デジクリトーク/コワーキングスペースいかがでしょう 熊木英雄

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初めまして。Organic Design Inc 一級建築士事務所・代表の熊木英雄です。私が埼玉県戸田市に「川岸倉庫コワーキングスペース」を設立するに至った経緯をお話します。

2009年、私は海外勤務(ロンドンの某設計事務所)を終えて日本に戻り、東京都板橋区にあるインキュベーション(起業者を支援する施設)のシェアオフィスで、建築設計事務所を独立開業しました。

同所で満期の3年を経過し、その後は自宅を事務所代わりにしていた時期が少しありました。都内のマンションで賃貸暮らしをしていたのですが、子供が生まれるタイミングに実家のある戸田市に移ったのです。

2014年6月、戸田市内のちょうど空いたばかりの倉庫に偶然出会いました。そのファクトリー感のある建物の魅力と、「倉庫」という通常「モノ」を保管する場で「知的創造すること」のギャップにも面白さを感じ、設計事務所をこの倉庫に移転することを決断しました。そして自らが倉庫をリノベーションし、2014年9月に開業しました。

この場所で約半年の間、訪ねてくる人の多くが、ここはカフェですか? なんのレストランですか? 美容室ですか? などと聞いてきました。この場所にあるこの建物に、興味を持っている人がかなり多いことを知りました。




そこで、このスペースを私の設計事務所だけで使うのではなく、オープンにして多くの人に利用してもらうのはどうだろうかと思いついたのです。そうすることで、この地に根づくこともできますし、地域の人々とのコミュニケーションの場にもなるでしょう。

現段階の戸田市はまだ通勤族によるベッドタウンの要素が大きく、市内で「働き」「暮らす」というワークライフスタイルは、あまり浸透していないように感じます。戸田市にも都心や地方の大都市のような、文化を発信する場所がもっとあれば、ここで暮らす人たちの楽しみが増え、また戸田市に魅力を感じる人たちが流入してくるのではないかと考えました。

文化を発信する場所のひとつになりたい。そんな思いで、ここにコワーキングスペースを設立しました。名称は「川岸倉庫コワーキングスペース」です。

コワーキング(Coworking)とは、「Co」が「一緒に」「共に」という意味があり、「共に働くスペース」を「Coworking Space」(コワーキングスペース)といいます。

仕事スペース、会議室、打ち合わせスペースをはじめ、働く場を共有するワークスタイルです。在宅勤務者やフリーランスの人たちが利用して、色々な分野の人たちがお互いに影響しあいながら仕事ができる環境といえます。

たとえば、フリーランスの人が市内で事業を始めようとしたとき。恐らく今までは、「家で始める」「事務所を借りる」という順番だと思います。多くが「家で始める」スタイルから入ります。私も最初はこれでした。ただ、事業所の住所表記自体が家の住所となり、プライベート、セキュリティ上でかなり問題がありました。

「事務所を借りる」の場合は、初期費用として敷金や礼金が必要な上、戸田市の場合、木賃アパートでも6万円程度から。そして賃料のほかに賃料の他、共益費、光熱通信費などがかかります。

オフィスを持たず、IT機器と人的ネットワークを駆使してさまざまな場所で仕事する、ノマド(遊牧民)というワークスタイルもあります。最近のカフェは電源とWiFiが使えるところも多く、適度なノイズが作業の集中力を高めるとして、ここを仕事場にしているフリーランスの人もいるでしょう。

そこで提案です。コワーキングスペースを仕事場にしたらいかがでしょう。コワーキングスペースは、多彩な人々と「繋がることができる」場であり、ここからの「発展性」を持っている点が特徴です。

「川岸倉庫コワーキングスペース」の方向性は、フリーが集まった「会社」のようなものであり、一人一人のブースの壁が低めに抑えられており、出社時、退出時には親しく声を掛け合います。

またそれぞれのお客さまが来た時も、そのときブースにいる人たちに紹介したりするなど、人と人との繋がりが増えてゆきます。そして、併設したイベントスペースで行われるイベントも参加しやすく、そこに来られる方々とも繋がりやすいのが特長です。

一人で事務所を借りている場合は、外に出ないとなかなか人に出会えません。コワーキングスペースでは、毎日いろいろな人が来ます。ここにいれば、人との繋がりが自然に促進されるようになっているのです。それはまさに営業活動の一歩目になるのではないでしょうか。

また、コワーキングスペースでは、利用者が主催してワークショップやイベントを行い、利用者自体が繋がりを築くこともできます。そのへんは、自宅、事務所、カフェなどとは大きく性質、機能が異なる点であるといえます。

私は、戸田市をベースに起業したいと思っている人たちが、コワーキングスペースを利用し、その可能性をさぐってほしいと思っています。

また、子育てが一段落ついたタイミングで仕事に復帰したいという人の、スタートアップの場所になりたいと思うのです。夫が外で働いているときに、妻が少しでも働いてみようと思ったとします。

そんなときに仕事ができるコワーキングスペースを利用すれば、夕食の準備をする前に終わらせて帰宅できます。皆が集まる場所で仕事ができれば、仕事の相談や人との繋がりができます。

このような思いで私は埼京線「戸田公園」駅近く(徒歩6分)に「川岸倉庫コワーキングスペース」を開業したのです。なんといっても私自身が、「仕事場」と「生活」の距離を縮めることで、家族との時間や自分の時間を有効に使い、生活を豊かにしたいという思いがあってのことです。そういう思いを共感できる人が、すぐ近くにいるのではないかと思っています。

今後の展望としては、協働できるメンバー同士でプロジェクトが行えたり、良質な繋がりがここから始まり、近隣エリアに浸透してゆけばいいなと思っています。

現在は、コワーキングメンバーを募りつつ、地域の人たちと繋がれるイベントに力を入れています。「異業種交流会」「メンタルトレーニング講座」「誰でも解るマイナンバー制」から、「昼下がりのワイン会」「子連れde英会話」「各種ランチ会」といった気楽な集まりまで、バリエーションを効かせながら開催しています。

「働くことの一歩」がなかなか踏み出せない人、イベントを開催したい人、やりたい気持ちはあるがどうすればいいかわからない人など、ぜひ相談に来てください。また、イベントは男性も女性も、独身の方も、主婦の方も気兼ねなくご参加ください。

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ここまで読まれて、なんとローカルな話題だ、と思われた方も多いと思います。実は、デジクリ編集長の柴田さんとは、昨年12月にお会いしています。戸田市にお住まいだと知って、12月に「川岸倉庫コワーキングスペース」に来ていただきました。ご自宅から自転車で5分だそうです。

昨日、2月3日の14時ごろ、「明日、デジクリのスペースが空いているので、コワーキングスペースについて書いてくれませんか」というメールをいただきました。突然のことで、宣伝っぽくなってしまいそうですがいいですかと聞くと、いいですよ、ご近所のよしみで(笑)とのお返事でした。

というわけで、構成を考える間もなく思いつくことを綴っただけで、いささか整理されていませんが、我慢してお読みいただいてありがとうございます。以下は本当の宣伝になります。

「川岸倉庫コワーキングスペース」は、法人登記可能で、デスク、専用ロッカー、プレゼンができる会議室、専用ポスト、宅配便受け取りサービス、共用キッチン・ダイニング利用などが無料、光熱費や通信費はもちろん無料。24H利用も可能。フリーコーヒーあり、フリーアドレス席利用可、コピープリンター利用可(有料)、HPにて会社宣伝付き、といったフルサービスでブース利用料は月3.78万円(税込)です。

固定費(家賃・維持費等)は圧倒的に節約できますよね。また、お客様が来ても会社の体裁的にマイナスなイメージはないと思います。

ビジネスの幅を広げたい方、集中して資格取得の勉強をしたいという方、締切が差し迫ったプロジェクト資料を作りたいという方、様々なご利用のシーンに応じるため、月額料金体系を見直し、新たな会員プランを設けました。ぜひ、この機会をご利用いただき、共に戸田で新しい働き方をしてみませんか。

川岸倉庫コワーキングスペース 代表 熊木英雄
http://ware-house.biz