LIFE is 日々一歩(19)[コラム]同人誌を作るには(1)〜印刷所を探してみた〜/森和恵

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こんにちは。森和恵です。10月に入って、ようやく気温も秋めいてきましたね。とはいえ、朝昼夜の寒暖の差が激しいようですので、体調管理には注意が必要です。

この土日でようやく衣替えをしました。長袖を着るのが楽しみです。好きなブランドも秋冬ものがそろってきました。
https://www.haco.jp/

さて。今回は、「同人誌を作るには」第一回目をお話しします。同人誌を作ることになった経緯と、印刷所を探してみて選ぶポイントをまとめました。




●わたしもこんなの出してみたい!

もっともアニメにどっぷりはまった高校時代に買いまくっていた同人誌。1988年のことです。ネットもなくて、情報を手にすることが貴重でした。

同人誌即売会があるといえば、遠方でも参加していました。高校生の微々たるお小遣いを全部つぎ込んでいた、といっても過言ではないぐらいにハマっていました。

そんな私も大学に入ってから、きっぱりと足を洗いました。忙しくも楽しい実生活に日々追われていたから、というのが理由です。

それから27年がたち、また、同人誌を作ろうと思い立ったのです。きっかけは、アニメ以外のジャンルについて書かれた同人誌との出会いでした。

サークル“jadda”さんが発行された「jadda+ Issue #1」です。
http://jaddaplus.com/book/

これは、「デザイナーの業種研究」・「デザインとデザイナーがもっと身近になる情報誌」というテーマで、異なる分野のデザイナー数名のインタビュー記事が掲載されています。

『こんな同人誌もあるんだ!』と驚きました。それから、アニメ以外の同人誌を探しては買いました。

サークル“Circles' Square”さんの同人誌では、「同人誌を発行すること」というテーマのものを数冊読みました。
http://csqr.org/item/

最近では、サークル“Windac Studio”さんの「PowerPoint」を題材にした同人誌が印象深いものでした。中身も市販の本に引けを取らない内容で、装丁もページレイアウトもとてもプロっぽくて恰好よかったです。
http://wimdac.com/c88/

『わたしもこんなの出してみたい!』という単純な理由でした。

また、デジタルコンテンツを公開する物足らなさ、わびしさみたいなのを感じていたのかもしれません(ここを話すと長くなるので、機会があればまた)。

とにかく、手に取れるリアルなものを作ってみたくなったのです。

●今回作る同人誌の仕様

幸い、同人誌を買って読む立場には、三年ぐらい前から復活していたので、いまどきの同人誌がたくさん目の前にあります。

何冊もの同人誌に出会う中で、自分が作りたい同人誌のカタチも固まってきました。

まず、配布するシーンは、こう決めました。

・初回の同人誌は、無料で知人に配布する
・今年の年末年始に参加するイベントで出会った方に配る

販売するより、まずはまわりの反応を確かめたいなと思ったからです。そうすると、あまり予算はかけられません。また、読む方の負担になるようなボリュームも避けようと思いました。

あまり小さすぎてもインパクトがないので、サイズは大きめで。年を重ねると小さい文字が読みづらくなるので、文字も大きめとしました。

テーマは、WebやDTP界隈の方々になじみのある「Adobeソフトについて」としました。単に便利なノウハウを伝えるだけだと面白くないので、読み物として面白い内容になるようにネタを集めています。

クラウドソフトになってから、仕組みも、使いどころも、面白さもずいぶん変わったので、しばらくバージョンアップしてない方々に向けて、何か伝えられないかなと思っています。

これらを総合して考えると「A4サイズ、できればカラー(少なくとも表紙だけでもカラー)、初版200部、中綴じ(180度開く形式の綴じ方で読みやすい)」で行こうと決めました。

また、印刷するときの紙の厚さは、「表紙110g・本文90g」と決めました。

印刷所を比較していてわかったのですが、110gは“映画のパンフレットぐらいの厚さできちんとした表紙にみえる厚さ”、90gは“ちょっと厚めのちらしぐらい。ハガキほどしっかりしていないけど、ペラペラでもない厚さ”とのことでした。

ただ、紙と印刷したインクの乗り具合は、印刷所によって差がでるので、比較中の印刷所さんのサイトから、見本を取り寄せています(見本は、たいてい無料で送付してもらえるので、事前に見ておくと品質が想像しやすい)。

●印刷所を比較する

仕様が決まったところで、次は、印刷所の検討です。複数の印刷所をまとめて比較検索できるサイトもあるのですが、印刷所によってオプションが違っていたりして、うまく比較できないケースもありました。

[ 印刷.com ]
http://insatsu-hikaku.com/

そこで、比較サイトでよく名前のあがるところや、Google検索で上位にヒットするところを調べ、三社に絞って同じ条件で価格を比較することにしました。

・グラフィック http://www.graphic.jp/
・ネットDEコム https://www.i-netde.com/
・ラクスル   http://raksul.com/

その結果、“ラスクル”さんが有力候補になりました。理由は単純で、今月末まで30%OFFキャンペーン中のため、値段が安かったからです。

そのキャンペーンがなければ、“グラフィック”さんが一番条件がよかったです。ここは、「表紙」のオプションをきめ細かく設定できるので、無駄を省いて安く抑えられます。

また、モノクロ(表紙だけカラー)の条件にした場合は、“ネットDEコム”さんがダントツにやすく仕上がります。

また、“ネットDEコム”さんは、針金無し製本冊子(スクラム製本)という綴じない製本をすることができ、20ページまでという制限があるものの、フルカラー印刷が4万円台でできてしまうのも捨てがたいところです。

[針金無し製本冊子]
http://www.i-netde.com/scrum/

綴じない状態で納品してもらい、後から自分で中綴じにすることもできます。15枚までという制限がありますが、“ホッチくる”というホッチキスを使えば簡単です。

マックス タテヨコホッチキス ホッチくる
http://www.amazon.co.jp/dp/B000O9TQ02/

いま取り寄せている印刷見本を見比べてから、最終的にどこにお願いするかを決めようと思っています。

●コピー本、という選択肢もある

印刷所を調べていて偶然知ったのですが、コピー機を使って小冊子を作る方法もあるそうです。同人誌業界では、メジャーなんだそう。

ひとつは、セブンイレブンのマルチコピー機の小冊子プリント機能を使うという方法です。セブンイレブンにあるコピー機を使って、USBで持ち込んだPDFデータを自動で面付けして、小冊子として印刷が可能なのだそうです。

綴じはしてくれないので、自分でする必要がありますが、モノクロA3まで10円程度でプリントできるので、ずいぶんコストが抑えられそうです。

セブン-イレブンの小冊子プリント特設ページが消えていた件。小冊子プリントする方法
http://pronama.azurewebsites.net/2015/06/22/seven-eleven-multi-copy/

もうひとつは、キンコーズのセルフ自動製本コピー機械を使っての小冊子印刷です。こちらは、ホチキスで綴じも自動的に行われます。こちらも、モノクロA3まで10円程度でプリントできるそうです。表紙だけ色紙を使ってカラー印刷したものを持ち込んで、差し込み印刷ができたりもします。

ネックは、一度印刷した紙をコピー機械でスキャンして印刷するので、データがぼけてしまうこと。セブンイレブンは、PDFデータを直接印刷するので品質に差がつくようですね。

キンコーズの自動製本コピー機について
http://privatter.net/p/212726

印刷屋さんにお願いするよりも、かなり安くなるので、こちらも検討に入れようかなと思いました。まずは、原稿のデータができたら、コピー本で試してみるのもありですよね。

ということで、今回はここまで。さて。次回は…少し先になるので未定にしておきます。お楽しみに。ではでは、また!(^^)


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勉強の秋ともいいますし、ぜひこの機会に。
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