グラフィック薄氷大魔王[467]「Astropadを試してみた」他、小ネタ集
── 吉井 宏 ──

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●Astropadを試してみた

iPad ProをMacの液晶タブレットにするアプリ「Astropad」。興味ないとか書いてましたが、これ系のモノを追っかけてる者としては、いちおう試さないとねってことで入れてみた。簡単に印象を書きます。
http://astropad.com


iPad ProとMacの両方にAstropadアプリをインストール。Wi-Fi環境下では、起動するとややこしい設定なしでいきなり繋がる。Macの画面のどの範囲をiPad Proで使うかの長方形が現れる。メニューやパネルなど使いたいので全面を選択(範囲はiPad側でも操作可能)。

PhotoshopやMODOで使ってみた。どうせストロークの遅延や画面書き換えの遅さで使いものにならないだろうと思いきや、意外に使える! 無線でもなんとかイケる。USB接続ならもっと快適。

Photoshopでのドローイングも、MODOのテクスチャペイントも試し書きレベルでは大丈夫。ツールの選択やメニュー操作も自然。ただし、Macのキーボードショートカットを併用。Astropadには簡単なショートカットができる機能もあるけど、キーボードが使えるほうが便利に決まってる。




液晶タブレットの代わりになるかと言えば、十分、なると思う。ただ、筆圧調整できないの? Photoshopでは筆圧が堅すぎて変に入り抜きがきれいなスカスカの線しか描けない。うーむ。

ってところでファーストコンタクト終了w

その後、二回目やってみたところ、Photoshopドローイングはやはり筆圧が堅すぎてダメ。MODOのテクスチャペイントを、TDW制作を兼ねて本格的にやってみたところ、できちゃうよマジで。筆圧を重視しないテクスチャペイントでは立派に液タブとして使えてしまう。
http://www.yoshii.com/dgcr/astropad-02

もちろん、Cintiq 13HDとAstropad、どちらがやりやすいかと言われれば、Cintiqに決まってるんだけど、「できるかできないか」なら「できる」。

液タブ持ってないけどiPad Proがある人は、Astropadは試してみる価値大きいと思う。

●SSDが壊れた!

うう、1TBのSSDが壊れたらしく、マウントしない。同じ外付けケースに、他のSSDふたつを入れてみるとちゃんとマウントする。Firewire800の「裸族のお立ち台」でやってみたら「認識できないディスクです」。

そのままディスクユーティリティで検査したら、中身なし。……う〜ん、SSDでも壊れることあるのか orz

中身はTime Machine他複数のHDDにバックアップしてあるから、復旧は問題ない。ただ、1月からコツコツやって容量半分以下にした写真.appのライブラリのみ、Time Machine以外にバックアップしてないのだ。

しょうがないのでTime Machineから復旧しようとしてみたところ、外付けの一個だけ新しい外付けに復旧ってできない? システム丸ごと復旧なら大きなHDDを用意しなきゃ。オオゴトだ。

急いで外付けHDDを買ってきたけど、よく考えたら写真.appライブラリだけ復旧して、バックアップ済みHDDのライブラリと入れ替えりゃいいだけじゃんね。

とりあえず、ダイエット済みの写真.appライブラリを復元……あれ? それができるんだったら、全体を復元できるはず。Time Machineの中に入って上の階層からSSDの中身全体のフォルダを発見。なんだ、それを最初に見つければよかったのか。

右クリックで「復元」を選び、復元先のフォルダを別のポータブルHDDに指定。復旧が始まった。いやー、Time Machineはありがたい。

しかし、SSDは何の前触れもなく壊れるのがコワい。電気的にデリケートな感じもあるし。久しぶりに買ったポータブルでない大容量HDDは、念入りの三重バックアップ用にしよう。

翌朝には壊れたSSDの中身はポータブルHDDに復旧完了。もうこのまま使おうかと思ったけど、iTunesとか写真.appとかを2.5インチHDDから使うのは、笑っちゃうくらい遅い。SSDの速さに慣れちゃったから。

以前、Mac Proのデータ用に使ってた1TBSSDに同じデータを復旧させて、そっちを普段使いにしよう。

ところで、SSDは通電してても古い書き込みから消えていく危険があるらしい。ってことは、SSDをHDDにTime Machineバックアップするとき、初期バックアップが最も古いデータとして残るのは、都合がいいわけじゃんね。

SSDではエラーが出始めてたり、すでに消えてるデータが、Time Machineには残るのかもしれん。

あと、壊れた1TBのSSDは2年たってなかったんだけど、調べたら保証期間3年だって! お取り替え可っぽい。ただ、データが入ってたものを送るのはイヤだなあ。

●Time Machineバックアップ引き継ぎ

壊れた外付けSSDの中身をTime Machineで復旧した別の外付けSSD。名前を壊れたほうの名前にしておいた。すると、何もなかったかのように、今までと変わらずTime Machineで引き続きバックアップされるね。

で、一つのTime Machine用HDDにはそうやって引き続きバックアップしたけど、もう一つのTime Machine用HDDは、念のためゼロからバックアップさせるか。

時間かかるけど、そのほうが安心。ふたつのTime Machine、両方とも「実は復旧前のデータは使えませんでした」じゃ悲惨だから。

●映画がつまらないのは自分のせい

押井守監督インタビュー
https://t.co/vFfcLoO15t


インタビューの内容はおいといて、「映画は観る人が何を期待するか次第」「観る側の器以上のものには映画はならない」

それ思ってた! だから僕なんか「すんごいつまらん映画だった」ってなかなか素直に言えないんだよ。「つまらんのはオマエだ!」とイコールだから。

つまらなかった原因の大半は自分にある、と思っちゃう。映画の選択を誤ったかもしれない、趣味が合わない、ターゲット層じゃない、も。あと、肝心の部分を見逃した、理解力が足りない、正しい楽しみ方を見つけられなかった、なども自分の責任。

だから、「クソ映画、つまらんかった、駄作だ」とか気軽に言ったり書いたりしてるの見ると、軽くてうらやましいとか思っちゃう。何か作り手だったりする人だと特に。もちろん、出来の悪い映画は存在するし、純粋に暇つぶしの娯楽として観るなら何を言ってもいいんだけど。

というような意味で、映画に限らず何かについて語る場合、その対象を通して自分について語ってるということを自覚してないとコワい。あ〜、何も書けなくなるw


【吉井 宏/イラストレーター】
HP http://www.yoshii.com

Blog http://yoshii-blog.blogspot.com/


朝から夕方まで、あーでもないこーでもないとダラダラ作業してた。これじゃ
イカンと、項目を細かく分割してチェックリストにし、何時までって締切設定
したら、2時間かからず終わった。やっぱ、期限つけないとダメだねえ〜。

「期限設定せずに仕事するのは時間をドブに捨てるのと同じ」。

・パリの老舗百貨店Printemps 150周年記念マスコット「ROSEちゃん」
http://departmentstoreparis.printemps.com/news/w/150ans-41500


・rinkakの3Dプリント作品ショップ
https://www.rinkak.com/jp/shop/hiroshiyoshii


・rinkakインタビュー記事
『キャラクターは、ギリギリの要素で見せたい』吉井宏さん
https://www.rinkak.com/creatorsvoice/hiroshiyoshii


・ハイウェイ島の大冒険
http://kids.e-nexco.co.jp


・App Store「REAL STEELPAN」
https://itunes.apple.com/jp/app/real-steelpan/id398902899?mt=8