crossroads[09]アイデンティティの行方/若林健一

投稿:  著者:  読了時間:3分(本文:約1,200文字)



冬の間無事に過ごし、春も間近だというのに、このタイミングで風邪をひいてしまいました、幸いインフルエンザではありませんでしたが。

季節の変わり目、まだまだ油断はできません。年度末でもありますし、みなさまご注意ください。

●あなたは何をしている人ですか?

今回は、ITともデジタルともまったく関係のない話です。今、とある方の経歴が実際と異なるということで話題になっていますね。もちろん、自分の経歴を詐称すること自体にはまったく賛成できませんが、何かにつけ職業や経歴で人を判断する風潮にも賛成できないところもあります。





私自身、プライベートで多くのイベントに参加することもあり、初めての人にお会いする機会も多いのですが、その時多くの人が口にするのがこのフレーズ。

「何をされてるのですか?」

つまり「あなたの職業はなんですか?」ということなんですが、正直なところ「私の仕事が何かなんて、関係ないだろ?」と思っています。

とはいえ、答えないわけにはいかないので「あぁ、一応エンジニアやってます」と答えるのですが、私には「エンジニア」としての側面以外の面もありますので、自分を「エンジニア」の一言で片付けてしまうことに納得していません。

面倒なのでそう答えているだけです。実際、エンジニアとしての活動期間が一番長いですし。

また、初対面の時に限りませんが「大学を出ていることが前提」の話の流れになることもよくあります。私、高校を出てすぐに働いてるので大学は行ってません。

私自身はそこにコンプレックスは感じていないので、どうでもいいのですが、「私、大学行ってないんですよ」というと相手が気まずそうにすることもあるので、かえって気を使うこともあります。こっちはまったく気にしていないのに……。

私は、自分の職業が自分のアイデンティティだとは思っていないので、個人でイベントに参加する時には、自ら職業を言うことはありません。

そういうこともあって、個人用の名刺には名前と自己紹介用のURLだけを書いて「よかったら、そちらをご覧ください」としています。もちろん、そこに詐称はありませんよ。

自分が社会人としてやってきた実感として「一定の経歴がなければ活躍の機会はつかみにくい」ということはあると思います。

このようにいうと「甘えんな」とか「そういうのは与えられるものではなく、自分で掴み取るもんだ」という声も聴こえてきそうですが、それこそ現実を無視した話で、自分の努力の及ばないところもあるわけです。

しかし、多くの方が「肩書き」「職種」「経歴」で判断するのをやめ、自分自身の目でその人の価値を見極めて判断するようになれば、誰も経歴を盛ったり誇張することもないと思います。

あなたが求めているのは経歴ですか? それとも、今のその人の力ですか? あなたのアイデンティティはどこにありますか?


【若林健一 / kwaka1208】
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次回は、4月9日(土)です。