[3964] 東京名建築ふたつの巻

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《地表から国際宇宙ステーションまでの距離ってどのくらい?》

■わが逃走[165]
 東京名建築ふたつの巻
 齋藤 浩

■もじもじトーク[25]
 宇宙のお話・第一回 宇宙ステーション、人工衛星、月
 関口浩之



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■わが逃走[165]
東京名建築ふたつの巻

齋藤 浩
< http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/20150827140200.html >
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三年にわたる修復工事も終わり、これからも末永く大切に保存されていくであろう東京都庭園美術館(旧朝香宮邸)と、今月いっぱいで取り壊しが決まっているホテルオークラ。ふたつの名建築を見てきました。

●庭園美術館

訪れたときは建築そのものを鑑賞する企画展(つまり何も展示していない)開催中で、しかも撮影可。ここへは何度も来ているが、内部の写真を撮れたのは初めて。

最初にこの建築を意識したのは、中学生の頃に見た高橋幸宏のPVだった。「アールデコ」とか「ロシア構成主義」なんかを知ったのも、全部YMOのレコジャケから。

最近なにかとグラフィックデザイナーに対して風当たりが強くなってるけど、私の場合、人格形成時に影響を受けたものにはどうしても似てしまう。

15年くらい前のことだが、初めて朝日広告賞に入選したとき、審査会では「これはロシア構成主義なのではないか?」という議論がなされたらしい。結果的に「違う」と結論づけられた。

審査員の判断は正しかった。あれはロシア構成主義ではなく、YMOだったのだから!

おっと、話がそれた。そのユキヒロさんゆかりの建築は、どうしてもラリックらが手がけた装飾様式に目が行きがちだが、シンプルな構造そのものの持つ強さもまた魅力的だ。

< http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/2015/08/27/images/001.jpg >
階段の裏

< http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/2015/08/27/images/002.jpg >
中庭

< http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/2015/08/27/images/003.jpg >
照明

< http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/2015/08/27/images/004.jpg >
窓枠

宮家所縁の建築ということもあるが、ここまでの建築が一般公開され、重要文化財として保存が約束されているということは、スクラップ&ビルドを良しとするこの国に於いては、ある意味奇跡なのではないかと思うのだった。

◎アール・デコの邸宅美術展 建築をみる2015 + ART DECO COLLECTORS
< http://www.teien-art-museum.ne.jp/exhibition/150718-0923_artdeco.html >
会期:2015年7月18日(土)〜9月23日(水・祝)10:00〜18:00 金曜日〜21:00
休館:第2・第4水曜日 ただし9月23日(水・祝)は開館
会場:東京都庭園美術館(本館・新館)東京都港区白金台5-21-9
観覧料:一般800円 大学生(専修・各種専門学校含む)640円 中・高校生・65歳以上400円

●ホテルオークラ

西洋式ホテル空間に日本的な意匠。完璧な美しさ。まさにハレの空間だと思う。

このような価値ある建築がぶっ壊されてゆくのを見るのは誠に無念。しかし、これが現実である。今月いっぱいで見納めということで、ロビーには大勢の人々の姿があった。

私が訪れたときはとくにお年寄りが多く、若かりし頃の思い出を夫婦で、家族で懐かしんでいる様子があちこちで見受けられた。

< http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/2015/08/27/images/005.jpg >
エントランス

< http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/2015/08/27/images/006.jpg >
ロビーと照明

< http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/2015/08/27/images/007.jpg >
階段

< http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/2015/08/27/images/008.jpg >
窓の意匠

改修や建て替えで創業時の印象が(良くも悪くも)払拭されてしまった物件が多い中、日本におけるホテルとはなにかを提示し続けたオークラの美意識に対し、最大限の敬意を表するものである。これまでありがとう。


【さいとう・ひろし】saito@tongpoographics.jp
< http://tongpoographics.jp/ >

1969年生まれ。小学生のときYMOの音楽に衝撃をうけ、音楽で彼らを超えられないと悟り、デザイナーをめざす。1999年tong-poo graphics設立。グラフィックデザイナーとして、地道に仕事を続けています。


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■もじもじトーク[25]
宇宙のお話・第一回 宇宙ステーション、人工衛星、月

関口浩之
< http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/20150827140100.html >
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こんにちは。もじもじトークの関口浩之です。

デジクリの夏休みを挟んだので約一か月のごぶさたです。いかがお過ごしでしょうか? 35度を超える猛暑が続いてましたが、ようやく過ごしやすい季節になりましたね。

これまで四話にわたり「まちもじ特集」(街中で発見した素敵な文字)をお送りしました。お楽しみいただけましたでしょうか? 街中文字のネタが溜まったら、またいつか特集したいと思ってます。

さて、今回より四話にわたり宇宙のお話をします。

最近、宇宙や天体に関する素敵な話題が多かったですね。先日は国際宇宙ステーションに「こうのとり」5号が無事ドッキングして話題になりました。

また先月7月27日、冥王星探査機「ニューホライズン」が、打ち上げから9年半の長い旅を経て冥王星に最接近したことも記憶に新しいですね。

●国際宇宙ステーションって地球からどのくらいの距離にあるの?

8月19日、国際宇宙ステーションに物資を運ぶ補給船「こうのとり」5号が種子島宇宙センターから打上げられ、8月24日にドッキングに無事、成功しました。

・宇宙航空研究開発機構(JAXA)の記事
< http://www.jaxa.jp/projects/rockets/htv/index_j.html >

さて、質問です。

地表から国際宇宙ステーションまでの距離ってどのくらいなのでしょうか? 気になりますよねー。

地上から約400km上空を飛行しています。

JAXAのWebページに、[目標軌道 高度:350km〜460km]と書かれています。

おぉー、結構近いじゃないですかーー。400kmといえば、直線距離で東京から神戸あたりまでです。

地球の直径が12,742kmなので、地球のサイズから見れば、わりと地球の表面に近いところを周回していることになります。

ちなみに、地上の大気の構造を簡単に説明すると、

・対流圏……10kmぐらいのまでの空気の層です。雲が流れたり、雨を降らせているのはこの対流圏の中で起きています。

・成層圏……10〜50kmあたりを指します。オゾン層が存在する層です。

それより上空の層として、中間圏(50〜80km)、熱圏(80〜800km)、外気圏(800〜1,000km)があり、地球の大気圏を形成しています。

なので、国際宇宙ステーションは、熱圏の層を飛行しているのです。限りなく大気は薄いですが、真空ではないようです。

ちなみに、飛行機は対流圏と成層圏の合い間を飛行しているようです。高度1万メートル(10km)ということですね。

●気象衛星は、どのあたりを周回しているの?

最近、天気予報をみると、雲の動きや台風の動きの写真スライドが滑らかに表示され、画像もカラーになり解像度も鮮明になりましたよね。

2005年に打ち上げられた気象衛星「ひまわり」6号と、2006年に打ち上げられた「ひまわり」7号が、昨年10月7日に打ち上げられた「ひまわり」8号に切り替わったからなのです。

ここ10年でカメラ性能は向上し、通信技術も進化しました。その結果、気象衛星からの情報が格段に進歩したということだと思います。

さて、人工衛星の高度はどのくらいでしょうか?

高度は約36,000kmです。

ということは、気象衛星「ひまわり」8号は、国際宇宙ステーションよりも100倍ぐらい遠くで飛行していることになりますね。結構、離れていたのですね。

●地球の衛星、お月さま

お月さまは地球から一番近い天体ですが、宇宙ステーションや気象衛星までの距離に比べると、相当遠いような気がします。

では、地球から月までの距離は実際どのくらいなのでしょうか?

・平均……38万4,400km
・月の軌道の近点……36万3,304km
・月の軌道の遠点……40万5,495km

気象衛星「ひまわり」までの距離が3万6,000kmなので、その約10倍の距離です。

お月さままでの距離は人工衛星の距離の100倍ぐらいだと思っていたので、思ったより遠くなかったです。とはいえ、近くないです……(笑)

僕の趣味であるベランダ天体観測のお月さま写真(昨年の皆既月食の様子)を掲載しましたので、ぜひ、お楽しみください。
< http://goo.gl/1LVtac >

地球の衛星である月は、地球の誕生に大きく関わっているといわれています。地球の誕生は46億年前ですが、ちょうどその頃に火星ぐらいの大きさの天体が地球に衝突して、その衝撃で地球の破片が飛び散りました。

その破片が地球の重力に影響されて周回している間に、合体して月が形成されたということです。これが「ジャイアント・インパクト説」という仮説です。月の誕生由来の説としては現在、最も有力とされています。

ところで、地球に対して、お月さまはいつも同じ面を向けているの知ってまし
たか?

満月のとき、兎が餅つきをしている模様しか見たことないですよね。月は地球の周りを公転しているわけで、普通に考えれば、横面や裏面を地球に見せることがあってもいいと思いませんか?

月は地球を一回公転する間に、ちょうど一回自転しているのです。おおー、公転と自転がぴったしシンクロナイズしているのか〜! 模型で説明するとわかりやすいのですが…。

なぜ、お月さまは裏面を見せないのでしょうか? 恥ずかしいからかな(笑)

月は球体ですが重心位置は中心ではなく地球寄りにずれているのです。月よりも質量の大きい地球の引力によって徐々に重心が偏ってしまい、結果として、常に同じ面しか地球に見せなくなってしまったのです。

地球と月は親子のような間柄ですね。海の満ち引きは月の引力に大きく関係していますし、月齢を暦として利用することもあるわけですし。

「宇宙特集」第一回は、われら地球にとって最も身近なお月さまのお話や宇宙ステーション、人工衛星のお話をしました。次回はもう少し、範囲を広げて、太陽系のお話をお送りする予定です。

ほんと宇宙は不思議ですね。そして楽しいですね〜☆


【せきぐち・ひろゆき】sekiguchi115@gmail.com
Webフォント エバンジェリスト
< http://fontplus.jp/ >

1960年生まれ。群馬県桐生市出身。電子機器メーカーにて日本語DTPシステムやプリンタ、プロッタの仕事に10年間従事した後、1995年にインターネット関連企業へ転じる。1996年、大手インターネット検索サービスの立ち上げプロジェクトのコンテンツプロデューサを担当。

その後、ECサイトのシステム構築やコンサルタント、インターネット決済事業の立ち上げプロジェクトなどに従事。現在は、日本語Webフォントサービス「FONTPLUS(フォントプラス)」の普及のため、日本全国を飛び回っている。

小さい頃から電子機器やオーディオの組み立て(真空管やトランジスタの時代から)や天体観測などが大好き。パソコンは漢字トークやMS-DOS、パソコン通信の時代から勤しむ。家電オタク。テニスフリーク。


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編集後記(08/27)

●「例の件」について。確かに見苦しい「佐野叩き」が展開中である。これもネットのブラックな部分だと思う。中国じゃないんだから、日本では誰も制御できない。それはひとまず置いといて、あのエンブレムが本当に2020年の東京オリンピック・パラリンピックに相応しいかといったら、絶対にそうは思えない。テレビCMでも時々出てくるが、祝祭の喜びがまったく感じられず、むしろ気分が落ち込む。東京都庁の表玄関に貼られたエンブレムの写真をネットのどこかで見たが、まさに葬儀会場の雰囲気である。どうしてこんな怪しいデザインが選ばれたのか、デザイン業界の「黒い霧事件」みたいなものなのか。

佐野案を選んだ審査委員の代表、永井一正は朝日の取材で「(大会組織委員会が世界中の商標を確認したら、原案と)似たようなものがほかにあったようだ。そのため佐野さんの案は、元のイメージを崩さない範囲でパーツを一部動かすなど、組織委の依頼で何度か微修正された」とした上で、「最初の案は(類似性が指摘されている)ベルギーの劇場ロゴとは似ていなかった。盗作ではない」と話した。86歳翁は何を言っているのだろうか。最初はどこかのと似ていたから、修正したらベルギーのに似てると言われちゃったよ、でも最初は似ていなかったから盗作ではない、ってか。説得力ないな。審査委員会は何か怪しい。

盗作よばわりされた佐野研二郎には気の毒だが、「まったく似ていない」という本人の主張には無理がある。アートライターの福光恵は佐野のコンセプト解説に対し「デザインに対する考え方が違う(=似てない)」という主張の伏線だったのだろうが、アートの世界でいえば、作品についてロジックを長々解説するアーティストほど、作品に自信がない人。人の目に触れるたび、作家が出かけて行って解説するならいいけど、そんなことできるわけないし。だいたい説明を聞かなくちゃ理解できない作品なんて、面白いわけがない」とズバリ。コンセプトなんかどうでもいいから、一発で分かるデザインであるべきだ。

いったん決まったシンボルマークを差し替えた例がある。1970年の大阪万博である。コンペで選ばれた理屈っぽいデザインを、日本万国博覧会協会の石坂泰三会長が「インテリだけがわかるようなものはだめで、大衆性がなければいけない」とひっくり返し、コンペをやり直して、大高猛デザインの桜をかたどったシンプルなものに決まった。あれはいいデザインだったな。現在、そのようなまっとうな意見が言える財界の大物はいない。優柔不断な五輪関係者はみな模様眺めしているだけだ。「(東京五輪は)皆さんに祝福される大会でなければならない」と強調する安倍首相の出番かも。支持率上がるかも。 (柴田)


●Ingress続き。Googleの大規模社会実験としてはじまったゲーム。今はGoogleの組織変更によって独立企業となったNianticが運営。ゲームのストーリーやら何やらあるけれど、傍目には緑チームと青チームに分かれて、陣地取りをしているようなもの。

この陣地はそこらにある「ポータル」を起点に三角形に結んで作る。四角形以上の多角形で囲んでも認められない。コントローラーを複雑に操作してキャラクターを動かすアクションゲームとは違い、まったりゆったり誰にだってできる単純なゲームに思えた。

ポータルやら陣地やらはアプリの中だけで見られる。ただ、そのポータルは、実存する公園だったりお地蔵さんだったり、目立つモニュメントの位置に結びつけられている。GPS必須だ。

たとえばショップの看板を狙い、大の大人が青にするぞ、緑にするぞと争う。ショップ店員さんは、戦略的重要拠点になっているなんて思ってもみないだろう。続く。 (hammer.mule)

< http://higai-kodai-mousou.seesaa.net/article/403301779.html >
伊集院光さんのIngress話。わかる〜

< http://ingressblog.jp/17587062/ >
【怖い】勇気を出して嫁にIngressを勧めた結果、嫁が急速に廃エージェント化する事案多数