ネタを訪ねて三万歩[128]あえて失敗のルーチンを組み込んでみる/海津ヨシノリ

投稿:  著者:  読了時間:8分(本文:約3,700文字)



どうしても行動範囲が限定されてしまうのは仕方のないことですが、それを日々裏切ろうと努力することに全エネルギーを割いていたりする、へそ曲がりの私です。

もちろんムキになっているわけではありません。実はここのところ、何故か新しいコトを覚えるパワーが全開で、不思議なコトに学習能力が極めて高く、自分でも驚いているのです。

ですから余計に新しい刺激を求めたくなっているというわけです。ずうっとこの状態が続いてくれると良いのですが……案外と世の中上手くいかないですからね。

ところで、そんなへそ曲がりの行動が故、最近はおまわりさんの挨拶を避けることが多くなりました。嘘か本当か、挨拶をされるということは不審者に対する職質一歩手前だとか。

だいたいあまり周り気にせずに、面白いモノを発見したら直ぐに写真を撮ってしまうのは、ちょっと注意した方がいいかもしれませんね。高校生の時に変電所を撮影して注意を受けたことがありました。

仕事で某駅前を撮影していたと時、まったく気が付かずに結果として交番を撮影して注意されたこともありました。もちろんそれで終わりましたが、行動に用心は必要ですね。

さて、仕事であっても自由作品であっても完成度は当然大切です。しかし、学生達にはあえて失敗のルーチンを組み込んでみることを強く勧めています。





例えば、Photoshopでの加工を前提とした写真であれば、ホワイトバランスを狂わせて撮影、トリミングをわざと間違えて撮影……といった具合です。それをPhotoshop等で補正することによりスキルアップに繋がります。

絞り調整も素材のひとつです。絞り込んだ場合と、開放で撮った場合の違いをPhotoshopで再現してみることも面白いでしょう。もっとも、写真としての作品の場合は一球入魂(?)で撮影しないとダメですよ。ちなみに、デザインでわざと失敗するというのは、ちょっと無理がありますね。

さて、失敗のルーチンの意味は、成功例からは何も得ることができないということ。成功例を舐め(同じことを手順を追って再現)ても、原作者のスキルを疑似体験するだけだからです。

もちろん考え方を理解することは大切です。実はこの点をはき違えている学生が時々いて困ってしまいます。考え方を学ぶことは大切であっても、スキルは学ぶものではなく積み重ねて育て上げるモノだからです。要するに、人のスキルを真似ているだけでは前に進むコトは出来ないのです。

そもそもハウツー解説を再現させるためには、同じ解像度の同じ画像がなくては出来ないからです。もうこの時点でアウトですよね。

大昔、雑誌で素材の解像度を誰も明記せずに解説していることを不審に思い、私が用意した画像はこれこれの解像度でと明記するようにしました。

同じ画像が用意できない読者に対しては、せめて解像度ぐらいは提示するのがマナーだと感じていたからです。その後、ある程度この流れは浸透したようですが、当時は何か一方的な「教えてやっているんだぞ〜」的な空気感が漂う記事がとても多く、実に不快でした。

まっ、偉そうなことを言うつもりはなく、単にそんな考え方も面白いですよ〜という意味で、学生達には読み飛ばして欲しいです。そんな私はもう10年ちかく、ソフトウェアの使い方に関する情報収拾を本気でやらなくなっています。

それよりも面白いことを見付けたからです。それは非業界人との交流や、高校時代に学んだ学科の再勉強です。数学、化学、物理といった頭が痛くなるアレです。私は砧工業高校(現、東京都立世田谷総合高等学校)化学工学科で学んだので、化学と数学は大好きでした。ただし、物理はちょっと苦手。

ちなみに当時は地理部部員として、公害を研究している傍らでマンガを描き溜めるという不思議な行動をしていました。あれは何だったのだったのだろうか?と、時々思い出します。

もちろん嫌な思い出は何ひとつありませんでした。そんなことを思い出しているうちに、この高校生の時の科目のドツボにはまりました。振り返って再勉強してみると、意外と頭にスラスラ入るのが楽しいです。

もちろん、これをやったことで具体的に仕事に何か繋がるなんて事はありません。違う筋肉……いや脳の回路を使うのが楽しいというだけの意味です。カッコよく言い換えると、ヨーダーの名台詞 "Don't think. Feel!" ですかね〜。

とにかくまだ理解力があるうちに色々仕込んでおかないと、いつ理解力が落ちるか心配ですからね。

■今月のお気に入りミュージックと映画
----------------------------------------------------------------------

[夢見るシェルター人形]by ジューシィ・フルーツ in 1982(日本)


セルジュ・ゲンスブール作詞・作曲でフランス・ギャルのヒット曲『夢見るシャンソン人形』のカバーであり、筒井康隆原作映画『ウィークエンド・シャッフル』のエンディング・テーマ。

ロック調のテンポは心地よく、ブラック・ジョークな歌詞もこの当時としてはナイス。一発で気に入ってしまったことを思い出しました。ボーカルの奥野敦子さんは現在ジューシー・ハーフとして、還暦近いのにミニスカートで再活動をしており、ファンには嬉しい近況報告です。

[Tomorrowland]by Brad Bird in 2015(U.S.A)


邦題「トゥモローランド」。ジョージ・クルーニー演じるフランク・ウォーカーの子供時代を演じたトーマス・ロビンソンの雰囲気が、ジョージ・クルーニーを連想できるのはとっても不思議。

とにかく、ケイシー・ニュートン役のブリット・ロバートソンも凄く良かったのですが、アテナ役のラフィー・キャシディが素晴らし過ぎて驚きです。映画「スノーホワイト」でヒロインの幼少期を演じていましたね。

フランク・ウォーカーの家でのバトルシーンは、色々な名映画のオマージュを感じましたし、SFグッズ店でのシーンは本当に見所満載で、SFファンにとってはツボがあり過ぎて必見です。

なにせ、この店の名前からして "Blast from the Past"「邦題:タイムトラベラー きのうから来た恋人」ですから。批評家からは色々言われていたようですが、ラストで涙腺が緩んでしまい、私はとっても気に入ってしまいました。とにかく予告編がダメ過ぎて損をしていたような気がします。


【海津ヨシノリ】グラフィックデザイナー/イラストレーター/写真家/
怪しいお菓子研究家
yoshinori@kaizu.com
http://www.kaizu.com
http://kaizu-blog.blogspot.com
https://www.facebook.com/yoshinori.kaizu

facebook(以降FB)でのコメントやメッセージの確認を、iPhoneですることはほとんどないので知らなかったのですが、緊急連絡用にFBを利用していてある不気味なことに気が付きました。

iPhoneのメールで受け取るFBからのコメントやメッセージがFBからではなくて、ある個人名から届くように画面表示されるのです。色々調べてみるとFacebook Notifications を使っている方からのようなので心当たりに聞いてみると「使っていない」というお返事……。

正しく届くものは "update+kr4mxwngnx5a@facebookmail.com" から送られてきますが、問題の通知は "notification+kr4mxwngnx5a@facebookmail.com" から送られてきます。この違いがさっぱり分からないので打つ手はないというわけです。

そもそもこの名前はどこ。かで聞いたことが……で、思い出したのが古くから参加している某グループのプロの作家(ジャンルは伏せます)の方。同姓同名です。ところが……この方とはまったく交流がなく、更に昨年の8月に他界されていたことを知りました。

もう何がなんだか分かりません……。とりあえずパスワード変更してもダメで、開き直ってiPhoneでの受信を削除後に再設定しても消えてくれません。度々の詰まりに該当する方をブロックしてもダメでした。

これってマジ……ホラーですね。何かこの障害に心当たりがアル方は対処方法を教えて頂けると嬉しいです。

●12月の画像処理セッションは12月17日(木)の19時からです。

Photoshopの復習【応用力が付くモノクロ画像処理】

講演内容:デジタルカメラで撮影したカラー画像を効果的なモノクロ画像に仕上げるテクニックを整理いたします。

・色調補正の白黒の有効性
・黒と白の狭間処理
・Camera Rawとの組合せ
・アクセントとしての照明効果

参加は無料ですが、申し込みが必要です。
http://www.borndigital.co.jp/seminar/4039.html