[3917] 「Google Photos」の衝撃

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《これまでの写真という概念はすでに崩壊している》

■おかだの光画部トーク[136]
 写真クラウドサービスの決定版になるか?「Google Photos」
 岡田陽一

■Take IT Easy![54]
 「Google Photos」の衝撃
 若林健一 / kwaka1208

■ところのほんとのところ[113]
 写真という概念の変化
 所 幸則 Tokoro Yukinori




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■おかだの光画部トーク[136]
写真クラウドサービスの決定版になるか?「Google Photos」

岡田陽一
< https://bn.dgcr.com/archives/20150602140300.html
>
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3.11後のデジクリの連載で、「写真はクラウドに保存しましょう」と何度も書いた。フィルムで写真を撮っていた頃と違って、デジカメ、スマホで写真を撮ることが当たり前の今は、データをしっかりバックアップ取っておかないと、何かあったら写真が残らないからだ。

どうでもいいような写真も増えてはいるが、何年、何十年後に見るとそんな写真も想い出になるかもしれないし、子供や家族の写真などは、時が経つほど大切なものになるはずなので「消えちゃった......」では済まされない。

地震や津波などの大災害だけでなく、スマホがゲリラ豪雨で水没したり、不注意で落として壊れることもあるだろう。スマホや、デジカメで撮った写真が常にクラウドにバックアップがある状態だと、家が火事になったとしても、写真はインターネット上のどこかにあるので安全だ。

そんなバックアップ先として、先週、Googleが出したサービスが「Google Photos」だ。

以前からGoogleは、Picasa ウェブアルバムや、Google+のフォトアルバムというサービスが写真の保存や共有であったが、

・おかだの光画部トーク[61]おすすめ Google+ Picasa ウェブアルバム
(2011年9月6日)
< https://bn.dgcr.com/archives/20110906140100.html
>

今回、新たなサービスがリリースされた(※過去のサービスがアップデートされたのかと思ったが、まだPicasaはそのまま残ってるようだ)。

こちらが紹介動画
<
>

Android、iOS、Webブラウザから使える。元の写真からは圧縮がかかってしまうが、1,600万画素までの画像を無料で容量無制限で保存できる。

仕事の写真なら、元画像をそのまま圧縮をかけずにバックアップする必要があるが、普段の写真で、想い出としていつか見るという用途であれば、圧縮がかかったとしても、無料で容量無制限というのは、生活の一部としてスマホを使っている以上、とてもありがたい。

圧縮をかけずに元画像を保存することもできる。この場合、Googleアカウントについてくる15GBが消費され、必要であれば追加で購入する。普通の使い方であれば、無料で無制限の方が気兼ねなく使えていいと思う。

PCのブラウザで
< https://photos.google.com/
>
にアクセスするか、スマホからはアプリをインストールして自分のGoogleアカウントのIDとパスワードを入れると使うことができる。
< https://flic.kr/p/tFiR3f
>

< https://flic.kr/p/tXTxGe
>
まずは、高品質(無料、容量無制限)を選んでおく。

Google Photosのことはあまり意識する必要はなく、普段通り、iPhoneで写真を撮るだけでよさそうだ。しばらくMacとiPhoneで使ってみて、詳しい使い勝手を次回以降レポートしたいと思う。


【岡田陽一/株式会社ふわっと 代表取締役 ディレクター+フォトグラファー】
< mailto:okada@fuwhat.com > < Twitter:http://twitter.com/okada41
>

2015年、マンスリーで開催中の「CSS Nite in KOBE」。次回、Vol.10は、6月26日(金)に開催。松尾茂起さん(ウェブライダー)による「コンテンツマーケティングを加速させよう! ストーリー型Webライティング講座」

1月30日に発売され、人気の書籍となっている『沈黙のWebマーケティング─Webマーケッター ボーンの逆襲─ディレクターズ・エディション』(エムディエヌコーポレーション)の著者、松尾さんからコンテンツマーケティングを加速させるための、ストーリー型ライティングの方法を、1時間ほどのワークショップを挟み、3時間じっくり学びます。

残席わずかとなっていますので、興味のあるウェブ制作の方は是非ご参加ください。
< http://cssnite-kobe.jp/vol10/vol10list/vol10outline.html
>


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■Take IT Easy![54]
「Google Photos」の衝撃

若林健一 / kwaka1208
< https://bn.dgcr.com/archives/20150602140200.html
>
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こんにちは、若林です。今回は、先日Googleの開発者イベントで発表された新しいサービス「Google Photos」についてふれてみたいと思います。

●Google Photosとは

「Google Photos」とは写真のデータをクラウド上に保存できるサービスで、発表直後からFacebookやTwitterで、さっそくデータを移し替えたという方が続出するほどの人気を博しています。

1)1,600万画素までの写真、もしくは1080Pまでの動画なら容量無制限で保存可能。

1600万画素以上の場合は自動的に圧縮して、無料・無制限の範囲で保存できますので、一部を除いてほとんどのスマートフォンで撮影した写真ならそのままの解像度で無制限に保存可能。ちなみに、iPhone6が800万画素、GalaxyS6が1,600万画素、Xperia Z3が2,070万画素のカメラを採用しています。

2)スマートフォンからの自動アップロード

この機能はすでに他のサービスでも実現されているので驚くものではありませんが、無料で無制限となると少し見え方が変わります。どれだけ写真を撮っても、すべてクラウド上に保存されていきますから、アップロードされたものを削除していけば、残り容量を気にせずどんどん撮り続けることができるようになります。

3)自動分類機能

写っているものを認識して、自動的に分類してくれる機能。例えば、犬が好きで犬の写真をたくさん撮っている方なら、「犬」で検索するだけで犬の写っている写真だけを抽出してくれますので、これは旅行の写真、これは犬の写真、と自分でわざわざ分類する必要がなくなります。

自動分類機能が便利なのは、ユーザーが意図しない分類での探し方できるという点。例えば、「黒」で探せば黒っぽい写真、「ビール」で探せばビールの写っている写真など、これまでに人間が行わなかった分類で探すことができるようになります。つまり、分類方法に悩むことなく、また自由に写真を探せるわけです。

4)アニメーション、コラージュ写真作成機能

アップロードした写真の中から、被写体や構図の似たものを自動的に選び出してアニメーションを作る機能や、複数の写真を組み合わせたコラージュ写真を作る「アシスタント」と呼ばれる機能が提供されています。どちらも違和感なく作成されますので、今までにない写真の楽しみ方ができそうです。

●すべての垣根を取り払ったサービス

プライバシーに対する懸念といったことを置いておくとするなら、Google Photosは費用を気にしないでいい、容量を気にしないでいい、整理することも気にしないでいい、PCのブラウザでの表示、モバイルアプリでの表示、どちらもストレスなく高速に表示され使い勝手も良好と、素晴らしいサービスと言えます。

特に、自分で写真を保存したりバックアップしない、ライトなユーザー向きのサービスと言えますし、私もそういった方に写真の保存に関する相談を受ければぜひ利用を勧めると思います。

一定の解像度を超える場合に、自動的に圧縮されるところが気になりますが、普通は1,600万画素もあれば十分な品質を保てますし(そういう意味では最近のスマートフォンカメラがオーバースペックとも思えますが)、スマートフォンの写真を楽しむだけなら、まったく問題ないといえるレベルです。

●どうして無料なのか?

なぜ、こんな素晴らしいサービスをGoogleは無料で提供するのでしょうか? Google Photosの画面には検索画面のような広告表示はありません。もちろん、Googleがこれらのサービスを、何の対価もなく無料で提供できるほど太っ腹な企業になったわけではありません。かといって、ユーザーの写真を勝手に販売しているでもありません。

ポイントは、「自動分類機能」や「アシスタント機能」を支える「画像認識技術」にあります。Google Photosで「自動分類機能」や「アシスタント機能」が実現されているのは、レベルの高い画像認識技術があるからですが、とはいえまだまだ認識できない写真がユーザーの元にあります。

ユーザーの写真をアップロードしてもらうことで、それらの写真を認識し、認識結果から現在の認識アルゴリズムに足りないものを見つけ、さらに画像認識技術の精度を高めることができる。

そして、ここで高めた技術を元に新たな技術開発やサービスの実現へ発展させることができるのです。

公式の発表では、Google Photosの画像認識や整理は「ユーザーの閲覧のためだけ」にやっているとなっていますが、ユーザーの写真を処理することで得られたデータは、なんらかの形でGoogleの基礎技術へフィードバックされることは間違いないと思います。

●知的生命体Google

こうして高められた画像認識技術は、例えば車の自動運転技術や認証技術にも応用されていき、それらの機能性を高めていく礎になります。

ユーザーに魅力的なサービスを提供しながら、そのサービスを通じて自社の技術を発展させていき、新たなサービスを生む。新たなサービスで、さらに自社の技術を高めていく。

このサイクルは、まさしく人工知能そのものであり、Google全体がひとつの巨大な知的生命体になってきたように思えます。

なんていうと、少し怖い未来みたいなイメージになってしまいますが、そんなことを気にしていても始まりませんし、今のところ写真サービスとしては最強ですので、少し使い込んでみたいと思います。


【若林健一 / kwaka1208】 kwaka1208@pote2.net
crossroads
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CoderDojo奈良
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■ところのほんとのところ[113]
写真という概念の変化

所 幸則 Tokoro Yukinori
< https://bn.dgcr.com/archives/20150602140100.html
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いま写真集制作のための最後の追い込みと、三つ連続である個展のため必死にがんばっている[ところ]です。

写真集制作のために、クラウドファンディングという仕組みを使い始めた時に書いた、ヘッドコピーのような言葉について今日は書いてみます。

< https://greenfunding.jp/lab/projects/1083
>

現在はかなり抑えたものになっていますが、当初はかなり過激で【これまでの写真という概念はすでに崩壊している】というものでした。

[ところ]もこれだけではあまりに説明不足だと思ったのですが、取りあえずキャッチーさを優先させていたのです。しかし、友人が「このコピーでは損をしてるよ」と言ってくれたので、もう少しヒント的な要素も入れようと考えて、【これまでの写真という概念は科学の進化と人間の意識の進歩によって変貌しつつある】にしました。

すると、今度はファンディング会社の担当の方から「少しだけ長すぎる」と言われたので、【これまでの写真という概念は科学の進化と人間の意識によって変貌しつつある】に若干修正しました。

本来何が言いたいかをここで書くことは、非常に長い文になるし普通の人は読みたくないかもしれないと思い、とりあえず説明するのもやめておきました。本当に言いたかったのは、「近代芸術の端っこにいた写真に、やっとチャンスが回ってきた」ということ。こう書くとますます混乱するだけだろうと、[ところ]も思うわけですが。

いわゆるフォトグラフというものは、小さな針穴(ピンホール)を通る光の現象がもととなっている。ピンホールをあけると、外の光景の一部分からの光が穴を通り、穴と反対側の黒い内壁に像を結ぶという現象。こそが写真の本質であり、この現象は古代から知られていたと歴史家たちもみとめている。

文献的にはそのレベルだろうが、まだ文字を持たなかった人類も偶然にそれを発見する機会はあったと考えるのが自然だろう。カメラ・オブスクラと呼ばれるものですら、10世紀頃にエジプトの数学者であり哲学者でもあるイブン・アル・ハイサムが、光学の書の中でこの現象について研究をして、すでに組み立てている。

[ところ]が何を言いたいかというと、現代のカメラとて同じ現象を再現しているに過ぎないということです。

昔は鑑賞するしかできなかったものが、なんらかのメディアに定着することができないかと考えて、ピューター(鉛とすずの合金)板をアスファルトピッチで被覆し、プレートを光にさらすことによって、最初の写真を撮ったとされている。

その後、蒸気を利用した湿板、写真乾板、そしてやっとセルロイドのフィルムが生まれ、一気にカメラが普及したのが35mmフィルムが市場を支配した1960年代から。

光の現象の発見のころから考え方は全く変わっていない事は事実であるし、銀塩が主流になってからを考えても、数千年の中の数10年にしかすぎない。

センサーの性能が急激に良くなってきてもう10年以上になる。ピンホールを通る光の現象のなかで、センサーは銀塩よりも長い時代、中心的存在として君臨するかどうかはわからないけれども、銀塩よりも多くの可能性を秘めているのは確かだろう。

第一に、現像液やフィルムがある程度多様だった時代が終わり、その代わりにRAWデータを現像するということにおいて、今の銀塩フィルムが無くしてしまった多様性があるということ。

第二に、印画紙も銀塩はどんどんと種類が減っていっているのに対して、プリント用紙は今や銀塩の全盛期よりもはるかに増えていっていること。

第三に、「しょせんデジタル」という人がいるが、プリントした時点でそれは実在する紙にあるアナログ物であるということ。

第四に、銀塩の進歩のスピードよりも、センサーや工学的な部分の進歩やソフトウェアの開発により、自由な発想のものが生まれ続け、銀塩よりも遥かに多彩な試みを、あらゆるアーティストがやってもやり尽くせないということ。

銀塩では出現した当時に、マン・レイのような作家があらゆる試みをし尽くした観があったのとは対照的である。この点が最も大きな違いだという気がする。ピンホールカメラで、手持ちで、昼でも夜でも撮れるといったことも、センサーの急激な進歩のおかげであるし、解像度も今では8×10を越えてきている。

写真という概念の変化は、考えれば他にもいくらでも出てくるのではないか。

もちろん、一回シャッターを切るたびに快感と喜びがある、手触りのいい銀塩時代の名機で楽しむのも素敵な趣味であることは間違いがないし、それはある程度残っていくであろう。

かくいう[ところ]だって、たまにはかつての相棒ニコンF2フォトミックや、ハッセルブラッド500CMのシャッターを押してはなつかしいと思い楽しむこともありますが、こと近代芸術においては、第四の要素は非常に大きな問題であると思われるのです。この話はまた次回に。


さて、6月1日から茅場町の森岡書店にて個展「僕が愛した渋谷、そして銀座」が始まっています。また、所幸則写真集「ONE SECOND vol.1 SHIBUYA」の販売もしています。

◎国内外で精力的に活動している所幸則は、街の風景の儚さを的確に表現するため、通常の撮り方ではなく、1秒間の経過を3ショットで撮しとめる、One Secondという独自の技法を用います。

今回は、所幸則のホームタウンであった渋谷に加え、同じ技法で撮影した銀座の光景を展示します。また、森岡書店スペシャルプリントとして、330mm×220mmサイズのイメージを制作しました。

森岡書店茅場町店が入居する昭和2年築の建築とあいまって、時間の流れとともに変化する人と街の儚さは、むしろ、強度を増します。写真の彼方に広がる現実と非現実の揺らぎをぜひご覧ください。[森岡督行]

会期:6月1日(月)〜6月13日(土)13:00〜20:00 6月7日(日)定休
[ところ]在廊日:6月13日(土)午後

会場:森岡書店 東京都中央区日本橋茅場町2-17-13 第2井上ビル305
TEL.03-3249-3456
< http://www.moriokashoten.com/
>

大好きな作品の一つなんですが、[ところ]のミスで作品集に入れるのを忘れてしまった作品があります(↓)。森岡書店では展示だけではなく、この作品をつけて写真集の販売もします。小さいですがオリジナルプリントです。13日間だけの特典です。よろしくね。

・渋谷ハチ公前スクランブル交差点
< https://bn.dgcr.com/archives/2015/06/02/images/img001 >


【ところ・ゆきのり】写真家
CHIAROSCUARO所幸則 < http://tokoroyukinori.seesaa.net/
>
所幸則公式サイト  < http://tokoroyukinori.com/
>


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編集後記(06/02)

●田島知郎「なぜ病院に「殺される」と言われても誰も反論しないのか? 知らないと危い病院・医療の裏常識」を読む(青萌堂、2015)。医者・病院に殺される、と言ったのはあの近藤誠氏である。2013年のベストセラー1位となった「医者に殺されない47の心得」を書いた人である。ずいぶんなことを言われているのに、病院も医者も誰も表だって反論しない。なぜだろう。著者は現役の医師で毎週、がんの手術をする身である。近藤氏には反論したい気持ちもあるが、一方では「近藤氏ほどの激しい調子で訴えなければ、この国の過剰診療に歯止めがかからない。それくらいの苦境に陥っているのだ」と断じている。

日本の医療は世界一、手厚く整備された国民皆保険制度の下で、最新・最高の医療を受けられる。日本に生まれてよかった。そう思っていた。ところが、そう思うことは、この国の医療行政のワナにまんまとはめられているのだ、と筆者がいう。日本の医療は年々劣化の一途をたどり、もはや医療崩壊寸前の危機的状況に陥っている。元凶は拝金主義の「過剰診療」にある。国民皆保険制度に乗った「医療の大盤振る舞い」の壮大な無駄がある。医療は劣悪化しているのに、国民は「これほど恵まれた医療を受けられる国は他にない」と思い込まされている。医療行政側の官と民が共謀で隠蔽工作をしているからだ。

この本の目的は、医療現場におけるあらゆる問題が封じ込められている「パンドラの箱」を開き、読者に本物の医療改革の必要性に目覚めてもらうことと、病院のオープン・システム化の提言にある。「ムダだらけの日本の医療のしわ寄せはすべて患者に」「病院の『密室体質』を全部あばく」「これがダメな医療の『隠れ蓑』だ」「病院・医者がゼニ勘定に走るワケ」という章だてを見るだけでもいやな感じだが、本文を読み進めるとどんどん絶望的な気分になる。本質的な問題を見えにくくするために隠蔽工作を繰り出す行政、ゼニ勘定に懸命な医療機関、ほんとに日本の医療はダメになっていると思い知らされる。

メタボ診療の、国の一番の狙いは、国民の医療行政に対する疑問を薄れさせること。また、いまさらながらの検査値の見直しが行われている。血圧、中性脂肪、悪玉コレステロール値など、基準値を緩める方針が打ち出された。従来の基準があまりに厳しすぎて、病気でない人まで病気にして患者が増えすぎた。医療者側は非常に儲かるが、さすがに医療費が膨張しすぎて、共存共栄できた保険制度の維持が難しくなってきた。だから、基準値を下げたという見方もできる。筆者の提案する病院のオープン・システム化はいいことづくめだが、ゼニ勘定から離れているから、まず無理な話だと思う。危うし、日本。(柴田)

< http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/492119291X/dgcrcom-22/
>
なぜ病院に「殺される」と言われても誰も反論しないのか


●マラソン続き。部屋は古くて狭かった。最近どこでも女性用の基礎化粧品セットをもらえるが、ここはなし。かわりは韓国製のパックシート。ホテルに入って一番最初にするのは、水まわりのチェック。日本だから問題はないだろうけれど、荷物を広げてしまってから移動するのは面倒だ。

するとトイレの水を流すレバーハンドルが見つからない。大抵は便器の後ろや横、壁にあるのだがない。もしやこれですかと便器の横、洗面台側面についている金属の丸いボタンを押してみるが、びくともしない。

改めて周囲を見回すが見つからず、やっぱりこれだろうとボタンと格闘する。指が痛くなり、備え付けのコップで押してみるが無理。便器に腰掛けて押してみたがこれまた指が痛くなるだけ。なんなんですか、これは。

人差し指と中指の第二関節と第三関節の間で、体重をかけて押してみると、滝かと思うぐらいの勢いのある気持ち良い水が流れた。ほぅ。いや、違う、これはまずい。マラソンでへろへろになって帰ってきて、トイレで格闘はしたくない。フロントに電話だ。続く。 (hammer.mule)

< http://inax.lixil.co.jp/ud/public/jis/
>
公共トイレJIS配列について

< http://corp.w-nexco.co.jp/activity/cs/032/
>
トイレの洗浄ボタンの改良について

< http://www.toto.co.jp/aftersupport/solution_t/
>
トイレのトラブル解決