挑んで死にたい、ダンボールアーティストとして[17]夢をかなえる方法/いわい ともひさ

投稿:  著者:  読了時間:7分(本文:約3,300文字)



●夢をかなえる方法

「夢をかなえる」とか言うと、なんだか胡散臭い感じがしますよね。

もちろん、なんでもかんでも願いがかなうわけではありません。宝くじで一等を当てたいなど、運任せ、他力本願な夢は無理です。

しかし現実的な設定であれば、努力次第で夢をかなえられます。

近年の私は本当に物事がうまく進んでいると感じていますが、長い人生、ずっとそんな風に思えていたわけではありません。

特に若い頃は、将来の目標も見つけられず腐っていました。人間関係なんてどうでもいいと、投げやりになっていた時期もあります。

ですがここ数年、目標を定めて動くようになってからは、様々なことが好転してきました。運も味方してくれるようになったと感じています。





●具体的な目標を定めて努力すれば状況は変わっていく

夢をかなえるために一番大切なことは、「具体的な目標を定める」ということです。

具体的な目標設定をせずに物事を進めてしまうのは、ゴールを決めずにランニングを続けるようなもので、疲弊してしまいます。

「お金持ちになりたい」ではなく、「10年後に年収1,000万円になる」というように、より具体的に考えます。

現在の年収に満足しておらず、もっと給料を上げたいと考えていても、どれぐらいの年収があれば満足なのかが決まっていなければ、いつまで経っても不満は募るでしょう。

例えば、現在の年収が500万円で「10年後の年収を1,000万円にする」という目標を立てたとします。

現在の会社で頑張っても、10年後に得られる年収は700万円が限界だったとしたら、残る300万円をどうすればよいでしょうか。

不動産投資や投資信託、副業が認められているなら10年後に年収300万円にまで育てられそうなものは何かなど、目標が具体的であればそれを達成するために何をすればよいかが見えてくるので、現実的な解決策を考えやすくなります。

作家になりたいという夢があるなら、作家になるための本を読んだり、作品を書いてコンテストに出したり、出版社のイベントに参加したりと、様々な方法が考えられます。

ゴール(=夢)を具体的に設定できれば、あとはそこにたどり着くために何をすればよいかを考えればいいのです。

そんなことはわかっていると言われるかもしれませんが、実際にそのような目標設定ができていない人の方が多いと感じます。

●最初は仮の目標を定め、走りながら考えた

私は会社員だった2013年の元旦からブログを始め、翌年にテレビ局とディズニーから相次いでダンボールアートの制作依頼をもらい、そのことがきっかけになって独立を決意しました。

ブログは「独立のきっかけにしたい」という思いで始めましたが、何を生業にするのかは、ブログ開始時点では決めきれていませんでした。

しかし、漫然と独立したいと考えていても物事は進まないと考え、ブログを始めました。

なぜブログだったかというと、プロブロガーという人達の存在を知り、ブログの発信力と広告収入に注目したためです。

将来どのような事業で独立するにしても、ブログは個人メディアとして情報発信に活用できます。

芸能人やスポーツ選手のような著名人でもない限り、開設と同時に多くの人達がブログを見てくれることは期待できません。

少しでも多くの人達に存在を知ってもらうためには、少しでも早く始めた方がよいと思い、将来何をするかはブログを書きながら考えることにしたのです。

広告収入は魅力的ではありましたが、より多くの人がブログを見てくれるようになれば自ずと増えると考えて、副産物的にとらえていました。

ブログは会社勤めの傍ら、毎日更新することを目標に掲げました。

毎日ブログを書いていると、だんだんと書くことがなくなってきますが、そんな中、ブログ開始後に始めたダンボールアートが、ネタとしておもしろいと考えてブログに書きました。

プロブロガーの友達がとても面白がり、これをブログの個性にするとよいという助言をもらって実行したところ、その記事がテレビ局とディズニーの目に留まりました。

ダンボールアートはブログと同じく2013年に始めたものですが、その設計図を作るために必要な3DCGは、いまから15年ほど前に始めたものでした。

CGソフトは今でこそノートパソコンでも動かせますが(用途によります)、私が始めた当時はパソコンも非力で、快適に動作させるためには高性能なパソコン(ワークステーション)が必要でした。

パソコンだけでも20〜30万円以上、3DCGのソフトウェアは安価なものもありましたが、それなりの機能を有するものは、やはり30万円以上はしました。

3DCGに出会った当初、その面白さに魅了されてCG制作を職業にしたいと思いましたが、そのときはすでに20代後半で結婚していました。

中部圏にはCG制作を行っている会社が少なく、あったとしても未経験で雇ってもらうことは極めて困難でした。

パチンコ関連の会社からCG制作の求人が出ていましたが、私が憧れたのは映画やCMなどの映像制作で、興味のないパチンコのCGは作る気になれませんでした。

東京にはCG制作専業の会社も多くありましたが、既婚だったため自分の希望だけを押し通すことはできず、また、正直なところ家族を説得してまで上京してCG制作の仕事に就きたいという熱意もありませんでした。

ただCGそのものは楽しかったので、趣味として細々と続けました。

ハードにもソフトにもお金がかかることに加え、始めた当時はインターネット上に今ほど情報がなかったため、なんでもない作品を制作するだけでも多くの時間が必要でした。

そのうえ何の役にも立ちません。よくもまあ15年以上もの間、飽きることなく続けてきたものだと自分でも感心します(笑)

こうして長年続けてきたCG制作の能力があったからこそ、すぐにダンボールアートの設計図を作ることができました。

ダンボールアートを作っていたとしても、ブログを始めていなければ、私の作品は誰の目にも留まらなかったでしょう。

制作依頼は狙って呼び込めるものではなく、これは運によるものですが、「独立のきっかけにしたい」という強い思いでブログを始めた(行動した)からこそ、このような運を引き寄せることができ、長年続けてきた3DCGが役に立ったのです。

●今はまだ夢の第一歩を踏み出しただけ

より具体的な目標を設定することが理想的ではありますが、私のようにそれが固まっていなくても何らかの行動をとることは可能ですし、そうすることによって具体的な方向性が見えてくることもあります。

物事が上手く行かないという人の話を聞いていて、その場で色々な提案をしたことがあります。

その人からは否定する言葉は調子よく出てくるのですが、どうしたいのかを聞くと口をつぐんでしまいました。

助言をしても「それは私には無理。そんな方法はわからない。時間がない」などの否定的な答えばかりです。考えることを拒否しているように感じました。

私の経験では年齢性別にかかわらず、将来の夢や目標を聞いても定まっていない人は多いようです。それで満足していて、将来に不安もないのなら、それはそれでいいでしょう。

しかし日常に対する不平不満や、将来に対する漠然とした不安があるなら、なにか具体的な夢を持ち、それに向かって進んでみることをおすすめします。そうすることで充実した日々が過ごせるようになります。

「人生は何事もなさぬにはあまりにも長いが、 何事かをなすにはあまりにも短い」とは、小説家である中島敦さんの言葉です。

具体的な目標が定まってからは、まさしくこの心境になりました。毎日を無駄にできないという思いが強くなっています。

一度だけの人生を悔いなく過ごすためにも、改めて自分自身の将来の夢について考えてみてはいかがでしょうか。


【いわい ともひさ/ダンボールアーティスト】
Blog :http://iwaimotors.com/blog/
Twitter:https://twitter.com/iwai
Behance:https://www.behance.net/iwai

今週の一言:今年の冬は気持ち悪いぐらいの暖かさですね。寒いのは嫌いだけど、冬はきちんと寒くならないと季節商売の人達が潤わずに、経済が回らなくなります。我慢するので寒くなって欲しい!