包されてるものは確かに違う。

山:だってそんなこと言い出したら洞窟だって一緒でしょ。

武:洞窟とは違うんだよなw 

山:環境がありそこに絵を描くというなら同じちゃうんかな。

武:その環境が人工物であるのがポイント。

山:そこって分かれるところかも知れないけど、僕は大昔の建築もほとんど自然と変わらないように思うな。作り方もわかんないとこ多いし。まあ、アール・デコの建築はわかるだろうけど。でも、自分で作ったものならいざ知らず、正直ほとんど環境として考えてもおかしくないのかな。

●旧朝香宮邸

武:なるほどね。ところで、庭園美術館は朝香宮家という皇族夫妻が当時のフランス最先端最高峰デザイン(アール・デコ)を贅を尽くして建てたわけだよね。

山:そうやな。

武:現代だと、そういうことできる日本人っているのかな? そして、現代だとそのデザインはどんな風になるのかな? てのが展示を観た時にふと湧いた疑問。

現代って「アール・デコ」みたいな特筆するようなネーミングを持ったデザインムーブメントってあるんかね? 「バリアフリー」とかか? 「ミニマル」か? 「エコ」か?

山:なんかパッと思いつかんな。

武:絶対権力者が贅を尽くして建てたい様式がないってのも、ちょっと淋しい感じもするよね。

山:どういうこと?

武:旧朝香宮邸って要するに「皇族が贅を尽くして好みのアール・デコの自宅を建てた」ってことでしょ。現代だと、「ユニクロの社長が贅を尽くして自宅を好みのミニマル建築にしました」とかになるんだとすると、なんかちょっとその後美術館とかにならなそうじゃん。

山:はは、私設美術館にはなるかもね。そういうのもある。

武:40年後に再開発で取り壊して終了ってイメージしか沸かないww なんだろな、天守閣とか建てないじゃん、今の日本の権力者。

山:天守閣みたいなもの建てようとして、ひどいバッシングにあったりするんちゃうん。

武:だよねw なんだろね、「現代は格差社会になった」とか言うけど、昔のほうが圧倒的にそういうところは格差社会なんだよな。で、そういう絶対権力者が当然と居るような社会だからこそ、大きなアートムーブメントが起こったとも言えるんじゃないだろうか。

現代は権力者の好みや欲望でアートしちゃダメで、地域活性化とか、コンセプトがパブリックじゃないとならないんだよね。でも、そのことがアートのダイナミズムを萎縮させてる部分があったりしてさ。

山:その通りではあるかもな。でも今ってそういう時代じゃないんやろね。だからこそ、「故人の跡を学ばず」ってなもんで。

武:「なしたるところを学ぶ」ことから新しい形が生まれる可能性はあるけどね。「アリの巣」とか「蜂の巣」のような、みんなで作る総合芸術ってな感じになるんかね。

山:それが社会に受け入れられるかどうかって、また別の話やろうからね。受け入れられなかったら「アール・デコ」にはならないわけで。受け入れられたんだよね、当時。

武:受け入れられた、かあ。。「アール・デコ」はまあ、言うなれば「フランス国策デザイン」だろうからねえ。今の日本に例えると何だろ? ...あ、「クール・ジャパン」になるのか?!www フランスの貴族が贅を尽くして「クール・ジャパン」で自宅を建てたら面白いな。

山:そのメンタルをもってるフランス貴族はいてもおかしくないかもなw

武:ガンダムの城、萌えキャラ巨大壁画、ゆるキャラのレリーフ、メイドの彫刻。なんかギリシャ・ローマ美術に対抗できそうな気もしてきた! ww

山:ま、僕はあんまし楽しくないけど。

武:てことは、あれかな、当時のフランス人からしたら、日本の皇族が「アール・デコ」で自宅を建てたのはあんまし楽しく感じなかったんかな?

山:どうなんやろね、いろんな人がいたんやろうな。僕は特別おもしろがれなさそうやけど、日本でもフランスでも国がちゃんと金出して、業界の人も本気でおもしろくやれるんならいいんちゃう。本気やで、本気で。

武:本気と書いてマジと読む。「アール・マジ」かあ、、、「本気藝術」。あ、これいいかも!

山:めちゃめちゃ抽象的やないか! それこそわからんがな!

武:アールマジき行為。

【東京都庭園美術館開館30周年記念 幻想絶佳 :アール・デコと古典主義】
< http://www.teien-art-museum.ne.jp/exhibition/150117-0407_artdeco.html >
会期:2015年1月17日(土)〜4月7日(火)10:00〜18:00(入館は17:30まで)
会場:東京都庭園美術館 本館+新館ギャラリー1
入場料:一般:1200円、大学生(専修・各種専門学校含む)960円、中・高校生・65歳以上600円


【武 盾一郎(たけ じゅんいちろう)/アール・コール】

武盾一郎が現在使用しているタンスの引出し一段を、作品として展示・販売いたします。どうかお買い上げ下さい! 売れた場合は一段抜けたタンスのまま暮らし続けます。

[つくもがみ展]
日時:2015年3月27日(金)〜4月5日(日)※金・土・日のみ
場所:アートスタジオDungeon
< http://d.hatena.ne.jp/Take_J/20150318/1426640896 >

アートラッシュ『てふてふ展』2015年4月15日(水)〜4月27日(月)にてガブリエルガブリエラ第二弾コレクション『ガブリエラのおまじない─トゥクル ティクル ポロン─』物語絵とアクセサリーを出展いたします!
< http://www.artsrush.jp/ >

OneWall OneArt Project by Team Uttocoで春日部のカフェ「茶寮 はなあゆ」に線譜を展示しております!
< http://d.hatena.ne.jp/Take_J/20150212/1423711958 >

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13月世の物語 ガブリエルガブリエラ
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【山根康弘(やまね やすひろ)/眠い。春なので】
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