おかだの光画部トーク[146]スマホの次に買うカメラの選び方/岡田陽一

投稿:  著者:  読了時間:6分(本文:約2,500文字)



「カメラが欲しいのですが、どんなカメラがおすすめですか?」最近、またよく聞かれるので考えてみた。

日本に住んでいると、それが普通で当たり前だから気付かないことだが、カメラを買うということにおいて、日本ほど贅沢で素晴らしい国は他にないんじゃないかと思う。

実際、量販店のカメラフロアに足を運んで見ると、キヤノン、ニコン、ペンタックス、オリンパス、ソニー、パナソニック、カシオなど、日本製の高性能で値段もそこそこなカメラがずらりと並ぶ。他で、こんなにカメラを作っている国があるだろうか……。





日本人は、昔から写真好き。外国人から見たかつての日本人旅行者のステレオタイプは、「眼鏡をかけて首から全員カメラをぶら下げておじぎをしている」。そんなに外れていない気がする。フィルムカメラの頃は、海外の人でカメラを持っているひとなんてごく一部の趣味の人だけだった。

また、今では当たり前となり、世界中のSNSなどで日々使われているものだが、携帯電話にカメラ機能を最初に付けたのも日本だし、わたしの海外の友人は、日本の街のあちこちにプリクラがあるのにも驚いていた。

そんな写真好き国民が、こんなに多くのメーカーから、さまざまな機種が年にいくつもリリースされるのだから、そりゃ選ぶのに苦労するだろう。

ということで、カメラ選びだが、現在ほとんどの人は、必ずスマホ(稀にガラケー)を持っているはずなので、それらを日常的に使う一台目とし、なんらかの目的で二台目のカメラが欲しいと仮定して選んでみようと思う。

結論から言えば、2台目は、センサーがAPS-Cサイズの一眼レフをおすすめする。

なぜ、コンデジや流行りのミラーレス一眼が選択肢から外れるのか。一台目がスマホなら、コンデジやミラーレス一眼を買って常に持ち運ぶ意味があまりないからだ。結局「スマホでええやん!」となり、あまり使わなくなるような気がする。

例えば人物撮影で、これら背面液晶を見ながら撮影するカメラでは、被写体がレンズを見てくれないことが多い。

表情をやわらげようと話しながら撮影すると、被写体はどうしても撮影者の顔を見る。一眼レフカメラなら、カメラは顔の位置にあり、撮影者はファインダー越しに被写体を見ているし、被写体は自然とカメラ目線になる。

背面液晶を見て撮るカメラ(スマホ、コンデジ、ミラーレス一眼)は撮影位置が撮影者の顔から離れているために、目線が一定にならない。

これ、意外と誰も指摘しないことだが、結構重要じゃないかと考える。

スマホは、いつでも携帯している高性能カメラで、さらに各種アプリで加工も自由自在。そしてその場でSNSでシェアしたり、ブログを書いたりできる。

これに、コンデジやミラーレスを加える意味があまり感じられないので、二台目は一眼レフカメラがよいと思う。

一眼レフカメラでも、ピンからキリまで機種は豊富に存在する。いくらでもお金に糸目をつけないのであれば、高いカメラを買えばよいが、普通は限られた予算の中から選ぶことになるので、ここでは高価なフルサイズセンサーを搭載した機種ではなく、比較的値段も低めのAPS-Cサイズセンサーから選択するとよい。

フルサイズのボディーを購入すると、その高性能のセンサーを活かすレンズが必要になるので、レンズの選定も高価になる。

車でも、旅行でも、予算いっぱいまで最高グレードのものを選択してしまうと、オプション装備を追加することができず、高いものを買ったにもかかわらず、貧乏くさい使い方になり、快適に楽しめないはずだ。

それよりも、ひとつ下のランクを選択し、オプション装備でめいっぱい快適にした方がたっぷりと楽しめる。

カメラも同じ。無理してプロが使うようなフラッグシップ機を買う必要はなく、予算の中で、ボディー、レンズ、三脚、バッグなど総合的に見積もるのがよい。

フラッグシップ機が高いのは、画質がいいからということではない。画質だけでいうと、数年前に発売されたフラッグシップ機よりも、最新のコンシューマー機の方が新しい画像エンジンを使っていたりするので、その方が良い場合もある。

プロが使うフラッグシップ機は、過酷な環境(例えば、エベレストの山頂や、砂塵が舞う砂漠、紛争地域など)でも撮れなくなるようなことがおきないように、防塵・防滴処理がしてあり、何万回シャッターを切っても大丈夫というテストがされていたり、プロが安心して使えるようなカメラになっている。その分高価なのだ。

フルサイズを選択した方がよいのは、主に風景などの広角レンズをよく使う人。それ以外、特に人物やペット、料理などを主に撮影する場合は、APS-Cの方が使いやすい。

レンズも、APS-C用に設計されたものと、フルサイズ用のもの両方から選べるので、選択肢も豊富かつ初心者でも安心だ。

スマホ以外にカメラをもう一台買いたいということは、スマホで撮れない写真を撮りたいはずなので、ぜひ一眼レフカメラを、APS-Cサイズの手頃なボディーに、できるだけ明るいレンズと、35ミリ、40ミリ、50ミリあたりの単焦点レンズを揃えるとよい。

キヤノンかニコンか……それは、好みの問題でどちらでもよいが、おすすめは、友達や同僚が持っているメーカーのものを買うのがよい。そうすればレンズも借りて写りを確認することもできる。


【岡田陽一/株式会社ふわっと 代表取締役 ディレクター+フォトグラファー】
mailto:okada@fuwhat.com  Twitter:http://twitter.com/okada41

2015年、マンスリーで開催してきた「CSS Nite in KOBE」。次回12月のVol.16はいよいよファイナル!

「Web制作者はマーケターのように考えなさい」
志水哲也(タービン・インタラクティブ)

「Webのキャッチはこうつけよ 〜広告から見る名文の秘訣〜」
高畑哲平(KDDIウェブコミュニケーションズ)

この二本立てで、マーケティング視点から2015年のWebを締めくくってみようと思います。まだまだ、席に余裕はありますので、Web制作に携わるみなさん、企業のWeb担当者の方、是非ご参加ください。

http://cssnite-kobe.jp/vol16/