グラフィック薄氷大魔王[453]「極薄マスキングテープ」他、塗装関連の小ネタ集/吉井 宏

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12月中旬に立体関連の展示会に参加することになり、急いで作り始めた。誰も興味ないかもしれないけど、僕には興味アリアリな材料や作り方の話を、今後何度か書くのですみませんw

今回は従来の作り方をガラッと変えて、ぜんぜん新しい作り方にしてる。10年もやってていまだに作り方が安定しておらず、いちいち初めての作り方を試行錯誤するのもいかがなものかとも思うけど、緊張するし、刺激的でおもしろいのです。





●極薄マスキングテープ

新水性カラーアクリジョンの試しを、ときたま思い出したようにやってた。今回試してたのは、マスキングテープの厚みが薄ければ、塗り分け境界にあんなに段差が出来ないんじゃないか? ってこと。紙のマスキングテープは0.09mm程度らしい。

何をやったかというと、マスキングテープをサンドペーパーで削って透けるくらい薄くして切り抜いて貼り、塗ってみた。う〜ん、それほど効果あるようには見えないw

調べてみると、薄手のマスキングテープはスリーエムのものが良さそう。でも、本家の通販でも0.05mmのものは品切れ中みたい。0.105mmのものはモノタロウとかで手に入るけど。紙より厚いんじゃ意味ない。
http://www.mmm.co.jp/tape-adh/single/mask/fineline/various/index.html

ところで、マスキングテープより薄そうに見えるセロテープの厚みは0.05mm程度らしい。試してみると、お! 紙のより明らかに段差が少ない。スコッチのメンディングテープ(0.058mm)もいいかも。

「極薄テープ」で調べると、0.01mmってのもあった。究極の薄さ! 試してみたいな。
http://www.teraokatape.co.jp/products/class/class001/list001/data_000256.html

マスキングの段差を細かいサンドペーパーでザッと削ってからクリアーを塗るのは先日もやってみてたけど、セロテープマスキングの段差を削ってクリアーを塗ると、ほぼ段差なし状態にできた。ウレタン吹けば完璧じゃないかな。

マスキングゾル使えばいいんじゃ? って意見もあるでしょうけど、水溶性なので使うつもりの水性アクリジョンで溶けちゃいます。

●ドラッグストアの防水フィルム

傷などが濡れるのを防ぐ「防水フィルム」はめちゃくちゃ薄いよと、facebookで教えてもらった。0.1mmの究極の極薄テープがそのへんのドラッグストアで買えちゃうって!

さっそく二種類買ってきた。ココカラファインで売ってるたぶんごくごく一般的な製品。名刺サイズのシートが5枚入って600円弱はちょっと高い。ロール状のは幅5cm×2mで同じような値段。ロールのはたぶんもっとお得な長巻きがあるはず。
http://www.yoshii.com/dgcr/acrysion-PA052202.jpg

ロール状のとシート状。性能はどちらもほぼ同じだけど、ロール状のほうがお得で便利。剥離紙を剥がすと、薄いってよりほとんど「膜」。引っ張りにも強くてけっこう丈夫。ただ、油断すると粘着面同士がくっつく。

貼ってからデザインカッターで切り抜くのだが、弾力があるのでしっかり切らないと皺が寄る。まあ、なんとか切れる。切れ端を取り除くには精密ピンセットが必要。

アクリジョンを三回塗って、だいたい乾いてから剥がしてみた。糊はきれいに剥がれる。紙のマスキングテープよりはぜんぜん段差が低い。段差を削る処理は必要だけど、かなりラクそう。使えます。
http://www.yoshii.com/dgcr/acrysion-PA052204.jpg

ただ、やわらかいので扱いがデリケート。引っぱって曲面を一気にマスキングするのは可能だろうけど、きれいに貼るのはむずかしいかも。

●タミヤエナメル塗料

捨てるつもりでまとめてあった、タミヤのエナメル塗料を久しぶりに試してみた。やはり色の伸びは最高。さすがに一度塗りでは完全ベタ面にはならないけど、平坦にきれいに塗れて気持ちいい。

たいていの塗料では、塗りにくい黄色など含めて二度塗りで済むっぽい。乾燥が遅く、塗料が溜まった部分が広がってくれる性質があるためムラが少なく、マスキングの盛り上がりも最小限で済む感じ。

USBファンで風を当ててみたところ、以前のような「いつまでも乾かなくて始末におえない」って印象じゃなく、割とすぐ乾いた。硬度はそこそこあるんだろうけど、もろい。強く引っ掻くとボロボロと剥がれる。

以前、何年も前にタミヤエナメルで塗った試し塗りを引っ掻いてみたら硬くなってて、剥がれなくなってたことがあるけど、時間を置けば完全硬化するのかもしれん。

ただ、やはり臭いがダメ。シンナーみたいに強くはないけど、油絵具のような、じわじわと頭が痛くなってくるような臭い。この臭いに何日も耐えて作業するのはむずかしそう。アクリジョンとの比較で言えば、平坦に塗れることを差し置いても、アクリジョンの勝ちかなあ……。


【吉井 宏/イラストレーター】
HP http://www.yoshii.com
Blog http://yoshii-blog.blogspot.com/

今日、iPad Proが発売されてるはず。Pencilを早く使ってみたい! iPadでラフやドローイング、いや2Dイラストまで描けるようになるかもしれない。久々の「これを使えば仕事のやり方がガラッと変わるかもしれない」という期待。

以前はそれでいろんなモノを買い込んでは「ダメだった〜」の繰り返しだったけど、今回はイケそう? ……大量のラフを描かなくちゃいけないからと、禁を破って液タブを再購入したのに、ほとんど紙と鉛筆で済ませてしまった僕的にはあまり期待してはいけないのかもw

・パリの老舗百貨店Printemps 150周年記念マスコット「ROSEちゃん」
http://departmentstoreparis.printemps.com/news/w/150ans-41500

・rinkakの3Dプリント作品ショップ
https://www.rinkak.com/jp/shop/hiroshiyoshii

・rinkakインタビュー記事
『キャラクターは、ギリギリの要素で見せたい』吉井宏さん
https://www.rinkak.com/creatorsvoice/hiroshiyoshii

・ハイウェイ島の大冒険
http://kids.e-nexco.co.jp

・App Store「REAL STEELPAN」
https://itunes.apple.com/jp/app/real-steelpan/id398902899?mt=8