[3952] 夜な夜な「アメリカン・ホラー・ストーリー」を見る

投稿:  著者:  読了時間:20分(本文:約9,600文字)


《もちろん、スマホもインターネットもなにもない時代。》

■装飾山イバラ道[160]
 夜な夜な「アメリカン・ホラー・ストーリー」を見る
 武田瑛夢

■ところのほんとのところ[118]
 中国企業からのアプローチ
 所 幸則 Tokoro Yukinori

■KNNエンパワーメントコラム コレクション
 はじめてのワープロ 東芝RUPO JW-R10 1985年 30年前
 神田敏晶




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■装飾山イバラ道[160]
夜な夜な「アメリカン・ホラー・ストーリー」を見る

武田瑛夢
< http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/20150721140300.html >
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huluはお試し期間を過ぎても解約せずにいろいろ見ている。「アメリカン・ホラー・ストーリー」は現在はシーズン2までがhuluで見られるので、PC画面、iPad、テレビなど場所を変えながら、結局全部見てしまった。

最初のシーズンが始まってから四年も経っていて、シーズン4まで作られている。「Glee」の製作総指揮ライアン・マーフィーによるスタイリッシュ・ホラーだそう。 FOXのサイトでは「エロ・オシャレ・スリラー」とコピーがついていたけれど、女性向けを意識してもいるらしい。

確かにポスターデザインとかわかりやすくクールに作っている。このドラマは日本では訳された時期の違いからか、シーズンのサブタイトルが何通りかあるので、DVDタイトルを選ぶ時は要注意だ。※以下はネタバレがあります。

・海外ドラマ「アメリカン・ホラー・ストーリー」公式サイト
< http://video.foxjapan.com/tv/ahs/ >

私は「アメリカン・アイドル」も好きだから単純に「アメリカン」がつけば何でも好きなんじゃないの? って言われそうだ。なんでアメリカ人はタイトルにアメリカンとつけたがるのだろう。

でも、そう言えば日本の番組でも「ニッポンの〜」とつくタイトルは最近やたらと多い気がする。きっとみんな自分の国が好きなのね。純粋な日本人の私は、ニッポンのでもアメリカンでも面白ければどっちでも良い。

「アメリカン・ホラー・ストーリー」はシーズンごとに場所も設定も変わるのに、レギュラー俳優数名が全く別人の役で出ているのも変わっているところ。

正統派とはちょっと違う人ばかりだけれど、新シーズンでも登場した時に、既になじみのある俳優というのが「待ってました感」を満たして良い感じだと思った。

●アメリカン・ホラー・ストーリー:呪いの館 シーズン1

ジャンルはホラーだけれどすっごく怖いという訳でもないので、私は夜中に一人で見ても全然平気だった。でもこれは激辛料理と同じで、辛さレベルの感じ方が人によって違うように怖さの感じ方もいろいろ。

私の場合はシーズン2での残酷シーンがあまりに強烈な時には、AppleTVで大画面で見ていたのを、サッとiPadに切り替えたりして対処した。耐性があると自覚していた私でも、正直目をそむけてしまうシーンが多々あったので、次のシーズンを見るかどうかは決めていない。

このドラマはR指定が入っているせいか、残酷シーンに遠慮がない。怖いシーンの予感はあるけれど、最初はたぶん全部は映さないだろうとタカをくくっていた。

しかし、バッチリと見てしまったので、え? えー! っという感じで二度驚く。シーン自体に驚き、R指定の許容度にもう一回驚く感じだ。

ココまでやるのかぁという驚きで、だんだんと身構える癖ができてくる。

わかりやすく言うと、切るシーンはカミソリであろうとオノであろうと、そのまま切れるのが映っているし、流血もリアルだとこんな感じだろうという量が勢いよく出ている。ありのままの残酷さだ。

もちろん特殊メイクで作られているので、実際に人間を切っているわけではない。血しぶきは赤いけれど血の海は黒い。きっとリアルで血の海って黒いのかもしれない。けれどあんまり考えたくない。もう、こういうのは限界かもな(弱気)。

私は怖さでは日本のホラーで特に「心霊」の文字がつくと急に苦手になる。心霊写真なんて漢字だけ見ても、今入力しただけでもすごく嫌だ。

たぶん子供の頃に見た「3時のあなた」の、心霊写真特集のコーナーのせいだと思う。毛布が何を守ってくれるのか知らないけれど、何かかぶらないと見られなかった。

しかし、海外のホラーは、出て来るのが「ゴースト」だからちっとも怖くない。原体験にないという安心感からかもしれない。でも今、回のドラマで切るシーンは苦手だと自覚した。

シーズン1は「呪いの館」で、立派な洋館に引っ越してきた一家(夫婦と高校生の娘)が散々怖い目に遭うというベタな設定。

過去に館であった恐ろしい殺人事件が序所に明るみになるのだけれど、一回ではなく何度も何度も違った形で恐ろしい事件が起こってきた場所らしい。

普通の館系ホラーは、謎の怪奇現象が起こったりして館が呪われているということがわかるけれど、このドラマの場合は、ゴーストが普通に家に「人」としてやってくる。

そして、人間関係が出来上がっていくにつれどうもおかしいということがわかり、本物の人間の方が危険で壊れていることに気づかされていく。高校生の娘は親子問題や自傷行為、恋愛問題などを抱えていてとてもイマドキの感じだ。

私には、ドラマの山場もこの子のシーンだったと思うけれど、家が怖いなら住まなきゃいいという結論に、たどりつけない家族のジレンマがもどかしい。

●アメリカン・ホラー・ストーリー:精神科病棟 シーズン2

ストーリーとしてはシーズン2はシーズン1より面白かったと思う。特にまとめ方が凝っていて、救われるところもあったのがいい。

今回は50年程前の古い精神科病棟が舞台だ。監獄のような病院を修道女シスターたちが切り盛りしているところに、人を殺して皮をはぐという連続殺人鬼が患者としてやってくる。

一番残酷なシスター長をジェシカ・ラングが演じていて、このドラマの中心的存在になっている。その後、連続殺人鬼の精神鑑定をする医師や女性ジャーナリストがこの舞台に加わる。

病院では何が異常で何がまともなのか、考えさせられることがいっぱいだ。当時治療と信じられていた恐ろしい行為が繰り広げられる。電気ショックや熱湯風呂、ロボトミーとか、もう治療と実験とお仕置きがめちゃくちゃなのだ。

こういうのを見ていると、心の拠り所として「まともな人」を探してしまうものだ。しかし、まともな人探しを続けながらドラマを見ていると、次々と裏切られ、欺かれていくのだ。

残忍なシスター長が、従順で優しい顔をしていた部下のシスターに陥れられる。案外この残忍なシスター長がまともだったんじゃないかと、ただ心に弱みがあっただけの志の高い人だったと思ってしまったりする。

見ている人の、人を見る目が試されているような感じだ。

館と違って精神科病棟なので、物理的にも勝手に外に出られないのが恐怖を高めている。精神科病棟の休憩室には当時流行っていたシスターの歌「ドミニク」の陽気な音楽がかかっていて、陰湿な世界との対比が効いている。

しばらくは「ドミニークニックニーク〜」のメロディが頭から離れなかった。私が生まれる前に流行ったらしいので、私はこの曲をよく知らなかったけれど日本でも流行ったと夫に聞いた。

●ジェシカ・ラングが凄い

結局、シーズン1と同じく人間って怖いわぁ、という感想だけれど、どちらのシーズンもジェシカ・ラングがやっぱり凄い。

若い時に「郵便配達は二度ベルを鳴らす」に出ている名女優さんで、確かに若い頃はきれいだったろうなというはっきりとした顔立ち。六十代の彼女は、プライドが高過ぎるような独特の雰囲気を見事にコントロールしている。

登場するたびにおばさんが出す嫌〜な感じを、レーザー銃のように周囲に打ちまくるのだ。シーズン1では洋館の隣人役で、いつの間にか家の中に入りこんでくる遠慮のなさがウザい。

館で起こった恐ろしい事を知っているのに、自分の目的のために家族を利用するのだ。出て来る生身の人間の中で最も怖い。

しかし、彼女の娘が悲劇に遭うシーンでは、複雑な心情表現が見事で、思わず涙が出てしまう。それまではあまりにヒドイ性格のこのおばさんのために同情することなんて絶対ない! と思っていたのに。

見る人を引き込むって、こういう女優ができることなんだと思った。

現在FOXでシーズン4:怪奇劇場を放映している。ジェシカ・ラングはこのシーズンでの降板を発表していて残念。しかし、四作も鬼気迫る魂の入った演技をし続けたのだから、もう充分なのかもしれない。

私はシーズン3と4はまだ見ていないけれど、ジェシカ・ラング見たさに結局見てしまうかもしれない。それこそ怖いもの見たさだ。

【武田瑛夢/たけだえいむ】eimu@eimu.com
装飾アートの総本山WEBサイト"デコラティブマウンテン"
< http://www.eimu.com/ >

クラッシュ・オブ・クランでは、ホグライダーも作れるようになって嬉しい。ブタに乗っていて壁も飛び越えちゃうのが可愛い。アーミーキャンプをわざと移動させて、自分の村で走らせたりしている。


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■ところのほんとのところ[118]
中国企業からのアプローチ

所 幸則 Tokoro Yukinori
< http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/20150721140200.html >
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ある日、フェィスブックに[ところ]の作品を好きだという、中国の女性からのメッセージがきた。色々な国の人から、所幸則の作品が好きだとメッセージは来るので、その時も普段通りの感謝のメールで終わらせていた。

しばらくして、その女性が中国のカメラ・フィルターメーカーN社の人だということが判明した。

[ところ]が調べたわけではなく彼女の方から、このフィルターを送るので、試してみて欲しいと言ってきたからだ。試すだけなら別にいいよ、と返事を出したところ、後から条件が出てきた。このフィルターを使って撮った写真の、データをくれという。

うーん。最初から言わずに、だんだん断りにくくなるようにしてくるあたり、ちょっと嫌な雰囲気がしてきた。一応1200ピクセルくらいの、facebookで表示できる程度のデータで、名前を入れるよということは伝えた。

使いたくなるようなカメラやツールならまだしも、非常に廉価なフイルターのプロモーションに写真家の作品を使わせてくれという意味である。日本の企業なら、こんな順番でアプローチはしてこない。こうなってくると、ちょっと調べたくなってくる。

本当に女性なのか? 写真も別物かもしれない。なんか怪しい。フレンドの数も[ところ]の知っているカメラマン関係だけでも50人以上だ。きっと営業用facebookなんだね。

このメーカーの製品をサクッと調べてみると、アマゾンでも売ってるみたいだけど、星が多いのはたぶん身内からの投票だろう。

実際、送ってきたものを手に取ってみると、日本製はパッケージからしっかりしているのに、それは明らかに安物ですよという感じ。いつもケンコーのプロ仕様などを使ってる人達が見ると、びっくりするレベルである。

フィルターのパーツが入っているプラスチック?(石油製品であることは間違いがない)が黄ばんでいたりするのにびっくり。アンティークか? それならわからないでもないが。ホルダーの左右のネジで調整する部分も、かなりがっかりする安っぽさ。

レンズの先にフィルターをつけるねじが切ってないレンズ向けのもので、レンズの胴体の前の方にホルダーで装着するのだが、一応使ってみるかと挑戦したけれど、[ところ]の愛機にはうまくつかなかった。

ついたとしても、[ところ]はいつも斜めがけでカメラをぶら下げてるし、この大きなフィルターホルダーはネジの精度が日本の匠の技で作られてないので、まず落下するだろうなと思った。

問題点をいろいろやりとりをしていたら、送り返してくださって結構です、というメール。もめごとにならないよう、自腹切ってEMS使って送ろうとしたら、世田谷区のYさんに送ってくれという。

Yさんは[ところ]の個展によく来ていた、いわゆる写真の上手なハイアマチュア。Google+では語学も生かしマメに世界の人と交流しつつ、写真のアップもきちんとしていたので、今は知らないけど、当時フォローワーが日本で一番いた、いいね! を押しやすい写真を撮る人だった。

彼の使っているレンズがズームで、ねじ込み式フイルターをつけられないタイプだったこともあり、N社から声をかけられるままにそのフィルターを使用しているようだ。

[ところ]が中国に送り返したら、また日本に送るのは送料がかかるから、渋谷から世田谷に送ってくれということだ。そして、Yさんからまた誰かしらにそのフィルターが送られる、ということになるのだろうか。

しかし、はっきり言って、ちゃんとした写真家ならリスクを犯すのは避けるべきだと思う。だって日本にはケンコーがあるんだから。中国にはケンコーの偽物があって、あきらかに画像の色が悪くなったり、シャープじゃなくなったりするらしい。

[ところ]はフィルターをヨドバシ.com、ビックカメラ、アマゾン以外で買ったことないが、ND4・8・16をいろんなサイズで合わせて100枚は持っている。すぐなくすし、保護フィルター代わりにもつけるのですぐ傷がつくからだ。

そして最後に、送ってきたときの包装のことを書いておこう。[ところ]は荷物をちゃんと梱包するのが苦手だ。よく「なーに、その包み方みっともない」と言われて包み直されるが、その五倍ぐらい雑で荒っぽい包装だった。日本人のメンタリティーとの違いを痛感した。

これから何年後か想像もつかないけれど、中国にもかつてあった匠の心が甦ると思う。そういう志を持つ人が、IT企業の偉い人にいる。きっと変わる、そう期待したい。

●「アインシュタインロマン 所幸則 Tokoro Yukinori」
会期:6月19日(金)〜7月30日(火)11:00〜21:00 日休〜20:00
会場:H.P.FRANCE WINDOW GALLERY MARUNOUCHI
東京都千代田区丸の内2-4-1丸の内ビルディング1F
< http://hpgrpgallery.com/cms/wp-content/files_mf/1432454086TOKORO_ReleaseSS.pdf >
< http://hpgrpgallery.com/window/ >

●PARADOX ─ TIME アインシュタイン・ロマンスをめぐる冒険 ─
Yukinori TOKORO 所幸則写真展
会期:2015年7月1日(水)〜 9月25日(金)10:00〜19:00 入場無料
会場:ESPACE KUU 空(エスパス・クウ)東京都豊島区西巣鴨3-20-1 大正大学5号館一階
< http://taisho-kuu.tokyo/ >


【ところ・ゆきのり】写真家
CHIAROSCUARO所幸則 < http://tokoroyukinori.seesaa.net/ >
所幸則公式サイト  < http://tokoroyukinori.com/ >


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■KNNエンパワーメントコラム コレクション
はじめてのワープロ 東芝RUPO JW-R10 1985年 30年前

神田敏晶
< http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/20150721140100.html >
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BY KNNKANDA・2015年07月18日
< http://4knn.tv/toshiba-rupo/ >

確か、5万円を切ったワープロ初号機だった東芝RUPO JW-R10。もう発売日にすぐ購入した。

記憶ちがいだ。10万円を切った初のワープロだ。サラリーマンになった年に購入し、大活躍した。よく10万円ものワープロを買ったなぁ…。

信じられないかもしれないけれども、このマシンの前には、ワープロは、なにもなかった。いや、何百万円もする日本語ワープロか、もしくはすでに遺跡化している「和文タイプ」のみだ。もしくは、パーソナルコンピュータ用だ。

1985年は、日本のワードプロセッシングの革命的な年でもあった。この東芝RUPOの発売や「jX-WORD太郎(※一太郎の前の製品)」が NEC PC9801シリーズ向けに販売開始。

しかし、ワープロ専用機で10万円を切ったというのが、一般のノンプログラマーで専用職でない人に普及していくきっかけとなった年だ。

もちろん、スマホもインターネットもなにもない時代。

しかし、このRUPOを触った瞬間、日本語の辞書を手元に置かなくても、漢字がすぐに書ける時代のすばらしさを体感した。

RUPOを手に入れ、すぐにブラインドタッチをおこない、たったの10文字ほどのディスプレイからA4の文章を入力する。

まさに文字をプログラミングしていた時代だ。

インクジェットプリントなので、いろんなワインのラベルカードを作るという時間が作れた。ワイン雑誌に投稿すると驚かれて、採用されたりした。

ワインと映画のコラムなどを投稿する。有坂芙美子さん時代の「ヴィノテーク」だった。
< http://www.vinotheque.co.jp/ >

「刑事コロンボ」の[別れのワイン]や「007 ダイヤモンドは永遠に]の[クラレット」など、ワインの登場する映画のコラムだ。

かつての映画コラムも、ビデオやDVDやオンデマンドが普及している時代ではないので、映画は映画館やテレビの録画を見るしかなかった。

当時の給与の大半は、VHSのビデオテープを激安店で買うために費やされていた。一本あたり1000円はしていたから大変! 数百本のVHSテープはいつしか劣化して粗大ゴミに。

ワイン業界に入って、しかも新人でワインにハマるものの、そんな歴史のある専門的な雑誌に勝手に投稿して、誌面をいただけるとか、無鉄砲だ。

「映画×ワイン」という得意分野の組み合わせで、専門的な分野でも新たな市場があることに気づけただけでもよい経験になった。

そのおかげで、ヴィノテークに転職する話もあったので、あの時、行っていれば、出版業界の関わりも今とはまた違っていたかもしれない。ワインジャーナリストという肩書きになっていたかもしれない。

現在に至る選択は常に最適だったと思うけれども、有坂さんの会社であれば、ワインの試飲漬けの日々を送れたかと思うと、少しだけ後悔している。現在は田崎真也さんが発行人なんだ。よかったよかった。

東芝RUPOの話を書くつもりが、当時の記憶がいろいろと蘇ってきた。そして、本格的な執筆活動をするのは、NECの書院シリーズを購入してからだ……。


【かんだ・としあき】
KandaNewsNetwork,Inc.CEO
< http://4knn.tv/ >


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編集後記(07/21)

●英語を使うビジネスの第一線で、長い間活躍してきた前田正晶さんのコラムは、多くは和製英語(=造語)とカタカナ語について論じていて、その度になるほどねえ、こりゃとんでもない言葉が流通しているものだ、困ったもんだと、受け売りで妻に話してみることもあるが、言ったそばから忘れてしまうのだ。まず、カタカナ式発音(ローマ字読み)は恣意的な読み方と言ってもよく、これは英語学習上の問題でもあるという。「新人」の意味で使われる「ルーキー」は、「ルッキー」である。「メジャー」は誰がどう読んでも「メィジャー」である。同様に「セキュリティー」は「セキュアラティー」である。

“Holiday”は「ホリデー」ではない。これはOxfordの発音記号でも「ハラディ」と読める。欠陥商品の回収ならば「リーコル」か「リーコール」に近くなり「リー」にアクセントが来る。「リコール」だと思い出すことになる。「それにも拘わらず、我が国では何処かで誰かがローマ字読みにしてしまった。この程度のごく普通の発音すら教えきれなかった人たちが、TOEICだのTOEFLだ英検だのと試験ばかりに熱中し、『ろくに外国人に通じない』と嘆く卒業生が多い教育を少しでも改めようとしないのか。その前に『妙なカタカナ表記を排斥しようとしないのか』とも問いたいのだ」と前田さんは憤る。

次に、和製英語=造語。これは日常の会話で一般的にすでに市民権を得て広く使われているものと、本当の英語ではこういう言葉であるという認識を持って使えるように、しっかりと両者の違いを学んで欲しいものだという。「キャリーバッグ」は間違い。スーツケースに脚輪を付けたものは“trolley case”と言うのが普通の英語だ。「フリーサイズ」“free size”は日本語であって、英語では“one size fits all”。「スケールメリット」を英語にすれば、“advantage or economy of scale”あたりになるだろう。「プライベートブランド」も日本語で、英語では“private label”である。

「フリップ」はどこでどう間違われたのか、チャートの意味で堂々とテレビで使われている。「ケースバイケース」は「時と場合による」ということだろうが、case by caseの意味は「一件ごとに慎重に」である。初めて知ったのだが、「無邪気」か「純真」の意味で遍く普及している「ナイーヴ(naive)」は、外国ではほとんどの場合「ばか」の意味で使い、相手ないしは第三者を貶している言葉である。目の前にいる人に“You are naive.”などと言ったら喧嘩を売っているにも等しい暴言である。わたしはこの欄でよく暴言を吐くといわれているが、ほんとは日本語の方の「ナイーヴ」な人なのでヨロシク。 (柴田)


●ドラマ「24」でよく聞く、クゥォーポレイト、クゥォーポレイションのまどろっこしい発音が好きだ。カタカナ発音では、オーガナイゼーションをオーガニゼーションと言ってしまう。どちらでもいいらしいのだが、まどろっこしい前者が使いたいの。

マラソン続き。次は5時間台を目指そう。順位(笑)は、16998/17231。たんぽぽ白鳥久美子さんは、ネットが6:03:49、グロスは6:22:54で、トイレの間にとっくに抜かされていたわ。

ハーフの安田美沙子さんは、グロス・ネットともに1:45:24。女子の部で34/1682、総合だと1384/9391。速い〜。

顔は塩だらけ、足は自分のものじゃないみたい。座ると立ち上がれない(笑)。膝や股関節が痛くて歩けない。ドームの長い通路の先から地下鉄へは、らせん階段になっていて、横にエレベーターがあるものの長蛇の列。10mはあっただろうか。どんどん長くなっていく。

わかる、わかるよ。この時間にゴールした我々だもんね、身体できてないよね、この状態で階段は厳しいよね。

ということで、エレベーターは待たず、少し離れたJR駅へ行くことにした。そっちなら比較的人は少ないだろう、エレベーターもさほど待たずに済むだろうと考えて。続く。 (hammer.mule)