腕時計百科事典[05]腕時計の分類(用途)/吉田貴之

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今回は腕時計を用途で分類してみます。

腕時計はお洒落な「ドレスウオッチ」と、カジュアルな「スポーツウオッチ」に大別することが出来ます。この分け方はシンプルでわかりやすいですが、腕時計を選ぶにしても、腕時計を語るにしても、十分なものであるとはいえないでしょう。

腕時計には、用途に応じて専用の機能やデザインを持ったユニークなモデルが沢山存在します。





●用途とデザインの関係

「形態は機能に従う」という言葉があります。
 参考:< http://www.idia.jp/report/form-follows-function/ >

腕時計はこれを説明するために最も適したプロダクトの一つです。

「腕に着けて時刻をみる」ことが腕時計の主な目的ですので、基本的な形には大差がありません。しかし、文字盤、ブレスレット、竜頭、針、風防など、パーツ毎に着目してみると、その形や配置になった理由や経緯が見えてきます。

それをひとつの腕時計として組み合わせたときに、個性のあるデザインに仕上がるのです。

●ドレスウオッチとスポーツウオッチ

さて、前述したように、腕時計は大きく二つに分けることが出来ます。ひとつはドレスウオッチ、もうひとつはスポーツウオッチです。

極言してしまえば、前者はスーツファッションに似合う時計、後者はカジュアルファッションに似合う腕時計だと思って良いでしょう。

ドレスウオッチは薄く、シンプルなデザインで、ゴールドカラーであることが多いです。一方スポーツウオッチは、分厚く、複雑なデザインで、シルバーカラーであることが多いです。

現在人気のある腕時計の大半は、スポーツウオッチに分類されます。

●特別な機能(≒デザイン)をもつ腕時計

腕時計を選ぶにあたっては、ドレスウオッチ、スポーツウオッチの区分だけでは不十分です。ここからは特別な機能(≒デザイン)をもった腕時計を挙げてみます。

まず、ダイビングに使用する「ダイバーズウオッチ」は認知度が高い腕時計だと思います。同様に、ストップウオッチ機能を備えた「クロノグラフ」も多くの人が知っているはずです。

「アヴィエーションウオッチ」と呼ばれる腕時計をご存じでしょうか。パイロット用の腕時計の総称ですが、多くは計算尺やコンパスなどを備えており、メカニカルなデザインから人気があります。

他にもバイクや車でのレースに用いるモータースポーツ用(ハンドルを握った状態で見やすい)、山登り用(高度や方角を表示)、ヨットレース用(カウントダウンがみやすい)、天体観測用(天球の動きを再現)、強磁場環境用(強い磁力でも時計が狂わない)などがあります。

変わったところではサッカーの審判用(45分が計測しやすい)や、医療関係者が用いるドクターズウオッチ(脈が計測しやすい)なども存在しています。

挙げていけば切りがありません。機能をもっった腕時計はいずれも個性的で、一目でそれとわかる形をしています。

●デザインの好みで選ぶ

現在ではスマートウオッチが登場し、腕時計(腕時計の範疇にはふくまれないかもしれませんが)で出来ないことはない、くらいの状況になっています。

しかし、限定された目的と用途において、最も使いやすいように作り込まれた腕時計には独特の魅力があるのも事実です。

実際にダイビングをしなくてもダイバーズウオッチを付けても良いわけですので、デザインから腕時計を選んだり、興味深い特別な機能から腕時計を選んだりするもアリなのではないでしょうか。

【吉田貴之】info@nowebnolife.com

イディア:情報デザインと情報アーキテクチャ
< http://www.idia.jp/ >

兵庫県神戸市在住。Webサイトの企画や制作、運営を生業としながら、情報の整理や表現について研究しています。