[3983] ネットワーク関係のトラブルを解決するには

投稿:  著者:  読了時間:31分(本文:約15,400文字)


《介護者の疲弊を防ぐためのサービスについて考える》

■ライル島の彼方[12]
 ケアラーの働きかた(2) 〜感情労働で壊れないために〜
 薬師寺 聖

■クリエイター手抜きプロジェクト[439]
 ネットワーク関係のトラブルを解決するには
 古籏一浩

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■ライル島の彼方[12]
ケアラーの働きかた(2) 〜感情労働で壊れないために〜


薬師寺 聖
< http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/20150928140200.html >
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(前回からの続き)
< http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/20150727140200.html >

看護や介護は、感情労働だ。介護者たちが心を痛めることなど日常茶飯事である。だが、いくら傷つこうと、今日の生活を明日も続けるだけなのだ。今回は、介護者の疲弊を防ぐためのサービスについて考えてみる。

●「ノン・サービス」というサービス

高齢の要介護者と、若い介護者のあいだには、ディスコミュニケーションの壁がそびえたつ。その原因のひとつに、生育環境の違いがあるのではないか。

後期高齢者は、家父長制が残るピラミッド型の、大家族の中で育っている。一方、若年者の多くは、きょうだいが少なく、自室のある家で育っている。家族との関係はフラットだ。

支配─被支配の関係を受け入れてきた者と、支配に抵抗する者。ひとりの時間が不安な者と、ひとりの時間も楽しめる者。他者との距離感(隠れた次元)が大いに異なる。

そうした者同士が長時間接触していれば、衝突するのも無理はない。互いに一日のうち何時間かは、同世代の者と交流をはかる必要があるだろう。

介護保険制度の施行前は、かかりつけの病院の待合が、高齢者たちのコミュニケーションの場であった。「今日は来ていないけれど、病気かしら?」というブラック・ジョークがあったほどだ。

では、現行の介護サービスは、同世代間の自由な交流を促すシステムになっているだろうか? デイサービスがかつての待合の役割を果たしているかといえば、(筆者の知る限り)そんなことはない。

なぜなら、病院の待合が「ノン・サービス」だったのに対し、デイサービスには「サービス」があるからだ。設備があり、用意されたプログラムがあり、スケジュールがある。

なぜ「何かをしなければならない」のだろう?

後期高齢者たちは、授業や塾や部活動といった与えられるスケジュールには慣れていない。

パソコンも携帯デバイスもない時代に育ってきたから、情報依存もない。彼らにとって空き時間は苦痛ではないのだ、話し、笑い、泣き、怒る、情動を尊ぶスキルを持っている。

また、高齢者の知的好奇心の個体差は、我々が想像する以上に大きい。教育格差が大きかった時代に育っているうえ、脳血管障害や高齢鬱によって意欲が減退した人もいる。

ある個体にはリハビリにもなるプログラムも、別の個体にとっては苦痛になることがある。

同世代間交流に必要なのは、サービスを提供しない、「ノン・サービス」サービスではなかろうか。

サービスを提供するのではなく、高齢者の自立心とコミュニケーション能力に、場のカスタマイズを委ねればいい。この方法なら個体差も吸収できる。

且座になれる畳敷きの集会場を提供する。服薬のためのミネラルウォーターとお茶の自動販売機はあった方がいい。公共交通網から漏れた地域の利用者には送迎バスを運行する。看護師と介護福祉士の二〜三名が常駐して緊急事態に備える。それだけで十分だ。

デイサービスのあり方は見直されるべきではなかろうか。

●要介護者の署名なく受けられるサービス

高齢になれば、わずかな距離を動くことすら億劫になる。身体は使いすぎたハードディスクのような状態だ。

そのうえ知り合いが相次いで亡くなれば抜け殻にもなろうというもの。自分自身の生命をつなぐことさえ億劫になってもおかしくはない(セルフネグレクト)。

挙句、入浴や着替えを拒否することがある。また、介護認定やヘルパー派遣、ショートステイ、デイサービスについても、拒否することがある。

健康維持のためのリハビリ、生活改善のための工夫、新しい治療法も、拒否することがある。

理詰めで説得を試みても、NOがYESになることはない。高齢者は今を生きる。目先の損得で判断する者に対し、長期的な損得は、説得材料としては弱い。

ところが現在は、認知症と診断されているのでもない限り、サービスを利用するには、本人の署名と捺印が必要である。

そのため、介護者側の健康や出張などの理由から、サービスを希望したとしても、本人が首を縦に振らない限り、利用にはいたらない。

少なくない介護者が、本人の利用拒否のために疲弊している。老老介護では、事件にいたることもある。

もし、介護者がサービス利用を希望し、主治医と担当ケアマネと第三者(社協担当者や民生委員など)が必要と認める場合、介護者の署名捺印だけでサービスを利用できる──そのような制度があれば、家庭の密室化によるトラブルは減り、介護者の疲労も多少は軽減するのではなかろうか。

●傾聴の負担を軽減するサービス

在宅介護、とりわけ一親等による家族介護には、集合型介護施設での介護とは違った問題がある。

それは、設備や身体介護の技術の有無ではない。こころの問題だ。

家族間の方が、ストレスは大きい場合がある。なぜなら、家族は、要介護者と同じ時間を過ごしてきているからだ。

認知症にいたらずとも、軽度認知障害にもなれば、記憶は抜け落ち、脱落箇所は誤った情報で穴埋めさえ、さらに脳内の無関係な記憶と結びついてしまい、尾ひれがつく(★1)。

その結果、介護者は「事実ではない」話を、何度も繰り返し聞かされることになる。

体験を共有してきた者は、それが事実ではないことを知っているから、訂正したくなる。ましてや、話の中に介護者が登場し、それが事実ではないなら、スルーし続けることは難しいだろう。

一方、他人は、何が事実かを知らない。だから、聞き流すことができる。「事実ではない、ということを知っているかどうか」が、精神的負担に大きく影響するのである。

それでも在宅介護を推進するのであれば、要介護者の傾聴役を務める人工知能システムの提供とセットでなければならない。感情を持たない計算機なら傷つきはしないからだ。

そうでなければ、介護鬱に陥る者は増え、ネットワークのように患者は拡大していき、精神医療費は増大して、労働者人口は減る一方になるだろう。

●介護者の精神的ケアをするサービス

介護者は、家庭内の事情を知らない第三者から、的外れな言葉を浴びることがある。その言葉は、ケアラーの精神的疲労に追い打ちをかける。

たとえば、親と同居する単身のケアラーは、事情を知らない人々から、実家にパラサイトしていると誤解され、結婚を強く勧められることがある。

さらには、子を持たぬ者として糾弾されることもある。その彼らの耳にも、独身税を叫ぶ声は届く。

介護者の「良心」に訴える声は、介護者をもっとも苦しめる。

「介護者が一日だけ訪問しなかったら、その日に孤独死した」といったレアケースを挙げることは、介護者の不安を煽る。

介護者が途中退出や欠勤の難しい職場に勤めていたとしても、介護や看護を最優先できなければ、心ない人間という太鼓判を押されることがある。

かといって、そういった声の主が、介護者の生活を保証することはない。親孝行な者ほど良心との板挟みになる。逆に、親孝行ではない者は何を言われようと馬耳東風だ。

耳へ侵入するセカンドアビューズを防ぐことができない。だが、言葉が脳で処理される過程を変更することはできる。記者視点、研究者視点を持って、相手に対するのである。

記者は、取材相手がどのような価値観を持つ人間であろうと、その価値観を否定しない。また、研究者は、被験者がどのような言動をとろうと、冷静に観察する。事実と感情を結びつけず、情報として相対するだけである。

ところが、こういった冷静さは、冷たさと誤解されることがある。その誤解に基く言葉は、介護者の精神を追い込んでしまう。

さらに、介護者は、精神論に縛られる。

介護者は慢性的な睡眠不足の状態にある(★2)。

「個体に適した」睡眠を確保できず、緊急対応のために連日緊張を強いられ、昼夜逆転の繰り返しを長年続けることがある。限界を超えている者が、さらに頑張れと強いられるなら、共倒れ一直線である。

にもかかわらず、我が国には、苦労を耐え忍ぶことを美徳とする空気がありはしないか。

「介護で苦労するのは当たり前」ではない。

苦労を避けるための努力こそ必要である。必要なのは、甘んじての苦労、ではない。先んじての努力、である。

ホンモノの高福祉国家なら、要介護者が幸せになればなるほど介護者が不幸になることはないはずだ。

要介護者へのサービスだけでなく、介護者もひっくるめて幸せになれるサービスが必要だ。たとえば、介護者の精神的ストレスを減らすための、守秘義務を伴う傾聴サービスである。

●介護者専門求人情報サービス

在宅支援制度さえあれば、介護と仕事を両立できるわけではない。たとえば、次のように、家庭内の事情はそれぞれ違う。両立可能性は、ケースバイケースだ。

・小売、建築、製造、医療、運輸などの、現場にいる必要がある仕事に就いている。

・定期的な出社や出張と、介護度調査・担当者会議・利用契約打ち合わせが重なる。

・複数科の受診や地理的な事情で、通院付き添いが一日がかり。

・仕事とプライベートを分けられない間取り。カメラやマイクにより、家庭内の様子がだだ漏れになる。

・家事を担っている。妊婦である。乳児や幼児、療育の必要な子がいる。

・要介護者に急変する持病があり、365日24時間緊急出動態勢で、顧客とのスケジュール調整が困難。

・認知症などがあり、常時見守りが必要。

・食事、排せつ、服薬支援が必要で、作業時間が細切れになる。

両立可能性は、場所や時間よりもむしろ「業務内容」による。長時間集中しなくても、細切れの時間をつなぎ合わせれば仕上げることができ、且つ、顧客からの問合せに即時対応しなくてもいい仕事なら可能だ。

介護度や家庭内の事情にマッチングする仕事を、紹介するサービスが必要であろう。

●ライフプランのコンサルティング・サービス

介護と仕事を両立できずに離職すると、学業や就活に影響がおよぶ。生涯賃金にも大きな差が生じる。

正社員だった者が退職すると、それ時以降の厚生年金の比例報酬部分や企業年金を諦めなければならない。

国民年金は満額を受給したとしても年間780,100円である。付加年金を納めても、生活は成立しない。国民年金基金という方法もあるが、先行き不透明な社会では、ためらう人もいるのではないか。

繰り下げ受給によって金額増をはかる方法はある。だが、それには受給開始年齢まで、仕事を続ける覚悟が必要だ。ところが、年をとるにつれ、介護疲れが影を落とし始め、労働は「困難」から「不可能」になっていく。

不安要素は生活費だけではない。独身時代に介護を始めた者は、自分の子を持つ機会を得られず、自分が高齢になった時の行政手続きに際して、保証人がいない状況に陥ることがある。

さいわい賃貸保証人については、保証会社のサービスが充実しつつあるが、入院時の保証人は難しい問題だ。緊急通報装置ひとつ取り付けるにも緊急時連絡先や保証人は必要となる。

友人同士で保証し合う方法もあるが、同じ年代の友人であると、どちらかが先に要介護となる可能性がある。

企業が健全経営のために税理士や会計士の知恵を頼むように、介護離職を考える者が、健全な人生をおくるために、ライフプラン策定を支援するサービスが必要であろう。

●要介護者との思い出づくり支援サービス

「世話をする」という点で、育児と介護は似ている。だが、精神的な負担は、介護の方がはるかに大きい。

育児では「早く手が離れれば」と望むことは成長への「希望」であるが、介護の場合それは別離への「不安」となる(★3)。

この不安を軽くする方法はひとつしかない。できるだけ要介護者との良い思い出をつくっておくことだ。そのための時間と費用を惜しんでいては、いずれ後悔することになるだろう。

まだまだ元気だからと安心して、仕事に注力して時間を作らないでいるうちに、高齢者の進退は変わっていく。

ハムスターにとっての一日は人間にとっての一か月であると言われるが、同様に、高齢者の一日は若年者にとっての一か月であるといってもいいだろう。

高齢者の歩行能力は、短期間で衰えることがある。脳血管障害による麻痺、脊柱管狭窄、変形性質関節症、胸椎圧迫骨折などにより、歩行が困難になる。

そのような状態になった後に、思い出作りのために介護タクシーや車いすを使って頻繁に外出することは、両者にとって負担が大きい。

また、記憶力の衰えも、つるべ落としである。たしかな事実を語ることができるあいだに、自分史を聞き書きしたり、好きな料理のレシピを聞いておくほうがよい。

写真を撮り、動画を撮り、Kinectで身体の動きを記録する。故人の立体的な再現が可能になる日までに、できるだけ多くの情報を保存しておく。

こうした思い出作りの食事や旅行をお膳立てするサービスや、出先での終日付き添いサービス込みの介護タクシー、高齢者自身の情報を記録するITサービスは、新たなニーズを掘り起こすにちがいない。

★1 さらには、友人知人にも話す。それが事実だと思い込んだ者は、情報を拡散する。その結果、介護者は、親不幸な人間だと誤解されることもあるだろう。前回記事も参照。

★2 夢や仕事に邁進するため自らの意思で短時間睡眠を続けるのとは違い、外的要因で睡眠が妨げられると、ダメージは大きい。良い睡眠がとれなければ、いかに打たれ強い者であっても、思考力や判断力が鈍ってしまう。

★3 本稿の内容は、要介護者が毒親であったり、介護者の良心が薄い場合には、あてはまらないだろう。介護には、ケアする側とされる側の組み合わせの数だけ、テンプレートがある。一般論では語りえない。

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【薬師寺聖/個人事業所 セイザインデザイン】
個人事業所 < http://www.seindesign.net/ >
ブログ < http://blogs.itmedia.co.jp/seindesign/ >

絵を描き、詩を書き、曲を書き、文を書き、企画書と仕様書を書き、コードを
書く、在野の思索家。
科学・医療・福祉分野のXML案件を手掛ける傍ら、XML資格試験の初発本など、
書籍や連載を多数執筆(主にPROJECT KySS名義)。
現在は、受託業務から独自発信にシフト中。
Microsoft MVP for Client Development (Oct 2003-Sep 2015)


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■クリエイター手抜きプロジェクト[439]
ネットワーク関係のトラブルを解決するには

古籏一浩
< http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/20150928140100.html >
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今回はネットワーク関係のトラブルについてです。デジクリ9月8日版に柴田編集長がネットに繋がらずエラい目にあったと書いていました。ネットワークでトラブルが発生した際に、どこが原因かをつきとめる方法について記しておこうと思います。

ただし、ネットワーク関係は複雑で、ここに書いてある方法ですべてが解決できるわけではありません。とりあえず、トラブルの解決の糸口になればよいかと思います。

あと、柴田編集長がMacを使用しているということで、Mac OS X/OS Xを使用しているという前提で書きますが、Windowsでも基本的には変わりません。(ターミナル/シェルかcommand.comかの違い程度です。あと、若干コマンドが異なります)

これまでに実際に出会ったトラブルの経験もまじえて書いていきます。ハードウェア障害の場合は、機器の交換のためお金が必要なこともあります。

インターネットに繋がらなくなった時に疑うのは、自分側の環境に原因があるのか、相手側の環境に原因があるのかという点です。

例えばサーバーが停止してしまっている場合は、そのWebサイトにアクセスしても表示されないか、エラーになります。止まっているのが相手側のサーバーなら、他のサイトにアクセスして確認できます。他のサイトが表示されれば原因は相手側にあるので、待つ以外に解決方法はありません。これは、もっとも簡単なパターンと言えます。メールも同様です。

自分側に原因がある場合としては、ルーターが壊れてしまった、アプリケーション(メールソフトやブラウザなど)が一時的におかしくなってしまったなどがあります。この場合は、順番に原因を特定していくことになります。

ただ、この時に下手に設定をいじってしまうと、余計にトラブルの原因を増やしてしまうことになります。これを防ぐためにも、予備の機材を持っていると、より早く解決できるようになります。

予備の機材としては、ルーター以外にiPhone/Androidなどのスマートフォンもあります。ブラウザに原因がある場合は、標準のブラウザ以外でWebサイトにアクセスしてみるとよいでしょう。スマートフォンでWebサイトにアクセスして確認するのもありです。

ネットワークトラブルの原因が、相手側か自分側か特定しにくいこともあります。そこで、手持ちのマシンが正常である、という条件付きで説明します。

ここで言う正常とはハード的に壊れていない、ということです。もし、手持ちのマシンが二台以上あるなら、それぞれのマシンで接続できるか確認すれば、原因の特定が早くなります。

まず、可能なら無線でネットワークを接続せずに、イーサネットケーブルで接続します。というのも、物理的に接続した方がより確実だからです。もちろん、無線で問題なく繋がっている、無線しか接続手段がない場合は仕方ありません。

まず、たまにある例としては電話線などの工事で、ネットワークが切れてしまった場合です。これは、パソコンのネットワーク接続をしなおせば完了です。場合によってはルーターの再起動をした後で、パソコン側で再度接続するだけで完了です。

柴田編集長のようにマンションなどでは一台のルーターが共用になっている場合、そのルーターに不具合が発生すると接続者全員のネットワークが停止してしまいます。

ちなみに、iPhone/Androidが手元にありテザリングを利用できる場合は、マシンをiPhone/Android経由でネット接続してみるとよいでしょう。ほとんどの場合、接続されるはずなので原因が特定しやすくなります(接続できれば自分側の原因の可能性が大)。

特定しやすくなると言ってもまったく接続できない場合、自分側のどこに原因があるのか調べなければいけません。

まず、Macの場合はターミナルを起動します。ターミナルは起動ディスクのアプリケーションフォルダ内の、ユーティリティフォルダ内に「ターミナル.app」という名前であります。.appは拡張子の表示をしていない場合は表示されず単に「ターミナル」となります。英語版なら「Terminal」「Terminal.app」です。

Windows 7の場合は、command.comとスタートメニューの検索ボックスに入れればよいでしょう。cmdと入れて表示されるアプリケーションでも大丈夫です。

ターミナルを起動したら以下のように入力します。

ping www.google.com

すると、以下のような結果が表示されます。数行表示されたらctrlキーを押したままcキーを押します。

PING www.google.com (216.58.221.164): 56 data bytes
64 bytes from 216.58.221.164: icmp_seq=0 ttl=50 time=20.997 ms
64 bytes from 216.58.221.164: icmp_seq=1 ttl=50 time=16.553 ms

接続できない場合は以下のように反応時間がない状態で表示されます。

Request timeout for icmp_seq 0
Request timeout for icmp_seq 1

このように表示された場合でも、相手側のDNS(ドメインネームサーバー)に不具合が発生している可能性があります。そこで、今度は以下のようにドメイン名でなくIPアドレスを指定します。

ping 216.58.221.164

正常であれば以下のようになります。

PING 216.58.221.164 (216.58.221.164): 56 data bytes
64 bytes from 216.58.221.164: icmp_seq=0 ttl=50 time=17.468 ms
64 bytes from 216.58.221.164: icmp_seq=1 ttl=50 time=22.889 ms

接続できない場合は、さきほどと同じような接続できなかった結果が表示されます。IPアドレスでは反応があるのにドメイン名では駄目な場合は、システム環境設定のネットワークでDNSサーバーのIPアドレスに以下の番号を指定します(入力できない場合は、後述する手入力で直接IPアドレスを指定します)。

8.8.8.8

これでアクセスできるようであれば、DNS絡みで不具合が発生している(単にDNSサーバーが停止してしまっている等)ことになります(プロバイダの機器の変更で、まれにDNSサーバーが変わってしまうことがあります)。なお、上記の8.8.8.8はGoogleのDNSサーバーなので、このまま設定しておいても問題はありません。

これで接続できない場合は、自分側の環境に原因がある可能性が高いのですが、経路の途中の機器で不具合が発生していることがあります。ここも一応確認する必要があります。以下のようにコマンドを入力します。

traceroute www.google.com

すると以下のように表示されます。

traceroute to www.google.com (216.58.221.164), 64 hops max, 52 byte packets
1 192.168.11.1 (192.168.11.1) 0.445 ms 0.362 ms 0.255 ms
2 118.23.70.228 (118.23.70.228) 4.607 ms 9.118 ms 5.861 ms
   :(中略)
12 216.239.40.41 (216.239.40.41) 17.644 ms 16.433 ms 16.952 ms
13 kix03s01-in-f164.1e100.net (216.58.221.164) 17.267 ms 17.425 ms 16.649 ms

サーバーによっては到達できないこともありますが、もし自分側に問題があれば、最初の段階で先にある機器に到達できません。到達しているのにアクセスできない場合としてはNTTの特別なサービスを行うネットワークに接続されてしまっていることもあります。

これはインターネット側ではないので、接続を切ってインターネット側に接続し直す必要があります。NTTの業者が設定していくと、そのような設定が含まれ何らかの原因で切り替わってしまうことがあります(このトラブルは見ればすぐに分かるので解決は楽です)。

なお、ping, tracerouteとも正常に反応したり、まったく反応しない、非常に低速な場合があるなら、電線や局舎内の機器に問題がある可能性もあります。実際に私の家の近くの光ケーブルでは、そういうことがあり雨の日だけ低速になるという現象が発生していました。このような場合はNTTなどに確認を取ってみるのがよいでしょう。

話を戻します。上記の例で192.168.11.1の段階で停止しているのであれば、自分側のルーターかハブに問題がある可能性が大です。ハブを利用していないのであればルーターに原因があると思われます。この場合、ルーターが一台で他の無線ルーターなどは接続されていないものとします(他に接続している無線ルーター側に原因があることもあるためです)。

まず、ルーターの電源を落とします。10秒以上経過してから電源を入れます。これで接続できれば完了です。接続できなかった場合は、光ファーバーから接続されている機器とルーターが正常に接続されているか確認します。

これはルーター側のランプで確認できます。点灯しているなら多分大丈夫でしょう。点灯していないならルーターよりも光ファイバーと接続している機器を疑った方がよいでしょう。

この場合は、NTTなどの業者を呼ぶことになります。ただ、この段階ではルーターが壊れている可能性も否定できません。もし、以前使っていたルーターがあり正常に動作するならルーターを交換してみるのが簡単です。

これで接続されれば、使っていたルーターが壊れてしまったことになります。もし、ルーターのファームウェアのアップデートで直るのであれば、そのような対処方法も試してみるとよいでしょう。

ルーターが正常で、マシンとイーサーネットケーブルで接続されているのにも関わらず繋がらない場合は、ハード的な部分も疑う必要があります。

まず、イーサネットケーブルです。イーサネットケーブルは割と頑丈な方ですが、まれに断線していることもあります。正常なイーサネットケーブルに差し替えて接続されれば完了です。

また、無線で接続できるなら無線での接続を試してみましょう。無線はOKなのにイーサネットケーブルを使った場合は駄目なら、イーサネットケーブルが断線している可能性が大です。

ただし、イーサネットケーブルにはクロスケーブルとストレートケーブルがあり、ストレートケーブルでルーターに接続してしまうと駄目です。必ずクロスケーブルで接続してください。20年くらい前には、こういうオチがたまにありました。ケーブルを自作していたから、という理由もありますが。

なお、誰かがネットワークケーブルの、どのあたりで断線しているかチェックできる機器を持っているなら、それでチェックする手もあります。古い場所では無線でなく、イーサネットケーブルを天井や床に這わせてあることがあります。このような場合、どこで断線しているか専用の機器がないとわかりません。

また、たまにケーブルを頻繁に抜き差しする人がいて、ノートパソコンの基板との接続が駄目になってしまったということも過去にはありました(USBも同様で1ポートしか使えない状態になっていた)。

ルーターも正常、ケーブルも正常、基板も特に問題ないのであれば設定を確認します。ほとんどの場合、DHCP接続なのでケーブルを差し込むだけで接続されるはずです。

DHCPで駄目な場合は固定IPを割り当てます。Macだとシステム環境設定のネットワークでIPv4の構成で「手入力」を選択します。ルーターのIPアドレスが192.168.11.1ならIPアドレスには192.168.11.8のように最後の数値を2〜250くらいまでの適当な数値にします(接続台数によります。多く接続している場合は大きい数値を指定してください)。

サブネットマスクは255.255.255.0を指定します。ルーターにはルーターのIPアドレスを指定します。多くの場合192.168.11.1です。

古いルーターだと192.168.1.1というのもあります。マンションや企業では、ルーターはこれらとは異なるIPアドレスになるので確認しておきましょう。

DNSサーバーには、とりあえず8.8.8.8を入れます。これで、接続されればとりあえずは使えます。原因は暇な時に追求しましょう。DHCP接続に戻して正常なら、たまたま誰かが同じIPアドレスを使っていたということもあります。

これで駄目な場合はマルウェアやウイルスを疑うのもありです。過去にネットワークに接続できないというトラブルで、ウイルス100個以上、マルウェア5000個以上という目を疑うようなパソコンもありました。電気屋さんとともに「すげ〜な〜」という言葉しか出てこないという状態でした。この数に至るまでの期間は3か月だそうで。結局、OSごとクリーンにするしかありませんでした。

いずれにせよ、ウイルスとマルウェアの可能性は頭に入れておいた方がよいかと思います。

あと、滅多にありませんがソフトウェアの不具合でネットワークの帯域を食いつぶしてしまったため、非常に低速になっていたということがありました。滅多にありませんが、この場合テザリングを使ってスマートフォン経由で速度を確認すれば、原因が特定しやすいでしょう。

共同で使用している場合は、誰かが帯域を食いつぶしているという可能性も考えておいた方がよいかもしれません。

ほとんどの場合、ここまでの処理で解決できるはずです。メールの場合、設定を何度確認/設定してもうまくいかないなら、別のメールソフトを入手して設定してみましょう。それで、接続できるならメールソフトが壊れたか、設定が正しく反映されていないことになります。

なお、今月発生し大規模な洪水などの災害では、上記のような方法では解決できません。それでも、スマートフォンがあれば情報の入手は可能でしょうし、ネットワークへの接続も可能になります。持つべきはスマートフォンです。

大規模な災害もなくハード的にもソフト的にも問題ないのに繋がらないこともあります。実際の事例としてあげて「10分前までは繋がっていたのですが……」と事務員さんの電話。実際に行ってみて確認すると、ハード的にもソフト的にも問題ないのにインターネットに接続できない状態。で、ふと思いついた原因がこれ。

「電話料金(プロバイダ料金)払いました?」
「……払ってないです」
「それだと繋がらないと思います」
「え? ……そうなんですか。早速払ってきます」

そして20分後。

「接続できました。どうもありがとうございますぅ〜」
「いえいえ」

料金を支払わなくても2週間くらいは使えるので、こういうオチもあるわけです。お金を払えば、早ければ10分くらいで接続できるようになることもありました。

【古籏一浩】openspc@alpha.ocn.ne.jp
< http://www.openspc2.org/ >

シルバーウィークと言えば稲刈り。今年も無事に終わらせました。しかし、さすがに筋肉痛でダウン。

監訳ですが10月24日にオライリーから「JavaScriptによるデータビジュアライゼーション入門」が発売されます。

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・クリエイター手抜きプロジェクト
< http://www.openspc2.org/projectX/ >


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編集後記(09/28)

●夏休みから今まで、本で言えば乱読的に見た映画DVDのなかで、タイムトラベルを扱ったのものが三つあった。「X-MEN フューチャー&パスト」「バタフライエフェクト」「STAND BY ME ドラえもん」である。タイムトラベルテーマは大好きで、なにも考えずに流れに乗って見ていれば楽しいのだが、最近のそれは非常に複雑で(ドラえもん以外)、残念ながら気楽に見ていられなくなった。「X-MEN フューチャー&パスト」は、そもそも「X-MEN」シリーズの全部を見ているわけではないので、お約束を知らず、登場人物の関連がよくわからなかった。あれよあれよという間に、ものすごいビジュアルの連続が終わった。

「バタフライ・エフェクト」はカオス理論の一つ、バタフライ効果をテーマに制作された。といっても実はよくわからない。幼少の頃から書いていた日記を読み返すと、その時(過去)に戻れる能力を持った青年の悲劇を描いた、じつに面白い映画だった。しかも彼は、ピンポイントで過去に戻って都合の悪い部分を修正できる。忌まわしい過去を好ましい方向に変えられるのだ。しかし、よかれと思って変えた過去が、予想もしなかった現在につながってしまう。彼は何度も過去に戻って、何度も修正を重ねるのだが……。正直、途中でよくわからなくなった。緊張を強いられるスリリングな展開だ。再見の必要がある。

タイムトラベルに伴う矛盾や変化をタイムパラドックスというのだが、これについて考えると頭が痛くなるので、わたしはパラレルワールドの概念に逃げている。そして、時間は一方通行で、逆行できないという概念が正しいと考える。ところが、「STAND BY ME ドラえもん」では、のび太の子孫だというセワシがドラえもんと一緒に22世紀からタイムマシンでやってきて、未来ののび太が作った莫大な借金で子孫達が困っているから、ドラえもんのサポートで未来を変えてくれと頼む。また、のび太は将来ジャイ子と結婚すると教える。それだけはイヤだと、のび太はしずかとの結婚を目指してドタバタする、って話。

セワシは22世紀から来て歴史に干渉し、のび太もタイムマシンで未来のしずかや自分自身にも会ったりしている。すごいね、タイムパラドックスを完全にスルー、結局はしずかと結婚できてハッピー、というが改変された未来ではそもそもセワシは存在しないのではないのか。この3Dアニメの出来は案外いいと思うが、大人になっても救いようのないダメダメのび太のプロポーズを、しずかが安易に受け入れるストーリーは甘すぎて、情けなくてドラ泣きだよ。「のび太くんは他人の気持ちがわかる子だから」と結婚を後押しするパパ、あなたの判断は間違っている。まともな親なら「出来杉くんにしなさい」だろ。(柴田)

< http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00W75ZVAK/dgcrcom-22/ >
「X-MEN:フューチャー&パスト」2014・アメリカ

< http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000AM6R00/dgcrcom-22/ >
「バタフライ・エフェクト」2004・アメリカ

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「STAND BY ME ドラえもん」2014


●「バタフライ・エフェクト」は面白かった。「オール・ユー・ニード・イズ・キル」も好きだ。後者は途中の端折り方が特に好き。X-MENシリーズは当たり外れが大きいと思っている。

Ingress続き。地図を見ながら、どこならガーディアン候補にふさわしいか考える。味方優勢の地域で人通りの少ない不便なところ。あんまり行きたいと思えない場所、治安が良くなさそうと感じる場所は、やはり誰もが思うようで、再訪する人がいないような感じ。

家人に、ガーディアンメダルは遠い、向いていないとぼやくと、いくつかの場所を教えてくれた。というより、そもそも私の活動範囲が激戦すぎるのだと。3〜4駅、郊外寄りへ離れたら、まったりゆったりしていて、色が変わるのは駅前ぐらいしかないそうだ。商店街でさえ変わらない、20日ぐらいならもつだろうと。続く。 (hammer.mule)

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オール・ユー・ニード・イズ・キル