挑んで死にたい、ダンボールアーティストとして[02]2013年元旦のブログ開始まで
── いわい ともひさ ──

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●レンタルサーバでブログの準備

2012年にプロブロガーのセミナーに参加した後で、インターネットや書籍の情報を参考にして個人ブログの準備を始めました。ブログを開始する上で、一番最初に決めなくてはいけないことがあります。それは「サーバ」と「ドメイン」です。

サーバは無料のブログサービスを使えば、有料のレンタルサーバサービスを借りる必要はありません。無料のブログサービスとしては、アメーバブログ(アメブロ)、livedoor blog、blogger(Google)、はてなブログなどが有名で、他にも多くの会社からサービスが提供されています。

無料ブログサービスでは、ブログを書くための仕組みが最初から用意されているため、自分自身でブログ用のシステムを用意したり、その管理を行う必要はなく、すぐに始めることができてとても便利です。

ほとんどの無料ブログサービスには、ポータルサイトが用意されています。例えば、はてなブログのポータルサイトでは、人気記事、新着記事、注目のブログなどが紹介されています。
< http://hatenablog.com/
>

ポータルサイトでは面白い情報がたくさん取り上げられていて、ブログを書いていない人でも見られるため、最初から多くの閲覧者がいます。そこで記事が紹介されれば、無名のブログの認知度が一気に向上します。また、内容が良ければ、リピーターが増える可能性もあります。




有名人でない限り、立ち上げたばかりのブログに訪問者が殺到することはなく、アクセス数を増やすための地道な努力が必要になります。ブログサービスは無料ということ以外にも、ブログのシステムを管理しくれたり、認知度向上の手助けになったりと、様々なメリットがあるわけです。

一方で、そのような無料ブログは企業のサービスとして提供されるものなので、運営している会社にすべてを委ねることになります。そのため、自分の思い通りにはカスタマイズができない、欲しい機能が提供されていない、仕様が変更されるなど、企業側の都合に左右される場合があります。

企業の方針で無料だったサービスが有料化されることも考えられますし、最悪の場合はブログサービスそのものが提供されなくなる可能性もあります。無料のブログサービスは企業体力がなければ提供が難しいので、ほとんどは大手企業によって提供されており、なくなる可能性は低いもののゼロではありません。

無料ブログサービスを使わない場合は、自分自身でレンタルサーバを借りて、ブログのシステムをインストールして管理する必要があります。バックアップをとったり、セキュリティ対策を行ったりと、メンテナンスの手間が増える上にレンタルサーバ費用も発生します。このようなことができなければ、ブログを始められません。

私は無料のブログサービスを使わずに、自分自身でレンタルサーバを借りて、ブログを作ることにしました。すでにそのような経験があったので、技術的に難しいことはありませんでした。

無料のブログサービスを使ったこともありましたが、面倒でも自分自身ですべてを管理したいと考えため、このような選択をしました。

●「独自ドメイン」を取得

レンタルサーバはすでに契約していたため、新しいブログはそちらに設置することにしました。月額500円程度の安価なサービスでしたが、必要十分な機能を備えていました。ブログ用のシステムには、WordPressという無料のCMS(Contents Management System)を使うことにしました。

WordPressは無料ということもあってか、非常に利用者の多いCMSです。レンタルサーバ会社側もそれを把握しており、主に個人向けのサービスを提供しているレンタルサーバ会社は、簡単にWordPressをインストールできる仕組みをあらかじめ用意しています。画面の指示に従ってボタンをポチポチ押していけば、最新版のWordPressをサーバにインストールできます。

これには良し悪しがあって、安いサーバで簡単にWordPressがインストールできるため、多くの人がインストールしただけで放置してしまうということが起こります。すると、古いバージョンのWordPressがメンテナンスされないままになってしまいます。

WordPressに限ったことではありませんが、古いバージョンのシステムにはセキュリティ上の問題が出てきます。メンテナンスが行われないことによって、セキュリティリスクを持ったウェブサイトやブログが攻撃されて、最悪の場合はサーバを乗っ取られます。

安価なレンタルサーバサービスは、複数の利用者と物理サーバを共有する仕組みになっています。そのため、隣の空き家が火事になった結果、自身の家にも被害が及ぶということが出てしまいます。

最悪の事態に備えて、まったく別の場所(他社クラウドサービスや自宅パソコンなど)に定期的にバックアップを取る必要が出てきます。安価なサーバを使うときには、そのようなことも想定しなくてはいけません。

ドメインに関しては、「独自ドメイン」で運用すると決めました。ドメインは「インターネット上の住所」とも言われ、同じものは一つもありません。ドメインは、無料ブログサービスやレンタルサーバ会社が提供するものを無料で使うこともできますが、それらは利用せず、有料の独自ドメインを取得しました。

独自ドメインは長く運用することで価値が高まり、Googleのような検索サイトでも上位に表示されやすくなるという効果があります。いわゆるSEO(Search Engine Optimization)対策になります。

無料で提供されるドメインは、例えば「XXX.blogspot.jp」の「XXX」の部分だけを任意の文字にして使えます。「blogspot.jp」の部分は、無料ブログサービスやレンタルサーバサービスを提供する企業の持ち物なので変更できません。

そのため、ブログを別の会社に引っ越すときには、ドメインが変わってしまいます。独自ドメインであれば、割り当てるサーバを変更するだけで済むので、レンタルサーバを他社に変更しても同じものを使い続けられます。

A社のレンタルサーバを使っていて、不足を感じてB社のレンタルサーバに変更したいという場合もドメインが変わらないため、適切な手順でサーバの引っ越しを行えば、ブログの閲覧者はサーバが変わったことに気付きません。

一方で独自ドメインでない場合は、ブログサービスやサーバを引っ越すとドメインが変わってしまうため、ブログをブックマークしてくれていた人が探せなくなるといったことが起こりますし、SEO的にも良くありません。

独自ドメインは「.com」であれば、どの会社で契約しても大体年間1,000円以下で利用できるため、費用負担はそれほど大きくありません。

●セルフブランディングの中身を決める

ドメイン名は、あれこれ考えた末に「iwaimotors.com」に決定。ブログ名は「IWAIMOTORS BLOG」にしました。WordPressは「テーマ」を変更することによってデザインを自由に変えられます。テーマは自分自身で作ることもできますが、そんな時間も技術もなく、無料で配布されているものをカスタマイズして使うことにしました。

もっとも重要なのはブログの中身。セルフブランディングという目的は決めたものの、無名の私が持論を述べても誰も興味を持ってくれません。自分が好きなことで他の人にも興味を持ってもらえるものとして「iPhone」「Mac」「ガジェット」「ランニング」「CG」「デザイン」のことを中心に書いていこうと決めました。

どの話題もそれほど詳しいわけではありません。iPhoneやMacには専門性の高いブログや情報サイトが幾つもあるし、ランニングはブログ開設を検討していた頃に始めたばかり。しかし、初心者目線の情報が役に立つこともあります。

また、多くの人は検索サイト経由でウェブサイトやブログを訪問するため、検索ワードの組み合わせによっては、始めたばかりのブログでも検索結果の上位に表示されて、ブログ訪問につながることもあるはず。とにかく、始めてみてから軌道修正すれば良いと考えました。

ブログの準備を開始したのは2012年9月頃でしたが、こんな感じであれやこれやと考えているうちに時間がかかってしまい、きりの良いところで翌年2013年の元旦から始めることにしました。

今回はブログの準備から運営のお話まで書こうと思っていましたが、準備のところだけで終わってしまいました。次回はブログ運営についてお伝えしていきます。


【いわい ともひさ/ダンボールアーティスト】
Blog < http://iwaimotors.com/blog/
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Twitter < https://twitter.com/iwai
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Behance < https://www.behance.net/iwai
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今週の一言:
想定してたけど、税金や健康保険、高いわ〜高いわ〜。