もじもじトーク[17]縁側のある風景
── 関口浩之 ──

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こんにちは! もじもじトークの関口浩之です。今回はわたしの幼少期の家の話です。

●群馬県生まれです

僕は1960年に群馬県でおぎゃ〜と生まれました。当時の地名は、群馬県新田郡笠懸村大字なんちゃらという長閑な田舎でした。

そういえば、数年前、ネット上でグンマネタ、盛り上がりましたね。

・群馬に入ったら二度と戻れない!
・群馬県庁はジャングルの中にある!
・群馬県民はグンマーと呼ばれるw ......などなど。

群馬県民(今は東京都民ですが)としては、悔しいという気持ちもありましたが(笑)、それよりも「群馬が話題になってありがとう☆」という寛大な心持ちでした。

群馬県民って、寛大というか、まぁ、あんまし気しないという気質なんだと思います......。たしか知名度ランキングで最下位をとってしまったので、そんな噂が流れたと聞いています。

でも、、、いま、[群馬 画像]でGoogle検索したら、なんとーーー、いまだに、群馬県庁らしき怪しい建造物の写真や、槍を持ったグンマ県民らしき写真が上位に出てくるではありませんか!!!(爆笑)

でも、ゆるキャラグランプリ2014で『ぐんまちゃん』が堂々の一位に輝きました! そして、富岡製糸場が世界文化遺産にも選ばれました! 最近は群馬の知名度がぐ〜んとUPしたんじゃないかと自負しております。郷土愛!(笑)




●幼少期の風景です

幼少期の写真がほとんど残ってないのですが一枚ありました。

では、思いきって写真アップしちゃいましょう! じゃーん!
< http://goo.gl/E1SMDv
>

あれっ、さっき話題になった風景、そのものじゃん^_^ グンマネタに触れなければよかった...と少し後悔してます(笑)

はい。『縁側』がある風景ですね〜。

この縁側って、すごくよくできたシステムだと思うんです。家族が生活するエリアと外の世界とをうまく隔てていますよね。ほんと大胆でオープンな空間システムです。バルコニーでは実現できないですよね。

よだれを垂らしている小さいほうが僕なんですが、写真撮られた記憶あるんです。うん、そんな気がする......。

そういえば毎日のように、近所のおじさん、おばさんがやってきて、縁側でお茶飲みながら井戸端会議してましたね。縁側会議?

うちの家族がみんな畑仕事で不在でも「柿をちっとんべ置いてぐから、みんなで食べて」と言って、縁側に置いてっちゃったりするのも日常茶飯事でした。

ちっとんべと言っても30個ぐら袋に入っているのです^_^ ちっとんべ(=少し)の定義がすごいんです。おもてなし精神ですかね。

そして、メモが置いてなくても、誰が置いていったかは家族は想像がついてしまうのです。すごい。

この縁側システム、客人をおもてなししつつも、お互い深入りはしない絶妙なバランスの空間だと思います。

今だと、防犯上、一軒家で縁側を設置するのは難しいと思いますが、1960年代前半ぐらいまではそんなオープンシステム(?)もありだった時代かもしれませんね。

クーラーがない時代だったので、一軒家でも夜に鍵を掛けずに寝ていました......。

●当時の電話システムです

当時の電話システムを紹介します。これです!
< http://goo.gl/nL9ecp
>

見た目はレトロですが、仕組みとコンテンツがすごいんです!

僕の実家の電話番号は「へ-7」でした。市外局番が「あ/い/う/お...」で、電話番号が「1/2/3/4/5...」の組み合わせです。なので「への7番」です。

電話をかけるときは受話器をとって「こちらへ-7番ですが、い-1番にかけてください」と交換手さんに伝えると、相手のスピーカに対して「い-1番さん、お電話ですよー」と交換手のお姉さんが呼び出してくれるんです。ちゃんとピアツーピアなのだ^_^

このスピーカ、相手を呼び出すためだけではなく、普段はラジオを流したり、青果市場ニュースを流したりします。「有線」とか「有線電話」と呼んでいたと記憶してます。

一番すごいと思ったのは、ローカルニュースや緊急連絡コンテンツです。たとえば「関口さん家の豚さんが家畜舎から脱走したので見つけたら連絡してねー」とかの緊急連絡に使用してもらえます。

50年前に僕の住んでいたエリアは、1,000世帯ぐらいの規模のコミュニテイだったので、このシステムでも成り立ったんでしょうね。当時は数千人の人口の村でしたが、ベットタウン化がすすみ人口が10倍以上に膨れ上がった町になりました。

●当時の看板です

1960年代の看板をいくつか紹介します。これです!
< http://goo.gl/teF7kP
>

この頃の看板は手書きだったのでしょうか? どうやって看板を作ったのか知ってる人、誰か教えて〜。

うーん、どれも素敵ですよね!!! 製品写真とCMタレントさんと文字だけ。

キャッチコピーがストレートですね。「おいしいですよ!」と。これは美味しいに違いない^_^

「金鳥」の書体、堂々として主張がすごいです。

看板もそうですが、建造物や製品プロダクトも、その時代に応じた素晴らしいものが生まれてますよね。

レトロなものを単純に「かっけ〜」と感じるのも正解だと思います。僕もそんなノリで心踊っちゃうこと、よくあります。でも、その時代の社会背景や歴史を調べてみると更に楽しいです。

【せきぐち・ひろゆき】sekiguchi115@gmail.com
Webフォント エバンジェリスト
< http://fontplus.jp/
>

1960年生まれ。群馬県桐生市出身。電子機器メーカーにて日本語DTPシステムやプリンタ、プロッタの仕事に10年間従事した後、1995年にインターネット関連企業へ転じる。1996年、大手インターネット検索サービスの立ち上げプロジェクトのコンテンツプロデューサを担当。

その後、ECサイトのシステム構築やコンサルタント、インターネット決済事業の立ち上げプロジェクトなどに従事。現在は、日本語Webフォントサービス「FONTPLUS(フォントプラス)」の普及のため、日本全国を飛び回っている。

小さい頃から電子機器やオーディオの組み立て(真空管やトランジスタの時代から)や天体観測などが大好き。パソコンは漢字トークやMS-DOS、パソコン通信の時代から勤しむ。家電オタク。テニスフリーク。