アナログステージ[141]荒波にもまれないための処世術/べちおサマンサ

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読者の皆様にては、ますますご盛栄のこととお喜び申し上げます。平素はひとかたならぬご厚情にあずかり、厚くお礼申し上げる、べちおでございます。

コンニチハ皆さま。新年度あけましておめでとうございます。新社会人をスタートされている皆さまにおかれましては、ご就職おめでとうございます。本日がお誕生日の皆さまにおかれましても、お誕生日おめでとうございます。

社会人ともなれば、いままで蔑ろにしていた『時間』というものが、とても大切になってきます。『時間=お金』といって過言ではないくらい、時間の重みがのし掛かってきます。アルバイトでお小遣いを稼いでいたときの比重ではありません。

それと同じように、『言葉』というものも、とても大切になってきます。言葉ひとつで、相手の態度が急変したり、仕事がスムーズに進んだりします。また、社会人としての公の立場もそうですが、そこからの延長で、個人としての評価も左右されるところです。

各方面から頼りにされてきたりすると、仕事への意欲が高まり、充実感を覚えるうえに、『お給料』という報酬に、きちんと反映もされてきます。『言葉ひとつで○○』とよく見聞きしますが、本当にその通り。

しっかりとしたビジネスマナーは身につけておきたいところです。




●立場問わず見えない相手には丁寧な対応を

オイラ自身は、どちらかと云われなくても、言葉遣いに緩いほう。下請けさんや部下ちゃんから敬語を使われなくても、まったく気にならないし、却ってそのほうが、オイラは仕事をやり易いので、ありがたかったりする。

しかし。しかしだ。たまーに、アホ丸出しな対応をされると、イラっとするときもある。その日の機嫌がたまたま悪かったとか、そんな低次元なことろではなく、『理解できていないのに、勝手に解釈をしたがために、ゴミになる』と、『最低限のビジネスマナー(ルール)を持ち合わせていない輩』の二つ。

昨年のことだ。長年うちの会社を担当してくれていた、取引先の担当者が、別の会社に転職するとのことで、挨拶を兼ねて、知人が起業した会社を使ってもらえないかと紹介にきた。

この担当者さんには大変お世話になり、厳しい条件にもかかわらず、担当者さんの陰の努力によって解決した事例はたくさん。そんな担当者さんの頼みとあらば、聞かないわけにはいかないし、断るどころか、探していたジャンルを扱っている会社だったので、翌日にはこちらからコンタクトをとったのです。

社長自らご足労いただき、やっと仮契約→発注まで話を進め、本取引開始まえの、お試し発注を行ったときのことで、某社の電話対応してる女性に、久々にイラっとしたときのことをご紹介してみます。

内容は、(うちが)発注した製品の在庫が不足しているので、『他社メーカの同等品で、不足している数を賄っても問題はないか』という内容なのだが、以下、女性から電話をいただいたときのこと。ちなみに、この女性とは当然ながら、一回も面識はない。

「お世話になります、▲▲(会社名)ですが、ご注文いただいた○○だけど、数が足らないから、別のメーカにしてもいいですかね? 仕様が同じなら問題ないでしょ?」

「(おぃ、なんでいきなりタメ語? あなたと知り合い(友だち)でしたっけ?同じ仕様なら問題ないことを決めるのはコッチで、設計したのはオマエじゃないだろ)」

とくに厳密なスペックを求めている部品でもなかったので、他社製品の型番を教えてもらい、仕様上問題ないかを確認して折り返し連絡をすることに。

「先ほどの代替えの件ですが、仕様上問題ないことが確認できましたので、そちらで手配をお願いできますでしょうか」

「そうですか、そうしたら、そーしますね、ありがとうございます(ガチャ)」

これ。これこれ。なんで客より先に電話を切るんだ。それよりも、一般的には『電話をかけた側が先に切る』のが通説となっているので、先に電話をガチャ切りしたらダメでしょ。といっても、時と場合と相手によりけりですけどね。

そこの営業担当者に「なんなの、あの女。ちょっと非常識すぎない?」って連絡しようかと考えたのだが、相手にするのも面倒なので、おとなしく引き下がった。

その後、某社から回答をいただいていた納入予定日を過ぎでも、まったく入荷してこないので、予定納期から三日経ったころ、こちらから確認の問い合わせを電話でしてみると……

「そのうち入ってくるんじゃないかなぁぁ。入ってきたらすぐに送りますね」

なぜ語尾を伸ばす。呆気にとられながらも、その製品が入荷してこないことで、作業工程がすでに遅れていることもあり、

「そのうちでは困ります。メーカからの入荷が遅れているのは分かりましたが、納期が遅れることの連絡を、なぜ事前にいただけないのですか?」

と問い掛けしてみた。すると……

「うちで作っているわけではないので、連絡はできませんね」ときた。

「(オマエんとこの会社は製造メーカじゃなく、商社だろ! メーカで作っているものを仕入れて売るのがオマエんところの仕事で、仕上がり納期をメーカに確認してお客に連絡するのがオマエの仕事だろ、クソヤロー!!!)」

と、ピンとが外れた回答しか言わない女性に言いたかったのですが、またもや相手にするのが面倒になり、彼女だと話にならないので、担当者か社長に電話を代わって貰うようにお願いしたのだが、不在とのことで、正確な回答を貰えないまま電話を切った。

●希望に添えない場合は断ることも大切

翌日以降も電話をして納期回答を求めるが、「分かったらこちらから連絡する」の繰り返しで、現状の進捗も「こちらでは把握することができない」だので、だんだんこの女性の声を聞くのが嫌になり、時間もなくなっていることから、未入荷の製品を別のルートから購入することに。

別ルートで発注してから、二日後には納品されてきていることから、「あそこの会社は、どんな経由で購入しているんだ?」とオイラ部署でも話題に。代替え案を出してきたのに、その代替えを用意すらできないのか。なら、初めから仕入れ不可と申し出て貰えたほうが助かる。

起業したばかりなので、売上げが欲しいのは分かるが、こちらも無理強いしているわけでもなく、無理なら無理とサラっとしていただいたほうが、調整もしやすいし時間のムダも省ける。仕入れを断られたから、こちらから以後の発注が止まるわけでもないのに。

しかし、この女性の対応、これはオイラでなくても怒る。マナーにうるさい方なら、その場で激怒するだろう。

いや、そもそも会社で注意しないのか疑問になるレベルで、横で上司などが聞いていれば、間違いなく注意しなくてはいけないし、お客から注意をされる時点で、会社としての質を疑われても仕方がない。

これは、うちがお客という立場だからとかではなく、下請けさんであろうが、お客さんであろうが、丁寧な言葉遣いがしっかりと身についており、ハキハキと爽やかな対応というものは、好感が持てる以上に、その個人を、ステキな大人として見ることができるのです。

そんなやり取りの二週間後に、やっと某社から代替えの製品が送られてきた。

●失うものはお金だけでは済まないのです

その女性とオイラが、一回でも面識があれば、そこまでカチンとくることは無かったはずだし(その人のキャラを掴んでいるという意味で)、オイラが悪態をついて非常識なことばかりを押しつけているのなら、その女性も「めんどくせーな、コイツ」と、悪態をついてくるだろう。それならば分かる。

コッチは物腰やわらかく接していてのDQN対応だからね。面識がないからこそ、表情が見えない電話では、言葉に気をつけないと。

会社として本取引に移行した場合は、購買担当がオイラではなく、資材調達の部署が対応することになるし、うちの資材の連中は、こういうビジネスマナーについて、とくにうるさい(ま、それが日本では普通なんですけどね)。

あとから、「なんであんな業者と取引きしているんだ!」って、ぐちゃぐちゃと文句を言われるのも精神衛生がよろしくないので、お試し発注の一回だけの取引きで、この会社をバッサリ切った。もう二度と利用することはないだろう。

取引が継続していれば、某社は、年額で1,500万くらいの売上げになるはずだが(あくまでもオイラ試算)、その女性の電話対応のせいで、某社はその売上げを完全に失ってしまったことになる。

ついでに言うと、失うのは売上げだけではなく、オイラにその会社を紹介してくれた知人の顔を潰すことにも繋がってしまう。紹介してくれた元担当者さんと連絡することもないので、この件の流れについては、彼と話す機会はないが、仮に道ばたでバッタリと会っても、この話はしないだろう。

元担当者さんは、かなりの熱血知能派だったので、この流れを知ってしまうと、彼と某社社長の関係も崩れてしまうのは、目に見えているからだ。

今回のケースは、稀といえば稀ですが、会社として『稀なケース』というものは作ってはいけないし、やってもいけない。どんなに注意していても、完全にゼロにすることはできないので、稀なケースが発生して(させて)しまった場合は、とにかく迅速に丁寧なフォローをすることが、お互いのためでもあるのです。

次回は、今回の続きで、『知らないうちに口癖になってるNGキーワード』の予定です。


【べちおサマンサ】pipelinehot@yokohama.email.ne.jp

NDA拘束員であり、本当の横浜を探しているヒト。ぶら撮り散歩師。愛機はD90とGRD4。最近はiPhone6で写真撮影多し。全国寺社巡りで、過去の懺悔道中をしております(ただいま休憩中)。

・本屋さんを覗いて買い溜めしたまま忘れて、また山積みになっている、オイラ部屋。しかし、忙しい。楽しいけど。